更識家の流夏君   作:NO!

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 今回は彼等、彼女等が登場! そして、四人目の赤ちゃんが出ます!


流夏君と春奈ちゃん、パパとママとお出掛けするみたいですがご機嫌は未だ判らないみたいです(お祭り編、中編)

「はい貴方、アーーン」

「あ、アーーン……」

 

 あれから数分後、更識家の面々はお祭りの中にある休憩所にいました。でもでも、楯無さんは今、困惑していました。何故なら……愛妻の刀奈さんに食べさせてもらっていました。

 彼等はお祭りで購入したタコ焼きを食べていました。ですが、刀奈さんは串で刺したままの一個のタコ焼きを楯無さんに口元に伸ばしていました。

 これには楯無さんは困惑していますが逆に喜びを隠せませんでした。凛々しくも何処かお茶目な彼女の浴衣姿だけではなく、食べさせてもらう事は嬉しいとしか言いようがないのです。

 そして、楯無さんは刀奈さんが差し出してくれたタコ焼きを口に含みました。

 

「美味しい?」

 

 刀奈さんは訊ねます。楯無さんは軽く咀嚼していますが口内にタコの足の一部と餡が広がっていますがそれ等を全て食道へと飲み込ませると、恥ずかしそうに頬を紅くしながらも掻きながら。

 

「あ、ああ……美味しい」

「フフッ、恥ずかしがらないの?」

「う〜〜」

 

 刀奈さんは頬を紅くしながらも答えました。ですが楯無さんは頬だけでなく、更に顔を真っ赤にしました。恥ずかしいのです、食べさせてもらうのは嬉しいのですが此処はお祭り、しかも、周りには……。

 

「ねぇ、ラムネが更に甘くなってない?」

「綿飴や林檎飴も甘くなってるわよ……前よりも」

「おい! コーヒーねぇのか!? 自動販売機の方へと行くぞ!?」

「お好み焼き……あまりしょっぱくない……」

 

 周りに居る人達は更識夫婦の雰囲気、否、甘い空間に屈していました。彼等のやり取りが周りの人達に不幸と言う名のダメージを与えていたのです。

 食している物は全て甘く感じられ、口内も砂糖のように甘く感じているからです。でもでも、元凶である二人は気付いていませんでした。同時に独り者から見れば怨みを感じられますがそれさえも気付いていませんでした。

 

「あう〜〜?」

「ム、ニュ……?」

 

 ですが、楯無さんの膝の上に居て、さっき買って貰った一面のお面を頭部の側面に付けている流夏君と、刀奈さんに抱っこ紐で抱っこされている春奈ちゃんには判らないみたいです。

 二人は、更識夫婦の子供達はパパとママのやり取りの意味を知らないみたいです。だって、二人はこの光景を良く知っているからです。流夏君はパパとママが食事の時に何時もしているのを良く視ているからです。

 春奈ちゃんはベビーベッドで横になっている時、パパとママのどちらかが流夏君を抱っこしながら寄り添うように見守ってくれていたからです。

 その為、二人はパパとママのやり取りを良く判らないのも納得ですね? でもでも……。

 

「はい、アーーン」

「あ、アーーン」

 

 刀奈さんは串で刺した一個のタコ焼きを楯無さんに差し出しました。これには楯無さんは頬を紅くしますが食べました。

 

「美味しい?」

「あ……ああ」

 

 刀奈さんが訊ねると楯無さんは答えました。これには刀奈さんは「クスッ」と微笑みますが楯無さんは軽く目を逸らします。

 

「(やっべ〜〜凄く可愛い)」

 

 楯無さんは心の中でそう呟きました。何故なら、刀奈さんの浴衣姿が彼の理性を奪いつつあるのです。彼女は自分の愛する妻ですが似合い過ぎるからです。

 たこ焼きの味は兎も角、彼は浴衣姿の愛妻が祭日に歩き回っている。周りの男性から視れば見惚れてしまうでしょうがその中で彼女持ちの人は彼女にビンタされたのは言うまでもないですがね?

 まあ、美男美女の夫婦ですが愛妻家と良妻賢母の二人だから良いとしますか。でも、流夏君と春奈ちゃんは二人を視ていましたが何も解らないみたいです。

 

「ほう、相変わらず夫婦仲は円満だな?」

「お姉ちゃん、ラブラブだね?」

 

 すると、近くから声が聴こえ、楯無さんと刀奈さんは声がした方を見やり、更には流夏君も……。

 

「フアァァ〜〜〜〜」

 

 あらあら、流夏君、二人を視て破顔しました。同時に彼女等に手を伸ばしていました。一人は刀奈さんに良く似ていますが何処か大人しそうでありますが眼鏡を掛けており、水色を基準とした蒼い水玉模様がある浴衣を着ていました。

 もう一人は大人の女性ですが凛々しくも楯無さんに良く似た顔立ちでした。長い髪をゴムで後ろに束ねています。白を基準とし、赤い椿の模様が幾つもありました。

 そして……。

 

「簪ちゃん!」

「千冬姉!」

 

 刀奈さんは自分と良く似た女性を簪ちゃんと、楯無さんは自分と良く似た女性を千冬姉と呼びました。そうです! 彼女等は更識簪さんと織斑千冬さん!

 簪さんは刀奈さんの妹かつ、千冬さんは楯無さんの姉です。そうです! 彼女等も祭日に浴衣姿で来たのです。それにたまたま、更識家の面々を見つけ、近寄り、声をかけたのです!

 

「フフッ、久しいな? 一夏に義妹よ? ……まあ」

 

 千冬さんは何故かにへらと笑います。

 

「流夏も久しぶりだな〜〜」

「う〜〜」

 

 千冬さんは流夏君を視てそう言いました。流夏君は千冬さんを視て笑いながら必死に手を伸ばしていました。伯母ちゃん〜〜と甘えたいみたいです。

 

「ふふっ、流夏め」

 

 千冬さんは流夏君を視て笑みを零しました。何故なら千冬さんは流夏君が大好きなのです。勿論、甥っ子が出来た事に喜びを隠せないのもそうですがね?

 

「千、千冬姉!? どうしてここに!?」

 

 楯無さんは千冬さんに訊ねました。その言葉に千冬さんは微かに不貞腐れます。

 

「何言ってる? 私は祭日だから来ただけだ? それに更識妹とは待ち合わせしていたんでな?」

「本当なの簪ちゃん?」

 

 千冬さんの言葉に簪さんは頷きました。

 

「うん、織斑先生とはね。私も祭日だから……でも……」

 

 簪さんは何かを思うように微笑みました。視線の先には刀奈さんに抱っこ紐で抱っこされている春奈ちゃんが居ました。

 

「春奈ちゃんも元気そうだからね?」

 

 簪さんは春奈ちゃんを視ながら微笑みました。彼女は姉の刀奈さんが第二子を授かった事に喜びと嬉しさを隠せませんでした。ですがその第二子といえる春奈ちゃんを久しぶりに視たからです。

 簪さんは春奈ちゃんを視ていましたが……。

 

「フフッ……」

 

 あらあら、春奈ちゃんったら、簪さんを視て恥ずかしそうに笑うとお母さんの胸の中に顔を埋めてしまいました。恥ずかしい〜と思っているみたいです。

 

「フフッ、春奈ったら、簪ちゃんに失礼よ?」

「ニュ……」

 

 刀奈さんが微笑みながら注意しますが春奈ちゃんは耳まで真っ赤にしていました。でもでも、簪さんは笑みを崩さないまま言いました。

 

「別に良いよ? 春奈ちゃんは人見知り……ううん、赤ちゃんは小さい頃から人見知りが多いからね?」

「そう? ……でもご免ね?」

「いいよ、お姉ちゃんが悪い訳じゃないし……それに」

 

 簪さんは何かを思うようにある方を視ました。そこには……。

 

「ほほう〜〜流夏は甘えん坊だな〜〜」

「う〜〜〜〜」

 

 流夏君を抱き締めながら彼に頬擦りする千冬さんが居ました。彼女は頬を緩めていましたが威厳が有ったもんでもありません。凛々しいどころかそれさえもないのです!

 でもでも、流夏君はまんざらでもなさそうですが喜んでいました。でもでも、楯無さんは困惑していました。姉の姿に苦笑いしているのです。刀奈さんも苦笑いしていますが千冬さんを視ているからでしょうね?

 

「あれ、一夏? 千冬さん!?」

「刀奈様に簪様も?」

「一夏じゃん!」

 

 すると、今度は数人の声が聴こえました。その声に彼、彼女等は声がした方を見やりました。

 

「フアァァ〜〜!」

「ウアァァ〜〜!」

 

 あらあら!? 流夏君ったら声を上げていましたが更には別の赤ちゃんの声が聴こえました。そうです! その赤ちゃんとは澪ちゃんです!

 それだけではありません! 澪ちゃんは浴衣を着ていました! 黄色を基調としつつも向日葵の刺繍がある物でした! それだけでありません!

 澪ちゃんのパパとママである弾さんと虚さんもいました。弾さんはラフな恰好をしていましたが虚さんはオレンジ色を基調とし、花火の模様がある浴衣を着ていました。

 ですが、更には楯無さんと弾さんの幼馴染みである彼女等が居ました! 一人は大和撫子を沸騰とさせる女性であり、黒く長い髪を一つに纏め、所謂、ポニーテールにしている女性でした。

 彼女は白を基調としつつも紅い花弁の模様が幾つもある浴衣を着ていました。

 もう一人は小柄でありますが翡翠色の瞳に八重歯が特徴かつ、活発的な女性でした。長い茶髪を両側で纏め、所謂、ツインテールにしていますが薄ピンク色の浴衣を着ていました。ですが、彼女はある赤ん坊を抱っこ紐で抱っこしていました。

 

「ス〜〜……」

 

 ですが、その赤ん坊は四ヶ月の赤ん坊ですがスヤスヤ寝息を立てていました。

 

「箒、鈴!?」

 

 楯無さんは彼女等をそう呼びました。そうです! 彼女等は篠ノ之箒さんと、赤ちゃんが居るのは凰鈴音さんです! 彼女等は楯無さんの幼馴染みですが彼女等は驚いていました。

 久しぶりの再会だからです。

 

「ウアァア〜〜!」

 

 でもでも、流夏君は千冬さんに抱っこされていながらも澪ちゃんに対し、手を伸ばしていました。でもでも、彼は凄くご機嫌がいいみたいでした。

 

「ウフフ〜〜!」

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