ついでに言えば、R-15タグとキャラ改変タグが久しぶりに仕事をし始めたみたいですよ?
なので、そういうのが苦手な方にはあんまりオススメしませんです。
というか……見方によっては甘くてちょっと怖い話?(えっ?
「ただいま、アンネ」
「おかえりなさい。ウェンリー様♪」
”だきっ”
軍大学から戻ってきたウェンリー様に飛びつくように抱きつく私、アンネローゼです♪
気分はご主人様の帰りを待ちわびるワンコ♪
それともこの場合は、”
ウェンリー様の飼い犬……存外、いい響きかも。
あっ、ごめんなさい皆様。そしてはじめまして。
今回の語り部は私、アンネローゼ・ミューゼルでお送りしますわ。
一応、軽く自己紹介しておくとラインハルトの姉で、ウェンリー様の
自慢はお母さん譲りの金髪かな?
”くんくん”
はぁ~……ウェンリー様の匂い……
「汗臭くないかい?」
「いいえ。とってもいい匂いですわ♪」
うふふ。
まだ下宿を始めたばかりの頃は、こうして抱きつくと照れてしまって、顔を真っ赤にして硬直してたっけ。
でも、今は……
”きゅ”
抱きつく私をそっと……羽根のようにふわりと優しく抱きしめてくれる。
照れたり恥ずかしがってる顔も可愛いけど、でもこうして温もりや吐息を肌で感じられるほうがずっといい。
私の鼓動とウェンリー様の鼓動が重なるのが、とても心地いい。
「ウェンリー様は森の匂いがするね……」
「アンネは花の匂いがするよ」
ああ、やっぱり私ってウェンリー様が大好きなんだなぁ……
☆☆☆
「大学でそんなことが」
「ああ。バグダッシュ大尉……悪い人物じゃないよ」
本日も日課日課♪
といってもそう大したものじゃないんだけど。
お夕飯とお風呂のあと、ウェンリー様を私の部屋にお誘いするのが私の日課だ。
そして、ソファーで寝転がるウェンリー様を膝枕してさしあげるのも。
ウェンリー様はこうして今日何があったかを私に話してくれる。
正確には、最初は私からおねだりした。
だって、どんなことをしているのか気になるじゃない?
最初は戸惑っていたけど、「私はそんなに面白い話はできないよ? 特に女性が喜ぶような話題は苦手だ」と少し困った顔をしながら了承してくれた。
きっと日ごろ勉強がとても大変なのだろう。
黒くて柔らかい髪を撫でてると、すぐにウェンリー様はトロンとした目になってくる。
その半分眠るような無防備な表情はとてもお気に入りだ。
ウェンリー様はまだお若いけど、ただでさえ温和な表情がもっと柔らかく、そして幼くなってしまう。
印象で言うなら、まるで木漏れ日でまどろむ仔猫みたいだ……
「ウェンリー様、もうお
「みた……いだ……ごめん、アン」
こっくりこっくりと船を漕ぎ始めるウェンリー様……
私の膝枕で、すぐに眠たくなるほどリラックスしてくれる愛しい人……
「いいのです。ウェンリー様、いつものようにこのまま眠ってください♪」
「うん……」
☆☆☆
”すぅ……”
程なく小さな寝息を立て始めるウェンリー様……
「可愛い人……」
うふふ。
でも、そんな無防備でいいんですか?
誘ってるって思っちゃいますよ?
「いえ、誘ってるんですよね?」
ウェンリー様は深く深く眠る殿方だ。
ちょっとやそっとのことで起きはしない。
「うふふ……ウェンリー様ぁ」
私はブラウスの前ボタンとブラのホックを外し、むき出しの乳房をウェンリー様の口元に近づける。
”ちゅばっ”
「あん……♪」
思わず甘い声が漏れた。
だって、しょうがないでしょ?
誰より愛しい殿方が、先端にむしゃぶりついてるんだもの。
そう、それは赤ちゃんがお母さんのおっぱいを吸う姿そのままだ。
(まだ、母乳が出ないのがちょっと残念かも……)
でも、それは後のお楽しみよね?
そう遠くない将来、私のお腹の中にウェンリー様との赤ちゃんが宿るもの。
「ウェンリー様、大丈夫ですよ。アンネローゼがついてます。貴方がどれほど望んでも得られなかった物は、全部私が与えてあげます♪」
ウェンリー様は物心がつく前にお母さんを亡くしてしまった……
そして、男寡の宇宙船暮らしで、母の愛も母性も知らずに育った。
(そして、全てを失った……)
ひどい宇宙船事故だったらしい。
その後、生活の為に入った士官学校だって女性が多いとは言えない。
その女性経験の少なさ、拙さ……ううん。十分な母性愛を与えられなかったことがウェンリー様の内面に暗い影を落としている。
それが歪みとなり、女性に対する自信の無さに繋がってるんだと思う。
出会った頃のウェンリー様は、本当に私をどう扱っていいかわからなかったみたいだ。
不自然なほどに女性慣れしてない、異常なほど奥手なウェンリー様……
だから私は強引に出た。
私は狡い。だってウェンリー様が押しの一手に弱いことをわかってて押し通したんだもん。
でも、後悔なんてしてない。
後悔なんてしてやるもんか!
私は愛してしまったのだ……この人の歪みさえも。
「だから、私に溺れてくださいね?」
だから私は与えよう。
お母さんが与えられなかった無償の愛を。
ウェンリー様に取り戻させるんだ……愛されて当たり前の時代を!
だからもっともっと、私に甘えてください。よりかかってください。
だって、
「ウェンリー様……私の可愛い赤ちゃん」
きっと私も歪んでる。
でも、それがどうしたというのだろう?
「愛してます」
それ以上に大切な事なんて、きっと無いんだから。
ウェンリー様は誘い受け♪(by アンネローゼ・ミューゼル
このシリーズのアンネローゼは、結構すっとんでる娘……というか、考え方によっては別の作品とは違う意味で、ちょっと怖い娘です(^^
実はこの第026話には、もう一つサブタイ候補があって、それは”銀河の歴史を変えたのは誰?”ってものでした。
ヤンが女の膝で熟睡するって時点で、もう正史からかなり狂ってますからね~(笑
きっと、彼女の”