大変長らくお待たせいたしました。
最新話です
れんげが紅魔館から帰って来て数日が経過し、毎日寺子屋に通い、勉強し、友達と遊ぶという日常が戻っていた。ただ少し変化した事があるそれは・・・人間の子供と一緒にフランが遊んでいることだ。彼女はれんげの紹介で輪の中に入れてもらい今も缶蹴りをして笑っている、最初は巴が嫌がっていたり、フランがコミュ障を発揮したりと前途多難に思われたが慧音、妹紅の助力もありなんとか乗り越えた。
「フランちん明日も遊ぶのーん」
「うん!また明日ね」
フラン達と別れ、巴、ルーミアと3人で人里の方へ帰って行く。
「今日もすっごい楽しかったよ!なんかれんちょんに言われた通り、私、妖怪を誤解してたみたい。話してみるとみんなとっても面白い子たちだねー」
上機嫌に話す巴、今までろくに触れ合う事もなく共存して来た異種族に対し恐怖しか抱かなかったがれんげを通して少しずつだが理解していった。それは新たな人間の世代の妖怪の接し方に繋がるかもしれず傍目からみると良い傾向であった。
そうこう話しているうちにルーミアとも別れ、人里に入りれんげは寺子屋に戻った。
「けーねん、あいるびーばっく!」
「ああ、おかえり、今日も楽しかったか?」
「のん!」
帰ると慧音がいて、夕飯の時間になると妹紅も来て3人で夕飯を食べる、この家族のような空間がいつの間にか彼女達の当たり前になっていた。れんげ自身元の世界に帰ることをだんだんと忘れここの生活に慣れていき、慧音、妹紅も初めかられんげが里に住んでいたような錯覚に陥っていた。
寺子屋も休みで朝からお弁当を持ってフラン、こいし、そして途中でルーミアも合流して探検に出かけた。れんげは何度も里の外に出ては探検していたが子供の足故幻想郷の全てを回りきったわけではなかった。それゆえいつも新しい景色に見え心が踊っていた。
「ねえねえれんちょん、実はね今日は案内してあげたいところあるんだけど」
「のん?」
こいしがれんげにそっと語りかけた。
「私のお家に招待したいの」
「ぬおおおおおお!うち、こいしんのお家行ってみたいのん!」
フランとルーミアが唖然としていた。
「れんちょん、こいしがちゃんのお家ってやばいところにあるよ」
フランはれんげにそう言ってみたものの彼女の目の輝きを見るにもう止めることはできないであろう事は確信していたが慧音に怒られた時言い訳できるように出来るだけのことはした。
「まあまあフラン、私も実は少し地獄に興味あったんだ、今から行ったら夕方には帰って来れるよ」
ルーミアも意外に乗り気でこの流れで行くことになった。
4人はしばらく歩き地下へ通じる道の前に来た。こいしが先導し順番に降りて行く、れんげはフランにおんぶしてもらいゆっくりと降りていった。途中土蜘蛛が行く手を阻んだがこいしが話をするとあっさり通してくれスイスイと地底まで行けた。
「なんだかごちゃごちゃしてるのんな〜酒池肉林の匂いがするのん」
鬼の街を見て言った第一声がこれだった。
「いつも思うけどれんちょんはどこでそんな言葉を覚えてくるやら・・」
フランが少し呆れた様子で呟く。
「でも本当に賑やかだよ、もっとジメジメした陰気なところかと思ってた」
ルーミアも予想と違ったせいで少しあっけにとられていた。
「さあさあ、いっくよ〜地霊殿観光ツアー3名様ごあんな〜い」
陽気な掛け声が辺りに響き歩き出した、途中酔っ払いや橋姫などに絡まれたがこいしがうまくやりことごとく撃退されていった。
「あっ!甘味処だ〜こいしよって行こうよ」
ルーミアのこの一声で寄ることにした甘味処、中から盃を持ったとんでもない鬼が出て来た。
「よう、こいし 、久しぶり友達かい?こりゃ珍しい事もあったもんだ、明日は槍でも降るのかね〜」
鬼の四天王、星熊勇儀だ。
「あっ、勇儀〜お久〜えっとね!フランちゃん、ルーミアちゃん、れんちょんだよ!」
ルーミア、フラン共に噂は聞いていたがここまで威風堂々たる風格の鬼とは思っていなかったためか少し萎縮してしまっていたが、れんげは少し様子がおかしかった、勇儀をじっと見つめ少しずつ近づき、勇儀のスカートをその小さな手でひっぱりながら、
「駄菓子屋?なんでここにいるのん?」
こう言った。勇儀と加賀山楓は髪の色、喋り方、雰囲気は少しは似ているが顔はあまり似ていない、しかしれんげは勇儀を駄菓子屋と言ってしまった、見えてしまっていた、こうなるともう止まらない、れんげの頬にはいつの間にか涙が垂れ勇儀にしがみついていた。
「駄菓子屋〜!うちな!うちな!いつの間にか知らないとこに来てたのん!ねーねーも、ほたるんも、こまちゃんも、なっつんも、いなかったのん!本当はすごく心細かったのん!でもみんなうちに優しくしてくれるから、うちは・・うちは・・・泣かなかったのん!」
これまでの思いを一気に吐き出すように泣きじゃくりながら勇儀に訴えていた、最初その場にいたみんなは何が起こったのかわからなかったが勇儀は場数を踏んでるだけの事はあり、静かにれんげの言葉を頭を撫でながら受け止めていた。
彼女は駄菓子屋ではなかったがれんげをあやす姿は駄菓子屋のそれに勝るとも劣らなかった。
地霊篇突入です