先に関わるので年齢だけでも
レミリア:475歳
イリス:472歳
フラン:470歳
47話:待つ少女
それから特筆すべきことは無く、幻想郷に来て十数年が経った。
「ふぁ〜〜……ん、朝…もうひと眠りしようかな」
「イリスイリス!」
「ゆ、紫?どうしてこんな朝早くに……」 スピスピ
二度寝をしようとイリスが布団に深く入ったとき、慌てた様子の紫がスキマを開きイリスを呼ぶ
「そんなことより博麗神社に来てちょうだい!」
「え!?嫌だよ私は行きたくないよ!それにこの前紫がここを教えたからあの巫女が特攻仕掛けて来たんだよ!もう顔を見たくないし、紫もまだ許してはいないからね」
「だからその件については謝ったでしょ!そんなことよりも博麗神社に来て!」
「嫌だ嫌だ嫌だ!そもそもなんで私がそこに行かなきゃならないの!?」
「…………貴女の
「っ………貸しだからね」
「ありがとう」
「はぁ……(お姉様とフランに心配かけないよう置き手紙は書こ)」
〜博麗神社〜
「なんで……どうしてよ!」
「零夢」
「……何の用よ、見ての通り私は今忙しいの………それにまだ朝早いんだし紫は家で寝てればいいじゃない」
紫は神社に着くと神社前の石階段で泣いている巫女装束の少女に心配の意を込めて名を呼ぶ
「(出来ればわたしがそうしたいんだけどなぁ)」
「そんなわけにもいかないのよ。貴女のその──」
「放っておいてって言ってんの!今は1人にして!」
「零夢……」
「……そういえばあの巫女は?この神社も随分と静かだし」
「………あんたは?紅い翼に黒もある長い金髪……お母ちゃんが言ってた吸血鬼って妖怪か。お母ちゃんならいないわよ」
「霊姫は消えたわ」
「え?」
「私は一ヶ月くらい家でぐーたらしていたのよ。寒いし眠気はすぐに来るし。霊姫達はどうしてるか気になってスキマで見たら涙をこぼしながら1人でそこの階段で座ってる零夢がいたの。話を聞いたら1週間くらい前に突然いなくなったらしいの」
「それで待ってたと?」
「話を聞くかぎりはね」
「……本当に紫はお母ちゃんの居場所知らないの?そのスキマでも分からないの?」
「スキマってそんなに万能ではないのよ?」
「……それで、私が呼ばれた理由って?」
「霊姫の餌」
「ひ、ひどすぎない!?」
「というのもあるんだけどさっき行った通り
「私の?………そこの巫女の影を操って疲れても無理矢理腕立て伏せや腹筋をさせるの?」
「………紫…」
「違うわよ!そんな鬼畜なことを私がさせるはずないでしょ!イリスの能力が零夢の修行に手伝えないかと思ったから来てもらったのよ」
「私の修行に……?」
「そう、あの術を習得出来ずに悩んでいたでしょう?」
「そうだけど……私が早く習得出来なかったから愛想尽かされたんかな…」
「そんなことはないわ。絶対。霊姫との付き合いは⒋5年だけどあいつはそんなことはしないわ」
「そうだよね…」
「ふわぁ〜(眠い……ベッドが恋しい。術……習得……?やっぱり限界を超えるために腕立て伏せとかかなぁ)」
2人が話している間、イリスは早く帰って布団に入りたい思いで零夢の修行の手伝い方法を考える。そのイリスの影はくねくねと揺らめいている
「ちょ、ちょっとあんた!影!」
「ん?今修行の手伝いを……」
そう言いイリスは影を零夢に伸ばす
「っ!?あんたの影に妖怪が!それとも吸血鬼ってこんなことも出来るの!?」
「私は影を操る程度の能力を持っているの。私の影を貴女の影を繋げて体を操ろうとしたんだよ」
「やめてよ!一体私に何をしようとしているの!」
「お手伝いをね」
「イリス、修行ってそういうのじゃないわ。体を鍛えるとかは違う」
「じゃあ手伝うって何をすればいいの!眠いんだからもったいぶらずに早く教えて!」 ヤーヤー
「今教えるから、イリスは」
「別にいいわよ。これは私の修行で私の問題。他人の手を借りて達成するのは違うと思うし」
「でも……」
「それに妖怪退治を生業としてる博麗の巫女が妖怪の手を借りて術を覚えてもだめでしょ?」
「そうでもないわ、妖怪でも人間に友好な妖怪はいる、妖怪は人間を襲うという固定概念で友好的な妖怪が殺されていったのを何回か見た。だから私は人間と妖怪の共存を望んで幻想郷を造ったの……」
「なら良かったよ」
紫は零夢の考えを過去に見た光景を話し否定する。だがイリスはそんなことは知らんと言うように協力の手を引こうとする。
「何故そう言うの……?」
「紫、私達は何度も人間の襲撃に遭い何度も傷をつけられた。あるときはお姉様とフランが攫われて人質にされ攻撃された。そのときは人間に人間を攻撃させみんな殺させた。それから色々あったけど人間はいつも私達に攻撃してくる、だから私は人間を好いてないしいくら死のうがどうでもいいの、パチュリーや咲夜(咲夜はただの気まぐれだけど)みたいに私達と仲良くしようとするなら変わったけど………」
「「………」」
「じゃあ私は帰るね。あぁ起きるのはお昼かな〜?朝ご飯を逃すのは残念だけどなぁ……」 スタスタ
「……っ……」 タタッ
「(零夢?)」
ガシ
「ん?」
イリスが帰ろうと飛ぼうとするとき、零夢が走りイリスの腕を掴む
「待ってよ」
「…何」
「あ……えと…飛べる?」
「?一応」
「じゃ、じゃあ飛び方教えて」
「……………うん、いいよ」
「……ありがとう」
書いておいてなんですが翼を持つ者に飛び方を教わるっておかしな話ですよね……
今章は東方幼霊夢の要素があります
(東方幼霊夢は他者様がお作られた東方projectの二次創作物語です)