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これからも頑張ります!
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バカテスト 地理
【第五問】
問 世界にある3つの大きな海の名前を答えなさい。
比企谷八幡の答え
〔太平洋、大西洋、インド洋〕
教師のコメント
正解です。
坂本雄二の答え
〔大平洋、太西洋、インド洋〕
教師のコメント
比較的ありがちは間違えで先生はびっくりしてます。
吉井明久の答え
〔ビーフカレー、キーマカレー、インドカレー〕
教師のコメント
先生はカレーの種類を答えてと言ったつもりは無いんですが…。
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「さて、話がかなり逸れたな。試召戦争に戻ろう」
「雄二。1つ気になっていたんじゃが、どうしてDクラスなんじゃ? 段階を踏んでいくならEクラスじゃろうし、勝負に出るならAクラスじゃろう?」
秀吉の言葉に、姫路も「そういえば、確かにそうですね」と首を縦に振る。
「まぁな。当然考えがあってのことだ」
「どんな考えですか?」
坂本の言葉に姫路は質問する。
「色々と理由はあるんだが、とりあえずEクラスを攻めない理由は簡単だ。戦うまでもない相手だからな」
「え? でも、僕らよりはクラスが上だよ?」
吉井がそう思うのは当然のことだろう。現に、俺らよりEクラスの連中の方が少しは頭がいい。
「ま、振り分け試験のや時点では確かに向かうの方が強かったもしれないな。けど、実際のところは違う。オマエの周りにいる面子をよく見てみろ」
「えーっと……」
坂本の言われた通り、吉井は俺たちを見回す。
「美少女2人と馬鹿が3人とムッツリが1人いるね」
「誰が美少女だと⁉︎」
「ええっ⁉︎ 雄二が美少女に反応するの⁉︎」
「…………(ポッ)」
「いや、俺は馬鹿じゃないだろ」
「どうしよう! 僕1人じゃツッコミきれない!」
「まぁまぁ。落ち着くのじゃ、代表にムッツリーニ」
「そ、そうだな」
「いや、その前に美少女で取り乱すことに対してツッコミ入れたいんだけど」
「ま、要するにだ」
坂本の奴話晒しやがった。俺も美少女で反応したこと気になってんのに……。
「姫路に問題がない今、正面からやり合ってもEクラスには勝てる。Aクラスが目標である以上はEクラスなんかと戦っても意味が無いってことだ」
「? それならDクラスとは正面からぶつかると厳しいの?」
「ああ。確実に勝てるとはいえないな」
「だったら、最初から目標のAクラスに挑もうよ」
吉井の言う通り、俺たちをFクラスの目標はDクラスを倒すことではなく、Aクラスを倒して設備を交換することだ。だが、坂本がやることだ。考えがないわけじゃ無いだろう。……てか、きっと性格悪い坂本は、結構腹黒いことをしそうだ。だが、坂本はDクラスに挑む本当の理由を隠し、嘘の理由を口にする。
「初陣だからな。派手にやって今後の景気づけにしたいだろ? それに、さっき言いかけた打倒Aクラスの作戦に必要なプロセスだしな」
坂本の言葉に姫路が疑問に思ったのか、話しかける。
「あ、あの!」
「ん? どうした姫路」
「えっと、その。さっき言いかけた、って……吉井君と坂本君は、前から試召戦争について話合ってたんですか?」
「ああ、それか。それはついさっき、姫路の為にって明久に相談されて──」
「それはそうと!」
廊下で話していたのは、やはり試召戦争のことについてだったか。
「さっきの話、Dクラスに勝てなかったら意味がないよ」
「負けるわけないさ」
吉井の言葉を聞き、坂本は笑い飛ばす。
「お前らが俺に協力してくれるなら勝てる」
そして、坂本は続ける。
「いいか、お前ら。ウチのクラスは──最強だ」
案外ありえなくはない話だ。学年次席を取れるはずだった姫路。保険体育が大の得意なムッツリーニ。数学が得意な島田。演劇部などて活躍中の秀吉。かつて《神童》と呼ばれた坂本。《観察処分者》の吉井。そして、国語が得意な俺。
「いいわね。面白そうじゃない!」
「そうじゃな。Aクラスの連中を引きずり落としてやるかの」
「…………(グッ)」
「が、頑張りますっ」
「…まぁ、やってもいいか…」
打倒Aクラス。
少々無謀かもしれないが、やってみなくてはわからない。俺らの負けか、
「そうか。それじゃ、作戦を説明しよう」
涼しい風がそよぐ屋上で、俺らは坂本の作戦に耳を傾けた。あ、今から作戦なんだ。俺、前の回で『作戦を聞いてやろうじゃないか(どやぁ)』な感じのことを心の中で思っていた気がする。
。。。
「八幡! 戦争開始じゃ!」
「ああ」
今、俺がいるのは、秀吉率いる先行部隊だ。
現在展開されている科目のフィールドは生物。得意でも不得意でもない。俺はさっきまで、この戦争の為に姫路と回復試験というものを受け、テストの点を回復していた。
回復してきたのは、数学、国語、化学、生物だ。ていうかこれ以上は回復する時間がなかった。
だが、数学以外はそれなりの点数を取ってきたため、対処はできるだろう。
まあ、Dクラスの連中なら俺の生物の点数でも打ち倒せる。
俺の試験召喚獣の見た目は、スーツ姿に、手には少しは長めの刀を持っている。
「八幡! 大体の敵は倒してくれると助かるのじゃ!」
「お、おう。わかってる」
俺はそう言いながら、目の前にいたDクラスのやつを斬りふせる。
「ヒッキー! 勝負だよ!」
「ん、誰?」
「きょ、去年同じクラスだった由比ヶ浜結衣だよ! ヒッキー最低!」
「そ、そうか……」
こいつは由比ヶ浜結衣というらしい。ていうか、初対面によくこんなに話しかけられるな……。コミュ力マジパネェ。
「ヒッキーはてっきりBクラスぐらいにいると思ってたよ」
「お前は顔からバカそうだもんな」」
「わ、わたしそこまでバカじゃないし! ヒッキーのバカ! キモい!」
「まぁ、そんなことは置いといて……、勝負だ。由比ヶ浜」
由比ヶ浜の試験召喚獣は、アイドルのような格好に、銃を持っていた。………いや、組み合わせおかしいだろ…。
由比ヶ浜の試験召喚獣が放つ弾を俺の試験召喚獣が持っている刀で全て切り落とす。
そして─────────
『Fクラス 比企谷八幡 VS Dクラス 由比ヶ浜結衣
化学 196点 VS 82点』
「ヒッキーそんな点数高いの⁉︎」
「まあな」
そして、由比ヶ浜の試験召喚獣を倒し、俺は由比ヶ浜に勝利した。
「戦死者は補習!」
あ、由比ヶ浜鉄人に回収されていった。
─×─×─×─
吉井の部隊のサポートもあり、俺はどうにか生き残ることができていた。
すると、校内アナウンスが流れる。
《船越先生、船越先生》
この声はおそらく須川のものだろう。
《吉井明久君が体育館裏で待っています》
《生徒と教師の垣根を越えた、男と女の大事な話があるそうです》
俺の後ろにいる吉井がビビる。船越先生というのは、婚期を逃してしまい、最近では生徒に手も出した噂まで流れている。
俺はそんなことを気にせず、戦争を続けていた。
……予想以上に敵は弱く、科目が変わっても回復試験を受けていたやつなので、今までセーフゾーンにいる。
未だ、戦争は続く。
─×─×─×─
「坂本。今どんな感じだ?」
「少し俺らが押されてる感じだ」
俺は坂本と吉井のところに来て、坂本の援護をしている。
「…ん? いや、俺らが押してるな……」
そんなことを呟いた坂本の声をかき消すかのように、一つの声が響いて聞こえて来た。
「援護に来たぞ! もう大丈夫だ! 皆、落ち着いて取り囲まれないように周囲を見て動け!」
この声は…………誰だっけ?
「…おい。あいつ誰だ?」
「Dクラス代表の平賀君だよ……。それくらい覚えといてよ。八幡」
どうやら、Dクラスのやつの援護に来たのはDクラスの代表の平賀というやつらしい。
「Dクラスの本隊だ! ついに動き出したぞ!」
ウチのクラスの誰かの声が聞こえる。
これでおの廊下にはDクラスとFクラスの主戦力が集まっていることになる。
「本隊の半分はFクラス代表坂本雄二を獲りに行け! 他のメンバーは囲まれている奴を助けるんだ!」
『おおー!』
平賀の命令の下、平賀が下した命令の通りに動くDクラスの連中。
「Fクラスは八幡以外全員一度撤退しろ! 人ごみに紛れて
坂本の声が廊下に響く。ってかあいつ今何つった?俺以外撤退しろっていわなかったか?
「八幡! 少し頼む!」
「……いや、頼むじゃないでしょ……」
「逃すな! 個人同士の戦いになれば負けはない! 追い詰めて討ち取るんだ!」
平賀の声を聞いたDクラスの連中は、真っ先に一人でいる俺に襲いかかってくる。
「…Dクラスには負けねぇぞ」
「なっ⁉︎」
「つ、強い⁉︎」
俺の試験召喚獣が、襲いかかってきた相手の試験召喚獣二匹を討ち取る。
「流石だ八幡! この調子でそっちは頼む!」
「…はぁ…」
手を上げて俺のことを褒める坂本に少しは腹がたち、ため息をつく。
…俺が何人倒してると思ってんだよ…。かれこれ10人以上は
それ以前に、化学の点数が結構削られてきている。そろそろ決着をつけてもらはないと、俺が補習送りにされてしまう。
そんなことを思っていると、ある報せが俺に届いた。
Dクラス代表 平賀源二 討死
『うぉぉーーっ!』
後ろからは、Fクラスの雄叫びと、Dクラスの悲鳴が混ざった声が妙に耳に響く。
後ろを見てみると、倒れこむ平賀の前に姫路が立っていた。…なんか平賀が可哀想に感じる…。圧倒的な差を見せ付けられてボコボコに負けたんだろうなぁ…。
─×─×─×─
Dクラスとの試召戦争が無事終わり、俺は坂本に気になっていたことを聞いてみた。
「おい坂本。まさかお前、クラスは変えないとかいわないだろうな?」
「お、八幡。流石にわかってたか」
「そりゃあ、まぁな…」
俺の予想通りの返答が坂本の口から帰ってきた。
「どういうことさ雄二! 折角Dクラスの設備が手に入るってのに…」
「それぐらいは自分で考えろ。そんなんだから、あ前は近所の中学生に『馬鹿なお兄ちゃん』なんて愛称をつけられるんだ」
「なっ! そんな半端にリアルな嘘はつかないでよ!」
「おっとすまない。近所の小学生だったか」
「……人違いです」
「まさか……本当に言われたことがあるのか……?」
吉井。墓穴掘ったな。
─×─×─×─
まぁ、なんだかんだで、坂本はDクラスの設備に手を出さず、Bクラスのエアコンを壊してと依頼したらしい。Dクラスにとっても、設備を入れ替えなくていいのは幸運だっただろう。
「八幡。今日は帰ろうかの」
「おう」
俺は秀吉とともに帰路に着く。こうして、Fクラス対Dクラスの試召戦争は幕を閉じた。
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