東方紅魔姉妹   作:若止異

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某 時を止める少女登場!


28話:時を止める少女

〜大広間〜

 

「ねぇレミリアお姉様〜暇〜」

「えぇ………どうして私に言うの………」

「じゃあパチュリ〜」

「そんなこと言われても私も思いつかないわよ」

「え〜〜暇だよ〜。そうだ!レミリアお姉様、久しぶりに闘おうよ」

「いや!」

「ケチ〜」

「そうよ、レミィも吸血鬼なんだから少し闘うぐらい出来るでしょ」

「はぁ!?な〜に言ってんのパチェは!とにかくいやだ!絶対にしない!」

 

『イリスお姉様ー!何か見つけたよー!』

 

「お、フランが戻って来た。あの様子じゃ倉庫に行って正解だったね」

「さっきからフランの姿が見えないと思ったら倉庫に行ってたんだね」

「イリスお姉様!これなんてどうかな?バドミントンのラケット!羽もあるよ」

「バドミントンか………うん、いいね!じゃあみんなでやろう」

「私は見ているわ。体力無いし」

「え〜だったら2対3になっちゃうよ?」

「確かに………まぁ少しくらいならいいかな?」

「そうこなくっちゃね。それじゃあチームを決めよう」

「あたしはイリ───」

「あたしイリスお姉様と一緒がいい!」

「うん、あと1人はどうしよっか?」

「あたしもイリ───」

「吸血鬼三人は力の差が出来ると思うから私がイリス達のチームに入るわ」

「じゃあ私と小悪魔さんとレミリアお嬢様ですね。よーし負けませんよー。小悪魔さんも頑張りましょうね!」

「はい!」

「……………グスッ……」←レミリア

 

 

 

 

 

 

「ここが吸血鬼スカーレット家ね、案外近くて助かった」

 

「ん?館の中が少し騒がしいわね。ちょっと覗いてみよ」

 

「吸血鬼達がバドミントンをしている………見た感じあそこにいる吸血鬼達は姉妹?」

 

「家族で遊ぶ………か。お姉ちゃん…………おっといけない、あれは昔のこと……………」

 

 

 

 

 

 

「楽しいわね、バドミントンって!」

「体力が無いとか仰っていたけど、何気にパチュリー様がすごく楽しんでる……」

「やぁぁっ!!」 スパーン!

「え……え?」←イリス

「そしてレミリアお嬢様は……何故かすごくやる気だ………」

 

「そのバドミントン、私も混ぜてもらってもいい?」

 

『誰だっ!?』←イリス以外

「いいですよ。ラケットはまだありますから」←イリス

「誰って? 私は十六夜・咲夜……所詮ヴァンパイアハンター。貴方達を殺す!」 ジャキ

「え?バドミントンやらないの?………」

咲夜がポケットから投げナイフを取り出すと、レミリアとフランは警戒し、パチュリーは詠唱を唱える準備をする。そしてイリスは咲夜がバドミントンをやらないことに気分を落ち込ませる。

 

「ねぇ咲夜、私と一騎打ちをしない?」

『え?』

「は?まぁいいけど」

「じゃあ私が勝ったら一緒にバドミントンをやりましょう」

「…………分かったわ」

 

「ねぇパチェ、イリスは大丈夫なの?」 ヒソヒソ

「大丈夫でしょ。イリスだし」 ヒソヒソ

「ねぇパチュリー、イリスお姉様は大丈夫かな?」 ヒソヒソ

「…………大丈夫でしょ、イリスだし」ヒソヒソ

 

 

 

「貴方からどうぞ」

「あら、それはありがたいけど人間だからって舐めないでほしいわね」

「人間は嫌いだけど舐めてはないよ」

「だったらお言葉に甘えて……………はっ!」

 

咲夜が投げた二本のナイフはイリスの左腕に当たりイリスの腕が焼け落ちる。咲夜はもう一度ナイフを取り出すが、腕が落ちたイリスは何事も無かったような様子に固まってしまう。

 

「へ〜。貴方ってナイフを投げて攻撃するんだね。腕が焼け落ちたってことは銀で作られているのかな?」

「え?(どうして………吸血鬼は銀製の武器での傷は再生しないことは知っているはず………なのに何故そこまで落ち着いた様子で)」

「………それだけ?」

「 いや、まだまだ!」 ヒュッ

バン!バン!

「っ!?銃弾でナイフを!?それにその弾………銀で出来てる。何で吸血鬼の貴方が銀製の銃弾を?」

「それは私達には両親がいないからたまに吸血鬼もこの館に攻めてくるの。だから銀の弾」

「攻めて来た吸血鬼は?」

()ったよ」

「だからこの辺りには吸血鬼がいなかったのね。まぁ同種討ちしてくれるのはこちらにしてはありがたいけど。じゃあ貴方達を殺せばこの辺りの吸血鬼は絶滅するということ。いい情報をありがとうね、これで終わらせる……………

時よ止まれ」

 

咲夜がそうつぶやくと世界は灰色に染まり、咲夜以外の動きが止まる。イリスやレミリア達の様子を見る限りイリス達は何も気がついていない。文字通り時が止まった。

「貴方の時間は私のもの、貴方は何も理解出来ずに死んでいくのよ」

時が止まったまま、咲夜はイリスに向けて無数のナイフを投げ、数本はイリスの心臓を捉えている。そしてナイフはイリスの目前で停止する。

「腕が焼け落ちたのに一切の同様が見えなかったから少しは驚いたけど、所詮は吸血鬼………あのImmortal vampire(不死身の吸血鬼)であろうとこの銀製のナイフで心臓を突けば貴方は絶命し灰となる。

解除」

 

世界に色が戻り、停止していたありとあらゆるものが動き始める。勿論イリスの目前で停止しているナイフも例外ではない。世界に色が戻ると同時にナイフは次々とイリスの腕、腹、足、額、脳天、そして心臓にも刺さっていく。

ナイフの弾幕が止んだときには銀製のナイフがイリスの全身に刺さっていて、もはやイリスの体は原型を留めていなく数秒で体の全てが灰になって空を舞っている。

 

「(やっぱり1回は死ぬのね。灰になってしまったけどイリスは大丈夫なのかしら?まぁアグニシャインを耐えたんだから大丈夫だと思うけど……………………でも気になるのは、地面にイリスの影が残っている(・・・・・)こと…………)」

 

「1人殺害、あと2人」

「やっぱり何度見ても慣れないなぁ」

「普段あんなにいい笑顔でお菓子を焼き振る舞っているイリスが戦闘になるとこんなに変わるんだものね」

「お姉様、怖い」

「そうだね……………ところでパチェ、気がついてる?」

「ん?イリスの影のこと?」

「うん、イリスの体は灰になったのにイリスの影はまだ残ってる」

「私も分からないわ。……………あ、影があの人間に向かって動き始めた」

「イリスの能力って色々な場面で便利だよね」

 

「貴方達、自分の家族を失ったのにどうしてそこまで落ち着いていられるの?吸血鬼でも家族を殺されたら悲しむか激怒して攻撃してくるのに………さっきの吸血鬼といい、貴方達といいここの館の住人はみんな冷酷なのかしら?」

「冷酷なんて心外。あたし達は全員家族思いのいい家族だよ?」

「よく言う………家族思いなら全員仲良く地獄に─────っ!?体が………動かない……!?」

咲夜がナイフを取り出し、レミリア達を攻撃しようとしたら突然固まったように動きが止まった

 

「はいハズレ、残念でした…………どうしてナイフが突然私の目の前に現れたことには驚いたけど、動きを封じてしまえばこっちのもの。私の勝ちだね」

 

「ぐぅっ動けない………貴方も何か能力を………」

「私の能力は影を操る程度の能力。私の影を貴方の影に繋げて貴方の動きを封じた。

体が動けば影が動く。逆もまた然り

影が動くから体が動く。だから影の動きを止めれば貴方は動けなくなる」

「私の負け……煮るなり焼くなり好きにして………」

「え〜だったらどうしようかな?そうだ!じゃあ貴方……咲夜がヴァンパイアハンターになった理由を教えて」

「は?どうしてそんなことを……」

「好きにしていいんでしょ?私は『質問』をしているの」

 

「分かった、話すわ………未だに鮮明に覚えている……

 

《回想》

 

私がまだ小さい頃……私は父と母の三人で暮らしていた。父の収入も安定していて食にも困らず家族三人仲良く生活していた。

だけど私が5歳の頃、あの頃から私の人生は狂い始めた………父が仕事で使うお金を同僚に盗まれたの、しかもその同僚は父に罪を擦り付けた。そして父は仕事を辞めさせられた。その頃から父は変わってしまった………それ以降父はまったく働かなくなり、酒に溺れ、母へ暴力を振るう始末。あの優しかった父はいなくなった。母は父の暴力に耐え、豹変してしまった父にストレスを感じ続けていたが、私のことは大切に育ててくれていた。

そして翌年、私が6歳の頃のある日………母は食べていた果物を落としてしまい果物が重力に従い床に落ちていく、私の意識が落ちていく果物に向けられた瞬間、突然空中で果物が止まったの。私は最初は驚いたけどすぐに理解した『私が時間を止めたのだと』。そして私は空中で止まっている果物を拾い時間停止を解除して母に果物を渡した。

だけど母には私が瞬間移動したように見えていたため、私に恐怖した。その時に母はずっと溜め込んできた感情を、怒りを、ストレスを私にぶつけた。

冬の日、最後に私は街の路地裏に捨てられた……………

 

寒かった………悲しかった………怖かった………そして寂しかった………私は幼くして死を感じた。

私は近くにあった布を拾い、自らを包みガタガタと震えていた。

時が経ち少しも動く体力が無くなり、私が絶望していると、目の前に1人の若い女性が現れた………私は生きたいという本能で既に無い体力を振り絞って女性に手を伸ばした。

すると女性は少し驚き、すぐに私の手を握り、私を抱き抱えて走った。私はそこで気を失った…………

 

起きたとき私はベッドの上にいた。隣には先程の女性が涙を流していた。女性は気がついた私に安堵した様子で部屋を出ていき、湯気が昇っている皿を持ってすぐに帰って来た。女性はゆっくりと見るからに栄養が高そうなお粥を私の口元に運び、食べさせてくれる。お粥を食べ終えると冷えきった体の芯が心地よく温まっていくのを実感した。

 

その日から私はその女性の養子という形で育てられた。能力のことを明かしても女性は全く怖がらず、むしろ凄いと言ってくれた。女性は私を本当の娘………いや、妹のように愛情を注いでくれた。私は生涯この女性に付き添って恩返しをしようと決めた。

何年か経って私の8回目の誕生日の日、女性はケーキを買いに行くと言って出かけた。

しかし女性はとても急いだ様子で帰って来た。事情を説明されずに私はクローゼットに押し込まれた。その瞬間、背中から翼を生やした男2人が家に入って来た。女性は近くにあった皿や椅子……色々な物を男達に投げつけた、しかしその男達は吸血鬼で抵抗も虚しく女性は吸血鬼に胸を貫かれて殺されてしまう。私はその光景をクローゼットの扉の隙間から見ていた。この1連の流れ全てを。

私はクローゼットから飛び出て、床に転がっていたナイフを手に取り『時を止めて』背後から吸血鬼の心臓辺りを突き刺し、そして『解除』した。ナイフが刺さった吸血鬼は突然の出来事で何も理解出来ずに死に、灰になる。片方の吸血鬼は相方が殺られたことに驚きつつも私に攻撃を仕掛けてきた。私はもう一度『時を止めて』先程の吸血鬼と同じようにナイフを心臓に突き刺す。『解除』するとこちらの吸血鬼も何も理解出来ずに死に、灰になった。

 

その後騒ぎに駆けつけて人が来たが、偶然最初に駆けつけて来た男の人がヴァンパイアハンターだったため、すぐに状況を理解し私に「吸血鬼共を殺したいか?」と聞いた。私は頷くと男は私の手を握り『君の力が必要だ。一緒に来てくれるか?』私はもう一度頷く。この返信を聞いた男は私の手を引き、ヴァンパイアハンター達の拠点に向かった。私は吸血鬼を刺したナイフを力強く握りしめた。

 

後々分かった事だけど、このナイフは偶然銀で出来ていたらしく、そのおかげで吸血鬼達を倒せたらしい。

 

《回想終了》

 

という理由で私はヴァンパイアハンターになったの。話したわ、私を殺しなさい」

「え?いやだ。じゃあ次は〜」

「はぁ!?話したじゃない!」

「好きにしてって言ったのは咲夜だよ。そうだ!次は『命令』。咲夜、ここに住んで」

「……………なんで?」

「ん?」

「なんで私を殺さないのよ!それにここに住めって?馬鹿じゃないの!私は貴方達を恨んでいるのよ!」

「なんで恨んでいるの?」

「貴方達吸血鬼が私の恩人を…………お姉ちゃんを殺したからよ!」

「お姉ちゃんってさっきの話しの女性? 1つ教えてあげる、ここにいるほとんどの人は親がいないの。しかも殺されてる。私達姉妹は吸血鬼が襲撃に来て殺された。さっき咲夜が`同種討ちはありがたい´なんて言っていたけど今も同じことが言える?あそこにいる紫色の服を来た魔法使いは、家系が魔法使いということがばれて家に火を放たれ両親を殺された。しかも人間にね」

「え?………」

「所詮私達のしていることはお互い様なの。いい?」

「……………」

「家族が欲しいなら

羨ましいなら

愛されたいなら

笑い合いたいなら

祝ってほしいなら

1人が怖いなら

寂しいなら

悲しいなら

寒いなら

嫌なら

私達が家族になる。

愛してあげる、鬱陶しい程。

笑わしてあげる、お腹が痛くなるまで。

一緒にいるよ、咲夜が死ぬまで……死んでも」

「う………うぅぅっ…………どうじで……どうじてここまでじてくれるの?」 ウルウル

「ごめん、私もあんまり分からないや。ただ、咲夜の話しを聞いていたら……ね」

「私で………いいの?」 ウルウル

「いいよ、咲夜がいいんだよ」

「…グスッ……ヒッグ……エッグ…………………人間、十六夜(いざよい)咲夜(さくや)……よろじくお願いじまず」

「こちらこそ、これからよろしくね?咲夜」

「はい…………あの、胸を貸してもらっても?」

「どぉぞ」

「失礼…じまず…………ウ、ウゥゥゥ、ウワァァァァァァァァァァァァン!」

 

 

イイハナシダナー

 

 

『何かあっちだけで解決してるんだけど!?』




やっぱり強者同士の戦いはいいでありますな〜

最後のイリスが咲夜を慰めてるシーンを描きたいけど自分の画力じゃあ……………

(/ω・\)チラッ

(」゚o゚)」< ちなみにイリスと幼咲夜の身長は同じぐらいですよー


『咲夜さんの境遇が酷すぎる!ふざけるな!』
そう感じた方は申し訳ありません。

《吸血鬼のせいで辛い思いをして、吸血鬼に恨みを抱く》
こんな風しようと思っていたんですが、
気がついたらこんな感じになってたんです
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