愛宕を手に入れたぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーー!!
というわけで、今回は番外編を書きました。
ヤン提督と神姫さんとのお話です。
それでは本編どうぞ。
ヤマト家宅
「はいヤンさん、紅茶ですわ」
「ありがとうガイア」
とある休日、ヤンはリビングで紅茶を読みながら本を読んでいた。
「何を読んでらっしゃるのですか?」
「今は天使関連の本を読んでるんだ」
「天使ですか?」
ガイア達神姫に出会ってから、ヤンもまた様々な経験をしてきた。その中には天使や悪魔などにも出会い、その度にいろんな話を聞かせてもらったりして来たのだ。
「元々英語である『ANGEL』はギリシア語の『アンゲロス』に由来していて、その原義は『伝令』『使いの者』とされているんだ。そのあたりは君も知っているね?」
「えぇ。ミカエルさんもガブリエルさんも、皆さん我々神の声を聞き、それに従って色んな人達を導いておりましたわ。・・・・・・ヒイロさんは特別ですが」
「彼は天使泣かせだからね」
ヒイロが神姫と出会ってから数日、余りにも神を信じていない彼にミカエルが、『何故神の言葉を聞かないのですか!?』と叫んだが、『俺たちに神など必要ない、ましてや人が作り出した神等・・・』と返された。それからもヒイロから正論を言われ、何も言えないミカエルが涙目になり、今にも泣きそうになったのは記憶に新しい。しかしヒイロから『それでも聞いて欲しいなら・・・・・・俺に命令するな』と言われ、つまりお願いなら良いと理解すると、彼女は笑顔を取り戻したのである。
「だけど彼にはミカエルだけじゃなく、ラファエルにウリエル、本来彼女達と敵対していたサタンまでもが彼の味方だからね」
「しかもサタンさんに至っては、本人も負けたと言ってましたからね。神や天使、そして人間の敵対者とまで言われた彼女ですらも勝てない人間が居たとは・・・」
「そうだね。ただ、彼は少し自分の命を他の子達よりも軽く見ているのがちょっとね」
「そうですわね。ヒイロさんが自爆しようとする度に、彼の神姫達やキラ様達が止めますが、いくらなんでもやりすぎですわ」
実はヒイロ、サタンから『貴方私の物になりなさい、でないと殺しちゃうわよ♪』と脅迫されたのだが、『了解した』と言って彼は予め用意していた自爆スイッチを押そうとした。その際ヒイロは『強力な爆弾にしてある、離れていないとお前でも吹き飛ばされるぞ』と忠告して自爆したのだ。吹き飛ばされた彼は頭から血を流し、瀕死の状態になっていた。
それには魔王と呼ばれたサタンも顔を真っ青にし、ガイア達の元へ来ては『この子を助けてあげて!』とお願いする始末。彼女達のおかげでヒイロは復活し『何故助けた』とサタンに問うと、『私の目の前で良い男が自殺されたら、寝覚めが悪いのよ!』とミカエルの時と同じ様に涙目になりながら答えたのだ。その後は『・・・このサタンちゃんの目が黒い内は、あなたを死なせないから!』と、ツンデレの如く宣言してヒイロの神姫になったのだ。因みに契約はヒイロが寝てる内に気配を殺してやったらしい。
「はあ・・・思い出すだけで残念に思うよ。君も含めて皆かなり過激な服装をしてるから、眼のやり場には困るよ」
「ハデスさんみたいに恥ずかしい神姫もおりますわよ?それに神姫の中には、史実通りに清らかな方もおりますわ」
「それに関しては嬉しいさ。オーディンの様な史実の影響を受けた神も居るのは確かだよ。・・・性格はちょっとあれだけどね?」
「それは確かにそうですわね。オーディンさんは一応神姫の王ですから、ちゃんと仕事はしていましたし、ポセイドンさんも何時もはギャンブルとかしていますが、仕事の時はちゃんと真面目にこなしておりましたわ」
「うん。中には史実と同じ通りのことをやった人も居るしね」
「アテナさんのことですね。メデューサさんのことは私もポセイドンさんも本当に知りませんでしたし、何よりあんなに怒ったキラ様は初めてでしたわ」
「・・・キラ君も彼女の気持ちは理解してたから、相当頭に来たんだろうね」
ヤンは紅茶を飲みながら、ガイアと共にその時のことを思い出した。
彼女達と出会ってから初めてのゴールデンウィーク、皆で関西へ旅行に行くことになったのだ。そして旅行2日目、とある街に散策していた際にキラが、眼鏡を掛けた女性とぶつかってしまう。それがキラ達とメデューサ(達)との出会いだった。
「あの時は魔眼を抑える眼鏡を掛けていたけど、彼女の魔眼は直視したものを石に変えることが出来る。何故そうなったのかは、彼女が彼氏であるポセイドンとアテナの神殿で交わして、それで嫉妬したアテナは彼女を醜い怪物にしたからなんだ」
「それはキラ様に聞きました。そして『あちらの世界』のメデューサさんは、神々の策略と狂った人間達によってとある島に逃げ、大切な姉達を守るために人を殺し続け、最終的には崩壊して姉達をも殺し、史実どおりにペルセウスに殺されたと・・・」
「・・・此処まで聞けば、彼女とキラ君は共通点が多いね」
「そうですわね。平和という幸せを奪われ、狂った人間たちに酷い目に遭わされ、周りからは化け物と呼ばれて、好きでもない人殺しをし続けてきた。そして自分達の幸せを奪った者達は周りから崇められる始末。そしてこちらのアテナさんも史実と同じことをしていただなんて・・・」
「こちらのアテナさん曰く『まだ若かった頃』らしいけど、それも含めてキラ君は彼女のことが許せなかったんだろうね」
「・・・ただ、マウントポジションを取って殴ったのは幾らなんでもやりすぎですわよね?」
それはキラ達が5年生の時の夏だった。アテナと出会った彼らは、彼女の拠点でしばらくの間休ませて貰うことになったのだ。アテナはキラに好意を寄せ始め、少しずつ彼との距離を近づかせた。
そして4日目の夜、事件は起こった。
アテナはキラを探していると、庭で月を見ながら泣いている彼を見つけたのだ。なんで泣いてるのか問い掛けた際にアテナは『こ、恋の相談であれば私も力になりますよ。悩んでいる人を救うのが女神ですから』と勘違いなことを言ったのだ。
しかし、それがいけなかった。
『ふざけるな!なにが人を救うのが女神だ!?メデューサさんを化け物に変えた人が、メデューサさん達の幸せを奪った人が、救うなんて言うな!!』
キラの放った怒号に、アテナは理解できなかった。何故彼がそのことを知っているのか、何故彼から怒られているのか、色んなことが一瞬で起こり彼女は何も言えなかったのである。だがそれだけではなかった。突如キラは彼女を押し倒すと、なんと彼女を殴り始めたのだ。それからもさらにキラは彼女への不満を爆発させる。
『どうして貴方が崇められて、メデューサさんが絶望のどん底に落とされなければいけないんですか?!』
『貴方なら、メデューサさんを元に戻せたはずだ!』
『なのにメデューサさんのお姉さん達まで化け物に変えて、自分ではなくペルセウスさんに殺させて・・・・・・』
『貴方には解らないんだ!大切な物を奪われた悲しみが、化け物と言われる苦しみが、人を殺すという重さが!』
『返して・・・返してよ・・・メデューサさん達の幸せを返せェェェェェェェェェーーーーーーー!!』
涙を流しながら叫ぶキラを見て、彼女はただ聞くことしか出来なかった。後日アテナは、ガイア達からキラの過去と前世、そして別の世界のメデューサと出会っていたことを聞かされて、改めて自分の行ったことを後悔したらしい。
その後はキラの叫び声で駆けつけたアスラン達が、キラを止める形で終わったのだが、そのこともあってかアテナはキラに『強制契約』して欲しいと頼まれた。契約してから2週間後、アテナはキラ達に連れられあちらの世界のメデューサに出会い謝罪したのだ。世界は違えどやったことには変わりは無いと言うことで、償わせることにしたのである。その結果は彼女の魔眼を取り外すのと受肉、その他色々あってアテナとメデューサとの蟠りは終わったのだった。
「改めて思い返してみると、キラ君本当に恐ろしいことをやってたんだよなぁ」
「継承者とはいえ、神姫を殴るなんて前代未聞ですわ」
「そうだね。今回はアテナ自身も思うところがあったから良いけど、あんまり女の子を殴るのは勘弁して欲しいよ」
「キラ様もあの後は『殴ったことは後悔しています』と仰っておりましたわ」
「はぁ・・・とりあえず、紅茶のお代わりを貰えるかい?」
「はいはい、ブランデーもありますわ」
「ありがとう、君もアモンさんらしくなって来たね」
「うふふっ、これもキラ様やヤンさんを守る為ですわ♪」
「そう言ってくれると私も嬉しいよ」
ヤンはお代わりをした紅茶を口に含み、再度本を読み出したのだった。
次回はクレヨンしんちゃんの話とかをしようと思います!