れんげは自分が無意識にここに来たため帰り道がわからず途方に暮れていた。
「れんちょん!」
呼ばれたので振り返るとそこのはさっき別れたルーミアがいた。
「ふふふやっぱりれんちょん迷ってたね、ついて来て案内してあげる」
(そう、案内してあげる楽しい と こ ろ に ふふ)
「ルーミン道わかるん?」
「うん!こっちだよ」
そう言い奥へと入っていった。
「いつになったら着くのん?」
「もう少しだよ、このまままっすぐいけば大丈夫だから」
そう言ってれんげを自分の前に行かせた、れんげの背後をとるために・・ルーミアはれんげに騒がれると面倒なのでまずれんげの首を落とすことにした、妖怪の腕力では造作もないこと、そうルーミアは高を括っていた、そしてまさにれんげの背後を取った時、
(今だ!いただきまーす!)
れんげの首めがけて手刀を振り下ろしたが、
「あっ、靴紐がほどけてるのん」
ひゅっ!と風をきる音しかしなかった。
(・・・は?・・なんで?)
確実にとらえたと思ったルーミアだったため何が起きたのかわからなった。
「ん?どうしたのん?ルーミン」
「え?あははは、いやなんでもないよ・・」
「うちやっぱり不安なん、ルーミン先に行って欲しいん」
「ああ、うんわかった」
(あともう少しだったのにー!)
ルーミアはこの後も何度も攻撃を加えたが、ことごとく躱されていった。
(あと少し!あと少しなのに!・・・もういいや、こんな焦れったいやり方私には最初から合わなかったね」
ルーミアが突然れんげの方を見て、
「れんちょんは人間でしょ?」
「?何を当たり前のこと言ってるん?ルーミンも人間じゃないのん?」
「ふふふ、気づいてないのかー、私は妖怪、チルノは妖精だよ、もちろん本物のね」
「そうだったのんなー、通りで所々会話が噛み合わないと思ったのん」
(あれ?おかしいな、怖がらない・・)
「怖くないの?」
「全然・・もう慣れたのん、ここでは常識に囚われてはいけないのん」
「へ、へえー強いねれんちょん」
(なんで?普通人間が妖怪に森の中で会うと腰抜かして命乞いするのに・・)
れんげはそんなことにどうでもいいから早く案内しろという感じでルーミアの方を見ていた。
「ああ、もうめんどくさいなー」
ルーミアはれんげの斜め後ろの草むらにイノシシ用の罠があるのを見つけた、れんげをそこに追い詰めていき罠に掛かったところを襲おうとしたが、
「グォォォォォォ」
それは叶わなかった、ルーミアの後ろで咆哮が聞こえた、どうやら人間の匂いを嗅ぎつけた他の妖怪が来たようだ、ルーミアが振り返ると全身苔のようなものに覆われており手が4本、目が1つしかなく、ズルズルとこちらに近づいて来ている。
「この子は私の獲物だよ!引っ込んでな!」
「ルーミン!」
「れんちょんは向こうの茂みに隠れてて!こいつは私がなんとかする!絶対動いちゃダメだよ」
(メインディッシュをとられてたまるものですか!絶対に殺る・・)
「グォォォォォォ!」
「うるさい!スペルカード発動!月符!ムーンライトレイ!」
放たれた弾幕は目の前の妖怪に直撃したが、覆われている苔が厚すぎたため全くダメージを与えられなかった。
「う、嘘・・・」
ルーミアは妖怪の中ではそこそこの実力があり他の妖怪と衝突するようなことがあっても大抵の場合勝ってきた。しかし目の前のそれに対して全くの無力であった、弾幕を撃っても、撃っても、効いておらずむしろルーミアの疲労が蓄積していった。知らず知らずのうちにれんげのいる方の茂みに追い込まれていき、疲労からか、イノシシ用の罠に掛かってしまった。
「ああああああああ!痛い!痛い!はあはあ早くとかないと・・・・うっ、ダメ・・・力が・・出ない・・・」
(はあはあここで私も終わりか・・・こんなことなら人間にちょっかいかけなきゃよかった・・・私食べられるのかな?食べられるってどんな感じなんだろう?今までしてきたのに自分がされるとなると怖い・・・せめてもう一度おいしもの食べたかったな・・)
ルーミアが半ば諦め瞳を閉じていると、足の方がガタガタいいはじめた。目を開けるとそこには、
「ルーミン目を開けるのん!こんなのうちが・・・」
れんげが必死に罠をとこうとしているのだ、
「なんだ・・・まだいたのね・・・さっさと逃げればいいものを・・」
「ふざけるのもいい加減にするのん!そんなこと言う元気があるならこれを外すの手伝うのん!」
れんげは喝をいれた、しかしルーミアは分からなかった、さっき初めて会ったのに、ましてれんげのことを食べようとしたのに、どうして助けようとするのだろう?と、
「ルーミン、またお話しするのん!今度はミスチーも一緒に!うちも友達連れてくるのん!だから絶対に助けるのん!こんな罠うちの山にたくさんあるのん!大したことないのん!」
れんげは一生懸命外そうと努力するが子供の力では到底外れるものではない。
「はあ、めんどくさいなー、いいわれんげ私のリボンを取りなさい、取れたら私はもっと力を出せる、あんなのイチコロで倒してやるわ」
(人間が取れるわけない・・あなたも私もここで食べられて終わり・・・)
「わかったのん!取れたのん!」
「は?」
あっさりとれんげがとってしまい愕然とするルーミアだったが嘘ではない、彼女の体に力がみなぎり十字架の大剣も出すことができた。
「ふふふ、あっははははははは!最高!最高よ!」
ルーミアはひとしきり笑うとトラバサミを破壊し、こっちに近づいてくる苔妖怪を真っ二つにした。
「弱いわね・・・さあてれんげ〜次はあなたの番、美味しくいただくわね」
ルーミアはれんげに一歩、また一歩と滲み寄っていく。しかしれんげは動かないただ黙ってルーミアの目を見ている、その瞳は諦めでも恐れでもなく、じっと見据えている。
「な、何よ、何か言ったらどうなの?」
「助けてくれてありがとうなのん」
ルーミアはますます理解に苦しんだ、自分が食べられようとしてるのにお礼を言うなんて彼女の常識からすると考えられない。だが目を見る限り嘘をついているとは思えない、本心でそう言っているのだと、わかった。
「なんで?わからない・・・わからないよ・・」
彼女の頬には涙が垂れていた、自分でもわからないうちに泣いていたらしい、今までこんなのことなかった、人間が目の前に来たら食べる、その単純作業を今までしてきた。しかし今はそれができない、なぜかわからないが足が竦む、心がいたい。
「ルーミン、うちなルーミンいなかったらあの妖怪に食べられて終わりだったと思うん、でもルーミンいたから助かったん 、そんなうちをルーミン食べるとは思えないのん」
「そ、それはあなたが私の獲物だったから守っただけ・・・」
なぜかそれを確信を持って言えない、れんげの目を見て言えない、それでもれんげはただじっとルーミアを見ている、とても強い目で。
そしてれんげはルーミアのもとに歩みよりリボンを返した。
「ルーミンとうちはもう友達なのん、助けてるのは当たり前、うちは当たり前のことをしただけなのん」
ルーミアは頭を抱えて泣き出した、自分でも何がなんだかわからずただひたすら泣いた・・れんげはそれを何も言わずずっと見ていた。
ひとしきり泣くと、
「あっははは!負けた! 負けた!完敗よ!はあれんちょんには敵わないな・・」
「うちの本名は宮内れんげなのん、でもれんちょんって親しい子は呼ぶん」
「人喰い、宵闇妖怪のルーミアよ、改めてよろしくねれんちょん」
こうして2人の間に奇妙な友情が生まれた・・
東方二次創作なんでキャラ崩壊、原作崩壊が結構ありますが最後までお付き合いいただけると幸いです。