バカとテストとスポンサー~愉快な彼らのバカバカしくも素晴らしき日常~ 作:アスランLS
和真「おらぁぁあああ!カズマサブマリン!」ズドドドドドドドドドドドド
蒼介「くっ……!まだ勝負はついていない!」ズドドドドドドドドドド
優子「アンタら速すぎるわよ!?」ズドドドドドド
女性陣(((優子(さん)も人のこと言えないよ……)))
男性陣(((参加しなくてよかった……)))
【優子視点】
「あー、泳いだ泳いだ。結局俺が一番速かったな」
「悔しいがその通りだな……。どうやら私もまだまだ鍛練が足りんようだ」
「アンタ達容赦無いわね……アタシ一人だけ競争してる気がしなかったわよ……」
ひとしきり泳いだあと、スイカ割りの約束をしていたためアタシ達『アクティブ』メンバーの三人は指定された場所へと向かっていた。
「なあ、ところで優子……」
「何よ?」
「向こうについたらすぐパーカーか何か羽織ってくれ。持ってきてるだろお前なら」
愛子に上手いこと乗せられてこんな際どい水着買っちゃったけど、一応周囲の視線に耐えきれなくなったときのためにパーカーは用意してある。さっきアタシが恥ずかしがってたのを見て気を遣ってくれたのかな?
「心配しなくてもそろそろこの格好にも慣れたわよ」
「いや、そうじゃなくてだな……」
「……?」
あれ?なんだか和真の顔が赤い……
「そろそろ俺の精神がもたねぇ……」
…………なるほど、理解した。
最初の頃はアタシも自分のことでいっぱいいっぱいだったし、さっきまでは競技中だったから和真もそっちに集中してたけど……そういえばこの子、とんでもなくウブだったわね。顔を真っ赤にしてアタシの際どい格好を直視しないよう必死に目を逸らしてる……すっごく可愛い♪
……………………………………なんだかちょっとイタズラしたくなっちゃった♪そういえば愛子に乗せられてこんなエッチな水着を買ったのも和真のこういう反応が見たかったからだし、ちょっとくらい良いわよね?海だし。
「ねぇ和真」
「…あん?なんだよ優子?」
「えいっ♪(ぎゅっ♡)」
「っ!?!?!?!?い…いいきにゃりにゃにを!?」
ふふ、わかりやすいくらい動揺してるわね♪
この格好で抱きつくのはアタシも恥ずかしいんだけど、ここは何とか我慢して……。
「か~ずま♪(ぎゅうぅぅ♡)」
両手で和真の頭を掴んで、そのまま胸元で抱きしめる。和真も男の子だから、こういうの嫌いじゃないはずよね?
「や、やわらか……///…じゃなくてだな!何がしてぇんだお前は!?この暑さで頭が沸騰しちまったんですか!?」
「こらっ、そんなにくたらしいこと言ったらダメでしょ(ふにゅぅうん♡)」
「ふ、ふわぁ……///」
「ほら、ホントは嬉しいんじゃない。……えっち♪」
「い…いいからさっさと離せ!///というか胸小さいの気にしてたくせにやけにノリノリだなお前!?」
「ふ~ん、そんな意地悪言っちゃうんだぁ……。
悪い子ね…………おしおきよ♡(んちゅう…♡)」
「☆●◆▽□◎!?」
ちゅっ♡ ちゅっ♡ ちゅっ♡…
和真がいまだかつてないほどテンパってるけど、アタシはお構い無しに畳み掛ける。照れ隠しに憎まれ口叩くような悪い子は、いっぱいキスしてメロメロにしせちゃうんだから♪
「(ちゅぅぅうう……♡)……ぷはぁっ♪
どう?少しは反省した?」
「あ、あぅぅ……///」
箱入り息子と称されるほどピュアな和真には刺激が強すぎたのか、すっかり骨抜きになっちゃったみたいね……この子のこんな表情見られるのがアタシだけだと思うと、ちょっとした優越感がある。
「どうやら降参のようね。
恥ずかしいからってもうあんな意地悪なこと言っちゃダメよ♪……(ちゅっ♡)」
「……………………ふにゃぁああ///……(ドサッ)」
「……え?ちょ、ちょっと和真!?」
仕上げの頬へのキスがトドメになったのか、羞恥の許容量をオーバーした和真はトロンとした表情のまま完全に脱力する。アタシもそれなりに鍛えてるとはいえ脱力した体重70㎏オーバーの男を一人で支えきれるはずもなく、和真はその場に倒れ込んで動かなくなった。
流石に心配になって容態を確認してみたが……すぅすぅと寝息が聴こえてきた。どうやら気を失って眠っちゃっただけのようね……。抱きつかれて沢山キスされただけで気を失うって、アンタどんだけ純情なのよ……
「まったく和真ったら……(ナデナデ)」
「んみゅ……♪」
……そこが可愛いんだけどね。
「…………こ…………きぃ……」
「え?なに?」
アタシの膝で穏やかな表情を浮かべてすやすやと寝息を立てていた和真の口から突然何か聴こえてきた。
寝言……かな?
無性に気になったので和真の顔に耳を近づけてみる。
「…………優子……」
え?アタシ?
「…………だぁいすき♡」
・・・・・・・・・・・・・・・・
歓喜と羞恥に耐えきれずに顔を覆ってその場で悶え苦む羽目になったアタシを誰が責められようか?むしろ気を失わなかったことや和真を起こさなかったことを誰かに褒めてもらいたいわね。
「しかしホント恐ろしいわね和真、最強の矛と言われるだけのことはあるわ……まさか意識の無い状態でこちらの弱点をこうも的確に抉ってくるとは……」
「お前が勝手に自爆しただけだろう……」
呆れるような声色とともに代表がこちらに歩いてくる。多少自覚はしているけど、お願いだからそんなダメな人を見るような目を向けないで……。
「あれ?そういえばさっきの間、何故かいなかったような……」
「私は邪魔になりそうだったのでな、一段落するまで距離を置いておいたんだ」
さりげない気遣いがすごくありがたい。
そういえば代表の存在を失念していたわね……。もし気を遣って離れてくれてなかったらさっきまでの一部始終が第三者に知れ渡ってたのか……。
…………考えただけでゾッとするわね……。
というか、さっきまで自分が何してたか冷静に考えると顔から火が出そうになる。何やってんのよアタシ……。
その後しばらくしてようやく和真の意識が戻ったので、アタシ達は再び集合場所へと歩みを進める。起きてからしばらく恥ずかしそうに顔を真っ赤にして俯いている和真を見てもう一度からかいたくなったけど、アタシもそろそろ限界なため流石に自粛しておいた。まあ和真の可愛い一面は充分堪能したので、向こうに着いたらおとなしくパーカーを羽織ってあげよう。……あんな和真を他の人に見せるのは惜しい気がするしね。
「明久君、もっと右ですよ!」
「違うわアキ。実は左よ」
「吉井君、もっと前だよ!」
「アキくん。そこから左前方32度、直線距離4.7メートル程度の方向です」
「…………明久。実は逆方向」
視界が目隠しの布に閉ざされた状態で、吉井君は周りの声を頼りにスイカを目指している。
………………まあ実を言うと、全部秀吉の声真似なんだけどね……。
「くくく、良い感じに翻弄されてるな明久の奴」
「和真、なんであんな入れ知恵したのよ……」
「え?させてくれなかった腹いせだけど何か?」
「アンタがやったら大惨事になって終わりじゃない……」
「それは否定しねぇ」
スイカの位置は持ち前の勘で割り出せるだろうし、和真の腕力でおもいっきり叩いたらスイカは跡形もなく砕けちる。ある意味最もスイカ割りに向かない人材ね……。ちなみに似たような理由で代表も外されている。
「……雄二。この水着、どう……?」
「どう、と言われてもな。前に見ているし別になんとも」
「……それはきっと、きちんと見てないから。もっと近くで見るべき」
「ってオイ!?そんな格好でくっついてくるな!色々と当たってるだろうが!」
「……遠慮しなくても、いい」
翔子は翔子でスイカ割りそっちのけで坂本君に迫ってるし……って、え?急に吉井君の動きに迷いが無くなって…
「くたばれぇぇええっ!!」
「うぉおっ!?危ねぇぇぇっ!?」
スイカじゃなくて坂本君の脳天に降り下ろした!?
「ああ、ごめん雄二。スイカと間違えちゃったよ」
そう言いながら吉井君は目隠しを外す。いやいやいや、明らかに確固たる意思で坂本君を狙ったでしょうが……くたばれって言ってたし。
「明久よ……。今お主、雄二の声がした途端に迷わずダッシュをしておったように見えたのじゃが……?」
「あははっ。何を言ってるのさ秀吉。酷い誤解だよ」
し、白々しい……。というか、あんなことされたら坂本君も怒って-
「……まぁ、気にするな秀吉。明久はあくまでもスイカを探していただけだからな。そうだろ明久?」
「うん。勿論だよ」
って、アレ?意外と大人な対応をするわね坂本君。
「じゃあ次は俺の番だな。明久、バットをよこせ」
「いやいや、何を言ってるんだよ。雄二はさっきやって失敗したばかりじゃないか」
「そう言うな明久。和真と鳳はゲームにならないから除外するとして、今のお前で全員一回目が終わったから次は二週目だろう?それならまた俺の番じゃないか」
「いやいやいや。二週目が始まるなら、今度は順番を逆にする方が公平だと思うよ。だから僕がもう一回挑戦するよ」
あ、同じ方法でやりかえすつもりね……。二人とも笑顔のまま頑なにバットを離そうとしない辺り、これもうスイカ割りじゃなくてデスマッチね……。
「あ、あの、明久君に坂本君。折角のスイカを割って飛び散らせちゃうのもなんですから、スイカ割りはこの辺で……」
「「スイカは絶対に割らないから大丈夫(だ)」」
「お主らは、一体何を割るつもりなんじゃ……」
絶対割っちゃいけないもの割るつもりでしょ……。
最終的にその小競り合いを見かねた代表が二人に説教をしてスイカ割りは終了した。ちなみにスイカは代表が綺麗にバットで12等分に切り分けた。どうやったらバットを使ってこんな均一に分けられるのよ……?
【明久視点】
血で血を洗うようなスイカ割りが鳳君に強制的に終了させられて、今はお昼時。
男性陣がスイカを持ってきたからということで、今度は女性陣がお昼の焼きそばやカレーを買いに行っていた。和真と鳳君はせっかく砂浜があるのだからと二人で走り込みに行っていて今はここにいない。あの二人は本当にストイックだなぁ……。ちなみにムッツリーニはカメラに着いた血を洗浄しに行ったらしい。正直焼け石に水だと思うけど、動かずにいられないのがムッツリーニっていう男だ。それにしても周囲を見回してみてみるとふと思う。今まで海ってカップルばかりのイメージだったけど……
「ねぇ雄二、意外と女の人だけで来ているグループもいるんだね」
「ん?そういやそうだな。って、ナンパをする男連中がいるんだから、ナンパされる女がいて当然か」
「それもそうだね」
ナンパなんて漫画や小説の中だけの話だと思っていたけど、意外と身近にあるもんなんだなぁ……。
「お待たせしました二人とも」
「あ、お帰り。結構時間がかかったね。混んでたの?」
「代表と和真は……走り込みでもしてるのかな?」
色々な食べ物や飲み物を携えた女性陣が帰ってきた。そして木下さん、よくわかってらっしゃる。
「いや、そこまで混んでおったわけじゃないのじゃが……」
「ボクたち、またナンパされちゃったんだよね」
「え?また?」
今日これで二度目になる。女の子だけでいたからだろうか、やっぱり誰かついていくべきだったなぁ。
「さっきは特に美波ちゃんと優子ちゃんが随分と迫られて困ってましたよね」
勝ち気な貧乳が好みだったのかな、という感想は口に出せば生きては帰れないと察知したため、すんでのところでどうにか飲み込んだ。僕だって少しは学習する。
「ホント、ウチああいうのって苦手なのに……」
「アタシもあんまり……和真と出かけたときは寄って来たことなんてないのに、なんで今日に限って……」
「それは和真といるからじゃないかな……」
童顔ながらも和真の容姿は非常に整っている。ついでに戦闘力はご存知の通りなので、横恋慕を狙うにははっきり言って難易度が高過ぎるだろう。
「まぁなんにせよ、それは大変だったね」
「というか、いつものように腕力で片付けてやれば良かったんじゃないか?」
「こらこら、そんな態度じゃダメだよ二人とも」
荷物を受け取ろうと伸ばした僕達の手は、工藤さんに叩かれてしまった。え?どういうこと?
「そんな態度?」
「なにがダメなんだ?」
「…………はぁ……。二人とも、本当に女心がわかってないよ……」
「アタシはそういうのあんまり気にしないけど、流石にちょっとね……」
工藤さんと木下さんがこれ見よがしに大きな溜め息をつく。姉さんがいるから大丈夫だろうと思ったんだけど……。
「こらアキ。ウチらが困っていても気にならないって言うの?」
「明久君、それはちょっと冷たいと思います……」
美波と姫路さんがジト目でこちらを見る。少し困ったので雄二に助けを求めるようと視線を移すと、雄二は雄二で霧島さんの不興を買っていつものように制裁を受けていた。相変わらず使えないなぁ……ん?
「どしたの、姫路さんに美波?」
隣では美波と姫路が顔を寄せて囁きあっていた。なんだろう?
「ねぇ瑞希。ああいうのって、いつどこに行っても出てくるから困るわよね」
「そうですね。困っちゃいます」
二人がこちらを見ながらそんなことを言う。
「あれ?二人ってよくナンパされるの?」
「はい。それはもう、いつでも!」
「そうよ。それはもう、どこでも!」
妙に力強い返事だ。
「でも、その割にはさっき随分と慣れてない反応に見えたけど……」
「そ、そんなことないです!いつものこと過ぎて呆れて声も出なかっただけです!」
「そ、そうよっ!瑞希の言う通りだわ!鈍くて恋愛ごとに縁のないアキにはわからないでしょうねっ!」
なんて失礼な!?
「そんなことないねっ!僕だってナンパくらい余裕で……」
「明久君。余裕で……なんですか?」
「アキ。余裕で……何かしら」
どうしよう、ここで言い切ったら殺される未来しか見えない……。
「まさか……できる、とでも言うんですか?明久君が?」
「アキ、アンタ何を言ってるの?アンタにナンパなんてできるわけがないじゃない」
「む」
「そうですよ。見栄を張っちゃダメです」
「むむ」
「アキくんは恋愛ごと全般に向いてませんから、異性との交遊はお友達までにしておくべきだと思います」
「むむむっ」
隣で聞いてきた姉さんまで口を挟んできた。
なんて酷い言われよう。僕だって、本気を出せばナンパくらい……!
「雄二も、全然女心がわかっていない。……だから、モテない」
「く……っ!言ってくれるじゃねぇか……っ!」
霧島さんにアイアンクローを極められたまま雄二が呻く。どうでもいいけどよくあの状態で普通に喋れるな。
「まったく、吉井君も坂本君も反省しないとダメだよ?」
「翔子もその辺で許してあげなさい。あんまり引きずっても仕方ないでしょう?」
木下さんに諌められて、渋々と言った感じで霧島さんは雄二の顔面から手を放す。
(くそっ、なんか納得がいかねぇ)
(たね。理不尽に怒られた気がするよ)
(しかもなんだあの言い草は?調子に乗りやがって。何が俺たちがモテない、だ。そんなワケあるかっての)
(全くだよ。僕だって本気を出せばナンパくらい…)
できる、と言い切ろうとしたところで、カメラを携えて戻ってくるムッツリーニが、誰か知らない人と話をしている光景が僕の目にとまった。珍しいな、いったい誰と話を-
『ねぇキミ、凄いカメラ持ってるね』
『…………???』
『良かったら、一枚撮ってくれない?』
『…………別に、構わない』
『本当?ありがとっ』
『あ、そうだ。それならキミも一緒に写ろっか♪夏の思い出に、ね?』
『あははっ。それいいねっ。この子、結構可愛い顔してるしっ』
「ぐぼぁっ!?」
「ど、どうした明久!?何を見たんだ!?」
思わず血を吐いてしまうほどの信じ難い光景。
ば、バカな……!そんな……ことが……っ!
「しっかりしろ明久!お前は一体何を見たんだ!?」
「ナンパ……されてる……」
「あ?何だって?」
「ムッツリーニが……逆ナン、されてる……っ!」
「んぁ?何をバカなことを。寝言は寝て言えと常々-」
『きゃーっ。キミ、写真撮るの天才じゃない!?』
『すごーい!メチャクチャ綺麗じゃない!』
『…………この程度、一般技能』
『またまた、照れちゃって可愛いっ』
「ごはぁっ!?」
雄二の口からも鮮血が飛び散る。
「あ、ありえねぇ……っ!どうして、俺たちを差し置いてムッツリーニが……っ!」
「ありえない、ありえないよ……」
信じられない……いや、信じたくない!
「……あのさ、雄二」
「なんだ……?」
「もしかして……このメンバーでモテないのって、僕と雄二だけなんじゃ……?」
「ば…バカなことを言うなっ!?そんなことがあってたまるかっ!」
「だ、だよねっ!そんなわけないよねっ!僕は何を言ってるんだか!」
「全くだ!第一、まだ鳳と和真も声をかけられてないじゃねぇか!結論を出すのは早すぎるぞ明久!」
「まったくだよ!あっはっはっは……」
…………あれ?何か大切なことを忘れているような。
「よう、戻ったぞ……」
「随分と賑やかだなお前達……」
噂をすれば走り込みに行っていた二人が戻ってきた。でもなんだかやけに疲れているような……。この二人が砂浜だからって多少の走り込みぐらいで疲労するとは思えないけど。
「どうしたの二人とも?」
「どうしたもこうしたもねぇよ……駅前のポケットティッシュ感覚で次から次へと逆ナンされて、走り込みがまったくはかどらねぇよ畜生」
「彼女達に悪気は無いとわかってはいるが……こうも立て続けに声をかけられては、私達とて辟易するというものだ……」
「「がっふぁあぁぁっ?!」」
そうだった……。この二人学校でもモテる男子ツートップじゃないか!
「おい、大丈夫か……?」
「黙れ!この裏切り者!」
「お前達に期待した俺達がバカだったぜ!」
「何故いきなり罵倒されなければならんのだ……?」
「……あー、なんとなく察したわ。
おおかたナンパに遭った女子に適当な対応をした意趣返しに、そんなんだからお前らはモテないだの言いたい放題言われたって感じか?」
なんでそこまで正確にわかるの!?もうホラーの域だよ和真のその勘!……って今はそれどころじゃない!これでとうとう声をかけられてないのは僕と雄二だけに……。
「……ねぇ雄二、やっぱり僕達だけなんじゃ」
「いやいや、落ち着け明久。女子とこの色魔コンビはおいておくとして、ムッツリーニはあの通りパッと見は物静かで無害だからな。声をかけられ易かっただけだろう」
「言うに事欠いて色魔扱いかよ……」
「坂本、私とて怒り狂うこともあるのだからな」
「まあまあ二人とも……でも確かに、ムッツリーニは僕や雄二とタイプが全然違うね」
そしてこの二人と僕達の違いは次元とか格とかの話になってくるけど、真正面から向き合うと悲しくなってくるので全力で目をそらすことに。
「ああ。だから俺たちがモテないと判断するのは早計だ。お前はともかく、この俺がモテないわけがない」
「そ、そうだよねっ。僕らはタイプ的に声はかけられにくいけど、だからってモテないって決まったわけじゃないもんね!」
「そうだとも!逆ナンはされないかもしれないが、俺たちが本気を出せばナンパくらい余裕のはずだ!」
「いや待てお前ら。吉井はともかく坂本、お前はこん-むぐっ!?」
「気持ちはわかるがここは見逃してやれソウスケ。男には、退いてはならねぇときがある……そうだろお前ら?」
「そうだ!流石和真、よくわかってるな!そうと決まればいくぞ明久、俺たちの本気を見せてやろうじゃねぇか!」
「うんっ!僕らがちょっと本気を出せばどれくらいモテるのか、皆に見せてやろうよ!いつまでもモテないままだって思われていてたまるかっ!」
「おうともよっ!」
というわけで、僕と雄二は己のプライドを守る為、浜辺でナンパをすることになった。後になって思い返すと、この時の僕らはどうかしていたとしか思えない。せめてこの時、和真の表情をよく見ておけば危険を察知できたかもしれない。この時の和真はおそらく……新しい玩具を見つけたような笑顔を浮かべていただろうから。
和真「今回は絶対優子に負けたりはしない!」
↓
和真「優子には勝てなかったよ……」
どこの即堕ち2コマだ。
優子さんマジ小悪魔。
どうやら和真君も将来的に必ず尻に敷かれるという、バカテス男子の宿命からは逃れられないみたいです。最後の砦は蒼介君に任されました。
タグの方もいくつか追加しておきます。
【アクティブ内モテ度ランキング】
《異性にモテる(恋愛的な意味で)順》
蒼介>和真>>>愛子=優子>飛鳥=徹>>>平均>>>>>源太
《異性にモテる(友情的な意味で)順》
和真>>>>>>>愛子>蒼介=優子>飛鳥>平均>源太>>>徹
《同性にモテる(恋愛的な意味で)順》
飛鳥>>>優子>>>>>徹>和真=蒼介=愛子>平均>>>>>源太
《同性にモテる(友情的な意味で)順》
和真>>>>>>>>>>愛子>優子>蒼介=飛鳥>平均>源太>>>徹