HOTD ガンサバイバー   作:ゼミル

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『うわ、先生って本当に大きい・・・』

 

『うん、よく言われる♪』

 

『くぅっ、なんて自信満々な・・・・・・・えーいっ!』

 

『あひゃっ!?だめぇ!宮本さん!』

 

『ちょ、ちょっと宮本さんお風呂で暴れちゃダメですってばぁ!』

 

『そういう古馬さんだって何その大きさ!何その大きさ!!?そんなにちっちゃいのにどうしてそこだけそんなにでっかいのぉ!?』

 

『きゃふん!?そこ、だめぇ、もまな、ひゃん!?』

 

『ああもう!もしかして身長の分とかみんなこの胸に行っちゃった訳!?』

 

『あひっ!止めてよぉ、マー君にもまだ揉んでもらった事無いのにぃ!!』

 

『うわぁ、おねぇちゃんのおっぱい凄い揺れてるー!』

 

 

 

 

アッー!!!

 

 

 

 

「・・・楽しそうだなぁ。ってか、麗の奴少し性格変わってないか?」

 

「というか何気にすっごく聞き捨てならないセリフが無かったかい?ねえ真田」

 

「だから何で俺に振る」

 

 

 

 

安全地帯に辿り着いた俺達のそんな一コマ。

 

 

 

 

 

 

 

 

『全世界に蔓延しつつある、いわゆる殺人病のあまりにも急速な感染拡大により、我が国を始め各国の政府機関は成す術も無いまま崩壊しつつあります。我が国における殺人病に関しては、既に二百万を超えておりその強大な感染力とシステム麻痺の影響から一両日中に一千万に達するものと見られています――――』

 

 

何故かハンビー(しかも本物の軍用モデル)を持ってた鞠川先生の友人宅に到着し、敷地内の<奴ら>を見敵必殺で掃討し終え、ようやくそれなりに気を抜く事が出来る安全地帯に辿りついた俺達。

 

女子が全員纏めて入浴中な最中、聞けば聞くほど気が滅入りそうなテレビの音声をBGMに、現在小室や平野と一緒に悪戦苦闘中。

 

3人がかりで苦闘しているその強敵とは――――鍵のかかった大型ロッカー。

 

お隣さんの部屋に大量に並んでたのと同じような、いかにも頑丈そうなガンロッカーだ。

 

 

「あの、私にも手伝う事は無いだろうか?」

 

「ああアリスちゃんのお父さんはじっとしといて下さい。鞠川先生のお墨付きが出てるっていっても一応怪我人には変わりないんですから」

 

 

2階の窓辺りで外を見張っているのはアリスちゃんのお父さん――――名前は涼さん。職業は新聞記者・・・・・・をしていたらしい。

 

鞠川先生が視診をした限り全く異常が見受けられなかったので立ち歩いても大丈夫だけど、小室の言った通りなので余り動き回るのはちょっと控えてもらっている。

 

でもって現在俺らは、学校から持ってきたバールをロッカーにねじ込んでこじ開けようと試みてる最中だ。お隣さんの時と違って鍵が手元に無けりゃ盗難防止に何処か鍵を隠してあるのか探しても見つからなかったし。

 

2つある内1つは既にこじ開けた。中には紙箱入りの弾薬やマガジン、ロングボウが収めてあった。かなりデジャヴった。

 

俺が引き、小室と平野が押す形でバールを持って、1、2の、

 

 

「「「3!!」」」

 

 

次の瞬間、3人まとめて思いっきり寝っ転がる羽目になった。

 

平野達と一緒に呻きながらも身体を起こして、新たに開いたロッカーの中身を覗き込む

 

 

「やっぱり有ったー!」

 

 

長物が3丁。2丁が自動小銃、1丁はショットガンだった。

 

 

「イサカにレイルシステムくっつけたM14・・・いや、民生型のM1A1か。おまけに、おいおいSR-25かよ?」

 

「いいやよく見なよ刻印の所。AR-10を徹底的にSR-25風に改造してあるんだ!ほら見て、マガジンも20発仕様だ!日本じゃ違法だよ違法」

 

「うーん、2人の言ってる事がさっぱり分からん」

 

 

涼さんまで苦笑いを浮かべてる、というか、顔が引きつってる。すいませんね、マニアだけあってこういうの見るの抑えられないんですよ。

 

それぞれ手に取ってじゃこじゃこスライドを前後させたり棹桿を引いて薬室内を見てみたり。作動は快調、きちんと整備してある。整備して間もないと見た。

 

AR-10改を弄り倒してる平野を余所に、涼さんにM1A1を触ってみないかと勧めてみた。苦笑を浮かべて遠慮された。

 

ちょっと残念そうに振り返ってみると、目の前に銃口があった。小室が何気無しに構えてるイサカの銃口だった。

 

装填されてないと分かってても銃口を向けられるのは果てしなく気分が悪い、と今更ながら実感する。どの口でそう言うかとは自分でも重々承知してるけど。

 

 

「・・・小室、弾込めてなくたって、銃口を人に向けないのが鉄則だ」

 

「あ、ゴメン!」

 

「真田の言う通りだよ小室。そう、銃口を向けて良いのは――――」

 

「<奴ら>だけ、か。本当にそれで済めば良いけど・・・・・・」

 

「「いいや無理だね(な)」」

 

 

俺と平野は実際に<奴ら>以外の生物、つまり人間に向けて撃っているだけに、実感を込めて断言できる。

 

重なった俺と平野の言葉に対し、小室はただ曖昧な笑みを浮かべて「だと思った」とだけ漏らした。小室の呟きにも、実感がありありと含まれてあった。

 

 

「・・・本当に、君達は高校生なのかい?この状況でも落ち着いているし、ここまで銃の扱いも手馴れているのを見ると分からなくなってくるよ」

 

「いやま、銃とかに詳しいのは平野と真田ぐらいですよ。僕は大した特技も頭も良くないですし・・・」

 

「何言ってんのさ小室。立派にリーダーやってるじゃないの」

 

 

小室は心底不思議そうな表情を浮かべる。

 

 

「そうなのか?」

 

「そうだよ」

 

「ま、そうだな」

 

 

首を捻られた。小室って意外と自己評価が低い人間なんだろうか。

 

 

「でも静香先生の友達だって言ってたよな、ここの人。一体どんな友達なんだ・・・」

 

「SAT(特殊強襲部隊)所属らしいけど、AR-10もM1A1も一応日本でも手に入るからってここまで改造するのは相当な人だろうね」

 

「いや、それは真田のお隣さんにも言える事だと思うけど。っていうか、今日だけで一生分本物の銃をこの目で見た気がするよ」

 

「それは言えてる」

 

 

家の中に持ち込んだ銃器入りのバッグを横目に見ながらの言葉だった。

 

 

 

 

「そういえば平野、7.62mmの弾使う銃は持ってきたりしたのか?俺は見覚えないんだけど」

 

 

M4やSG552は小口径の5.56mm、M1A1やAR-10改が使用する弾薬は大口径の7.62mm。共通の弾薬じゃないから弾の共有は出来ない。

 

 

「あるよー、ちょっと待って。えーっと確かこの中に――――あった!」

 

 

パンパカパッパッパーン、なんて効果音と共に平野が取りだしたのは。

 

 

「じゃーん!ヘッケラー&コッホ(H&K)のG3SG/1!狙撃から市街地戦もこなせるマークスマンライフルだよー!」

 

「ほう・・・こりゃまた良いのを選んできたね」

 

 

個人的には古めかしさと近代っぽさが融合したこのM1A1や機能美に満ち溢れたそっちの改造型AR-10も悪くないけど、G3系統もヨーロッパらしい宝剣みたいな芸術美が在って中々だと思う。

 

流石戦友、良いセンスだ。思わず、ぐっと親指を立てる。

 

 

「キラーン☆」

 

「キラーン☆」

 

「おーい平野ー、真田ー?」

 

 

 

 

「小室も手伝ってよ、実は意外と面倒なんだ、弾を込めるの。ああありすちゃんのお父さんは無理しないで良いですから」

 

「いや、いい加減手伝わせてくれないかな?娘の命まで助けてもらった上にここまで子供の君達に世話をかけてしまったら流石に申し訳が無いからね」

 

「そうですか・・・じゃあよろしくお願いします」

 

 

涼さんも加わって野郎4人、ベッドに並んで空きマガジンに弾を押し込む。やってる本人が言うのもなんだけど、ちょっとシュールな絵面なんだろうなぁ。

 

 

「にしても2人とも、銃の扱いなんて一体何処で覚えたんだ?エアソフトガンで勉強したのか?」

 

「まさか――――実銃だよ」

 

「本物持った事あるのかよ!?」

 

「射撃ツアーにでも参加したのかい?」

 

「いえ、真田と一緒にアメリカに行った時民間軍事会社・・・・・・ブラックウォーターのインストラクターに一ヶ月教えてもらったんです」

 

 

アレは最高の思い出だった。その時の事を思い出してちょっと顔が綻ぶのが自分でも分かったけど、即座にその後の事を思い出して一気に消沈する。

 

顔も声も、無機質な雰囲気になるのを抑えきれなかった。

 

 

「俺がそれから帰国して空港に着いてからしばらく待たされた後だよ、迎えに来る途中だった俺の家族が2人共事故で死んだって連絡が来たのは」

 

 

それを言ったのは半ば愚痴に近い。予想はしてたけど、案の定3人とも口を閉じてしまった。

 

だけど、と思う。

 

 

「・・・・・・『こうなる前』に死んだのは、幸運だったかもしれないけど」

 

 

余計に空気が重くなった。マズイ、更に気まずくしてどうする。

 

当事者なだけにどうでもいい訳にもいかないし。

 

 

「そ、そういえば平野、俺と一緒に選んだの以外にどんな銃持って来たんだ?」

 

「え?えっと、扱いやすくて頑丈なのが欲しかったからAK系統を幾つかとありったけのマガジンでしょ。他にはLMGとサイドアームの拳銃に、後は真田が居なくなってから手榴弾以外にも爆発もの色々置いてあるの見つけたからそれなりに持ってきた」

 

「・・・何だって?」

 

 

2階に運んできたバッグを漁り、中身を見て頭を抱えた。こんな物まであったのか。というか何で持ってきた平野。

 

気になったのか、小室も後ろから顔を出して中身を見る。

 

 

「何だコレ、弁当箱か?えっと、『FRONT TOWERD ENEMY』・・・?」

 

「地雷だよ、クレイモア地雷」

 

「へぇそうなのか――――ってうわわわわっ!?地雷!?」

 

「大丈夫だよ小室、信管も起爆装置も取り付けてないんだから簡単に爆発しないって。ちなみに起爆装置一式はそのコードと大きなホッチキスみたいなそれさ」

 

「それでもビビるって・・・扱えるのか、こんなの?」

 

「大丈夫!扱い方も勉強したし、向こう(アメリカ)でも実際に教えてもらったから!」

 

 

その他大量のM67手榴弾、H&K・HK69とコルト・M79グレネードランチャー。そして40mm榴弾。

 

・・・本当に何者だったんだ、お隣さんは。

 

 

「これだけの武器を、君達は一体どうやって入手したというんだい?」

 

 

装填途中のマガジン片手にそう聞いてきた涼さんの声が引き攣っていたのもしょうがない事だ。

 

ちなみに手榴弾以外の爆発物は、何故かあのベッドのマットレスの下に隠してあった耐火ケースの中に入っていたとか。マットレスのズレに気付いて試しに捲ってみたらドンピシャだったそうな。

 

そういえば映画の西部劇でも似たようなのがあったっけ。アレは確か樽に入ったダイナマイトだったけど。

 

 

 

 

 

 

 

それからも鞠川先生の友達はこれだけの銃器をどうやって手に入れたのか、何で警官なのに独身寮に入らないでこんな良い家に住んでるのか。

 

っつーか下の女子騒ぎ過ぎじゃね?覗くついでに注意してくればいや何で覗くのがメインなんだよ大体ありすちゃんだって入ってるんだろ娘の裸が目的なら私も怒るよ、とか。

 

今の所は女子の嬌声よりも御別橋の方が騒がしいから大丈夫だろ、とか、あーだこーだと喋ったりして。

 

 

「何だよコレ・・・映画みたいだ・・・・・・」

「地獄の黙示録にこんなシーンがあった気が―――」

 

 

ベランダから見える光景。警察の封鎖に押し寄せ、詰めかける避難民。もはや暴動にしか見えない。

 

ここまで来る途中でも似たような光景は見たけど、今更ながら小室は動揺しているとみえる。

 

 

「・・・情勢不安な発展途上国でも、同じ光景を見てきたよ。それだけじゃない、たとえ先進国と呼ばれる国でも、些細なきっかけでああいった事が起きるのをこの目で見た事があるが、まさかこの日本で起きる事になるなんて」

 

「ありすちゃんのお父さんは海外で働いたりもしてたんですか?」

 

「若い頃やアリスがまだ幼い頃にね。海外特派員として様々な国に行ったよ。政府に対するデモや暴動に対する取材も何度か行った事があるし、アメリカにしばらく居た時は現地の仕事仲間から拳銃やショットガンの扱い方も教えてもらったりしてね。あの頃は若さの余りよく無茶をしたものだよ」

 

「ならそれなりに使えるんですね?だったら――――何だあれ」

 

 

双眼鏡を覗きながら、平野が間抜けな声を上げる。妙な連中が避難民とは反対側、安全なバリケードの向こうに集まっているらしい。

 

テレビを点けてみる。

 

 

『警察の横暴を許すなーっ!』

 

『許すなぁーっ!!』

 

 

いきなり耳障りな声が響いたから依然としかめっ面を浮かべてしまった。

 

橋に集まった集団について女性リポーターが解説した所によると、今回の事態は日本とアメリカの政府が極秘裏に開発した生物兵器によるものだと訴えてるだのなんだの。

 

よし。つまりあそこに集まった連中は真正のバカなのか。ここからアイツら撃ってやったらさぞや爽快だろうに。

 

 

「正気かよ、何が生物兵器だ!死体が歩いて人を襲うなんて現象、科学的に説明がつくはず無いのに!」

 

 

小室の意見も尤もだけど、続けて平野が何かを言おうとする前に橋の方へ目を細めながら涼さんが言った。

 

 

「いや、恐らくは具体的な説明を本気で求めている訳じゃないと思うよ」

 

「え、それはどういう意味で・・・」

 

「あそこに集まったデモの人間は、この状況に不満を持っているんだろう。そんな中で何らかのきっかけで1人だけでもいい、不満の矛先を向けれる相手を見つけて捌け口さえ与えてやれば、後は意外なほど簡単に人々を誘導できるものなんだ。

あそこで先導している人間はともかく、他に集まってる人々にとってはその不満を発散できさえすれば他はどうでもいいんだろう、どんな形であれね」

 

 

恐らくは、涼さんはその目で実際にそうやって群衆が利用される様を見てきたんだと思う。声に重みがあって、言葉の真実味が半端ない。

 

と、テレビの中で動きがあった。カメラがパンして、デモ隊のリーダーらしき汚いツラのおっさんに近づいて行く初老の制服警官の姿。

 

警官が二言三言、ヘルメットを被ったそのおっさんに告げる。恐らくは警告だろう。だがおっさんは聞く耳を持たず煽る。更に煽る。

 

それから警官は更に何かを告げてから、おもむろに―――――

 

 

 

 

腰のホルスターから抜いたリボルバーの銃口を、おっさんの額にピタリと向けた。

 

銃声。静寂。倒れるおっさん。一拍置いて、悲鳴。

 

テレビの映像が途切れた。

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・」

 

 

俺達は黙ってテレビの方を向いたまま固まっていた。俺はというと、内心撃ったあの警官に拍手喝采だった。

 

やっぱり解決法ってのは何事もシンプルが一番だ。とどのつまり今後も現れるだろうああいったバカの手合いは、『物理的』に黙らせるのが最も手っ取り早いやり方だというのをあの警官は証明してみせたのだ。

 

生きてる限り、無駄に囀るに違いないだろうから。

 

 

「お、おい真田」

 

「ん?」

 

「―――――何でお前、笑ってるんだ?」

 

 

おっと、堪え切れず顔に出ちゃったらしい。

 

と、その時。

 

唐突に小室の背後から延びた手に気付いて、俺も平野も涼さんも一斉に反射的に飛びずさった。

 

唯一反応に遅れた小室に手の主が襲いかかる―――――!!

 

 

 

 

むにゅん♪

 

 

 

 

・・・そんな擬音がリアルに聞こえた。それぐらいの、何というか、えーと。

 

 

「こっむっろっくーん♪」

 

「はへっ?うわ、うわわわああああああせ、先生?酔ってるんですか!?」

 

「ちょっと、ちょっとだけよ~。ふふ~ん♪」

 

 

微妙に酒の臭いがします本当に酔っ払いですありがとうございました。

 

平野はバスタオルを身体に巻き付けただけの鞠川先生に鼻の下伸ばしてるし、涼さんはどう反応すべきか困った様子でそっぽを向きながらもチラチラと先生の方を見ている。

 

確かに現実にこんな場面に出くわしたら反応に困るだろうけどさ。目に毒過ぎる。

 

あ、今度は平野に襲いかかった。抱きつかれながら頬にキスされて数秒後、鼻血を噴いてぶっ倒れてノックアウト。決まり手は先生のホッペにチュー。舌なめずりしてる姿がエロい。これはエロい。何解説してんだろ俺。

 

魅力的な女性のほぼ全裸を目の前にしといてこれだけ冷静(な筈。多分)な自分に驚きつつ、流石にちょっとはしたな過ぎるから止めようと思う。

 

思ったん、だけど。

 

 

「まりかわせんせー、早く服着ないとだめだよー!」

 

「ぶっ!?あ、ありす!お前も何も着ないまま出てきちゃダメじゃないか!!」

 

「うぇ?――――あっ、お兄ちゃん達!?ご、ごごごめんなさーい!」

 

 

タオル片手に今度は完全に素っ裸で上がってきたありすちゃん、父親に注意されて俺達の姿を捉えた途端、真っ赤な顔で即Uターン。

 

入れ違いに次に現れたのは。

 

 

「マーくん!!」

 

「ひでぶ!!?」

 

 

片腹大激痛。頭から飛び込んできた里香の頭がレバー直撃。死ぬ。痛くて苦しくて死ねる。でもって痛い。

 

激痛の余り身動き取れない俺にまたもマウントポジションを取ってきた里香は、河原での焼き直しみたいにまた胸元に頭を擦りつけてきた。

 

 

「マーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんっ!!」

 

 

ウザいよ五月蠅いよっていうかまだ痛いんだよ!いきなり何なんだ一体。

 

でもって鼻に届くアルコールの香り。発生源は目の前の幼馴染。ブルータスお前もか。

 

腰のあたりに当たってる柔らかい物は何だやっぱりこいつの胸か巨乳ってレベルじゃないぞ大体何でこんなに感触がリアルああなんだノーブラかしかも羽織ってるのシャツ一枚か俺のじゃないのかそれ下着どうした下着裸Yシャツとかそれ何て理想郷押しつけるな摺りつけるなこれじゃあ動けないいや止めいい加減反応して動けなくなるから更に腕に力込めるな―――――!!!!

 

 

「・・・・・ねえ、涼さん」

 

「な、何だい真田くん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――――どうしてこうなったんでしょう?」

 

「・・・酒の力は恐ろしいという事なんだろうね」

 

 

 

 

 

 


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