牌に愛されし少年   作:てこの原理こそ最強

38 / 48
全国編の始まりです!


全国編
第37話


 

合同合宿が終わった週の金曜に突然携帯が鳴りだした。相手は『玄さん』だ

 

「もしもし?」

 

『あ、翔くんですか?』

 

「うん。久しぶりだね、玄さん。どうしたの?」

 

『うん、久しぶり。あのね、来週の土日空いてないかな?』

 

「ん?特にないけど」

 

『よかった。それでね来週の土日でうちの麻雀部で長野に遠征することになって。そこで翔くんも私達と麻雀打ってほしいの。ダメかな?』

 

「ん〜、多分大丈夫だと思う」

 

『本当!ありがとう!』

 

玄さん達阿知賀女子が奈良県の代表になって全国に出場することになったのは知っていた。まぁ考えるのはうちと一緒か。できるだけ強い人と打つ。そのためにオレに白羽の矢が立ったということだろう

 

玄さんとの電話を切ったと同時に今度は透華さんから電話がきた

 

「もしもし」

 

『ごきげんよう。今よろしいかしら』

 

「えぇ、大丈夫ですよ」

 

『来週の土日にうちに奈良県の代表が来ることになりましたわ』

 

龍門淵に玄さん達が?あぁ、遠征先って龍門淵ってことか

 

『そこでぜひ翔さんにもお越しいただきたいと思いまして』

 

「そうですか。わざわざありがとうございます。ではご一緒させていただきます」

 

『そう言うと思っていましたわ。よかったですわね、衣』

 

ん?衣姉さんが近くにいるのか?まぁ衣姉さんは全国区、相手にできるのは好都合だろ

 

 

 

 

ー次の週の土曜ー

 

オレは約束通り朝から龍門淵邸にやってきた。あとは宥さん達を待つだけだ

 

すると十時ぐらいにようやっとその奈良代表の阿知賀女子のみなさんが到着した。ハギヨシさんに連れらえていつもの大広間へやって来た

 

「お待ちしておりましたわ」

 

「こいつらが奈良代表?」

 

「こいつらとか失礼だよ?純くん」

 

「よろしく」

 

と衣姉さん以外の四人が簡単な言葉を発する。そして…

 

「遠路大義」

 

オレの隣で誰よりも強いオーラを放つ衣姉さん。玄さんと顧問の先生?はそのオーラ感じ取っているようだ

 

「あれ!?翔くん!?」

 

「あ、玄さん。宥さんも、長いとこお疲れさま」

 

「あ〜、翔くん〜」

 

宥さんはオレを見るやフラフラとこっちにやってきてオレの手を握った

 

「あの…宥さん…?」

 

「はぁ〜、あったか〜い。翔くんは変わらないね〜」

 

宥さんも昔と全然変わらないねなんとも間伸びするしゃべり方だ

 

「お姉ちゃんずるい!」

 

「く、玄さん!?」

 

なぜか宥さんに続いて玄さんも空いているもう片っ方の腕に自分の腕を絡ませる

 

「えっと…君は?」

 

「あ、すいません。先日玄さんの方から連絡をいただいた菊池というものです」

 

『っ!』

 

松実姉妹に両腕を拘束されたまま一応自己紹介する。オレの名前を聞いた瞬間他の阿知賀のメンバーは驚いた表情となった

 

「この人が…」

 

「長野県男子個人戦代表の…」

 

「県予選全勝…」

 

「あ、こちらこそよろしく。阿知賀女子麻雀部顧問の赤土 晴絵(あかど はるえ)です。龍門淵のみなさんも今回は急なお願いを聞き入れてもらってありがとうございます」

 

「構いませんわ。ではさっそく始めましょうか」

 

いやいや、この状況はなんとかしてから始めさせてくださいよ

 

「あったか〜い♪」

 

「翔くんの匂い〜♪久しぶりだね、お姉ちゃん♪」

 

「こらー!しょーはころもの弟だぞ!」

 

「ふふふ…翔はまた変な虫を作ってきたの…?これはどういうことか後でじっくり聞かないと…」

 

むー…松実姉妹と衣姉さんに引っ張られてて身動き取れないし…一さんはなんか怖いし…ダレカタスケテー!!

 

 

ようやくみんなオレから離れてくれて対局が始まった

 

「うわーい!また衣の勝ちだー!」

 

まぁ予想通りさっきから衣姉さんが連荘しまくっている。一局めはなんかプンスカしていた衣姉さんが親で連荘して他家(ターチャ)3人を飛ばして終局。その後も終始衣姉さんのトップで試合は進んだ。今の局は最後に3連続で海底撈月(ハイテイラオユエ)を和了り終局となった

 

「勝てない…」

 

「あの子、3回も海底(ハイテイ)和了ったよ!?」

 

「異常…」

 

あの子っておそらく君より衣姉さんの方が年上だぞ。今衣姉さんと打ってた阿知賀の唯一ジャージを着ている子は衣姉さんの力の前に卓に伏してしまった

 

「天江さん!」

 

と思ったらすぐ復活して身を乗り出した

 

「むっちゃ強いですね!のどかは、いや清澄は本当に天江さんに勝てたんですか!?」

 

のどか?のどかってあの和か?知り合いか?

 

「いや、ころもに土をつけたのはののかじゃない。清澄の嶺上(リンシャン)使いだ」

 

「それに今の衣は実力の半分も出せていませんわ。月も欠けてて夕方ですもの」

 

「嶺上使い?」

 

「月?」

 

玄さんと宥さん姉妹揃って頭の上に疑問符を浮かべながら首をかしげる。似てるな

 

「何言ってるか全然わかんないけど、もう一勝負、お願いします!」

 

「いいのか?」

 

「はい!」

 

へぇ〜。大方のやつは衣姉さんとやると心が折れて嫌になるんだが、この人は大丈夫みたいだな。こういう人は強くなるんだよな

 

「あたしも次はいるー」

 

「おー!お前もころもと遊んでくれるのか!」

 

「私達も」

 

「私も」

 

ジャージの子に感化されたのか阿知賀の全員のやる気がみなぎる(宥さんはわかんないけど…)

 

「…そっちの子達は僕が相手をするよ」

 

「…一さん?」

 

「翔は黙ってて…」

 

「はい!」

 

玄さんと宥さんの方を向いて一さんがそう宣言するがその姿がめっちゃ怖い…

 

「あ、言い忘れていたがころもよりしょーの方が強いぞ」

 

「うそっ!」

 

「マジ!?」

 

ジャージの子とツインテールの子が同時にオレの方を向く

 

「まぁ、負けるつもりはないよ」

 

オレは全員の前でそう言い放つ

 

「…次、お願いしてもいいですか!」

 

「あぁ、いいよ」

 

その後もメンバーを変えながら打ち続けた。余談だがその日、オレと一さんが負けなしとなった

 

土日にみっちり麻雀しつくした阿知賀と龍門淵の間の仲は良くなっていた。そして阿知賀のみんなが帰るとき見送りをしたんだが、そのときになぜかツインテールの子、新子 憧(あたらし あこ)と連絡先を交換してくれと言われたので交換した

 

「もう!最後の最後まで勝てなかった!」

 

「まぁいい線いってたから」

 

「何それ嫌味!?」

 

「そんなつもりはなかった。わりー」

 

「ふん!覚悟してなさいよ!そのうち倒すんだから!」

 

「あぁ、いつでも待ってるよ。だがそのときはオレも強くなってるからな」

 

「ならあたしはもっと強くなってみせるだけよ!」

 

「その意気だ」

 

気合の入っている憧の頭を撫でる

 

「な、何気安く撫でてんのよ!」

 

「あ、つい癖で」

 

「し、信じらんない!」

 

「悪かったよ」

 

こんなに怒られるとは思ってなかった…気をつけないと

 

「翔くん!私にはないんですか!?」

 

「私もしてほし〜な〜」

 

憧は嫌がるのに玄さんと宥さんは自分からやってほしがる。やっぱ女心ってわかんね。あ、ちゃんと撫でましたよ?

 

そして阿知賀女子一行は奈良へ帰っていった。最後まで憧は顔を赤くして怒っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いよいよ全国大会が間近に迫っていた。長野からスーパーあずさに乗って約二時間半、オレ達清澄高校麻雀部のメンバーは全国高校生麻雀大会が開催される東京(まだ新宿だけど)の地に降り立った

 

「ついに来たじぇ!東京!」

 

「新宿だけどな」

 

「えっと…乗り換えは…」

 

「こっちっすよ」

 

オレは以前に照さんの付き添いで来たことがあるから何となくわかる。でも今回は咲が迷子にならないように気をつけないと

 

そして今回の全国大会、オレは女子団体戦、自身の個人戦だけでなく過密スケジュールとなった。それはなぜか。これを説明するには一週間前に遡る

 

 

 

ー一週間前ー

 

四校合同合宿が終わったオレ達はその後も部室でそれぞれの実力アップを目指していた。しかしそんなある日オレは部長に呼ばれて一緒に職員室に出向いた

 

「どうしたんすか?」

 

「ん?あなたにたくさんの依頼よ」

 

「はい?」

 

依頼?特に探偵事務所を開いた覚えはないのだが

 

「あの部長。依頼って?」

 

「試合の申し込みよ。しかもどこも超強豪校」

 

「はぁ…でも全国出場同士の試合ってダメなんじゃないでしたっけ?」

 

「女子同士、男子同士ならね。でも今回の依頼先はどこも女子麻雀部からよ。男女間なら問題ないみたい」

 

「そうですか。自分は構いませんけど交通費とかどうすんですか?」

 

「その心配はないわ。どこも東京でという話になったわ」

 

なるへそ。全国本番前の肩慣らしというわけかな

 

「了解しました。それで?どこなんですか?」

 

「おそらくあなたも知ってるところよ。まず一校めが“奈良代表 阿知賀女子”」

 

この前もやったじゃんか。まだ足りんのか…

 

「次に“北大阪代表 千里山女子”」

 

怜と竜華さん…

 

「三校めが“鹿児島代表 永水女子”」

 

姉さん達にはるる、巴さんか。てか女子校ばっかだな

 

「次が“南大阪代表 姫松高校”」

 

洋姉と絹姉か…

 

「まだあるわよ?“岩手代表 宮守女子”」

 

宮守?ん〜…どっかで聞いたような…あっ、豊ねぇが行った高校か

 

「次が“福岡代表 新道寺女子”」

 

おれ?ここはまったく知らない高校だな。多分面識がある人もいないと思うけど…

 

「最後にここは驚いたわ…“西東京代表 白糸台高校”」

 

照さん、そして淡か…でもここはどうせ淡がオレと麻雀したいだけじゃないのか?

 

「まさか王者からも依頼がくるなんてね」

 

「そうっすね。でもいいんすか?他校と試合なんてやっちゃって。うちも全国なのに」

 

「その心配はいらないわ。相手が強いほど燃えるじゃない」

 

「それならいいですけど。なら全校承知しましたと連絡しておいてください」

 

「わかったわ」

 

 

 

その後それぞれの高校(知り合い)から日付と場所を聞いて手帳を確認してみると今注目のアイドルか!ってほどの過密スケジュールとなっていた

 

さてそんなこんなで今日泊まる宿に着いたのはもう日が落ちかけている時間になった

 

「うぉー!広いじょ!」

 

「やっと着いたね」

 

「京太郎は?」

 

「須賀くんには菊池くんと一緒に隣の棟の二人部屋に入ってもらったわ」

 

「それでオレは荷物持ちっすか…」

 

「いつも須賀くんじゃさすがに可哀想だからね」

 

そうですね。なんとなくいつもの京太郎の気持ちがわかった気がするぜ

 

「さて、今から明日の開会式までは自由時間としましょう。各自羽目を外しすぎず疲れない程度にね」

 

「おー!のどちゃん!咲ちゃん!着いてこい!」

 

「どこ行くんですか?優希!」

 

「そんなの決まってるじぇ!」

 

相変わらずテンション高いな。あれについていく二人はすごいもんだ

 

「そういえば和は髪型変えたんだな」

 

「へっ!?」

 

朝から気づいてたけど和は前のツインテールから左側だけ止めたサイドテールに変えていた

 

「へ、変でしょうか…?」

 

「そんなことないぞ?前より髪を下ろして大人っぽくなったな」

 

「あっ!ありがとう、ございます…」

 

顔が赤くなるにつれて声も小さくなっていく和。最後の方なんてなんて言ったかわからないくらいだ

 

「むぅ〜…翔くん、私にはなにかないの?」

 

「何って、お前はなんも変わらないじゃんか」

 

「それは、そうだけど…」

 

「あ、よく逸れずに来たな」

 

これが今日最大の労いだろう。よくついて来てくれた。それだけでオレは嬉しいぞ、の意味を込めて咲の頭を撫でる

 

「そ、そんな子供あつか、い…えへへ♪」

 

「じゃあ部長。オレも部屋に戻りますね」

 

「えぇ、ご苦労さま」

 

そしてオレも優希達と一緒に部屋を出た。どうやら優希達はこれからお風呂に行くらしい。オレは京太郎のいる部屋に向かおうとすると

 

「おっ」

 

「あら」

 

美穂子さんと出会った

 

「奇遇だな」

 

「ふふふ、そうね」

 

実際東京に出る前に美穂子さん達風越の数人と清澄の女子は相部屋になったことは聞かされていた

 

「ちゃんと来れたんだね」

 

「心配してくれたのは嬉しいけど、私の方がお姉さんなのよ?」

 

「だって美穂子さん電子系ダメじゃん?それで来方とか調べられるのかなって」

 

「ちゃ、ちゃんと調べたもん!」

 

まぁぶっちゃけて言うと心配したオレが事前に調べて美穂子さんのお母さんに渡してもらったんだけどね

 

「そっか。さすがお姉様」

 

「翔くん、このごろ私のことバカにしてない?」

 

「ソンナコトナイヨ」

 

「うそ!」

 

やべっ!美穂子さんが泣きそうだ!

 

「あぁ〜、悪かった。少しからかいすぎた」

 

オレは泣きそうな美穂子さんの頭の手を乗せる

 

「ふふふ、やっぱり翔くんは優しいのね」

 

「あっ!騙したな!美穂子さん!いつそんな技覚えた!?」

 

「内緒♪」

 

美穂子さんの涙は偽りだった。まんまと騙されたぜ。美穂子さんはそのまま部屋に入っていったからオレは再び自分の部屋へと歩き出した

 

 

 

 

 

ー次の日ー

 

今日は朝から女子団体戦の抽選会が行われる。全員で行くためオレと京太郎は指定された時間に玄関で待っている

 

「あら、早いのね」

 

「部長達が遅いんすよ。まぁどうせ咲が寝坊したんでしょうけど」

 

「そ、そんなことないよ!」

 

「ホントか?」

 

「…ごめんなさい」

 

「よくできました」

 

オレの問い詰めに咲は白状した。やっぱり寝坊したのか

 

「あれ?咲。お前はいつもとスカート違くね?」

 

京太郎の指摘にオレも咲の足元に目をやる

 

「あ、ホントだ」

 

「あ〜…」

 

「それはわしのじゃ」

 

「へ?どうして咲が染谷先輩のを?」

 

「そがん咲が寝ぼけて履いたからに来まっちょるやろ」

 

「「あぁ…」」

 

オレも京太郎もそれで納得してしまった。寝坊からの寝ぼけて間違えるとかマジで咲は麻雀以外だと抜けてるよな

 

「ほら、行くわよ」

 

部長の声をかけられてその後をついていく

 

「咲」

 

「なに?翔くん。まだ何かあるの?」

 

もう咲のライフはほとんどないらしい

 

「そのスカート、似合ってるぞ」

 

オレはそれだけ行ってみんなの後を追った。すると後ろから来た咲がオレの隣に来た。その顔には満面の笑みを浮かべている

 

 

地下鉄の乗って日比谷で降り地上へ出た

 

「うぉー!堀と石垣が見える。ここは城か!?」

 

「うん。確かに元はそうじゃね。でも今あそこは公園じゃ」

 

「まじか!?後で行こうじぇ」

 

「時間あったらね」

 

「なんかやっと東京に来たって感じがするじぇ!」

 

「うん!」

 

「昨日は宿泊施設に直行でしたからね。ん?」

 

和が何かに気づいて見上げた先をオレも見てみると青い空の中を飛行機が作った一本の白い線が伸びていた。こういう景色は長野とも変わんないな

 

 

 

 

「到着!わー、広いじぇー」

 

入った大きな講堂のような部屋に前のスクリーンには“第71回 全国高等学校麻雀選手権大会 抽選会場”と書かれていた

 

『間も無く抽選を開始します』

 

「やっぱ長野とは違うな」

 

長野をディスるな!確かに他の都道府県に比べて海はないけどそれでもいいところだぞ!

 

「あれ?咲ちゃんは?」

 

「うぉっ!」

 

「あ、やべっ…」

 

「また迷子ですか!?」

 

やっちまった…これじゃ照さんに会わす顔がないぞ…

 

「ちょっと探して来ますね!」

 

オレは咲の散策のため部屋を走り去る

 

「咲!」

 

「あ、翔くん!」

 

「よかった。わりーな」

 

「ううん、こっちこそごめんね」

 

すぐに見つかってよかった。早く戻ろう。オレは咲の手を引いて会場に戻った

 

『南大阪姫松高校、38番』

 

\わー!!/

 

「おぉ、すごい騒がれようですね」

 

「そりゃあ、姫松がノーシードってのがまずおかしいんじゃ…去年から永水が出て来たおかげでシードから外れたけど元々全国52校の中でも五指に入る強豪じゃ」

 

てか洋姉が部長かよ。なんか笑える

 

「あ、予備抽選の番号的には次が確か…」

 

『長野清澄高校』

 

「部長、カッチンコッチンだじょ」

 

「珍しいですね」

 

舞台の袖からまるでネジがよく回らないロボットのように部長が出て来た。さすがの部長でも緊張すんのかな

 

『33番』

 

シーン

 

まったく騒つかない。さっきの姫松とはえらい違いだな。でもその方が面白い

 

「あれ?33番?ってことは…」

 

あらら、二回戦で洋姉のところと霞姉さん達と当たっちゃった

 

『さぁ!全国高等学校麻雀選手権大会、いよいよ全ての抽選が終わりー!トーナメント表最後のピースが埋まりましたー!!!』

 

実況うるさっ!

 

『さぁこれが!運命なのだー!!!この頂に立つのはどの高校なのかー!!!?48校の暑い夏!!!』

 

あん?48校?全部で52校だぞ。でもこれで清澄の日程も決まったし、これからのスケジュールも立てやすくなっただろ

 

そして全校の試合出場メンバーは一ヶ所に集められ開会式が行われた

 

『これより全国高校麻雀大会、開会式を開始します』

 

たくさんいるな。それもそうか。全部で52校、各校5人ずつということは計260人いるんだもんな。上から見渡すと知り合いがどこにいるかもわかるな。ん?さっきからなんであの子だけオレの方向いてるんだ?てかその子の学校5人中4人が外国人とか。まぁバスケとかサッカーならともかく麻雀なら日本人も外国人も変わらん

 

全国高等学校麻雀選手権大会が今、始まる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔が咲を見つけて抽選会場に戻るときのこと

 

「あれ?翔くんかな?」

 

「ほんとだ〜」

 

「でもあれ、さっきすれ違った子よね」

 

「宮永、咲!」

 

「手、繋いでなかった…?」

 

「…」

 

「なんで女の子と手なんか繋いでるのよ!」

 

「憧?どした?」

 

「憧ちゃん、もしかして…」

 

「…」

 

「はっ!ち、違うわよ!宥姉もそんな目で見ないで!」

 

「お姉ちゃん…これって…」

 

「…憧ちゃん。翔くんは渡さない」

 

「だから違ーう!!」

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。