アクセル・ワールド~蒼き閃光Ⅱ~   作:ダブルマジック

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Acceleration Second92

『そなた達の《力》。こんなものではなかろう?』

 

 始まった《タギツヒメ》の力の試練。

 その第1関門となった迫るエネルギーの壁は挟まれる1歩手前でなんとか破壊に成功し、軽く《野獣級》エネミーくらいの耐久値があった壁には、200秒で削り切るには高すぎないかと思いつつ、直近の壁サンドを免れて安堵。

 しかしこれはまだタギツヒメの試練の1つ目に過ぎず、ひと休みといきたいテルヨシ達に無慈悲にも言葉をかけてきたタギツヒメは、2つ目の水晶玉を砕いてみせると、今度はテルヨシ達1人1人が2m四方の立方体の透明なキューブに閉じ込められてしまう。

 ご丁寧にクラリッサの《マスカレード・ボール》の分身体も閉じ込められてしまっていて、完全に孤立させられてしまったが、それ以外には特に変化は……

 そう思っていたら、キューブはタギツヒメが腰の剣を抜いた瞬間に連動するように浮き上がり、サッと剣を横に凪いだのと同時に全員のキューブが完全にランダムに閉鎖されたテリトリー内を動き始めた。

 

「いや待ってこれってまさか……ッ!」

 

 ランダムとはいっても最初だけで、急に直角に曲がったりではなくて、接触が起きるまで直進して、そこから反射して動き続ける挙動は慣性によるもの。

 ただしそのスピードは決して衰えることなく、むしろ接触の度に少しずつだが上がっていた。

 接触の度にスピードが上がるなら、非常にマズイとすぐに察したテルヨシは、最初のエネルギーの壁の破壊のために呼び出したクラリッサの分身体40体も漏れなくキューブに閉じ込められたことに戦慄。

 最初の壁の破壊には人海戦術が最も効率的な手段ではあったが、次のこのキューブではその人海戦術が仇となる。

 

「こんな密集してたらすぐにスピードが……ぐっ!」

 

 接触の判定はキューブ同士でも当然ながら発生するため、50m四方。高さ20mの狭い空間に48個も8立方mのキューブが動き回ったらそれはもう、ごちゃごちゃのごちゃごちゃ。スピードが際限なくあっという間に上がってしまう。

 しかもスピードが上がって接触していくとその反動が中のテルヨシ達にも影響して、キューブ内で頭やら何やらをゴッツンゴッツンぶつける羽目になり、平衡感覚も失われる。

 それがダメージ判定になってクラリッサの分身体も速攻で消えてしまい、しかしキューブは消えることなく動き続けているから、たとえキューブから抜け出せても、荒れ狂う40個もの空のキューブを処理しなければならないのは、ハッキリ言って無理に近い。

 そしてものの30秒で体勢を立て直す前に次の接触が起きるほどのスピードになったキューブに翻弄されてまともに動けなくなったテルヨシは、この段階での攻略は諦めて次に繋げるための考察に専念。

 死ぬ前にやるべきことは1つ。このキューブの破壊のために必要な手段だ。

 

「硬さ、はッ! 《魔都》ステージ、のッ! オブジェクトッ! くらいかッ! こ、壊せない、こともッ! なさそうッ!」

 

 キューブは2m四方でテルヨシサイズのデュエルアバターなら動くのにそこまでの不自由はないから、それはサアヤ達も一緒と考えて良さそう。

 問題はキューブの硬さが割とあることで、このレベルだとアビリティ依存のユリやシズクが厳しい。

 火力は申し分ない2人だが、密閉空間で使えば自滅もあり得る状況ではほぼ無力化されているに等しい。

 そうなるといち早く誰かがキューブを破壊して脱出し、2人のキューブを外側から破壊しないとならない。

 それも現在進行形でガンガン当たりまくっても耐久が削れている気がしないため、外側は外側でまた別の対策を取らないといけないのは確実。

 考えながらキューブの破壊もしていくが、体勢が安定しないせいで踏ん張りも効かずに振り回されることが多く、いよいよスピードも時速100kmには到達しようとしていた。

 もはや視界は相次ぐ接触と方向転換でぐらぐら。並みの人なら乗り物酔いと同じ症状でダウンするレベルのアトラクションには、さすがのテルヨシも気持ち悪くなってきて、それから逃れようと《テイル・ウィップ》で体をキューブに押し付けてベッタリ張り付かせて固定。

 それでもキューブ自体の回転が止まらないので視界は動くが、一面に固定されれば全然違うものだ。

 いくらかマシになった視界で冷静にはなれたため、改めて破壊への道を探ろうと叩いたり蹴ったりしていると、回る視界の先に驚くものを発見。

 動きも速くて凝視が難しいものの、必死に目で追った地上に、いる。サアヤだ。

 まだ試行段階のテルヨシよりも圧倒的に早くキューブから脱出したサアヤは《ブレード・ファン》を展開剣に変えて装備していた。

 しかしサアヤ以外がまだ脱出していないので、47個のキューブが目まぐるしくテリトリー内を暴れ回り、そのスピードも上がり続けている都合、安置はほぼなく、恐怖のテリトリーで逃げ回るのにも限界が……

 と思っていたら案の定、必死に回避するサアヤの頭上に背後からキューブが激突して、洒落にならないレベルで吹き飛んだサアヤは連鎖的に他のキューブにも当たって3度目の激突で死亡。

 中も地獄だが外も地獄。まさに地獄絵図とはこのことかと血の気が引いたテルヨシは、残るメンバーの入ったキューブも探してみるが、すでにアキラ、ユリ、シズク、クラリッサの姿がなく、無駄に耐久があるリクトとカイが粘っているものの、それも時間の問題だろう。

 それを察したのか、リクトもカイも必殺技の出し惜しみなくガンガン使ったのが見えて、どうせ死ぬなら足掻いてみるかと、満タンのまま使わずにいた必殺技ゲージを全消費して《インビジブル・ステップ》を発動し、キューブ内でこれでもかと言うほど暴れて激突の際のダメージでガリガリHPも削り、5秒後には残り1割にまで減ればそこからは一瞬。

 インビジブル・ステップを使っても壊れることがなかったキューブ内で力尽きたテルヨシは、 死亡マーカーの辺りで次の手を考えながら、カイ、リクトと順に死亡したのを見て、全滅を見届けたタギツヒメも本殿へと戻り壁とキューブも消滅したのだった。

 

 1時間後。

 ポツポツと蘇生完了して、その度にタギツヒメが出現して会話イベントをやってる間に鳥居を抜ける行動を全力でする様子を見て、テルヨシも同じようにしてタギツヒメに謝りながら鳥居までダッシュ。

 悲劇としては蘇生したカイが本殿のかなり近くで死んだせいで会話が終わるまでに鳥居を潜れずまた閉じ込められ、遅れて蘇生したリクトが巻き添えで再び死んだことだが、最初の試練で死ぬなら次で戻ってこられるだろうと一同が遠い目をして放置。

 そのまま2人抜きでの作戦会議を始めるのだった。

 

「それじゃあ始めるけど、まず最初にあのキューブの破壊は無理そうだって人は?」

 

 攻略方法云々の前にテルヨシがとりあえず把握しておきたかったのは、自力での脱出が出来ない人の確認で、その質問に対して正直に手を挙げたのはやはり、ユリとシズク。

 理由も予想通り攻撃が自分にも返ってくる都合で破壊の前に死ぬとのことで、この2人に関してはテルヨシ達が先に脱出して助けることが決定する。

 

「それじゃあキューブの攻略だけど、ガッちゃん頼む!」

 

「他力本願か! まぁさっきので脱出したのは私だけだし仕方ないんだろうけど」

 

「えっ!? ガスト姉、あそこから出られたの!?」

 

「儂はその時すでに死んでおったから、死亡マーカーの範囲から見ておった」

 

「それをあのキューブの中から確認したテイルはなんなんですの……」

 

「ガッちゃんセンサーがビビッと反応し……はい嘘です体を固定して視界を少し良くしてました」

 

 そこをハッキリさせてから先ほど脱出に成功していたサアヤからその方法についてを尋ねて、軽い冗談も飛ばしたが殴られそうだったから速攻で訂正。

 現在進行形で悲鳴を上げているであろうリクトとカイにも悪いので悪ふざけもこれで最後と付け加えて会議を進め、話を振られたサアヤが改めて口を開く。

 

「私も最初はテイルと同じで体をどうにか固定しようってしてたのよ。それで展開剣を辺と辺の接地面に突き立てて外側に向かう力を加えた状態で掴まってたの。そうしたら30秒くらいだったかしら。いきなりキューブの面を繋ぐ辺が離れて、それで脱出出来たのよ」

 

「儂から見てもあれは攻撃で壊れたというよりは、分解されたといった表現が合っとる気がするの」

 

「つまり、あのキューブにはなんらかの自壊ギミックがあるということですの?」

 

「たぶんだけど、あのキューブは多方向からの継続的な圧力に弱いのよ。衝突に対しての耐性はあの動き様からわかったと思うけど、あの状況で起き得ない現象ってそれくらいなのよね」

 

「確かに衝突の際のエネルギーは一瞬だし、どんなに速くなってもキューブや壁に挟まれるなんてことにはならないか」

 

「だとしたら2m四方の面のキューブってなかなか厄介ですよ、ね」

 

「あたしらの体格だと両手を伸ばしても2面張り付くのがやっとで、高負荷はかけれねぇ」

 

 脱出できたのはほとんど偶然だったと正直に話したサアヤは、ユリの表現を自分なりに分析した言葉で推測を語ってくれる。

 ダメージ目的ではなかった行動で脱出できたのだから、サアヤのその分析はかなり真に迫るものだとテルヨシ達も思い、実績もあることから次の攻略はそれを試すことに即決。

 しかしアキラとシズクが言うように、キューブの大きさが絶妙にイヤらしくて、テルヨシでも両手を伸ばして体を固定させるのがやっと。とてもじゃないがそこから強い圧力などかけ続けられない。

 だがテルヨシはその身1つではないので、その問題を個人では解決できるだろうと確信。

 クラリッサも何か思い付いたのか明るい雰囲気を醸し出し、とりあえず今の段階で3人は脱出可能だろうと結論が出る。

 

「んでだ。その圧力理論がキューブの外側にも適応されてるなら、どうにかして動くキューブを掴まえて壁に押し付ければいいわけか」

 

「それより私はタギツヒメを狙う方が有効だと思うんだけど」

 

「あら、珍しく猪突猛進と意見が合いましたわね」

 

「そっちの方が手っ取り早いだろ。タキリビメの時もそうだったが、それであの剣を折れば終わる可能性もある」

 

「皆さんが凄い攻撃的な思考です……」

 

「元々が血の気の多い連中じゃからな。攻めに関しては考え方が似るんじゃろ」

 

 リクトとカイにも聞く必要はあるが今は無理なので話を進めて、第2の試練のキューブからの脱出を進める段階だと思っていたテルヨシに対して、さも当然のように女性陣が邪道ルートとも取れるタギツヒメ狙いを推してきて苦笑。

 テルヨシもそれは蘇生待機中に考えはしたが、あれだけのキューブの嵐の中でタギツヒメ自身に影響が出ていなかったなら、キューブ全てを個別にコントロールする能力があるか、なんらかの防御手段があるのだ。

 その辺を見ていてもタギツヒメは剣を振るうだけでよくわからなかったから、何やら逆鱗に触れそうなそれはあえて避けて話をしていた。

 しかし勇敢というか恐れ知らずというかなサアヤ達がやる気満々なので、やらずに終わるくらいならと率先して試す方向に。

 

「あとは最初の試練だけど、シンデレラの分身体は使わない方が良いのかしら」

 

「むしろ数を増やして効率を上げるべきですわ」

 

「えっ? でもあのキューブって分身体にも反応してましたし……」

 

「イーターよ。シンデレラの分身体は1発殴れば消える。タギツヒメが次の試練に移行する間にはわずかじゃがインターバルがあった。その隙に分身体同士で殴らせればいいわけじゃ。そうじゃな?」

 

「そういうことですわ。タイミングの猶予は5秒程度だったはずですが、それだけあれば同士討ちの指示くらいできますわ」

 

「それじゃ最初の試練は手数を増やす方向でいいね。あとは第2の試練でタギツヒメへの攻撃が通らなかった場合も想定して、キューブの捕獲方法をいくつか考えておこう。ルールーは適当にエネミー狩りしてきていいよ。オレらも話が終わったら手伝いに行くから」

 

「……第2の試練はあたしは力になれねぇから、ちゃんとやれよな」

 

『ツンデレ乙』

 

「うっせぇバーカ!!」

 

 話の最中にリクトとカイがまた死亡して壁がなくなったのを軽く流しつつ、第2の試練の詰めの段階をいくらか話しておくだけだと感じ、シズクには少しでもリセットされたアビリティを強化しておいてほしいのでエネミー狩りを推奨。

 シズク自身も言動や行動は荒々しいが思考だけは凄く冷静なので、第2の試練で役に立てないことを自覚した上で偉そうにするが、それも愛嬌といった捉え方でツッコむと、恥ずかしそうに叫んでエネミー狩りに行ってしまった。

 キューブの捕獲方法についてはテルヨシのテイル・ウィップとサアヤの展開剣を器用に使えば十分に可能だろうと、その場でちょっとシミュレートしてみて、どんな感じかのイメージをサアヤと共有。

 カップルの連係という謎の安心感によってユリ達がニヤニヤしながら大丈夫だろうと判断してエネミー狩りに行ったことが恥ずかしさ爆発ながら、サアヤが悪い気はしていない雰囲気だったのでツッコミはなしで良い雰囲気のまま、リクトとカイの死亡マーカーの近くに行ってエネミー狩りをしてくる旨を伝えておくのだった。

 

 そして色々な準備を経ての2時間後。

 さらに人員を増やしたクラリッサの分身体60体が横一列に並んだ光景はもはやギャグかとツッコミたくなる衝動がありつつも、アキラのおかげで必殺技ゲージには困らない一同は、万全の状態で再びタギツヒメの試練へと挑む。

 タギツヒメも心なしかくじけずに挑むテルヨシ達を面白がってる雰囲気を出しつつ、しかし全く緩める気もない試練が始まり、迫る壁に対して最初から全員参加の総攻撃。

 その甲斐あってか、今回は残り50秒ほどというかなりの猶予を持っての破壊に成功し、外周の壁まで10mほども空白があった。

 

「心苦しいですが、予定通りになさい!」

 

 最初の試練はこれで大丈夫そうと確認が取れて、次なる問題となるインターバル中の行動は、クラリッサの迅速な指示で分身体はペアを作って同士討ちで完全消滅。

 その間にタギツヒメも次の水晶玉を割ってキューブを作り出したが、やはりその判定は発動の段階で決まるらしく、今度は消えた分身体の分は生成されずに済んだ。

 

「よっし、あとは……」

 

 さらにこのキューブも最初はそこまでのスピードで動かないので、脱出が早ければ早いほど色々な対応が簡単になるため、タギツヒメが剣を抜いた時には、もうテルヨシとサアヤとクラリッサは動き始める。

 テルヨシは先ほどの同じようにテイル・ウィップでキューブの面に体を押し付けて固定するのだが、今回は攻撃的で両足を接地面につけてテイル・ウィップを反対の面に押しつけての2面への圧力をかける。

 サアヤは先ほどと同様に展開剣で辺と辺の接地面への圧力で負荷を与えて壊しにかかり、クラリッサはなんと、キューブ内で分身体を作り出し、気持ち悪いくらいギュウギュウになったキューブ内で押しくらまんじゅうを始めていた。

 もちろん20体もの分身体の全部が入るわけもないので、12体ほどはキューブの外に出現して動き出したクラリッサのキューブに掴まって動きを止めにかかっていて、12体がかりで掴んでも徐々に動こうとする力にはビックリ。

 それを加味してキューブの捕獲は早期に完了させた方が良さそうと思いつつ、まずはクラリッサがキューブから脱出に成功。

 少し遅れてサアヤが脱出し、2面だけのテルヨシも30秒ほどで無事に脱出することはできて、当初の予定通りに3人が脱出に成功して、そこからまずタギツヒメ狙いの作戦を敢行。

 リスクを避ける意味でもクラリッサの分身体を先陣で突っ込ませてみると、キューブの動向に注意していたっぽいタギツヒメは、迫る分身体に対しても反応して、手に持つ剣の先端を分身体へと向ける。

 すると慣性だけで動いていたユリとシズクのキューブが突如として挙動を変えて迫る分身体へと猛然と突っ込み、その勢いで分身体は全滅。

 しかも挙動を変えたキューブは勢いそのままにテリトリー内を加速しながら慣性で移動を継続してしまい、完全に裏目に出てしまった。

 

「これは無理そうだね。っていうかあの2人のキューブだけ凶悪に」

 

「まずはあの2つを止めるわよ! じゃないと連鎖的に他のも加速が早まるわ!」

 

「意地が悪いですわねあのエネミー! 攻略を難しくされましたわ!」

 

「そこはズルするなっていう警告なんじゃないかな。邪道ルートだったし怒るのは筋違いかもね……」

 

 テルヨシのスピードなら反応より早く接近できるかもしれないが、これ以上タギツヒメに突っ込んでキューブが加速すると手がつけられなくなる可能性の方が高かったので、それは早々に諦めてキューブを止める方向にシフト。

 会議の時に試した方法でキューブの捕獲に乗り出したテルヨシとサアヤは、キューブの軌道を読んで通過地点で待ち伏せ。

 ほぼ正面から突っ込んでくるキューブに対してまずはサアヤが展開剣を円形に並べてキューブがその中に収まるようにする。

 そしてキューブがその中に入ったところで展開剣をキューブに側面から締め上げるように幅を狭めて固定し、サアヤはキューブの上にジャンプして乗り上げ、展開剣との接触で嫌な感じにわずかな隙間で高速反射して動きが一気に加速。

 展開剣での拘束はすぐに完全密着状態で完了したが、その間に20回くらい反射してそうで恐ろしい。

 そのキューブが壮絶な加速で明後日の方向に移動するのを展開剣をつっかえに乗るサアヤがコントロールしてテルヨシへと向かう軌道に修正してくれて、時速200kmにも達してそうなそのキューブにテイル・ウィップで極限のソフトタッチで対応。

 接触判定を受けないレベルのそれでキューブの速度に乗ったテルヨシは、今度はその速度を殺すためにテイル・ウィップを接触させたまま自身はキューブに当たらないように回避し、テニスやバドミントンのラケット引きの要領でキューブを自分を軸にして回転させる。

 その速度は始めこそテルヨシの体が高速で回らなきゃならないほどのスピードだったが、衝撃が伝わらない速度で徐々にスピードを緩めていけば、30回転くらいでほぼ殺しきることが出来て、最終的にはキューブの運動エネルギーを完全に奪い去ってみせた。

 そしてテルヨシの奮闘の最中も展開剣がキューブに圧力を加えていたので、その後すぐにキューブも外側から破壊が出来て、中にいたユリを無事に救出。

 それに安堵してもいられないので、すかさずシズクの入ったキューブの捕獲に動いたテルヨシとサアヤは、同じ手順でキューブを掴まえて破壊に成功。

 そこまで済めばまだ安全圏のスピードだったアキラ達の入ったキューブを破壊することは容易で、かなりの集中力を要したものの、なんとか全部のキューブの破壊に成功した。

 ──そして試練は第3段階へと進む。

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