この頃麻雀の描写が少なくてすみません。おそらく次回で原作に入るので麻雀の描写を増やしていくように頑張ります!!
中二生活もそそくさと過ぎていき、今回の年末と年始は鹿児島で過ごした。中二の夏休みかぐらいから一度行くと約束していたからちょうどよく、小蒔姉さんの進学お祝いも兼ねて鹿児島を訪れた
鹿児島にいたのは五日間だが、毎日大変だった…まぁ前に約束したことをやっていっただけなんだけどなぜかみんな集まってるときよりもオレと二人きりでいる方が上機嫌だったし
鹿児島にいる間オレはずっと初美姉さんの椅子となり、小蒔姉さんの膝枕となり、明星と湧の遊び相手となっていた。確かに久しぶりに会えて嬉しいが、限度ってもんがあるだろう。あれじゃオレが何人いても足りんぞ。あ、ちゃんと霞姉さんやはるるの言うことも聞いたぞ?巴さんは「私はいいからみんなの言うこと聞いてあげて」って言ってたけど、ホントによかったのかな…?
あ、ちなみに今度高校生になる小蒔姉さん、絹姉、玄さん、憩さんにはお祝いの品を送っておいた。みんなからは後日感謝の言葉をそれぞれ電話越しに聞いた。絹姉と玄さんはお礼に長野まで行くなんて言い出したときはマジでビビった…
さてオレは中三となり受験生となった
「翔と咲はどこの高校に行くか決まってるのか?」
「私は“清澄”かな」
「オレもかな」
「そうなの?翔くんならもっと上のとこ行けるんじゃない?」
「咲はオレと同じ高校じゃ嫌なのか…」
「そ!そうじゃないよ!翔くん私なんかより全然頭いいから…」
「ははは!冗談冗談」
「もう!」
確かにオレはこの学校で一番の成績だ。でも特にしたいこともないしどうせなら家から近いとこに通いたいからな
「二人も清澄なんだな」
「ということは京ちゃんも?」
「あぁ」
「…大丈夫なのか?」
「どういう意味だよ!?」
「今のままの頭でも大丈夫なのかってことだよ」
「うっ…」
京太郎はオレとは真逆で成績が校内で下から数えた方が早い位置にいる。オレと咲、モモと一緒に勉強してたのにどうしてこいつだけこんな風になってしまったのか…ちなみに咲は毎回十番以内には入るぐらいの成績だ。モモも向こうの学校内では頭のいい部類に入るらしい
「頑張らねぇと難しいぞ?」
「頼む!翔!勉強教えてくれ!」
「いつも教えてるはずなんだけどな…わかった、毎週土曜はうちに来い」
「恩にきるぜ!」
「咲はどうする?」
「私も行こうかな」
「わかった」
こうして京太郎にとって毎週土曜の地獄の勉強会が始まったのである
そして時は過ぎて夏休み、中三のやつはそろそろ志望校を決めそれに向かって勉強に励んでいることだろう。うちも例外ではなく毎週土曜の勉強会は続いていた。そのおかげか夏休み前のテストではオレは学年で一位、咲は八位、京太郎はなんと八十位と学年の半分にまで登ることができた。京太郎に関しては担任の先生からも褒められていた
そして咲と京太郎だけではなく勉強を教える機会が増えた。夏休みに入ってからよく淡か電話が来るようになった。要件はいつも「勉強教えて!」だ。まぁその度に東京に行けるわけじゃないから電話越しに教えてたけどホントに理解できてるかはすこぶる不安だ
そして今日は龍門淵邸に来ている。用はこれから高校生になるみなさんへのお祝いと衣姉さんに呼ばれたからだ
「よく来た、ショー!」
「衣姉さん、出迎えに来てくれたのか?」
「あぁ!」
「そっか、ありがと」
感謝の意味も込めて衣姉さんの頭を撫でると姉さんは気持ちよさそうに見える
「やぁ、翔。ようやく来たね」
「一さん。ん?ようやくとは?」
「今日朝から衣がずっと玄関のところで君が来るのを待っていたんだ」
「そうだったのか。遅くなってごめん」
「でもこうしてちゃんと参じてくれたのだ。衣はそれだけで嬉しい」
「ありがとう。じゃあ待たせたお詫びとしてこれ」
オレはそう言って持っていた紙袋の小さな袋を取り出してそれを開けた
「おぉ!」
「作り過ぎちゃって。衣姉さんと一さんにあげるよ。透華さん達には内緒な」
前に出したのはクッキーでそれを二人にあげた
「いいのかい?」
「はい。お口に合えばいいんですが…」
「ふふっ、前にもそう言って美味しさのあまり透華に雇われそうになったのはどこの誰だっけ?」
「はははは…そんなこともありましたね」
「あぁ!衣!ボクにもちょうだいよ!」
オレと一さんが話してる中衣姉さんはずっとクッキーをモグモグ食べていたらしく、もう四分の三ぐらいなくなっていた。よく喉が乾かないなと思ったら姉さんの後ろにいつの間にやらハギヨシさんがジュースを片手に立っていた
「翔くん、透華お嬢様がお待ちですよ」
「わかりました。これ、預かってもらってもいいですか?」
「かしこまりました」
オレはハギヨシさんに持ってきた荷物を預けていつもの部屋に向かおうとすると衣姉さんがオレの体をよじ登り肩車状態となった
「ではショー!トーカ達の元にいざ参じよう!」
「はいはい」
オレはそのまま姉さんを肩車したまま中に入っていった
廊下を歩いている最中にあることに気づいた
「そう言えば一さん」
「ん?なにかな?」
「今日は違うタトゥーシールなんですね」
「えっ」
いつも一さんは左頰に星のタトゥーシールをつけているんだが今日はなぜかハートのシールに変わっていることに気づいた。指摘された一さんはなぜわかったみたいな顔をして驚いている
「…よくわかったね」
「いつも見てますからね」
「…」
そこで一さんは黙ってしまった。いや、実際にはなんかすっごい小さな声で喋っているが衣姉さん担いでるから後ろ見れないしよく聞こえない
「一さん?」
「な!なんだい!?」
「いえ、急に黙ってしまったので何か気に触ること言っちゃいましたかね…?」
「いや、いいんだよ!」
「そうですか」
「でも…」
そして一さんは横からオレの顔を覗き込むように出てきた
「気づいてくれて嬉しいよ」
「そうですか」
「む〜…なぜハジメとショーだけで娯楽の一時を過ごしているのだ!衣が仲間はずれみたいではないか!」
「あ、ごめん姉さん」
「そんなつもりじゃなかったんだけどね」
「む〜」
おそらくというか見なくてもわかるがふくれっ面をしているだろう衣姉さんを乗せて廊下を進む
部屋に着くと透華さんが腕を組んで仁王立ちして待っていたんだ
「翔さん!遅いですわよ!って衣!どこに乗っていますの!」
「すいません、透華さん。姉さん、着いたから降りてもらえるか?」
「んん…もう着いたのか…?」
声でわかるがなんとこの短時間のうちで衣姉さんは寝てしまっていたらしい
「朝早かったから寝ちゃったんだね」
「はぁ…まぁいいですわ。しかし!翔さんが遅かったのは事実。罰としてお茶を淹れなさいな」
「えっ、でもお茶はハギヨシさんの方が美味しいですよ」
「ボクも飲みたいかな。翔のお茶」
透華がなぜか罰としてオレにお茶を淹れろと言ってきたことに一さんが同意する
「わかりました。ハギヨシさん、キッチン借りてもいいですか?」
「はい、もちろん」
「じゃあ衣姉さん寝かせたら淹れてきます」
「よろしくってよ」
そう言ってまだオレの頭を枕に寝ている衣姉さんをベッドに寝かせるべく部屋を出た
衣姉さんはどれくらい寝ていたかな。オレが来てからに二時間ちょいぐらい寝てたかな。その間はみんなで麻雀してたけど
「さて、衣姉さんも起きたことだし。ハギヨシさん、お願いします」
「わかりました」
オレは最初にハギヨシさんに預けておいたものを出してもらった
「みなさん遅くなりましたが高校進学おめでとうございます!」
そして一人一人に持ってきたプレゼントを渡していった
「衣姉さんにはこれな」
「おぉ!」
「透華さんにはこれを」
「あら、ありがとうございますわ」
「一さんにはこれね」
「ありがとう」
「智紀さんにはこれ」
「ありがと」
「純さんにはこれだよ」
「お、すまねぇな」
みんなに渡し終わるとそれぞれラッピングを外し中の箱開け始めた
「可愛らしいティーカップですわね」
「…これはなかなかいいメガネケース」
「なら嬉しそうな顔しろよ。俺のは、おぉ!いつも使ってるヘアーワックスか」
「リボンだ。この色は持ってなかったな。よく知ってるね」
「なんだこれは!巨大なエビフライだ!」
「それクッションだよ」
みんな一応喜んでくれたようでよかった
「衣姉さん、最後に一緒に麻雀打たないか?多分あと一局やったら帰んないといけないから」
「衣と遊ぶのか!?ならば今度こそ地へ伏させてやろう!」
「望むところだ!」
最後に衣姉さん、透華さん、智紀さんと一局打って帰宅した