目的のビルの一階に着いたところで、植物に覆われて一歩も入り込めなそうな入り口を眺める。
いや、実際入れない場所が無いわけでは無いのだが。
どう見ても罠なんだよなぁ。
命の危機があればレインなら直ぐにヘルプコールする筈だからそうでないと言うことはまだ命の危機ではないと言うことだろう。
Dゲームチャットで連絡を取ると、罠を解除するから正面から入ってきて欲しいと返事が返ってきた。
レインではこんなことは出来ないし、誰か別のプレイヤーと手を組んだのだろう。
それにしても、こんなスゲー異能持ってる奴と手を組むとかどんな魔法使ったんだアイツ…。
エレベーターを使い指定された部屋に行くとスドウカナメ、レイン、ウェットスーツを着た30代くらいの男、そして、手を縛られた骸骨のマスクをする大柄の男?座らされてがいた。
「遅いおつきでしたね。もうひと段落終わったとこです。」
レインはこちらを向いて不服そうにそう言ってきた。
「悪かったよ。これでも最短距離で走ってきたんだ。許してくれ。」
俺は素直に頭を下げる。守ると“約束”したのに間に合わなかったのでは怒るのも当然だ。
「ふふっ、冗談ですよ。一所懸命に走ったことくらい分かりますよ。ありがとうございます。」
どうやら怒ってはいないようで、そう言ってくすくすと笑っていた。
「あのー、仲よさそうなとこ悪いが、これからの予定と関係性について話したいんだがな。」
スドウカナメがそこに割って入る形で俺に話しかけてきた。
そういえばそうだった。
「悪いな、時間を取らせた。スドウカナメ、俺はユウ、まぁレインの相棒ってとこだな。よろしく。」
そう言って握手を求めるように手を伸ばす。
「宜しく頼む、あれっまだ俺名前言ってないよな?」
躊躇せず握手に応じながら不思議そうに首を傾げる。
「お前さんは有名だからな。レインから詳しく聞いておいたのさ。」
「成る程。あと、カナメでいい。」
納得したように手を叩く。
「分かった。カナメ。」
そしてカナメから視線を外し、男の方へ向ける。
「アンタはさっき思い出したぜ。“花屋”だろ。植物を使って多種多様な殺し方をし、高ポイント所持者から根こそぎ奪っていくので有名だもんな。」
「君に覚えてもらえているとは光栄だね。“
俺のことは最低限の情報しか残らないようにレインに調節してもらってるんだが、よっぽど相手をよく品定めする相手のようだ。
「そんなに怖い顔をしないでくれ、もう君達を襲うつもりは無いよ。」
おっと、顔に出てしまっていたようだ。嘘はついていないようなのでここら辺で話を戻す。
「それで今回この豪華なメンツがここに集まった理由は?」
「“エイス”に対抗する即席のクランを作る。全員でバラバラにしぬか、協力して生き残るかって相談だ。」
カナメが代表して俺に返答した。
「それでユウお前は乗ってくれるか?」
正直怪しいとこが多すぎるし、カナメは悪い奴ではなさそうだがそれは映像で見たイメージの話だ。
話に乗るには不確定要素が多すぎる、…だが
「レインが乗るって言ったんだろ。それなら付き合おう。レインと俺が死ななくなるんならそれでいい。」
「フゥ、意外とアッサリ乗ってくるんだな。」
カナメは安心した顔でそう言ってきた。
さて、次はこの骸骨マスクについて聞かなきゃな。
今回短いです、すいません。後今回は貯めてるやつを送ってるだけなんで前書きでも言いましたが、返信することができません。感想を送ってくれている方がいましたら本当に申し訳ありません。