1
漆黒の髪に右目が青で左目が赤のオッドアイの少年
「貴方は不幸にも死んでしまいました」
「····やっぱり死にました?」
リュートは死ぬ前の記憶を思い出して聞いてみた。目の前にいる銀髪の美少女が頷いて答えた。
「はい、本日午前10時50分貴方は死にました」
「ひとつ聞いていいかな?助けた少女はどうでした?」
「怪我はかすり傷程度で貴方が助けたおかげで車に引かれずすみました」
「··良かった!」
リュートは安心したように言った。銀髪の美少女は微笑みながら言った。
「私は幸運の女神エリス。日本において若くして死んでしまった魂を導く女神です。貴方には三つの選択肢が与えられます。日本に新たに生まれ変わるか、もしくは天国に行くか」
リュートが悩んでいるとエリスは付け加えるように言ってきた。
「天国と言うのは魂だけなのでなにもすることがない場所です。ゲームやテレビも無く一日中日向ごっこをして過ごすようなところです」
「却下!?」
「最後の一つは異世界に行くかです。ゲームなどでよくある話ですが、魔王軍が侵略している世界です。特典をひとつだけもって転生できるんです。特典では神話上の武器や魔法などを選べます」
「じゃあそれで」
「いいんですか?」
「はい」
「ではこちらがカタログのような物です」
エリスによってカタログのような物を手渡された。いくつか見ていくとひとつ気になった物があった。禁術『龍魔法』という魔法だった。
「これにしてください!」
「はい····ってえぇ!?これですか!?」
エリスは驚いてリュートを見た。リュートは首をかしげていた。そして
「どうしました?」
「ほ、本当にこれでいいんですか?デメリットも読みましたよね!」
「はい」
「わ、分かりました。ではその魔方陣の上に乗ってください。あとこれを受け取って下さい。1000エリスです。彼方でのお金ですね」
少し戸惑いながらエリスがそういうと魔方陣が現れた。再びエリスが微笑み言った。
「それでは、如月龍斗さん。貴方が数多の勇者候補の中から魔王を打ち倒すことを願っています!貴方の異世界生活に祝福を!」
そして転生された。
2
禁術『龍魔法』。この魔法は龍の力を使うことができる魔法。自分が知っている龍の力も引き出す力を持つ魔法だ。万能な魔法で龍の力宿った武器も作れる。しかし、デメリットが存在する。そのデメリットは使い過ぎれば完全な龍になる可能性がある魔法だった。運が良ければ龍と人の力を両立できるようになるが、そのデメリットのせいで誰一人として持っていった者は居なかった。