私は本当に運が悪い。
受験最終日に頭痛と吐き気がとまらないなんて。
体調管理はちゃんとしてたんだよ?
それなのに・・・。
本当に受かるのかなぁ。
先生からは絶対に受かるって言われたけど不安。
私の先生はいいよね。
そんな感じの励ましを言えば今日のお仕事はおしまい。
聞いたところによると、今から映画を観るらしい。
先生辞めればいいのに。
他の学校はちゃんと引率の先生がいる。
なんで映画観に行くかなぁ。
同じクラスの少し目立つグループに入っている女子が話しかけてくる。
「マジであいつ帰った訳?
猫ちゃん、受験終わったら校長に訴えよーよ。」
「う、うん。
でも、三人しかいない、から、仕方ないよ。
多分。」
仕方ないなんてこれっぽっちも思わない。
猫ちゃんとは私の事。
名前の響きが猫の泣き声みたいだからってそう呼ばれている。
そのまま話を続けられる。
「猫ちゃんってさ、なんで前髪で顔隠してるん?
てかさ、ウチの名前って知ってたっけ?」
「あ、う、えと。
顔を・・・見られるの、恥ずかしいから。」
名前は確か・・・。
「まひろさん、だった、よね?」
「そーそー!猫ちゃんと話した事なかったからさ!
気軽にまひろでおっけー♪」
今日だけの付き合いで終わるし。
こんなにテンションの高い人は好きじゃない。
少し離れたところで残りのもう一人が電話してる。
「まひろ、さん。」
「んー?」
「受験会場って、電話禁止、だったよ、ね?」
「うん。
そだよ。てゆーかウチらと違って受かる気がないんだろーね。
ちょい会話聞いてみ?」
言われて会話を聞いてみると、
「マジ受験めんどー。
えー、受かんないでしょwだってさー・・・答案白紙ーwwwwww」
このまま話を聞いてたらもっと具合悪くなりそう。
「猫ちゃん、だいじょーぶ?
なんか体調悪そー。」
「大丈夫、だよ。
もうすぐ、試験終わる、でしょ?」
「後は面接だけだしねー。」
まひろさんはにこっと笑って、
「これ飲みな?」
バ●ァリンを渡された。
「え、えっと?」
「風邪薬。ウチ持ち歩いてるからさ。
面接の時くらいには効果出てるはずだよー。」
まひろさん、普通にいい人かも。
「なんで、私に?」
「だってさ、お互い合格してたいじゃん?
だから、無事合格したら、
一緒にクレープ食べにいこっ。」
まひろさん、神様なのかも。
神々しい・・・。
やっと電話少女が戻ってくる。
「まひろぉ、猫ぉ」
媚びるような口調でこう告げられる。
「あのねぇ、今からあたしの彼が迎えに来てくれるらしくてぇ。
面接ばっくれるわ。」
「は?あんた何言ってるの?」
「ど、どういう、事?」
「だってぇ、あたし別に進学とかどーでもいいしぃ。
じゃ、先生への連絡よろろー。」
そういって走って帰った。
「なんだよ、それ。」
まひろさんが怒ってる。
「猫ちゃん。
ウチさ、あいつに話つけてくる。
こんなのせーじつじゃないし。」
「だ、ダメだよ。
いつ、面接で呼ばれるか、わかんない、よ?」
「だいじょーぶ。
ウチは最後の方だから。すぐ戻るよ。」
そういうと、まひろさんも走り去る。
「あら、一人?」
そこに髪が長くて、綺麗な顔立ちをしている女性に出会った。
「私は、先輩とでも呼んでちょうだい。」
ふわりと微笑む姿がとても美しい。
「あら、待ち人は電話少女を追いかけているのね。
それであなたは心配だと。」
「そう、です。」
「なぜ心配するの?
あなたは体調が優れないんでしょ?」
「まひろさん、は、薬をくれた。」
少しずつ効果が現れてる。
「お互いに、合格してたいって、言ってくれたから。」
「そう。じゃあもうすぐ帰ってくるわよ。」
今まで座っていた先輩が立ち上がる。
先輩から甘い花の香りがした。
「じゃあ、私は行かないと。
無事に合格したらまた話しましょ?」
すたすたと歩いていく。
振りかえると、
「あなたの待ち人、来たわよ。」
そう言って去っていった。
「猫ちゃん、ただいま!」
「まひろさん!」
電話少女と話して、まひろさんの目の前で電話させたらしい。
何を話したかは謎。
面接の後にたずねたら、
「猫ちゃん、聞きたい?
ウチの事怖くなるかもよ?」
聞くのはやめた。
足元がふらつく。
「猫ちゃんっ。」
「きゃっ。」
鞄からも腕からも物を落としてしまう。
私は私で倒れる。
「大丈夫!?」
まひろさんが、教科書を拾ってくれる。
ペンとかは遠くまで飛ばされている。
「これ、君の?」
ペンを差し出した男の子がそういう。
「よかったら、俺が保健室まで連れてくよ。
隣の席だったんだけど、大分辛そうだったし。」
まひろさんが瞳を輝かせ、
「じゃ、よろしく!
ウチは教科書とかまとめて集めておくから!」
ありがとう。まひろちゃん。
名前も知らない男の子に支えられながら、廊下を歩く。
ちゃんと保健室に案内できるのかな。
少し怖い。
「はい、保健室。」
保健室に無事に着く。
いや、保健室以外とかないし。
男の子は状況を説明して、そのまま帰ってしまった。
少し、ううん、かなり胸がどきどきする。
どうしよう。
これって・・・。
「あら、青かった顔が今じゃもう真っ赤。
恋でもした?」
恋なんだと思う。
*********
「まひろさん!合格、してた!」
「ウチもだよ!」
二人で合格の喜びを噛み締める。
「ところで例の彼は?」
「見つから、ない、よ。
学校で通知受けてるはず。」
毎日、どこかで会えるようにおまじないをする。
あの人なら絶対に合格してるから。
もう一度会えますようにって。
「んじゃ、お互いに高校合格したし、猫ちゃんは今からイメチェンしよっか!」
「え?」
まひろさんが笑顔で言う。
「だってみうのかわいい顔、髪で隠れてちゃもったいないぞ?」
今日は運がいいみたい。
高校に合格したし、友達が出来た。
これから、この高校で楽しい事が沢山あるよね。
「まひろちゃん。」
「ん?」
「あのねっ、今日は、今までで一番、運がいいみたい!」
実は完全にみう視点の話ってないのですよ。
「もらって」に関わるのですが、いくつか矛盾点に気付いてもらいたいですね。
まひろちゃんはこれから、少しずつ登場しますw
気が付いたら500突破してて、かなり嬉しいです。
もっと早く書けるように、日々精進して参ります。
つ、次こそデレマス小説書くぞー(書き終わってなかった人
いつも読んでくださる画面の前のみなさん。
ありがとうございます!
ねがわくば、友達が欲しいmomoでしたーw