そして、ブリタニアに対抗するため、中華連邦を取り込んだ合衆国連合を造り上げようとします。
その過程で新たな仲間も加わりますが、カレンが……
中華連邦、世界最大の人口を誇る連合国家。しかし、その実態は既に老人と言っていい。
国家の象徴たる天子、その地位を影で操る支配僧が、専横を極めており、人民は貧困と停滞にその活力を奪われていた。
日本を脱出した俺達は、中華連邦の領土内の黄海に浮かぶ潮力発電用の人工島、“蓬莱島”を貸し与えられた。事前に、ゼロが大宦官と話を付けており、ディートハルトが先行して上陸し、俺達の受け入れ準備を進めていた。
この島は、当面“合衆国日本”の国土となった。ゼロとして俺達と共にエリア11を追放されて来た日本人達は、ここに住居を構え生活する事になる。中華連邦の領土内なので、ブリタニアも迂闊に手出しは出来ない。
ディートハルトが事前に準備を進めていたので、軍備も一気に整った。インド軍区からも、大量のナイトメアが支給された。ラクシャータが手配した物だが、ここまで協力的なのは、本気で中華連邦から独立したがっているのかもしれない。更には、俺達の新しい母艦として、浮遊航空艦“斑鳩”が用意され、最終調整に入っていた。これには、ガウェインで使われていたフロートシステムが使われている。
更には、ブリタニアと対等に戦える国力を整えるため、中華連邦を抱き込む事も、ゼロとディートハルトは画策していた。
ところが、その出鼻を挫かれるような大事件が起こった。
中華連邦が、神聖ブリタニア帝国第一皇子オデュッセウスと、天子との婚姻を決めた。その婚礼の儀の招待状が、神楽耶様に届いたのだ。
「何?政略結婚?」
「ええ、皇コンツェルンを通して式の招待状が届いたのですけど……私を友人として招きたいと。」
と、神楽耶様。
「用意していた計画は間に合いません。まさか、大宦官が……」
「いや、ブリタニアの仕掛けだろう?」
ディートハルトの考えを、ゼロが訂正する。
「だとしたら、俺達は……」
俺は、その先は言葉にできなかった。もしブリタニアと中華連邦が手を結べば、やっと手に入れたこの蓬莱島も安住の地では無くなってしまう。
「最悪のケースだな。」
そう言って、ゼロは黙り込んでしまう。
「何心配してんだよ!俺達はブリタニアとは関係無いだろ!」
そこでまた玉城が、能天気な発言を始める。
「はあ?」
呆気に取られるカレン。
「国外追放されたんだからさ。」
「あの、罪が許された訳じゃ無いんですけど……」
「それに、政略結婚ですし……」
「中華連邦が、私達を攻撃して来る可能性だって……」
全く、本当に人類か?こいつ?オペレーターの女の子でさえ思い浮かぶような事を、全く考えられないとは……
「じゃあ何かよ?黒の騎士団は、結婚の結納品代わりか?」
「あら?うまい事言いますね?」
「使えない才能に満ち満ちてるな。」
呆れ顔の神楽耶様と、珍しく口を開いたかと思えば思いっきり皮肉を言うC.C.。
言われてみれば確かに、実務上何の役にも立たない事にばかりに才がある。お笑い芸人にでもなった方がいいんじゃないか?
「呑気こいてる場合か!大ピンチなんだぞ、これは!」
「だからさあ……」
ようやく事態を理解して吼える玉城に、ラクシャータも呆れる。
「それを話してるんだよ、今!」
俺の口調も荒くなる。
頼むから、今直ぐ何処かに消えてくれ!
「ゼロ、この裏には……」
「ああ、もうひとり居るな?険悪だった中華連邦との関係を一気に……こんな悪魔みたいな手を打った奴が。」
ディートハルトとゼロが、この婚礼の裏に黒幕がいる事を示唆する。
探りを入れるため、ゼロは神楽耶様の付添として婚約披露パーティーに出席した。一時一触即発の事態にもなったが、この政略結婚を仕組んだ張本人、神聖ブリタニア帝国第二皇子シュナイゼルの計らいで、その場は事無きを得た。しかし、婚礼の儀には、ゼロの参列は許可しない事を告げられた。
シュナイゼル、ゼロに勝るとも劣らぬ策士だ。かつで式根島でも、彼の計略でゼロは危機に陥った。ゼロも、この男に対しては過剰な程にライバル心を燃やしていた。
翌日、婚礼の儀は恙無く進行して行った。ゼロの参列を禁じられたため、神楽耶様はカレンひとりを付添に参列した。
が、突然、ある一団が式に乱入して来た。
『我は問う、天の声、地の叫び、人の心、何をもってこの婚姻を中華連邦の意思とするか?全ての人民を代表し、我はこの婚姻に意義を唱える!』
その一団を率いていた者こそ、総領事館で何度もゼロに手を貸してくれた男、黎星刻であった。彼は、かつて天子に命を救われた事が有り、以来天子に真の忠義を尽くしていた。元々大宦官達が私利私欲を貪る情勢に不満を持っており、クーデターを企てていたが、天子が意に沿わぬ政略結婚で悪政の道具に使われる事に激昂し、ここで行動を起こしたのだった。
しかし、彼の天子奪還は成功しなかった。何故なら、このような好機を、我らがリーダーゼロが見逃す筈が無いからだ。
真っ直ぐ天子に向かう星刻。その目の間で、天子の上にブリタニアと中華連邦の旗が覆い被さる。
『感謝する、星刻!君のお陰で、私も動き易くなった。』
旗が捲れ上がった後、天子の真横にゼロの姿があった。
『ゼロ、それはどういう意味だ?』
『動くな!』
ゼロは、天子に銃を突き付ける。
『黒の騎士団には、エリア11での貸しがあった筈だが?』
『だからこの婚礼は壊してやる。君達が望んだ通りに。但し、花嫁はこの私が貰い受ける。』
藤堂も新型の専用機“斬月”で応援に駆け付ける。カレンも千葉の運んで来た紅蓮可翔式に乗り込み援護して、まんまと天子の誘拐は成功した。
誘拐の目的は、中華連邦を合衆国中華として立て直し、合衆国日本との合衆国連合を造るためだ。まだ天子は幼いため、天子の説得役は、今迄友人として接して来た神楽耶様に任せることになった。
その後、中華連邦はゼロ達を追って軍を派遣して来た。しかし、これもゼロの読み通りで、待ち伏せしていた朝比奈率いるナイトメア部隊がそれを殲滅した。
無事作戦を終了したゼロ達は、斑鳩に帰還した。
ゼロが、ブリッジに上がって来て俺とディートハルトに尋ねる。
「蓬莱島の状況は?」
「インドからの援軍は、既に到着しています。」
「あとは帰って合流するだけだが、天子様の方は……」
その時、俺の言葉を遮るように、前方に閃光と砲撃音が響く。
「先行のナイトメア部隊が、破壊されていきます!」
「止まれ!全軍停止だ!」
オペレーターの報告に、俺はすかさず停止命令を出す。
モニターに、攻撃を仕掛け来た敵の姿が映し出される。それは、たった1機の青いナイトメアだった。が、その機体は、こちらの最新鋭機と同じ飛翔滑走翼を装備していた。
また、その機体を見たラクシャータが、驚いた顔をしている。
相手が1機と侮って突撃したこちらの3機が、あっという間に撃破される。更には飛翔滑走翼を装備した千葉の暁も、跳ね飛ばされてしまう。
『聞こえているか?ゼロ、ここは通さん!』
何と、追って来たのは星刻だった。
『さあ、天子様を返してもらおう。今ならば命までは……』
『星刻!』
そこに、カレンの紅蓮可翔式が戦闘を仕掛けた。
紅蓮の輻射破動に対して、星刻のナイトメアは胸部を開いて何かをしようとする。
「いけない!あれは……」
ラクシャータのチームのスタッフが、それを見て声を上げる
「知っているのか?」
「そ……その……」
ゼロの問い掛けに、口ごもるスタッフ。代わりに、ラクシャータが答える。
「作ったのはうちのチームだからね。」
「ラクシャータの?」
「紅蓮と同時期に作ったんだけど、ハイスペックを追求し過ぎてね、扱えるパイロットが居なかった孤高のナイトメア。それが、神虎よ。」
紅蓮の輻射破動砲に対して、神虎は天愕覇王荷電粒子重砲を放つ。その威力はほぼ互角で、凄まじいエネルギーが両者の中間で相殺された。
「それが何故、敵の手に渡っている?」
「インドも一枚岩では無い、という事でしょう。」
怒るゼロに、ディートハルトが他人事のように言う。
「弱点は無いのか?」
俺は、何やら小言を言っているラクシャータに問い掛ける。
「他のシリーズとは別の概念だからね、輻射機構は無いんだけど、あとはパイロットが居なかったって事くらい?」
「そんな……でも、今乗りこなしてる奴が居るじゃないか!」
「ねえ。」
“ねえ”じゃ無いだろ!どうすんだよ?
勝負は長引くかと思われたが、意外な形で決着は付いてしまう。補給無しで飛び出した紅蓮はエナジー切れになってしまい。神虎に捕らえられてしまう。ワイヤーで機体を絡め取られ、脱出も出来なくなってしまった。朝比奈と千葉が助けに向かうが、神虎は紅蓮のコックピット付近に剣を突き付ける。
『このような真似したくはないが、私には目的がある。』
そこに、中華連邦の援軍が掛け付け、カレンはそのまま連れ去られる。この事態に、ゼロがカレンに向かって叫ぶ。
「カレン!無線はまだ生きているか?」
『す……すみません、失態を……』
「そんな事はいい!諦めるな、必ず助けてやる。いいな、下手に動くな!」
『は……はいっ!分かっています、諦めません!これ……』
そこで、電波が乱れ、通信は途絶えた。
「斑鳩を回頭させるんだ!今直ぐ!」
俺の指示に対して、
「私は撤退を進言します!」
ディートハルトが異を唱える。
「何故です?カレンを取り戻さないと!」
「紅月カレンは一兵卒に過ぎません!」
「え?」
「見捨てろというのか?」
南も食って掛かる。
「南さん、これは選択です。中華連邦という国と、ひとりの命、比べるまでも無い。ここは兵力を温存し、インド軍との合流に供えるべきです。ゼロ、ご決断を!紅月隊長には、先程お掛けになった言葉で十分です。これ以上は変改“贔屓”と取られ、組織が崩れます。」
「し……しかし……」
カレンが唯の一兵卒だと?ふざけるな!カレンは、ナイトオブラウンズとも互角に闘えるパイロットだぞ!カレンひとりで、何人力に相当すると思ってるんだ?式根島の時に、“時として、ひとりの命は億の民より重い”と言ったのは貴様だろう!
「情けと判断は、分けるべきでは?大望を成すためには時に犠牲も必要です。」
しかし、ゼロの決定は、
「決着を付ける!全軍、反転せよ!」
「何故です?組織のためにも……」
「インド軍が、裏切っている可能性もある。」
「そ……それは……」
「千葉と朝比奈に赫奕の陣を引かせろ!星刻に教えてやれ、戦略と戦術の違いを!」
「あ……ああ!」
「ありがとう、ゼロ!」
俺と南が、嬉々としてこの指令に従う。
良かった。やはりゼロも、カレンの重要性を理解している。失うべきでは無い駒だと。
何より、あいつは親友ナオトの妹だ。俺にとっても妹も同然だ。見捨てる訳にはいかない。
だけど、ゼロがあそこまで取り乱すのは初めて見たな。それこそ、ナオトみたいに……ん?まさか?ナオトの魂がゼロに乗り移って、だからカレンも、あそこまでゼロを信頼して……って、そんな訳ないか。どうも、千草の件もあったから直ぐそんな事を考えてしまう。
星刻率いる中華連邦軍と、ゼロ率いる黒の騎士団。戦力を比較すると物量では中華連邦軍が勝るが、最新鋭のナイトメア暁を主力とするこちらの方が性能面では上。勝負はリーダーの戦略に委ねられた。
しかし、ゼロは星刻の力を甘く見ていた。彼は、枢木スザク並みの戦闘能力を持ち、ゼロ並みに戦略に長けた男だった。そして、何よりもこの中華連邦の地の利を熟知していた。
まんまと干害開拓地跡に誘い込まれ、運河の決壊によりその場は泥沼と化す。こちらのナイトメア隊の脚が止められてしまい、形勢は一気に劣勢となってしまう。
「ゼロ、私は進言しました。撤退だと!」
思わぬ緊急事態に、ディートハルトは再度撤退を訴える。
「いいだろう!動力部を護りつつ、後退する!」
流石にゼロも、後退を余儀無くされる。
「蓬莱島に戻っても……」
「分かっている!扇、例の場所は?」
「あ……ああ、一応、偵察と測量は済んでいるから……」
C.C.の言葉に、ゼロは俺にあらかじめ偵察を指示していた場所の事を聞いて来る。
天帝八十八陵、歴代の天子を祭る陵墓だが、今は大宦官の専横もあってかつての神聖さも消えかけ、過疎化して来ている。俺達は一旦その中に逃げ込んだ。
中華連邦にとっては聖地であるので、敵もこの場を破壊する訳にはいかない。俺達だけを攻撃する場合は、正面から参道に沿って来るしか無い。そうなれば、斑鳩のハドロン重砲の餌食となるので、篭城にはもってこいの場所だった。
ところが、中華連邦の大宦官達は、総攻撃で天帝八十八陵と天子諸共、俺達を葬ろうとして来た。更に、ブリタニア軍にも援軍を要請したのだ。シュナイゼルの率いるアバロンとナイトオブラウンズが、天帝八十八陵に迫る。
「大宦官は私達だけで無く、星刻までここで抹殺するつもりだな?」
C.C.の言葉通り、大宦官達は星刻達にまで攻撃を仕掛けて来た。
「ディートハルト、仕掛けの準備は?」
「な?ここでですか?」
「全て揃った、最高のステージじゃないか!」
中華連邦の航空戦力に対して、飛翔滑走翼を有するナイトメア部隊で応戦するが、流石に劣勢は免れない。徐々に天帝八十八陵も破壊され、斑鳩が丸裸にされていく。ここでゼロは、大宦官達に対して直接交渉を行った。
「どうしても攻撃を止めないつもりか?このままでは、天子も死ぬ!」
『天子などただのシステム。』
『代わりなどいくらでも居る。』
『取引材料にはならぬな!』
「貢物として、ブリタニアの爵位以上を用意しろと?」
『ほほ、耳聡いことを……』
『安い見返りだったよ、実に。』
「領土の割譲と、不平等条約の締結がか?」
『我々には関係無い。』
『そう、ブリタニアの貴族である我々には。』
「残された人民はどうなる?」
『ゼロ、君は道を歩く時、蟻を踏まないように気をつけて歩くのかえ?』
『尻を拭いた紙は捨てるだろう?それと同じだよ。』
「国を売り、主を捨て、民を裏切り、その果てに何を掴むつもりか?」
『驚きだな、ゼロがこんな理想主義者とは?』
『主や民など幾らでも沸いてくる。』
『虫のようにな?』
『おおっほっほっほっほっ!』
全く話にならない大宦官達。が、これこそがゼロの狙いだった。
その時、天子が戦いを止めさせようと、ひとりで甲板に出てしまった。それに気付いた大宦官達は、これ幸いとばかりに甲板に向けて一斉攻撃を仕掛けて来る。
星刻もこれに気付き、単身神虎で天子を護ろうとするが、とても防ぎきれない。
『誰か……誰でもいい、彼女を救ってくれ!』
星刻の悲痛な叫び、これに応えたのは、
『分かった、聞き届けよう、その願い。』
そこに、ゼロが駆る蜃気楼が姿を現す。
全方位エネルギーシールド・絶対守護領域で中華連邦の一斉攻撃を全て防いで、神虎と天子を護る。
「ナイトメアフレーム・蜃気楼、その絶対守護領域は、世界最高峰の防御力なのよお。」
ラクシャータが自慢げに解説する。
更に、胸部からの拡散構造相転移砲で敵を一掃する。
『哀れだな星刻、同国人に裏切られ、たったひとりの女も救えないとは。だが、これで分かった筈、お前が組むべき相手は私しかいないと。』
『だからといって、部下になる気は無い!』
『当たり前だろ?君は、国を率いる器だ!救わねばならない、天子も、貴行も、弱者たる中華連邦の人民全てを!』
『そのナイトメアで、この戦局を変えられると思っているのか?』
『いいや、戦局を左右するのは戦術では無く、戦略だ。』
その時、中華連邦の各地では、人民による反乱が勃発していた。先程のゼロと大宦官の会話を、俺達がネットにより全土に流していたのだ。
『そう、君のもうひとつの策略、クーデターに合わせた人民蜂起!』
『つまりは、援軍無き篭城戦では無い!』
「援軍は存在する。この大地の飢えた人民、全てが援軍!」
これこそがゼロとディートハルトが画策していた計画であり、事前に星刻達が仕込んでいたクーデター計画に便乗した物だった。
大宦官が既に、中華連邦の代表とは成り得ない事を悟ったシュナイゼルは、軍を引いてこの場は撤退した。
そして民衆の支持も、ブリタニアの後ろ盾も無くした大宦官達は、星刻の手により成敗された。しかし、カレンと紅蓮は、大宦官達によりブリタニア軍に引き渡されてしまった後だった……
全てが終わり、斑鳩の甲板で再会を果たす星刻と天子。それを見詰める、俺達黒の騎士団幹部。そこでディートハルトは、黒の騎士団の誰かと天子の政略結婚を進言するが、神楽耶様がこれに猛反発、珍しく、C.C.も神楽耶様に賛同する意見を述べる。
最初はディートハルトの進言に同意しそうだったゼロだが、一旦玉城に呼ばれて席を外した後、戻って来た時には180度考えを変えていた。
「天子よ!あなたの未来は、あなた自身の物だ!」
「流石ですわ、ゼロ様!」
神楽耶様が絶賛する。
「しかし、力関係をはっきりさせねば!」
と、未だに異を唱えるディートハルトに、
「力の源は心にある!大宦官達に対して決起した人々も、私達黒の騎士団も、心の力で戦ってきた!」
と説く。
「ああ……ああ、そうだな!」
俺は、この言葉に強く同意する。人情派で通しているから……
「心の……力?」
ディートハルトはまだ不満そうだ。正直、天子の事はどうでもいいが、ディートハルトの面子が潰れるのはいい気味だ。
「ゼロ、君という人間が、少しだけ分かった気がする。」
星刻が握手を求めてくる。ゼロは、これに応じる。
「進むべき道は険しいが……」
「だからこそ、明日という日は我らにある。」
しかし、何でゼロは急に考えを変えたのか?
おそらくゼロは、政略結婚の相手に玉城でも考えていたんだろう。こっちもそれなりの相手を立てなければならないから、少なくとも候補は幹部以上になる。かといって、手駒を中華連邦に取られるのは今後の計画に支障をきたす。居なくてもいい幹部となると、玉城くらいしか選択肢は無い。
だが、実際本人と話をしてみて、あんな馬鹿を出せば全てが台無しになると悟った。これ以上考えるのが馬鹿馬鹿しくなったんだろう。
おかげで、星刻に対するゼロの印象が非常に良くなった。この男を味方に引き込む事ができたのは大きいだろう。
中華連邦は事実上崩壊したが、それは逆に、大宦官による悪政から各国が“独立”したと言っても良かった。
原作のR2の9話でのニーナ。
カレンが“私は日本人よ”と言ったのに対し、“日本人?イレブンでしょ?”と、まるで日本人は人間では無いかのような言い方。それで泣き崩れるニーナを見て、スザクは“これも、ゼロが引き起こした悲劇”と心の中で言いますが、どこがゼロが引き起こした悲劇なんですか?
ニーナのこの異常性格と人種差別は、ブリタニアのせいでしょ?シャルルの強者絶対主義が、“ブリタニア人以外は人では無い”という考えを根付かせたんでしょうが。ブリタニアが引き起こした悲劇でしょ?何でもかんでもゼロのせいにすんじゃねーよ!
じゃあ、スザクの性格が捻じ曲がったのは、誰が引き起こした悲劇だ?
そもそも、スザクは何で大宦官に手を貸しているのか?
大宦官は、黒の騎士団諸共天子を亡き者にしようとしています。そんなの、戦況を見れば一目瞭然で分かります。更にナイトオブラウンズは、天子を護ろうとする星刻を妨害しています。これは、スザクにとって正義なんですか?人を死なせないために軍人になったんじゃ無いんですか?
日本人で無ければ、人が死のうがどうしようが構わないの?それとも、ゼロを倒すためには何人犠牲になっても構わないの?もう、偽善すら存在しなくなった……
そんな奴が、フレイヤぶっ放した程度でショック受けてんじゃねーよ!