インフィニット・ストラトス 遥かなる虹の輝き   作:雷狼輝刃

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御都合主義満載ですが、よろしくお願いします


第3話  代表決定戦

 あれから一週間がたち、模擬戦の日。

シュート達はピットで一夏の準備が済むのを待っていた。

 ちなみにあの日の騒ぎは学園長の耳に入り、織斑先生は監督不行き届きで処罰を受けた。

 一夏は千冬と共に反対側にあるA ビットにおり、ここにはシュートとセシリアの他にマドカとシャルロットとスコールがいる。

 

 

 「それにしても準備に時間がかかっているな。 何をしているんだ?」

 

 

 シュートの疑問にスコールが答える。

 

 

 「織斑一夏の専用機が5分前に到着して最適化と一次移行をしている最中よ。」

 

 

 「ギリギリになって納品するなんて企業としてまずいんじゃ・・・・」

 

 

 シャルロットの感想に全員が頷く。

 

 

 「と言う事は織斑一夏はこの一週間、ISを全く触れる事なく、ぶっつけ本番で俺とセシリアに挑んでくるのか。 」

 

 

 「聞いた話ですが、織斑一夏さんは幼馴染みの篠ノ之箒さんに指導を頼んだそうですが、どういう訳か剣道のみで他は何もやられてないみたいですわ。」

 

 

 セシリアの話に全員が呆れる。 確かにISを乗るのに体を鍛えるのは必要だ。そして格闘技である以上、剣道をするのもわかる。しかしそれだけと言うのはあり得ない。 ISを動かすには機体の構造や基本的な動かし方等を学ぶ必要がある。 

 仮に訓練機が借りれなかったのならば、知識を学んだりシュミレーターで訓練する方法もあったはずだ。

 更に言えば、現在のISは悲しい事に兵器として認識されている。 それ故に武器として格闘近接武器のみならず射撃用の銃火器等も装備されている。

 つまりISに乗る以上、銃火器の扱いにも慣れなければならず、射撃練習も必要と言う訳だ。

  

 参考書を捨てた事といい、どこか織斑一夏はずれた感覚を持っているようだ。

 

 

 『 オルコット、試合を開始する。 アリーナに出ろ。 』

 

 

 そこに織斑先生から連絡が入る。

 

 

 「・・・・・まさか、一次移行してない状態で戦わせる気か?いくらなんでもあり得ないぞ。」

 

 

 

 シュートの言葉に

 

 

 「織斑先生ならあり得そうですわ。 自分が出来たから弟である織斑一夏にも出来ると思って・・・」

 

 

 セシリアがそう説明すると、何故か納得してしまった。

 セシリアは専用機であるブルー・ティアーズを展開してカタパルトに乗る。

 

 

 「 セシリア・オルコット、ブルー・ティアーズ参ります。」

 

 

 カタパルトより勢いよく射出されたブルー・ティアーズは優雅にアリーナ上空を舞う。

 反対側のビットから一夏がまだ一次移行も済んでいない専用機を纏って、おっかなびっくりの様子で現れた。

  

 結局試合は終始セシリアが一夏を圧倒し、終盤に一夏の専用機[白式]が一次移行したものの、直後にセシリアの射撃でダメージを受けて一夏が完封されて負けた。

 

 

 「 セシリアお疲れ~ 」

 

 

 ピットに戻ってきたセシリアに労いの言葉をかけるマドカ。 もっともセシリアは疲れた様子を全く感じさせない。

 

 

 「 特に疲れてはおりませんわ。 BT も使いませんでしたし・・・・使う必要もなかったですし。」  

 

 

 セシリアの言葉通り、レーザーライフルによる射撃だけで勝利した。

 

 

 「 確かに使う必要無いね。ガムシャラに突っ込んできて剣を振り回すだけ。 駆け引きすらなかったね。」

 

 

 シャルロットからも辛辣な感想がでる。 たった一週間、されど一週間 その一週間の使い方が織斑一夏と言う男の評価を決めてしまった。 

 10分間のインターバルを経て、シュートと一夏の試合時間となった。

 

 

 『 アルカンシェル兄、時間だ。 アリーナに出ろ。』

 

 

 シュートは自分の専用機[ リュミエール ]を展開し、カタパルトに乗る。

 

 

 「 シュート・アルカンシェル リュミエール出る!」

 

 

 カタパルトからしか勢いよく射出されバレルロールでアリーナの上空に飛び出した。

 アリーナに出現したシュートのリュミエールの姿にアリーナ客席から様々な反応が飛び出た。

 

 

 「 ねぇ、あれって全身装甲(フルスキン)?! 」

 

 

 「 なんだか凛々しいISね。」

 

 

 「 私知ってるわ。 あれは確かにアルカンシェル社の第4世代ISリュミエールよ。 」

 

 

 「 第4世代?! それ本当? 」

 

 

 

 「 本当よ、それにアルカンシェル社は世界に先駆けて量産型第3世代機を世に送り出した会社なのよ。 」

 

 

 「 もしかして、今年導入された新型機ってまさか? 」

 

 

 観客席から聞こえてくる話はどれもシュート関係の事ばかりだ。 一夏に関しては一切無い。

 その一夏は、アリーナ上空で待機しているものの、どこか不安定な感じだ。 

 それでもシュートの姿を見ると勇ましく

 

 

 「 来たなシュート! お前に勝って、その不恰好なISより千冬姉が準備してくれたISの方が優秀だと証明してやる。 そして千冬姉に迷惑をかけたことを土下座させて謝らしてやる! 」

 

 

 未だに自分勝手な考えで他人を傷つけ、自分の考えこそが絶対唯一無二だと思っている一夏の言葉はアリーナにいる全ての生徒を呆れさせた。

 言われたシュートの方は聞き流していた。 正確に言えば呆れており、内心計画の変更を考えていたのだ。

 

 

 ( ・・・・・・・・ヤバイな、こんな性格な男とは流石に予想出来なかったぞ。 事前調査では内面まではわからないからな。 計画の修正が必要かな。)

 

 

 シュートが無言なのをいいことに更に捲し立てる一夏。

 

 

 「 見てろよ、俺のこの白式で・・・千冬姉と同じ力でお前を倒す! 」

 

 

 その直後に試合開始を告げるブザーが鳴り響く。

 

 

 「 いくぞ、先手必勝!! うぉぉぉぉぉぉーー 」

 

 

 雄叫びを上げながら剣を振り上げてシュートに迫る一夏。 

 しかし、シュートはその猪突猛進の一撃を易々と交わし距離をとり、呼び出したマグナ・ビームライフルで撃っていく。 その正確無比なビームは次々と一夏に命中しSE を減らしていく。

 

 

 「 汚いぞ、離れてからの射撃攻撃なんて! 男ならそんな卑怯な武器を使わずに正々堂々と剣で戦えよ! 」

 

 

 突然そんな事を言い出す一夏。 

 

 

 「 はぁ?! 何を言っている? 銃の何処が卑怯なんだ? ルールには銃を使ってはならないとは書いてないぜ。 寧ろISは兵器なんだ、銃だろうが剣だろうが装備されている物は全て使って戦うもんだ。 」

 

 

 「 違う、男ならそんな物に頼らず剣一本で正々堂々と戦うべきなんだ。 それが出来ないお前は卑怯者だ。 」

 

 

 「 ・・・・・・もしかして、お前のISはその剣しか装備されて無いのか? 」

 

 

 「 !! 悪いかよ! 俺にはこの千冬姉と同じ雪片弐型が有れば十分だ。 」

 

 

  シュートは呆れていた。 ど素人の乗るISに剣一本しか装備しないなんて、何をさせたいのか? 

 データを取るなら尚更の事だ。 そして一夏が先程から言っている千冬と同じ力と言うのにも引っ掛かった。

 

 

 ( 倉持は何がしたいんだ!? こんな不完全な機体を渡して・・・それに先程から言っている同じ力と言う言葉・・・・まさか? )

 

 

 考えながらも攻手を休めないシュート。 あっという間に一夏のSEは2割を切っていた。

 一夏はセシリアの時と同じでガムシャラに接近してきて剣を振り回す。 その行動しかしてこない。

 シュートはその攻撃を難なく交わし、距離をとりビームを撃つ。 一夏はまともに回避出来ずに食らう。

 そのまま繰り返しが続いていた。

 

 

 「 ハァハァハァハァ、避けるなよ卑怯者! 剣で正々堂々戦えよ。」

 

 

 繰り返される一夏の言葉にシュートのみならず観客席の生徒達も呆れていた。 何処まで自分勝手を言い分を押し付けるのかを。

 

 

 「 攻撃されれば回避する当たり前の行動だろう? 何故受けとめる必要がある。 それに織斑一夏、お前の価値観を他人に押し付けるな。 」

 

 

 「 違う、俺の考えは万国共通の男の姿だ。 男なら相手の攻撃を真っ向から受けとめるべきなんだ。」

 

 

 そう言って一夏は再びシュートに向かって突っ込んできた。 馬鹿正直に付き合う必要は無いのでシュートは回避して距離をとり、この試合を終わらせるためにバックパックから扇状のパーツを複数射出する。

 パーツはそれぞれ連結し二つのリング状の物が出き、高速で回り始める。

 

 

 「 行け、リープスラッシャー! 」

 

 

 「 こんな玩具みたいなもの壊してやる。 とりゃぁぁーー?! えっ?! 」

 

 

 リープスラッシャーは複雑な軌道で一夏に迫る。

雪片弐型で切り払おうとするも、直前で軌道を変えてリープスラッシャーには当たらない。

  そして、そのまま背後に回り交差してスラスターを切り裂く。 

 

 

 「 がはっ!! くそっ! えっ?! いない?! 」

 

 

 一夏が背中に攻撃を受けて動揺した隙にシュートはマグナ・ビームライフルをチャージモードにし、ビームを集約しながら一夏の頭上に移動する。

 シュートの姿を見失い顔を右に左に背後に動かし必死に探す一夏、頭上にいるとは思ってないようだ。

 

 

 「 さぁ、これで試合終了だ。 」

 

 

 「 えっ?! うわぁぁぁぁぁぁーーー 」

 

 

 そう呟いてトリガーを引く。 銃口から放たれたビームは巨大な奔流となって一夏に迫る。

 その時になってようやく頭上にいるシュートに気づいた一夏だったが時既に遅く、そのままビームの奔流に飲まれアリーナの地面に叩き付けられた。

 クレーターの中央で横たわる一夏。 どうやら気絶したようだ。 そこにアナウンスが入る

 

 

 「 白式SEエンプティ、勝者 シュート・アルカンシェル。 」

 

 

 シュートは試合終了を知らせるアナウンスを聞き、地面に横たわる一夏には視線を送ることなく、ピットに戻って行った。

 

 

 シュートがピットに戻ると、そこには何故か千冬の姿があった。 しかも不機嫌な様子を隠す事なく。

 シュートがリュミエールを解除するやいなや

 

 

 「 アルカンシェル兄、お前のISを渡して貰おう。 そのISは明らかに威力過剰だ。 此方で検査した後にリミッターをかける。 」

 

 

 そんな事を言い出してきた。

 

 

 「 織斑先生、残念ですがそれは認められません。 この機体は既に学園の検査を経て使用許可を貰っています。 それに威力過剰と言いますが、この機体は第4世代です、第3世代と比べれば明らかに性能は上です。

 つまり、今までとは段互いの威力を持って当たり前なのです。 」

 

 

 シュートの説明にも納得しない千冬が更に迫る。

 

 

 「 うるさい、どうせ検査後に威力を上げたに決まっている。 それを確認するために検査するんだ。つべこべ言わずに渡せ! 」

 

 

 余りにも乱暴な物言いに場の緊張感が一気にます。 

 だが、それを唐突と破る一声が放たれた。

 

 

 「 何をしているのですか織斑先生。 」

 

 

 柔和な笑みを浮かべながらピットに入ってきた1人の老紳士。

 

 

 「 り、理事長?! これはその・・・・ 」

 

 

 そうこの老紳士こそが、IS学園の理事長を努める轡木十蔵だ。 普段は妻の幸恵に一切合切を任せ自分は用務員として働き影で様々動く遣り手である。

 

 

 「 織斑先生、アルカンシェル君の機体は学園が既に検査し使用許可を与えてます。 その証拠の検印もしっかりされてます。

 それとも織斑先生は学園の検査態勢に問題があると? それならアルカンシェル君の機体のみならず、全ての機体に対して再検査を求めるべきではありませんか? 」

 

 

 流石に十蔵に言われれば引き下がざるを得ない。

千冬は悔しそうに顔を歪めさせながらピットを出ていく。

 

 

 「 申し訳ありませんねアルカンシェル君。 どうも彼女は弟が絡むと自分を律する事が出来なくなるようです。 」

 

 

 「 気にしないでください理事長。」

 

 

 頭を下げる十蔵にシュートが声をかけると

 

 

 「 さて、改めて自己紹介させてもらいます。 私がこの学園の理事長を努める轡木十蔵と申します。 ようこそIS学園に、歓迎しますよファントムタスクのリーダーさん。 」

 

 

 どうやら十蔵は此方の素性を全て承知のようだ。

その場で互いの自己紹介を済ませる。

 

 

 「 それでは学園の事をよろしくお願いしますね。」

 

  

 そう言って十蔵はピットを後にした。

 

ちなみに織斑千冬は独断で機体を取り上げようとしたことが問題となり、再び学園長から処罰を受けることになった。




今回登場したリュミエールの能力を紹介します


 リュミエール  極世代IS
外見:ヒュッケバイン(初代デザイン)


武装
頭部10ミリバルカン砲 ×2 :額のアンテナの両脇にある2門のバルカン砲

リープスラッシャー ×6:バックパックから4つの扇状のパーツが射出されて連結しサークル状になり、ビームを纏い高速回転し切り裂く。AIのサポートにより脳に負担をかけずに操作することが出来る。 またビームやレーザーを弾く事も可能。

マイクロミサイル ×8:バックパックに内蔵されているミサイル。 内部に小型ミサイルを多数内蔵した着弾位置指定型ミサイル。

ロシュセイバー ×2: 腰のスカート部分に内蔵されている。重力波で形成された剣。

4連装ミサイルランチャー ×2: 4発のミサイルを同時発射できるランチャー。拡張領域から呼び出して脚部に装着される。

マグナ・ビームライフル ×1: ビームを発射する小型ライフル兵器。 通常モードの他に連射モード、チャージショットモードがある。

シシオウブレード ×1: 切れ味抜群の日本刀。特殊なビームコーティングがされておりビームやレーザーを弾いたり斬ったり出来る。

Gインパクトキャノン ×1: 重力波結界を発射して目標を押し潰す射撃兵器。

Gインパクトステークス ×1: 重力波を直接相手に撃ち込む事の出来るパイルバンカー


単一仕様能力:①重力操作 重力を操作できる能力。これにより重力を使った武器やシールドを使用することができる。 また、自身や他者、物体にかかる重力や重圧を緩和し浮遊させたり、弾き飛ばしたりできる。 それ以外にも重力波により光の屈折率を変更し姿を隠したり、分身を作り出す事が出来る。


武装や能力が増えたらまた記載します
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