「お父様ぁ?、え、え!?」
「ふぅ手こずったが何とか勝てた。ん、あれはーー」
「ねぇあなた、お父様やお母様はどうしたの?」
「ん?お父さんってこれ?」
「!?、まさか、くっ、こんなこと、許せない」
「お姉様?どうかしたの?」
「だめ!イリス!来ちゃだめ!」
「どうしたの?そんなに大声を出し、て。え?これは………」
「イリス!来ちゃだめ!早く逃げて!」
「今イリスって?ん〜、あっ!あの姿は!ついに見つけたぞ!イリス・スカーレット!」
「え?どうして私の名前を?それにこれはあなたがやったんですか?」
「そうです。俺の名前はアカと申します。そしてイリス・スカーレットさん、俺はあなたに一目惚れをしました。結婚して下さい」
「は?あなたの名前はどうだっていいです。それにこの状況で言う言葉が一目惚れ?結婚?ふざけてるんじゃないですかねぇ。それともバカにしてるんですか?返事はNOです、NOしかありません。それにお父様達の仇、許せない」
「そうか、だったら無理矢理にでも!」
そう言ってアカはイリスを連れ去ろうと近づくがレミリアによって妨害されてしまう
「妹が連れ去られるところをただ見ているわけないでしょう?イリス!フランと逃げて、ここはあたしが通さない!」
「レミリアお姉様、でも………」
「行って!」
「…分かった、ごめん」タタタタタタ
「ちっ、どけ」
「今の話を聞いていたの?いやだ」
「邪魔だぁ!」
アカはレミリアに攻撃を仕掛ける、だがレミリアは難なく避けている。アカは続けて色々な角度から様々な攻撃を仕掛けるがレミリアは避け続ける。
「何故当たらない!?」
「あなたなんてお父様に比べれば雑魚よ。こんな奴にやられたのか不思議」
「そうか、だったらそのお父様を倒した能力でお前も倒してやるよ!」
アカは右手をレミリアに向け、そして右手の人差し指を下に向ける
「能力持ちだったのね、これは厄介なことになりそうーーーーっ!?」
突然、レミリアが膝をついた。まるで体中に重りを付けられたように
「どうだ?思うように動けないだろう。どんな強い奴でも俺の、重力を掛ける能力、には勝てねぇ!」
「お、重い………体が………持ち上がらない……」
「ハハハハハ、どうだ?俺は行くがお前はここで寝ていろ!」
アカがレミリアの脇腹を蹴ってイリスが逃げた方向に走る
「(さっきと同じだ…………また大事な妹達を守れなかった………逃げれたかな?イリス)」
・
・
・
〜その頃イリスは〜
「ハァ、ハァ、ハァ、レミリアお姉様、大丈夫かな?………いや、せっかく私のために足止めをしてくれているのにそんなこと考えちゃだめ。お姉様は大丈夫!とりあえず逃げないと」
「う〜ん、ん?あれ?イリスお姉様?」
「フラン!?気が付いたの?良かったぁ〜。心配したんだよ?気を失う前の記憶とかってある?」
「ん〜、気絶する前でしょ?確かあたしは………っ!ア、アァァ、アァァァァァ、アタシハ、アタシハァ」
「っ!?フラン大丈夫、大丈夫………私がいるからね?大丈夫」ダキッ
「(恐らくフランはこういうときの記憶が残るタイプなのかな?)」
「ウン、ウン、アリガトウオネえ様。少し落ち着いて、来た…………ねぇお姉様?」
「どうしたの?」
「あたし、やっちゃったんだよね?」
「………うん」
「殺っちゃったんだよね?」
「………うん。でも大丈夫だよ。フランは悪くない」
「本当に?大丈夫?お姉様達も大丈夫?」
「うん、私達も大丈夫だよ。絶対に」
「そっか、そっかぁ、………うっ、ぐすっ、うわああああん!大丈夫なんだよねぇ?」
「うん、うん」
「う……うぅ……うわああああああぁぁぁぁぁん!!」
数分後……………
「ひっぐ、ぐすっ……………」
「もう大丈夫?」
「うん、ありがとうお姉様。それで、今どうなってるの?お父様達は?」
「………お父様達は……襲撃してきた吸血鬼に……殺された…」
「え?………そっか……………っ!?お姉様は?レミリアお姉様は!?……まさか……いやぁ!」
「いや!違いよ!?レミリアお姉様は襲撃してきた吸血鬼を足止めしてくれて、私を逃がしてくれて」
「無事なんだね?お姉様は」
「うん」
「良かったぁ〜、そう言えば今ってどういう状況?」
「簡単に説明すると、私を狙って吸血鬼達が襲撃してきてお父様とお母様が殺された。お父様達を殺した吸血鬼が私を連れ去ろうとしたけどレミリアお姉様が足止めしてくれて私を逃がしてくれた。こんな感じかな?」
「そっか、それじゃあ早く隠れるか逃げなきゃね」
「そうだね、とりあえずいつまでもここに居たらまずいから離れよ?」
「どこに行くんだ?」
「っ!?なんで!?レミリアお姉様は!?」
「ちょっと寝て貰ってるだけだ、さぁ来てもらおうか?」
「ふざけるな!お前は!お父様を殺して、さらにあたしからイリスお姉様を奪うのか!?」
「また邪魔が増えるのか」
「邪魔はお前だ!お前は、オマエは、ゼッタイユルサナイ」
「フラン!?暴れてはだめ。落ち着いて、ね?」
「ソレハムリ、オチツイテナンカイラレナイヨ。シンジャエ!」
「邪魔をするな、寝てろ」
「ウグッ、オモイ」
アカがフランに重力を掛ける。フランは立とうとしているが、重く膝をついてしまう。
「フランに何をしたの!?」
「こいつの重力を重くしただけだ」
「戦わなきゃだめなのか………あなたは絶対に許さない!私の能力であなたを倒す!(それに私だって能力は充分使えるようになった、勝てるはず)」
イリスは自分の影から針を出し、アカに飛ばす。
「おっと、こんな物当たらない。本当はやりたくなかったが気絶させて無理矢理連れて行くか」
アカは飛んで来た針を全て躱し、イリスに攻撃を仕掛けようとする。しかしイリスは絶え間なく針を飛ばしているため思うように近づけない。
「くっ、こんなもの落としてやる!」
キリが無いと感じたのか、アカは針に重力を掛けて針を床に落とす。その隙にいっきにイリスとの間合いを詰めると、イリスに重力を掛けて動けなくし、蹴り飛ばす。
「……いたい、これは能力の使い方が手慣れてる。だけどこっちも能力は練習を重ねて使い慣れてる!」
「うぅ、お姉様、大丈夫?」
「うん、なんとか、ね」
立ち上がり、今度は影から大量の手を出してアカを捕まえる。そして力いっぱいにアカの腹を蹴り、蹴り飛ばされたアカに向けて針を飛ばす。アカは壁にぶつかると追い打ちの針が体に刺さる。
「ぐふっ、くっそぉ、どうつもこいつも!くらえ!」
「あぁ、体が重い……これ辛い……」
「これで終わりだ。寝ていろ」
「体は重くても……能力は使える!」
「なっ!?」
アカがイリスを気絶させようとするがイリスが影から出した手でアカの腕を掴み阻止し、アカを投げる。アカは突然のことで驚き、イリスとフランにかけている能力を解除してしまう。
「あ〜やっと直った、重かった〜」
「ふぅ、あの後だと体が軽く感じる。よし、あれをやってみよう。フランは下がってて」
「くぅ、いってぇ!」
アカが痛みでもがいてる中、イリスは自分の影を伸ばしアカの影と繋げる。するとアカの動きが止まる。
「あぁ!?体が動かない…………何でだ!?」
「あなたの影の動きを止めたの。自分が動くから影も動く、だったら影を動かなくすると自分も動けなくなる。フラン」
「ん?」
「さっきの吸血鬼にやった様なこと出来る?」
「…………うん、出来るよ」
「じゃあこの人にやってもらっていい?」
「分かった」
「ま、待ってくれ。何をするんだ!?もう引き返すから許してくr」
「いやだ!誰が許すもんか!死んじゃえ!」
最後に命乞いをし始めたアカは砕けたようにバラバラになった。
「………フラン、レミリアお姉様のところへ行こ」
「うん」
姉妹移動………
「うぅ………え?直った?」
「レミリアお姉様!大丈夫?」
「イリス!?イリスこそ大丈夫なの?アイツは?」
「倒したよ。私が動けなくしてフランが能力でバラバラにして」
「フランは能力を使って大丈夫なの?さっきは様子がおかしくなっちゃったけど…………」
「うん、使えたよ」
「そっか、良かった………けど、お父様達はもう」
「私達だけだね……」
「そう、だね。これから大変だよ?イリスとフランも手伝ってよ?」
「「うん」」
「イリス……フラン………あたしはお姉様、絶対あなた達を守るからね」
「レミリアお姉様。みんなで頑張ろ?残されたのは私達だけ」
「フランのあの無邪気でキラキラとした笑顔は絶対に守る」
「そうだね。それは絶対に」
これで1章は終わりです。