他人を蹴落としてしまうのだろう。
そうしない人は『人間』ではないのだろうか?
僕は、鈴元 健一
今は、一人暮らしで、
半年前、底辺大学を中退した。
何にもやる気が起こらなかった。
今は、アルバイトで生を繋いでいる。
汚いアパートで、アルバイトの時以外寝ている。
僕は昔から『争う』事が嫌いだった。
満員電車で老人や社会的弱者を、
どけて、席を奪い合う女子高生
やサラリーマン。
どうして、
席を譲ってあげられないのだろうか?
老人や社会的弱者を
『人』とみなしていないのだろう。
僕は考える。
今時の小学生の将来なりたい仕事
第1位は医師で
第2位は弁護士だそうだ。
『トイレの清掃員』
になりたいとは、誰も言わない。
どうしてだ?
僕は、医師も弁護士も『トイレの清掃員』
もどんな仕事もの人の為になる同じくらい
大切な仕事だと思う。
それなのに、人間は劣悪をつけたがる。
医師、弁護士は先生と崇拝され、
トイレの清掃員はクズ、負け組、
と罵られる。
「僕は負け組だなぁ」
僕は、
平日の真昼に寝ながら天井に
語りかける。
僕は、他人が傷つくのを見たくなかった。
自分が不幸でも、
他人が幸せになればそれでよかった。
たとえ、それが、どんなに嫌いな相手であっても。
中学生時代、僕は、
『僕が友達だと思っていただけの友達』が
虐められてるのを見た。
助けたかった。
僕は、友達の身代わりになった。
それからは辛かった。
僕は、友達からも、クラスのみんなからも、
無視された。
僕以外、友達もクラスのみんなも、
いつも楽しそうに、
昼休みになると遊んでいたりはしゃいでいたりしていた。
どうして、僕だけ、まぜてくれないの?
僕は、『人間』ではないんだ。
それからというもの、
僕は、高校生の時も、一人だった。
だから、高校生の時は、熱心に、
勉学に励めた。
やる事がないから、遊ばず、
勉学に励んだ。
父も母もの僕に一流大学に入る事を期待
していたみたいだった。
事実、僕は余裕で一流大学に入る実力はあった。
だが、僕は、入試当日、思い知らされる。
僕は、何のために勉学に励んでいたんだ。
僕以外の受験生、みんな、必死に志望校に受かりたいと
試験問題を、めくり、凝視し、
鉛筆を解答用紙に擦り付けている。
僕にはそれをする理由がない。
そんな僕が、
熱意溢れる受験生を蹴落としていいはずがない。
僕は、全答案を、『白紙』で提出した。
僕は無論不合格だった。
合格発表を見て隣の奴は飛び跳ねて喜んでいた。
僕は、嬉かった。
僕が、落ちるだけで、幸せになれる人もいる。
僕が、不幸になれば、みんな幸せになれる。
僕は、その夜、父と母に散々殴られた挙句、
『一応、大学にわ入っておけ、親のメンツが丸潰れだ
不良品息子‼︎』をと罵られ、結局、後期の
名前さえ書けば入れる底辺大学に入れさせられた。
ただし、親とはもう会ってなく、
学費もバイトでまかなっていた。
だがもうその必要もないのだ。
ただ何も考えず一人で生きている。
【お父さん、お母さん、
僕はその程度の動物だったのですか】
眩しい日差しが
ちょうど目にしみる。
「たまには、昼の日光でも浴びるか。
夜間のバイトにも、支障ないだろう」
何ヶ月ぶりだろう、明るいうちに外出するのは。
僕は、古びた公園にたたずんでいた。
昔、ここで、友達とブランコであそんでいたな。
あいつは、今、『幸せ』だと良いな。
憎い筈の相手の幸せを何故か、望んでしまう。
たとえ、それが、自分に対して地獄でも。
次回、ヒロインを登場させる予定です。