ある日の昼、更識家の流夏君の遊び部屋。
その部屋には積み木や馬のおもちゃ、バトルライダーのソフビなどが在りました。
幾つ在るかは変わりませんでしたが異様な雰囲気となっていました。
醸し出されるオーラは二つ、禍々しいと言うよりもどこか何とも言えませんでした。
部屋には大人は居ません、では、居るのは誰ですかね?
もちろん、流夏君と春奈ちゃん……澪ちゃんも居ました。
澪ちゃんは虚さんと一緒に遊びにきたのです! 大好きな流夏君と遊べて嬉しい筈がライバルでもあるお兄ちゃん子の春奈ちゃんもいました。
どちらも互いに向ける目は恨めしそうでした。でもでも、どちらも流夏君を奪うライバルと思っている為、互いを敵だと認識していました。
二人からは、澪ちゃんからは虎の赤ちゃん、春奈ちゃんからは龍の赤ちゃんがでているようにも思われますがどちらも知らんぷりでした。
でもでも、そんな二人に対し、流夏君はのんきに遊んでいました。
そして、二人の対決が今始まりました(何度めですかね?)!
第◯◯ラウンド! 流夏君の気をこちらに向かせろ! です。
流夏君は今、楽しくバトルライダーのソフビ人形と積み木で遊んでいて、二人には気づいていません。彼女たちが、片方が自分に思いを寄せ、もう片方は自分が大好きなお兄ちゃん子。
彼がそれに気づくのはいつになるのやら、同時に彼は楯無さんの鈍感、気づかぬうちに女性を虜にする笑顔を見せる等の行動をするのです。
父親の血を強く受け継いでいるのと、それが彼女らを対立させる事にしているのに気づいていないのです。
話を戻しますが流夏君がメインでは在りません、これは五反田澪ちゃん、更識春奈ちゃんの仁義なき対決なのです!
どっちが流夏君を良く理解しているのか、どっちが流夏君を知り尽くしているのか、それを知るチャンスでもありました!
同時に、二人の心境を、彼女らがこう語りました(嘘です)。
「わ〜〜りゅう〜〜わ〜〜ま〜〜」(私が流夏を良く知りちゅくしている! 私が負けりゅわけが無い〜〜!)
「う〜〜う〜〜(にぃには私が良く知っていりゅ! 私が勝ちゅ!)」
彼女らはこう語りました。なんて言っているのかは判りませんがどっちも流夏君を見ています。
どちらが動くのかは、彼女たちの行動次第です。最初に動くのは負け、それともかつか、それは彼女らにしか判りませんでした。
「う〜〜」
あら? 先に動いたのは澪ちゃんです! 澪ちゃんはトコトコと可愛らしく歩くと、流夏君の隣に座りました。
流夏君は澪ちゃんを見ます。澪ちゃんは恥ずかしそうに見ていますが流夏君はキョトンとしていました。
どうしたの〜〜? と思っていました。澪ちゃんは恥ずかしそうにしていましたが流夏君を振り向かせる為、彼女は。
「う〜〜りゅ〜〜」
あらあら!? 澪ちゃんは片目だけでも閉じようとしていました。澪ちゃんは何をしているんでしょうか?
顔を真っ赤にして、目を片目だけでもぴくぴくと動かしていました。ですが、とっても難しく、う〜〜と言いながらなんとかしようとしていました。
ですが両目を閉じ、ほおを膨らませ、体をぴくぴくとさせていたのです、それだけでも可愛らしいのに……いえ、澪ちゃんはある事をしたがっていました。
澪ちゃんがしたい事、それは片目でウインクしようとしていたのです。どこでそれを知ったのかは五反田家で過ごしている中、お母さんの虚さんがお父さんの弾さんに対し、ウインクした為でした。
弾さんは恥ずかしそうでしたが虜になっていました。澪ちゃんから見れば、なんでそんな事で顔を赤くしているのかは判りませんでした。でも、これならば流夏君を落とせると思い、思い出したのです。
澪ちゃんは何とか流夏君の気をこちらに向かせようとしました。これで勝てりゅう! そう確信しました。
「うぁぁ〜〜?」
澪ちゃんがそんな事をしているのに気づいていない流夏君はキョトンとしていましたが流夏君は手を伸ばし……。
うにゅう!? 澪ちゃんは顔を真っ赤にしながら驚きの声を上げました! 流夏君のある行動が彼女を驚かせ、理性を奪うような事をしていたのです!
澪ちゃんから見れば驚き、春奈ちゃんは口を上げながら愕然としていました。周りから見れ微笑ましく、異性から見れば一撃必殺の行動!
それは……流夏君が頭を撫でていたからでした! 流夏君の必殺技であり、何気ない行動でした! これには澪ちゃんは……。
「ウ〜〜!」
澪ちゃんは顔を真っ赤にしながら横向けに倒れました。目を回していますが気を失っていました。惚れさせるつもりがこちらが惚れさせられた。
澪ちゃんはそれに気づくのは遅くは在りませんでした。流夏君は澪ちゃんが倒れた事に対し、首を傾げました。何にも判らないみたいでした。
どうして倒れたんだろ? 流夏君はそう思っていますね。そんな中、春奈ちゃんは頬を膨らませていました。いいな〜〜と思っていますがすぐにニパッと笑いました。
これで勝てりゅ! そう確信し、四つん這いで流夏君に近づきました。とっても難しいみたいですが春奈ちゃんは流夏君の妹として、一番近くに居るのは自分だと意味させる為にも何とかしようとしていました。
そして、澪ちゃんの向かい側に着くと、流夏君の横に抱きつきました。春奈ちゃんの必殺技、それは甘える攻撃でした! 春奈ちゃんがそれをやったのはお母さんの刀奈さんが何時も、お父さんに抱きついて甘えていたからでした。
楯無さんは恥ずかしそうでしたが受け止め、甘え返していたのです。春奈ちゃんはそれで流夏君を落とそうと考えました。でも〜〜。
「うにゅ?」
流夏君は何も判らず、首を傾げていました。妹の行動が判らないみたいです。鈍感でもありますが赤ちゃんの行動は想像もつかない程、何かを考えますからね。
流夏君は春奈ちゃんを見ていますが春奈ちゃんは何とか落とそうと顔を真っ赤にしていました。
「うぁぁ〜〜」
あら!? 流夏君ったら、春奈ちゃんに対し、一撃の技を繰り出しました! それは春奈ちゃんにとって、驚きと恥ずかしみを与える出来事でした。
澪ちゃんも受けましたが春奈ちゃんも犠牲となったのです! これには春奈ちゃんもう〜〜と言いながら横に倒れました。顔を真っ赤にし、目を回していましたが気を失っていました。
頭を撫でられたのと、嬉しいと言うよりも恥ずかしかったのです! 澪ちゃんと春奈ちゃんは流夏君の必殺技を受けましたがどちらも起き上がる気配はありませんでした。
流夏君は二人を交互に見ますが首を傾げました。すると、ふすまが開き、更識夫婦と虚さんが部屋に入ってきました。
「えっ!? 春奈どうした!?」
「澪!? どうしたの!?」
楯無さんと虚さんは互いの娘に駆けより、抱っこしました。二人はう〜〜と声を上げていましたが目を回したまま、顔を真っ赤にしたままでした。
楯無さんと虚さんは戸惑いますが刀奈さんは流夏君を見て笑います。
「ふふっ、流夏ったら」
刀奈さんは何かに気づきましたが何も言わず、流夏君を抱っこしました。流夏君は笑っていましたが甘えていました。ママが大好きだからです。
でもでも、流夏君は自分の行動で二人を虜にした事には気づいていませんでした。将来が心配ですがどうなるのかは彼次第でした。
それはさておき、流夏君は今日もご機嫌はいいみたいですが、春奈ちゃんと澪ちゃんは恥ずかしいみたいでした。
「ウフフ!!」
「「ウ〜〜〜〜っ!」」
第◯◯ラウンド、引き分け! そして勝者、更識流夏!