歌と共に舞うひと夏   作:のんびり日和

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すいません、一度プロローグⅤの方を消してもう一度書き直しました。
感想で「メッサーの機体じゃないの?」「VF-30? VF-31じゃないの?」という質問をいただき、少し考えさせられたので一度消しました。

イチカの専用機は結局VF-31Aカイロスを改良したものにしました。不満等あるかもしれませんがご了承ください


プロローグⅤ

イチカが美雲に告白して数日が経過した。イチカが所属しているデルタ小隊に、珍しく哨戒任務が出され、デルタ小隊の面々は各々のバルキリーに搭乗し出撃した。

 

「それにしても、俺達に哨戒任務が回ってくるなんて珍しいですね」

 

イチカ専用のバルキリーVF-31Aカイロスの改良型機、VF-31A2に乗っているデルタ2ことイチカがそう言う。するとデルタリーダーのアラドも同意するように返事する。

 

『まぁ戦争は終わったが、新統合軍の人手不足はまだ解消できてないから仕方がないだろ』

 

『にしても今更哨戒任務って、もう戦争は無いのに出る必要があるのか?』

 

デルタ5ことハヤテがそう言うと、デルタ4ことミラージュがハヤテを咎める。

 

『油断は出来ない。未だウィンダミア王国には戦争継続を望む連中がまだいると聞いているからな』

 

ミラージュにそう言われ、全員嫌な顔になっていると、デルタ3のチャックが嫌なムードを変えた。

 

『ま、まぁ、そんな連中はウィンダミアの休戦派の連中が何とかしてくれるだろ。そう言えばイチカ、お前さん、美雲さんとは何処までいったんだよ?』

 

「はぁっ!?」

 

突然質問を振られたイチカは驚く。

 

「ど、何処までって。そんな質問に答える必要あるか?」

 

『そう言えば、イチカ。お前、この前口が赤く染まっていたがまさか……』

 

「や、やってないからな! 頬にはされたが……。はっ!?」

 

イチカはアラドの口車に乗せられたと気付いた時には既に遅く、通信越しからヒューヒューと茶化す口笛が聞こえてきた。

 

『おぉ~おぉ~、俺の息子は初心だね~』

 

『仕方がないですよ、隊長。男は誰だって、初心で不器用な人間なんですから』

 

アラドとチャックがそう話している中、ハヤテは笑っており、ミラージュは『……羨ましい』と覇気のない声でそう呟いていた。

 

「だぁーーー! この話題は終了! 終了と言ったら終了だからな!」

 

声を荒げながら終了と言い渡し、イチカは哨戒を続けていると、マクロス・エリシオンの艦長、アーネスト・ジョンソンから通信が入ってきた。

 

『デルタ小隊に通達だ。そこから5時の方向に謎のエネルギー反応が僅かに確認できた。至急調査を頼みたい』

 

『了解した。よし、デルタ小隊。俺に続け』

 

アラドの呼びかけに全員返事を返し、反応があった場所へと向かった。現場に到着したデルタ小隊は散開し、反応の正体を調べ始める。

 

『デルタ5からデルタリーダーへ、こっちは特に何にもないぜ』

 

『こちらデルタ4、こちらも特に反応等ありません』

 

『デルタ3、同じく何もない』

 

イチカ以外の全員からの報告を受けアラドは、壊れたバルキリーのせいでエネルギー反応が出たのかと思いつつ、イチカの報告を聞く。

 

「デルタリーダーからデルタ2へ、そっちはどうだ?」

 

『特に反応は無いみたい。反応があったのは壊れたバルキリーが原因かもしれないね』

 

イチカの推論を聞いたアラドは自分の仮説と合っていると思い、全員を集合させようと思い、通信を繋げようとした瞬間、突然強大なエネルギー反応を検知する。

 

「おいおい、マジか!」

 

アラドは急いで、エネルギー反応があった方を調べるとイチカのいる方向だと分かり、全員をイチカの救助へと向かわせた。

アラドはイチカに通信を開き、現状を報告させようとする。

 

「イチカ、大丈夫か! 今そっちに向かってるが、何か変化はあるか?」

 

『………。あ……だ、引っ張られ…‥。…父‥さ…ん!』

 

そう呼びかけると、帰ってきた言葉には、ノイズが入っていてハッキリと聞こえなかった。アラド達はブースターを吹かし、イチカのいる現場へと向かっていると遠目で見にくいが、強大な穴へと吸い込まれそうになっているイチカが乗っているVF-31A2が必死にブースターを吹かして逃れようとしてるのが見えた。

 

「イチカ、持ちこたえろ! 今向かっているからな!」

 

アラドの通信が聞こえたのか、イチカから通信が入ってくる。

 

『父さん!……ブースターが…限界…! 美雲に…戻るって…伝えて…!』

 

その通信が入ってきたと同時に、VF-31A2は穴へと吸い込まれていき、穴は何もなかったように消さった。

 

「イチカーーーーーー!!!!」

 

アラドの悲痛な叫びは暗い宇宙で響き渡った。その後、マクロス・エリシオンに所属している全部隊でイチカの捜索に当たったが、イチカが乗っているVF-31A2は結局見つからず、イチカはMIA(作戦行動中行方不明)に登録された。イチカが行方不明となったことは美雲たちにも伝えられ、イチカに好意を持っていたマキナとレイナはワンワンと泣き出し、恋人の美雲は突然のことに気を失ってしまった。

 

 

 

 

 

その頃イチカはと言うと、謎の穴が突然現れ、また吸い込まれると思い逃げようとブースターを吹かした。しかしブースターが限界まで到達し、成す術なく穴へと吸い込まれた。イチカは、何処かの宇宙空間に吐き出され、宇宙を漂っていた。

 

「こちらデルタ2! 誰かこの通信を拾っていないか? エリシオン! デルタリーダー! ハヤテ! 皆!」

 

そう呼びかけるが、通信は依然として雑音しか流れていなかった。イチカは仕方がなく近くに惑星があるかと思い、周りを調べると一つの惑星を発見しそこへと向かうと、地球と同じ惑星だと思い、大気圏に突入し惑星へと降り立った。

大気圏から出たVF-31A2はそのまま近くの無人島へガウォーク形態で着陸し、イチカはコックピットから地面へと降りた。

 

「はぁ~、一体俺は何処の惑星に降りたんだ?」

 

そう呟きながら海からの夜風を受け、焚火の準備でもするかと思い、近くの森へと足を向けた。

 

~某所~

とある施設のモニターで、世界の状況を確認している機械のうさ耳をした女性は、ぶつくさ文句を言いながら見ていた。

 

「全く、どいつもこいつもISを真の目的で使わないなんてマジうぜぇ」

 

ぶつくさ文句を言っている女性の部屋に、銀髪の少女が入ってきた。

 

「束様、謎の飛行機がX島に着陸したのを確認しました」

 

「マジで! 未知の飛行物体が地球来訪!?」

 

そう言って束と呼ばれた女性は、見ていたモニター画面を換え、銀髪の女性が言った島に衛星のカメラを向けると、確かに戦闘機のようなロボットが着陸しており、その近くで焚火をしている人影を見つけた。

 

「本当にいたよ。しかも焚火してるし」

 

束は取り合えず会いに行ってみるかと思い、人参型ロケットへと乗り込み出発した。

 

 

イチカは近くの森から薪を拾い集め、火をつけ黄昏ていた。そして胸に垂らしているロケットペンダントに入れている写真を眺めていた。写真はイチカに抱き着いている美雲と一緒に撮ったものだった。

イチカは悲しそうな表情を浮かべるが、直ぐに決心した表情を浮かべる。

 

「必ず君の元に戻るからな、待っていてくれ美雲」

 

そう決心を呟いているとバルキリーのレーダーが何か感知したのかアラームが鳴り響いた。イチカは急いでバルキリーに乗り込みレーダーを確認すると、高速で自分のいる所に向かって来ていると分かり、イチカは急いで島から離れようとしたが、その前に何処からか声が聞こえてきた。

 

「そこの未知の飛行機の人、ちょっと待ったーーーーーーー!!」

 

と聞こえ、イチカはまさか。と思いその場で待っていると、近くの浜辺に人参が降ってきた。そして扉だと思われる場所から人が飛び降りてきた。ポーズを決めてまで――――

 

「束さん、登・場!!」

 

イチカはやっぱりかと思いつつ、コックピットから降りる。

 

「いや~、間に合って良かったよ。えっと、言葉って分かる?」

 

そう言って束は必要とあらば、ジェスチャーでもするかと思っているが、イチカは首を縦に振って答える。

 

「普通に分かりますよ、束さん」

 

そう言うと束は凄い形相で見つめ返してくる。

 

「え、今の声って?」

 

そう聞き返すと、イチカはヘルメットを外す。そして束はその顔を見て驚いた。

 

「い、いっくんなの?」

 

「えぇ、俺ですよ。束さん」

 

そう返したと同時に、束は涙を流しながらイチカに抱き着く。

 

「生きてて、生きてて本当に良かった!」

 

そして束が泣き止んだ後に、イチカはこの世界のことを聞く。

 

「束さん、今って何年ですか?」

 

「今? 20××年で、●月△日だよ」

 

イチカは自分があの世界に行って2年が経過しているのかと思い、束にあの日何があったのか説明した。イチカの報告を聞いた束は驚いており、特にバルキリーの事を聞いた束は目を輝かせていた。

 

「す、凄い! そんな技術がある世界に行ってたなんて、羨ましいよ!」

 

束の返答にイチカは苦笑いになっていると、束のポケットから音楽が鳴り響いた。束はポケットに手を突っ込み音源を取り出すとそれはスマホだった。

 

「もしもし終日? クーちゃん? あ、スーちゃん達帰って来たんだ。はぁ~い、それじゃあこっちも用事が終わったからそっちに戻るね。うん、バイビ~!」

 

そう言って束は電話を切り、スマホをポケットに仕舞う。

 

「束さん、今の電話は?」

 

「うん、束さんの助手のクーちゃんからだよ。そうだ、いっくんも家においでよ。どうせ行く場所もないし、その機体も隠さないといけないしさ」

 

そう言われイチカは束の提案に乗り、コックピットに乗り込もうとした時、束がイチカの肩を叩く。

 

「ねぇねぇ、いっくん。物は相談なんだけど、そのロボットに束さんも乗りたいんだけど、良い?」

 

「別に後ろにも席があるからいいですけど、あの人参はどうするんですか?」

 

「大丈夫、大丈夫。自動操縦で家に帰るよう指示できるから問題無しだよ!」

 

そうですか。とイチカは言い、束を後ろのコックピットに乗せる。

 

「束さん、分かってると思いますが装置には一切触れないでくださいよ」

 

「はぁ~い」

 

束の返事を聞いたイチカはバルキリーをガウォークからファイターに変形し、束の家がある方向へと飛ばした。

バルキリーを飛ばしている中、イチカは内心この世界に戻ってきたことに酷く落ち込んでいた。

 

(またこの嫌な世界に戻ってくることになるなんてな)

 

 

 

 

 

用語

VF-31A2

VF-31Aカイロスをマキナとレイナがイチカ用に改良した機体。当初はVF-31Jを渡される手はずだったが、サポートするワルキューレが居なかった。その為、VF-31Aでの戦闘面のサポートと言う役割の為にこれが回ってきた。

メッサーの死後、メッサー機に乗ろうと考えたが自分の翼でメッサーのようなパイロットになると決め、機体をハヤテに譲ったのだ。




色々捏造設定がされていますがご了承ください。


次回予告
束の家へと到着したイチカはそこで、暮らすこととなった。そんなイチカに一人の少女が現れた。そしてこの世界の汚さを更に知ることとなった。そしてイチカは一機のISと邂逅した
次回妹?と専用機~お前もアイツのことが嫌いなんだな~
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