コードギアス・謀略のカナメ   作:JALBAS

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国外追放処分により日本を離れた黒の騎士団は、当面、中華連邦領土内の蓬莱島を拠点とします。
そして、ブリタニアに対抗するため、中華連邦を取り込んだ合衆国連合を造り上げようとします。
その過程で新たな仲間も加わりますが、カレンが……




《 第十五話 ―― 中華連邦 ―― 》

 

中華連邦、世界最大の人口を誇る連合国家。しかし、その実態は既に老人と言っていい。

国家の象徴たる天子、その地位を影で操る支配僧が、専横を極めており、人民は貧困と停滞にその活力を奪われていた。

 

日本を脱出した俺達は、中華連邦の領土内の黄海に浮かぶ潮力発電用の人工島、“蓬莱島”を貸し与えられた。事前に、ゼロが大宦官と話を付けており、ディートハルトが先行して上陸し、俺達の受け入れ準備を進めていた。

この島は、当面“合衆国日本”の国土となった。ゼロとして俺達と共にエリア11を追放されて来た日本人達は、ここに住居を構え生活する事になる。中華連邦の領土内なので、ブリタニアも迂闊に手出しは出来ない。

ディートハルトが事前に準備を進めていたので、軍備も一気に整った。インド軍区からも、大量のナイトメアが支給された。ラクシャータが手配した物だが、ここまで協力的なのは、本気で中華連邦から独立したがっているのかもしれない。更には、俺達の新しい母艦として、浮遊航空艦“斑鳩”が用意され、最終調整に入っていた。これには、ガウェインで使われていたフロートシステムが使われている。

更には、ブリタニアと対等に戦える国力を整えるため、中華連邦を抱き込む事も、ゼロとディートハルトは画策していた。

 

ところが、その出鼻を挫かれるような大事件が起こった。

中華連邦が、神聖ブリタニア帝国第一皇子オデュッセウスと、天子との婚姻を決めた。その婚礼の儀の招待状が、神楽耶様に届いたのだ。

「何?政略結婚?」

「ええ、皇コンツェルンを通して式の招待状が届いたのですけど……私を友人として招きたいと。」

と、神楽耶様。

「用意していた計画は間に合いません。まさか、大宦官が……」

「いや、ブリタニアの仕掛けだろう?」

ディートハルトの考えを、ゼロが訂正する。

「だとしたら、俺達は……」

俺は、その先は言葉にできなかった。もしブリタニアと中華連邦が手を結べば、やっと手に入れたこの蓬莱島も安住の地では無くなってしまう。

「最悪のケースだな。」

そう言って、ゼロは黙り込んでしまう。

「何心配してんだよ!俺達はブリタニアとは関係無いだろ!」

そこでまた玉城が、能天気な発言を始める。

「はあ?」

呆気に取られるカレン。

「国外追放されたんだからさ。」

「あの、罪が許された訳じゃ無いんですけど……」

「それに、政略結婚ですし……」

「中華連邦が、私達を攻撃して来る可能性だって……」

全く、本当に人類か?こいつ?オペレーターの女の子でさえ思い浮かぶような事を、全く考えられないとは……

「じゃあ何かよ?黒の騎士団は、結婚の結納品代わりか?」

「あら?うまい事言いますね?」

「使えない才能に満ち満ちてるな。」

呆れ顔の神楽耶様と、珍しく口を開いたかと思えば思いっきり皮肉を言うC.C.。

言われてみれば確かに、実務上何の役にも立たない事にばかりに才がある。お笑い芸人にでもなった方がいいんじゃないか?

「呑気こいてる場合か!大ピンチなんだぞ、これは!」

「だからさあ……」

ようやく事態を理解して吼える玉城に、ラクシャータも呆れる。

「それを話してるんだよ、今!」

俺の口調も荒くなる。

頼むから、今直ぐ何処かに消えてくれ!

「ゼロ、この裏には……」

「ああ、もうひとり居るな?険悪だった中華連邦との関係を一気に……こんな悪魔みたいな手を打った奴が。」

ディートハルトとゼロが、この婚礼の裏に黒幕がいる事を示唆する。

 

探りを入れるため、ゼロは神楽耶様の付添として婚約披露パーティーに出席した。一時一触即発の事態にもなったが、この政略結婚を仕組んだ張本人、神聖ブリタニア帝国第二皇子シュナイゼルの計らいで、その場は事無きを得た。しかし、婚礼の儀には、ゼロの参列は許可しない事を告げられた。

シュナイゼル、ゼロに勝るとも劣らぬ策士だ。かつで式根島でも、彼の計略でゼロは危機に陥った。ゼロも、この男に対しては過剰な程にライバル心を燃やしていた。

 

翌日、婚礼の儀は恙無く進行して行った。ゼロの参列を禁じられたため、神楽耶様はカレンひとりを付添に参列した。

が、突然、ある一団が式に乱入して来た。

『我は問う、天の声、地の叫び、人の心、何をもってこの婚姻を中華連邦の意思とするか?全ての人民を代表し、我はこの婚姻に意義を唱える!』

その一団を率いていた者こそ、総領事館で何度もゼロに手を貸してくれた男、黎星刻であった。彼は、かつて天子に命を救われた事が有り、以来天子に真の忠義を尽くしていた。元々大宦官達が私利私欲を貪る情勢に不満を持っており、クーデターを企てていたが、天子が意に沿わぬ政略結婚で悪政の道具に使われる事に激昂し、ここで行動を起こしたのだった。

しかし、彼の天子奪還は成功しなかった。何故なら、このような好機を、我らがリーダーゼロが見逃す筈が無いからだ。

真っ直ぐ天子に向かう星刻。その目の間で、天子の上にブリタニアと中華連邦の旗が覆い被さる。

『感謝する、星刻!君のお陰で、私も動き易くなった。』

旗が捲れ上がった後、天子の真横にゼロの姿があった。

『ゼロ、それはどういう意味だ?』

『動くな!』

ゼロは、天子に銃を突き付ける。

『黒の騎士団には、エリア11での貸しがあった筈だが?』

『だからこの婚礼は壊してやる。君達が望んだ通りに。但し、花嫁はこの私が貰い受ける。』

藤堂も新型の専用機“斬月”で応援に駆け付ける。カレンも千葉の運んで来た紅蓮可翔式に乗り込み援護して、まんまと天子の誘拐は成功した。

誘拐の目的は、中華連邦を合衆国中華として立て直し、合衆国日本との合衆国連合を造るためだ。まだ天子は幼いため、天子の説得役は、今迄友人として接して来た神楽耶様に任せることになった。

その後、中華連邦はゼロ達を追って軍を派遣して来た。しかし、これもゼロの読み通りで、待ち伏せしていた朝比奈率いるナイトメア部隊がそれを殲滅した。

無事作戦を終了したゼロ達は、斑鳩に帰還した。

 

ゼロが、ブリッジに上がって来て俺とディートハルトに尋ねる。

「蓬莱島の状況は?」

「インドからの援軍は、既に到着しています。」

「あとは帰って合流するだけだが、天子様の方は……」

その時、俺の言葉を遮るように、前方に閃光と砲撃音が響く。

「先行のナイトメア部隊が、破壊されていきます!」

「止まれ!全軍停止だ!」

オペレーターの報告に、俺はすかさず停止命令を出す。

モニターに、攻撃を仕掛け来た敵の姿が映し出される。それは、たった1機の青いナイトメアだった。が、その機体は、こちらの最新鋭機と同じ飛翔滑走翼を装備していた。

また、その機体を見たラクシャータが、驚いた顔をしている。

相手が1機と侮って突撃したこちらの3機が、あっという間に撃破される。更には飛翔滑走翼を装備した千葉の暁も、跳ね飛ばされてしまう。

『聞こえているか?ゼロ、ここは通さん!』

何と、追って来たのは星刻だった。

『さあ、天子様を返してもらおう。今ならば命までは……』

『星刻!』

そこに、カレンの紅蓮可翔式が戦闘を仕掛けた。

紅蓮の輻射破動に対して、星刻のナイトメアは胸部を開いて何かをしようとする。

「いけない!あれは……」

ラクシャータのチームのスタッフが、それを見て声を上げる

「知っているのか?」

「そ……その……」

ゼロの問い掛けに、口ごもるスタッフ。代わりに、ラクシャータが答える。

「作ったのはうちのチームだからね。」

「ラクシャータの?」

「紅蓮と同時期に作ったんだけど、ハイスペックを追求し過ぎてね、扱えるパイロットが居なかった孤高のナイトメア。それが、神虎よ。」

紅蓮の輻射破動砲に対して、神虎は天愕覇王荷電粒子重砲を放つ。その威力はほぼ互角で、凄まじいエネルギーが両者の中間で相殺された。

「それが何故、敵の手に渡っている?」

「インドも一枚岩では無い、という事でしょう。」

怒るゼロに、ディートハルトが他人事のように言う。

「弱点は無いのか?」

俺は、何やら小言を言っているラクシャータに問い掛ける。

「他のシリーズとは別の概念だからね、輻射機構は無いんだけど、あとはパイロットが居なかったって事くらい?」

「そんな……でも、今乗りこなしてる奴が居るじゃないか!」

「ねえ。」

“ねえ”じゃ無いだろ!どうすんだよ?

勝負は長引くかと思われたが、意外な形で決着は付いてしまう。補給無しで飛び出した紅蓮はエナジー切れになってしまい。神虎に捕らえられてしまう。ワイヤーで機体を絡め取られ、脱出も出来なくなってしまった。朝比奈と千葉が助けに向かうが、神虎は紅蓮のコックピット付近に剣を突き付ける。

『このような真似したくはないが、私には目的がある。』

そこに、中華連邦の援軍が掛け付け、カレンはそのまま連れ去られる。この事態に、ゼロがカレンに向かって叫ぶ。

「カレン!無線はまだ生きているか?」

『す……すみません、失態を……』

「そんな事はいい!諦めるな、必ず助けてやる。いいな、下手に動くな!」

『は……はいっ!分かっています、諦めません!これ……』

そこで、電波が乱れ、通信は途絶えた。

「斑鳩を回頭させるんだ!今直ぐ!」

俺の指示に対して、

「私は撤退を進言します!」

ディートハルトが異を唱える。

「何故です?カレンを取り戻さないと!」

「紅月カレンは一兵卒に過ぎません!」

「え?」

「見捨てろというのか?」

南も食って掛かる。

「南さん、これは選択です。中華連邦という国と、ひとりの命、比べるまでも無い。ここは兵力を温存し、インド軍との合流に供えるべきです。ゼロ、ご決断を!紅月隊長には、先程お掛けになった言葉で十分です。これ以上は変改“贔屓”と取られ、組織が崩れます。」

「し……しかし……」

カレンが唯の一兵卒だと?ふざけるな!カレンは、ナイトオブラウンズとも互角に闘えるパイロットだぞ!カレンひとりで、何人力に相当すると思ってるんだ?式根島の時に、“時として、ひとりの命は億の民より重い”と言ったのは貴様だろう!

「情けと判断は、分けるべきでは?大望を成すためには時に犠牲も必要です。」

しかし、ゼロの決定は、

「決着を付ける!全軍、反転せよ!」

「何故です?組織のためにも……」

「インド軍が、裏切っている可能性もある。」

「そ……それは……」

「千葉と朝比奈に赫奕の陣を引かせろ!星刻に教えてやれ、戦略と戦術の違いを!」

「あ……ああ!」

「ありがとう、ゼロ!」

俺と南が、嬉々としてこの指令に従う。

良かった。やはりゼロも、カレンの重要性を理解している。失うべきでは無い駒だと。

何より、あいつは親友ナオトの妹だ。俺にとっても妹も同然だ。見捨てる訳にはいかない。

だけど、ゼロがあそこまで取り乱すのは初めて見たな。それこそ、ナオトみたいに……ん?まさか?ナオトの魂がゼロに乗り移って、だからカレンも、あそこまでゼロを信頼して……って、そんな訳ないか。どうも、千草の件もあったから直ぐそんな事を考えてしまう。

 

星刻率いる中華連邦軍と、ゼロ率いる黒の騎士団。戦力を比較すると物量では中華連邦軍が勝るが、最新鋭のナイトメア暁を主力とするこちらの方が性能面では上。勝負はリーダーの戦略に委ねられた。

しかし、ゼロは星刻の力を甘く見ていた。彼は、枢木スザク並みの戦闘能力を持ち、ゼロ並みに戦略に長けた男だった。そして、何よりもこの中華連邦の地の利を熟知していた。

まんまと干害開拓地跡に誘い込まれ、運河の決壊によりその場は泥沼と化す。こちらのナイトメア隊の脚が止められてしまい、形勢は一気に劣勢となってしまう。

「ゼロ、私は進言しました。撤退だと!」

思わぬ緊急事態に、ディートハルトは再度撤退を訴える。

「いいだろう!動力部を護りつつ、後退する!」

流石にゼロも、後退を余儀無くされる。

「蓬莱島に戻っても……」

「分かっている!扇、例の場所は?」

「あ……ああ、一応、偵察と測量は済んでいるから……」

C.C.の言葉に、ゼロは俺にあらかじめ偵察を指示していた場所の事を聞いて来る。

天帝八十八陵、歴代の天子を祭る陵墓だが、今は大宦官の専横もあってかつての神聖さも消えかけ、過疎化して来ている。俺達は一旦その中に逃げ込んだ。

中華連邦にとっては聖地であるので、敵もこの場を破壊する訳にはいかない。俺達だけを攻撃する場合は、正面から参道に沿って来るしか無い。そうなれば、斑鳩のハドロン重砲の餌食となるので、篭城にはもってこいの場所だった。

 

ところが、中華連邦の大宦官達は、総攻撃で天帝八十八陵と天子諸共、俺達を葬ろうとして来た。更に、ブリタニア軍にも援軍を要請したのだ。シュナイゼルの率いるアバロンとナイトオブラウンズが、天帝八十八陵に迫る。

「大宦官は私達だけで無く、星刻までここで抹殺するつもりだな?」

C.C.の言葉通り、大宦官達は星刻達にまで攻撃を仕掛けて来た。

「ディートハルト、仕掛けの準備は?」

「な?ここでですか?」

「全て揃った、最高のステージじゃないか!」

中華連邦の航空戦力に対して、飛翔滑走翼を有するナイトメア部隊で応戦するが、流石に劣勢は免れない。徐々に天帝八十八陵も破壊され、斑鳩が丸裸にされていく。ここでゼロは、大宦官達に対して直接交渉を行った。

「どうしても攻撃を止めないつもりか?このままでは、天子も死ぬ!」

『天子などただのシステム。』

『代わりなどいくらでも居る。』

『取引材料にはならぬな!』

「貢物として、ブリタニアの爵位以上を用意しろと?」

『ほほ、耳聡いことを……』

『安い見返りだったよ、実に。』

「領土の割譲と、不平等条約の締結がか?」

『我々には関係無い。』

『そう、ブリタニアの貴族である我々には。』

「残された人民はどうなる?」

『ゼロ、君は道を歩く時、蟻を踏まないように気をつけて歩くのかえ?』

『尻を拭いた紙は捨てるだろう?それと同じだよ。』

「国を売り、主を捨て、民を裏切り、その果てに何を掴むつもりか?」

『驚きだな、ゼロがこんな理想主義者とは?』

『主や民など幾らでも沸いてくる。』

『虫のようにな?』

『おおっほっほっほっほっ!』

全く話にならない大宦官達。が、これこそがゼロの狙いだった。

その時、天子が戦いを止めさせようと、ひとりで甲板に出てしまった。それに気付いた大宦官達は、これ幸いとばかりに甲板に向けて一斉攻撃を仕掛けて来る。

星刻もこれに気付き、単身神虎で天子を護ろうとするが、とても防ぎきれない。

『誰か……誰でもいい、彼女を救ってくれ!』

星刻の悲痛な叫び、これに応えたのは、

『分かった、聞き届けよう、その願い。』

そこに、ゼロが駆る蜃気楼が姿を現す。

全方位エネルギーシールド・絶対守護領域で中華連邦の一斉攻撃を全て防いで、神虎と天子を護る。

「ナイトメアフレーム・蜃気楼、その絶対守護領域は、世界最高峰の防御力なのよお。」

ラクシャータが自慢げに解説する。

更に、胸部からの拡散構造相転移砲で敵を一掃する。

『哀れだな星刻、同国人に裏切られ、たったひとりの女も救えないとは。だが、これで分かった筈、お前が組むべき相手は私しかいないと。』

『だからといって、部下になる気は無い!』

『当たり前だろ?君は、国を率いる器だ!救わねばならない、天子も、貴行も、弱者たる中華連邦の人民全てを!』

『そのナイトメアで、この戦局を変えられると思っているのか?』

『いいや、戦局を左右するのは戦術では無く、戦略だ。』

その時、中華連邦の各地では、人民による反乱が勃発していた。先程のゼロと大宦官の会話を、俺達がネットにより全土に流していたのだ。

『そう、君のもうひとつの策略、クーデターに合わせた人民蜂起!』

『つまりは、援軍無き篭城戦では無い!』

「援軍は存在する。この大地の飢えた人民、全てが援軍!」

これこそがゼロとディートハルトが画策していた計画であり、事前に星刻達が仕込んでいたクーデター計画に便乗した物だった。

 

大宦官が既に、中華連邦の代表とは成り得ない事を悟ったシュナイゼルは、軍を引いてこの場は撤退した。

そして民衆の支持も、ブリタニアの後ろ盾も無くした大宦官達は、星刻の手により成敗された。しかし、カレンと紅蓮は、大宦官達によりブリタニア軍に引き渡されてしまった後だった……

 

全てが終わり、斑鳩の甲板で再会を果たす星刻と天子。それを見詰める、俺達黒の騎士団幹部。そこでディートハルトは、黒の騎士団の誰かと天子の政略結婚を進言するが、神楽耶様がこれに猛反発、珍しく、C.C.も神楽耶様に賛同する意見を述べる。

最初はディートハルトの進言に同意しそうだったゼロだが、一旦玉城に呼ばれて席を外した後、戻って来た時には180度考えを変えていた。

「天子よ!あなたの未来は、あなた自身の物だ!」

「流石ですわ、ゼロ様!」

神楽耶様が絶賛する。

「しかし、力関係をはっきりさせねば!」

と、未だに異を唱えるディートハルトに、

「力の源は心にある!大宦官達に対して決起した人々も、私達黒の騎士団も、心の力で戦ってきた!」

と説く。

「ああ……ああ、そうだな!」

俺は、この言葉に強く同意する。人情派で通しているから……

「心の……力?」

ディートハルトはまだ不満そうだ。正直、天子の事はどうでもいいが、ディートハルトの面子が潰れるのはいい気味だ。

「ゼロ、君という人間が、少しだけ分かった気がする。」

星刻が握手を求めてくる。ゼロは、これに応じる。

「進むべき道は険しいが……」

「だからこそ、明日という日は我らにある。」

しかし、何でゼロは急に考えを変えたのか?

おそらくゼロは、政略結婚の相手に玉城でも考えていたんだろう。こっちもそれなりの相手を立てなければならないから、少なくとも候補は幹部以上になる。かといって、手駒を中華連邦に取られるのは今後の計画に支障をきたす。居なくてもいい幹部となると、玉城くらいしか選択肢は無い。

だが、実際本人と話をしてみて、あんな馬鹿を出せば全てが台無しになると悟った。これ以上考えるのが馬鹿馬鹿しくなったんだろう。

おかげで、星刻に対するゼロの印象が非常に良くなった。この男を味方に引き込む事ができたのは大きいだろう。

 

中華連邦は事実上崩壊したが、それは逆に、大宦官による悪政から各国が“独立”したと言っても良かった。

 






原作のR2の9話でのニーナ。
カレンが“私は日本人よ”と言ったのに対し、“日本人?イレブンでしょ?”と、まるで日本人は人間では無いかのような言い方。それで泣き崩れるニーナを見て、スザクは“これも、ゼロが引き起こした悲劇”と心の中で言いますが、どこがゼロが引き起こした悲劇なんですか?
ニーナのこの異常性格と人種差別は、ブリタニアのせいでしょ?シャルルの強者絶対主義が、“ブリタニア人以外は人では無い”という考えを根付かせたんでしょうが。ブリタニアが引き起こした悲劇でしょ?何でもかんでもゼロのせいにすんじゃねーよ!
じゃあ、スザクの性格が捻じ曲がったのは、誰が引き起こした悲劇だ?

そもそも、スザクは何で大宦官に手を貸しているのか?
大宦官は、黒の騎士団諸共天子を亡き者にしようとしています。そんなの、戦況を見れば一目瞭然で分かります。更にナイトオブラウンズは、天子を護ろうとする星刻を妨害しています。これは、スザクにとって正義なんですか?人を死なせないために軍人になったんじゃ無いんですか?
日本人で無ければ、人が死のうがどうしようが構わないの?それとも、ゼロを倒すためには何人犠牲になっても構わないの?もう、偽善すら存在しなくなった……
そんな奴が、フレイヤぶっ放した程度でショック受けてんじゃねーよ!
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