ハリーポッターと機関銃   作:グリボーバルシステム

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3話目です。

UA、お気に入り、コメントありがとうございます!!!





case 03 Mass production of weapons 〜武器開発〜

case 03 Mass production of weapons

 

入学から一週間は多忙な日々であった。

 

142もの階段(しかも動く)に惑わされつつ授業へむかうわけであるが、その道中には行く手を阻む障害が多数存在した。

だまし階段、偽物の扉、ピーブス(初日のことがあってエスペランサにだけはいたずらを控えているようだ)、ことあるごとに生徒を地下牢で拷問しようとする管理人のフィルチなどなど。

それらの障害を物理的に排除しつつ教場にたどり着いた後はやたら難しい授業を受けなくてはならない。

今の今まで勉学というものに無縁だったエスペランサにとって授業は苦痛でしかなかった。

 

しかも、彼は魔法の才能というものが皆無らしかった。

 

呪文を使う授業ではいくら杖を振っても魔法が発動しなかったし、薬草学や魔法薬学では他の生徒と同じ手順を踏んでも必ず失敗した。

それに加えて、彼の教師からの評価は最悪とも言われていた。

スプラウト先生の薬草学では高性能火薬の代わりになりそうな薬草をこっそり盗もうとしたことがばれてグリフィンドールから5点減点される始末(この際にハーマイオニーから叱責される羽目になった)。

ゴーストであるビンズ先生の魔法史は単調な授業をひたすら板書する授業であったが、エスペランサは終始銃の整備をしていた(そのせいで教場はつんとする油の臭いに満ちることになった)。

 

唯一、人並みに出来た教科がフリットウィック先生の呪文学である。

エスペランサは銃や弾薬の量産に魔法を使用していたので(“ジェミニオ そっくり”という魔法は弾薬の量産にはとても便利であった)、妖精呪文は割と出来たのである。

 

それとは対照的にマクゴナガル先生の変身術は悲惨であった。

「いい加減な態度で授業を受けた学生は追放します」と授業の最初に言われたので机の上に広げていた油やブラシ、銃口通しといった銃整備道具をカバンにしまい込み彼は珍しく真面目に授業を受けた。

マクゴナガル先生が黒板に書いた複雑な理論を板書したのちにマッチ棒を針に変えるという実技がはじまる。

理論が複雑なだけあって呪文を唱えて杖を振るだけではマッチ棒は何の変化も起こさなかった。

 

 

「そもそもあんな複雑な理論を理解しないと使えないとか。魔法も不便なもんだな」

 

「あ、見て。マッチ棒の先っぽが少し銀色に」

 

「へー」

 

 

周りの生徒もさっぱり出来ないようだった。

唯一成功させたのはハーマイオニーらしい。

その様子を悔しそうに見ているロンの傍らでエスペランサはマクゴナガル女史に助言をもらっていた。

 

 

「理論は難しいように見えて意外と単純なものです。変身術に必要なものは変身後の姿を想像することにあります」

 

「なるほど。イメージしたものを具現化するわけか」

 

「そうです。さあ、やってみなさい」

 

 

  パッ

 

 

「あ………」

 

「何ですかこれは?」

 

 

エスペランサが想像した針は撃針と呼ばれる銃の部品である。

机の上にあったマッチ棒は見事に撃針へ変化していた。

 

  

 

 

 

 

 

 

 

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闇の魔術に対する防衛術の授業が終わり、今日はスリザリンとの合同授業である魔法薬学である。

魔法薬はあらゆる病を治すことのできる薬品を作る学問らしい。

もっとも、魔力を持たなければ調合できないのが魔法薬であり、薬剤師のつくる薬品とは違うらしかった。

戦場においてモルヒネや感染症止めの薬品が欠乏し、悲惨なことになっていた過去を思い出していたエスペランサは俄然やる気を出していた。

 

やがてセブルススネイプと言う教官が教場に入ってきて出席をとりはじめる。

 

「…………エスペランサ・ルックウッド」

 

「はい」

 

 

エスペランサを読み上げるときに少々驚いた様子を見せたのは気のせいだろうか?

スネイプ教授はハリーの出席だけ「ハリーポッター。我らが新しい………スターだね」と嫌味たっぷりにした後、授業の説明をし始める

 

 

「この授業では振り回すようなバカげたことはやらん。吾輩が教えるのは名声を瓶詰にし、栄光を醸造し、死にさえ蓋をする方法である。ただし吾輩がこれまでに教えてきたウスノロより諸君がましだとすればの話だが」

 

 

スネイプ教授の嫌味たっぷりな大演説はかつてエスペランサが傭兵だったときの上官の口調とそっくりであった。

 

スネイプ教授は意地の悪い質問でハリーを晒し上げ、グリフィンドールから点数を減点した後、おできを治す薬の調合を生徒に命じた。

 

エスペランサは成績の悪い者同士仲良くなったネビル・ロングボトムとペアを組んだのだが、薬品づくりは一向に進まない。

ネビルは材料を間違えるし、手際は悪いしで使い物にならない。

一方、エスペランサは手順こそ間違えないものの、大鍋をいくら手順通りにかき混ぜても正しい色に薬品が変化しなかった。

 

   

やっとのことで薬が完成に近づいてきたころ、スネイプ教授がマルフォイのゆでた角ナメクジが完璧であるから見るようにと生徒に言った。

 

要領が良いのか、確かにマルフォイ少年の角ナメクジは良い感じに茹で上がっている。

 

  

そんな時であった。

 

 

   

シュウウウウウウウウウウウ

 

 

 

「っ熱!?」

 

 

ネビルが大なべを溶かしてしまっていた。

 

溶けた大なべからは未完成の薬品があふれ出し、周辺にいた生徒の靴を溶かす。

ネビル自身は薬品をモロに被ってしまったらしく身体中がおできだらけになっていた。

 

 

「大方、大なべを火から下ろさないうちにヤマアラシの針を入れたんだな?」

 

スネイプ教授の怒声が飛ぶ。

ネビルは蛇に睨まれた蛙のようになってしまっていた。

 

「ひっ」

 

「ポッター!」

 

「????」

 

「隣で見ていたのになぜ止めなかった。彼が失敗すれば自分が良く見えるとでも思ったのだろう?5点減点」

 

   

理不尽に減点を受けるハリーを尻目にエスペランサは今しがた大なべを溶かした薬品を見ていた。

 

 

(大なべの厚さは拳銃弾なら防ぐことができるほどの装甲がある。その装甲をヤマアラシの針のような小さな媒体を投入するだけで溶かす薬品…………。さらに副作用として人体に影響すら与える。塩酸や硫酸以上の威力を持ち、化学兵器としての利用も可能。製作自体は子供でもできるとなれば…………)

 

 

「エスペランサ?」

 

真剣な表情で考え事をしていたエスペランサに同じグリフィンドールの生徒であるシェーマスが話しかけてくる。

 

「あ、ああ。どうした?」

 

「靴が溶けてるけど大丈夫?」

 

「え?ああ問題ない。それよりも何か液体を入れる容器を持ってないか?」

 

「容器ならフラスコが教卓にあるけど?なんで?」

 

「研究のため……かな?」

 

「????」

 

 

 

エスペランサはこっそり薬品を持ち帰ることに成功した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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数週間後の課業終了後、エスペランサは図書館にいた。

 

別に勉強をするためではない。

入校してから数週間が経ったが、彼は簡単な呪文もあまり成功せず、魔法薬学では毎度毎度スネイプ先生に減点される始末であった。

 

しかし、色々と呪文を試して分かったこともある。

 

そもそも魔法の発動には魔法の論理と呪文の詠唱が必要なわけであるが、前者は想像力が不可欠である。

魔法使いの使用する魔法というのは自分の想像したものを体内に存在する魔力によって具現化することによって生まれるものらしい。

 

そして、この個人が持つ魔力というのは個人差が激しく、多くの魔力を持つ者がいれば少しの魔力しか持たないものも存在する。

さらに魔力の大小は遺伝ではなくランダムなもののようだ。

 

故に血統や家柄によって才能は決まらない。

 

   

長らく紛争地帯に身を置いていたエスペランサはファンタジー物の物語を読んだこともなければ、SF映画を見たこともない。

周りには常に“現実”が存在していた。

それ故に、杖から出た魔法がコップをねずみに変える想像などしたこともないし、仮に創造しようとしても深層心理で「そんな魔法のようなことはこの世には存在しない」と否定してしまうのだ。

 

そう、彼は心の中でいまだに魔法の存在を否定してしまっているのである。

 

これが魔法習得が難航している原因だとエスペランサは察していた。

 

   

(だが、ファンタジックなことは想像出来なくとも、実際の物理現象や俺が見慣れているものなどは想像することが出来る)

 

  

変身術の授業で撃針を想像して杖を振ったところ、撃針を作り出すことが出来た。

それは銃の部品に関して熟知し、創造が容易かったからだ。

 

(変身術に関しては俺の見知ったものなら変身させることが可能。呪文学に関しては羽ペンを宙に浮かせるといった突飛なことは想像できないが、単純に物体を地面で加速運動させたりすることは想像できるから可能ってことだ)

 

 

魔法は想像力豊かな子供時代に習得するのが良いとされるがエスペランサは子供時代から戦場に立って現実を見ていたために想像力(妄想といったほうが良いかもしれない)が欠如していたのだ。

 

   

 

「“トランスフィグラーティオ 変身せよ”」

 

 

杖を振って詠唱をする。

すると机においていた砂が白い粘土のようなものに変化した。

 

 

もう一度同じ呪文を唱える。

そしてマッチ棒は雷管になった。

 

 

「これなら武器の量産が効率的になる」

 

 

エスペランサは図書館にこもって武器の量産に励んでいたのである。

 

現在作成中のプラスチック爆弾。

没収されたM1911ガバメントの代わりに魔法で1から作り上げたベレッタ。

ガバメント用に持ってきた11.4ミリ弾を使用できるM3グリースガン。

作成に苦労したが、スタングレネードも完成した。

 

そして、これらの作成した武器を「“ジェミニオ そっくり”」と言う呪文で複製していったのである。

 

 

 

 

「そこの生徒!ガラクタを広げない!」

 

「あ、すみません………」

 

 

図書館司書のマダム・ビンズに怒鳴られるエスペランサ。

見れば机いっぱいに火器が並んでいた。

 




オリジナル呪文出しました。

「トランスフィグラーティオ 変身せよ」


想像したものにある物体を変化させる呪文です。
個人の想像力と魔力によって変化後の物体の質や大きさが変わります。
ホグワーツ一年生程度の能力だとせいぜいマッチ棒を針に変えることが出来るくらいです。
また、食料や黄金、複雑な道具などには変化させることが出来ません。
なので主人公は銃のパーツを一つ一つ作り出してそれを結合させています。
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