モンスターハンター~漆黒の風~   作:メタスラ

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何度も前書きに失礼します、この作品はモンハンを原作に描いておりますが、設定が大きく異なることがあります、あまり型にはめるのは面白くないかなと思い、勝手に自己満足で設定を変えますので読むのがつらくなったら、お手数ですが前のページにお戻りください。


第二話 力無き才能と内に秘める狂気

 ウィル村の裏側に属するバルファ山脈、麓は透き通った湖があり、草食モンスターが多く生息いる、山頂は絶え間なく雪が降り、ギアノスなど気性の荒いモンスターが生息している。

 麓の細い道の先に、ハンターの拠点となるベースキャンプが建てられている。

 拠点(ベースキャンプ)は、ハンターが長時間狩りをするうえで体調管理のことを考えて作られた言わば仮寝泊り所だ、テントの中には大きなベットがある、その近くに、青くて大きな箱と、赤くて大きな箱がある、青い箱は支給品ボックスと言い、ギルドや村から支給されたアイテムを入れるところだ、赤い箱は納品ボックスと言い、飛竜の卵など、希少価値の高いアイテムを入れる箱である、納品できるアイテムであれば、ギルドがそれを自動的に買い取ってくれる、そのほかにクエストで依頼されたアイテムを入れるところでもある。

 今回は村の資金不足により、支給品は地図と応急薬3つと携帯食料3つだけだったが、ガルクは余裕だった、絶対にこのクエストは達成できると信じて疑わなかった。

 ガルクはまず拠点を出た、そこには水を求めて草食モンスターのポポと言うおとなしいモンスターがいるはずなのだが、そのポポの死体を貪っているギアノス一匹しかいなかった。

 まだギアノスとの距離は十分にあり、ギアノスはガルクに気づいてない、ガルクは抜刀した、背中から夜天連刃【黒翼】を引き抜くと1拍おいて走り出す、この夜天連刃は恐ろしく鋭い武器、袈裟にはらえばギアノスは一刀両断される、ガルクはもう勝ったような目をしていた、こちらに気づき、咆えたギアノスに向かって右手で握る剣を袈裟にはらった、ガルクの口元は勝利の微笑みを浮かべたが、すぐにその微笑みは消える、夜天連刃は、ジャギと不快な音を立てギアノスを切り裂くことなく浅い切り傷を残して止まっていた。

「え・・・ガハァ!」

 一瞬の出来事に思考が回らなくなり、ギアノスの体当たりに直撃してしまう、あまり威力はなかったものの、尻もちをつきながら地面を少し滑る、そこにギアノスが牙をギラつかせて迫る。

「く・・・このぉ!!」

 何とか噛みつきを躱し、ギアノスの横を通り過ぎながらすれ違いざまに横切りを叩き込むが、またしてもジャギ、と不快な音を立て、刃は止まってしまう。

「何で・・・何で斬れないんだ・・・?」

 自分の持つ夜天連刃を見つめる、刃が欠けているわけでもなく、錆びているということもなかった、が斬れなかった。

「斬れないのがなんだってんだ・・・」

 ガルクは柄をギュッと握りしめ、目の前のギアノスを睨みつけた。

「うおおおおお!!」

 絶叫しながら夜天連刃を振りかぶろうとするが。

 ギャアァ!!

 ギアノスが鳴きながら跳躍し、ガルクを踏みつけた。

「うぐ・・・あぁ・・・」

 ギアノスの体重により体が軋み、発達した後ろ足から生える巨大な爪で胸元を傷つけられる。

 ギャアァ!ギャアァァ!!

 ギアノスがまるで勝利の叫びのように鳴く。

「どけよ!おめぇんだよ!!」

 思いっきりギアノスの白い腹に突きを放つ、鋭い切っ先が白い腹を赤く染めながら深々と刺さっていく、動きの止まったギアノスを自分の上からどかし、剣を抜く、ギアノスは腹部からドボドボと血を出しながら絶命した。

「・・・今のは刃が通った・・・なぜなんだ・・・」

 ガルクは教官から認めてもらえるほど才能があった、学校でも実技はクラスでトップで失敗などほとんどなかった、そして熟考の末気づいた。

「そうか、今まで俺が使ってきたのはあくまで初心者用の武器・・・初っ端からこんな武器を使ったから斬れなかった、突きの場合はそんなのはあまり関係なかったんだな・・・」

 何故ガルクは夜天連刃を使えなかったかと言うと、単純に慣れていなかっただけである、ハンターの武器は初心者用に構造、性能がシンプルな武器があり、駆け出しのハンターはだれもが一度はその初心者用の武器を使う、それを使ううちに正しい斬り方などを身に着け、構造や性能を理解していく、そうしていくうちに難しい構造した武器や、まったく性能が違う武器を使いこなせることができる、これは常識中の常識だった。

「・・・俺もまだまだだな、こんなガキでもわかること、何でわかんなかっただろう・・・で、俺はまさに今はピンチと言うわけか・・・」

 ガルクの周りにはギアノスが3体、奥からも何匹か来ている、ギアノスたちは仲間を殺したガルクを逃すまいとゆっくりと周囲を歩き回っている。

「今の俺ではこの数は勝てない・・・打開するには・・・鬼人化するしかないか・・・」

 鬼人化は双剣使いが使える大技、敵を殲滅、殺戮することだけを意識し、自分の中に眠る闘志を呼び起こし、一時的に体中の筋力を活性化させ、そして通常時とは比べ物にならない程の連撃が可能となる、が鬼人化は体に莫大な負担をかけ、なおかつ少しでも理性が残っていないと自分以外が全て敵と思い込んでしまい、仲間にまで襲いかかってしまう、ハイリスクハイリターンな技だ。

「ふぅぅ・・・目の前は敵だけ、この敵は絶対に狩らなければならない・・・」

 頭の中を敵のことだけにする、だんだんと体の底から燃えるような熱いものが込み上げてくる、その瞬間ガルクは目を見開き、自分の頭上で両手の剣を交える、カキンッと金属通しぶつかり合う音が鳴り、ガルクの闘志は赤いオーラとして溢れ出てくる、その時異変を感じた。

「!?こ・・・これは・・・!?」

 強い闘志が無理矢理理性を押しのけて行く感覚があった、ガルクの視界が赤く染まっていき、ギアノスたちの鳴き声も遠く感じる、ガルクは短くこう思った。

失敗した。

 

 ガルクは目を覚ました、体中に鈍痛が走る、全身が痛いが特に腹部が以上に痛かった、震える手に鞭を打って腹部をさする、すると触っただけでわかるほど血が出ていた、傷口の中央に固いものがあった、何かと思って触っているとそれはギアノスの足の爪と言うことが分かった、大怪我を負っているのもうなずける、ガルクは疲れたように視線を横に向けた、映ったのは大量のギアノスの死体、それも結構ぐちゃぐちゃに斬られている、ガルクは吐き気を覚えたが、それは全て自分がやったと自覚していた、鬼人化に失敗し暴走した自分がギアノスたちを切り刻んでいる光景などように想像できた。

「・・・手の感覚がなくなってきた・・・そろそろ限界か・・・」

 はぁ、と疲れたように溜息を吐くガルク、そして目を瞑った、このまま自分は死んでいくのだろうか、血の周りが悪くなり冷え切った頭でそう考え、意識を手放した

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