財団は艦娘を収容しました   作:ジェリコ

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どうもジェリコと申します。今回友人に触発されてこのSSを書いてみました。正直言って続くかどうか怪しいところですが、お楽しみください。

※艦娘はまだ出てきません。

7月7日 結局こちらの方を改稿しました。混乱させてしまい申し訳ないです。


1話 世界は変わる

 我々「SCP財団」は地球上のみならず、宇宙、異次元に存在するありとあらゆる異常存在を確保(Secure)、収容(Contain)、保護(Protect)する秘密組織である。一瞬でも目を離すと首の骨を折りに来る彫刻、この世の全てを憎むクソトカゲ、ジョークを言ったら突っ込んでくるトマト、はたまた伝説とされてきた双子の兄弟やビッグフットまで。我々は常に異常存在が一般人に認知されないよう迅速に確保し、認識した人物には記憶処理を施し、その存在を隠してきた。しかしそんな財団でも同時多発的に発生した事象の収容には困難を極める。今回発生し、現在も続いているこの事象はその最たる例になるだろう。

 

ーO5

 

 

 

20██年█月█日 太平洋 タンカー 第二浅間丸

 

「う~みは広い~な大き~いな~っと」

「歌ってないでとっとと仕事をしろ仕事を」

「はーい」

 

  よくある日常である。そんな日常がいつまでも続くと思っていた。誰もがその時まで

 

「あれ? 先輩、クジラってあんな色してましたっけ?」

「なんだ急に。クジラといえば…………黒い?」

「やっぱりそう見えます? どう見ても真っ黒にしか見えないですよね? しかもこっちに向かって来ているような……」

 

  突如そのクジラ?は口を大きく開けたかと思うと何かを発射した。刹那、船は大音響とともに大きく揺さぶられ、水しぶきに叩きつけられた。

 

「うわあああああああ!!! 何ですかあれ!」

「知るか! お前はすぐにブリッジに行って状況報告! 俺は救命ボートの用意をする! 急げ!」

「は、はい!」

 

「船長! すぐに脱出しまーーーーーー

 

  船員の言葉が続くことはなかった。なぜなら再び発射された砲弾が積載していた重油タンクに命中、引火、大爆発を起こし、真っ二つになった船と共に海底に沈んでしまったからである。

 

このようなことが世界各地の海でほぼ同時に発生した。

 

ある船では、

「船長。右舷前方約700mに水死体と思われる浮遊物を発見しました」

「何? ここは大西洋のド真ん中だぞ。最近ここらの海域で事故があったという話は聞かんが…… とりあえず船をそちらの方へ向けろ、遺留品があるかもしれん」

 

「浮遊物まで100m。間違いありません、人のし……!!! 死体が、動いた?!」

「なんだと! 見間違いではないな?!」

「間違いないです! 動いて……立っています!」

「そんなバカなことがあるわけなーーー っつ、今度は何だ!」

 

「右舷で浸水発生! 原因不明!」

 

「あ……あ…………」

「見張り! どうした! しっかりしろ! おい!」

「今…… あれが…… 船に向かって………… 撃って……」

「そんなわけないだろう! しっかりしろ!ーーー」

 

 

  再び砲弾が連続して船に着弾する。今や船は積み荷が燃え灼熱の鉄塊と化していた。

 

「総員脱出! 急げ!」

「SOSを発信したか?」

「はい ですがどこも混乱しているようですぐに助けが来るかどうかは分かりません……」

「そうか……それにしてもあれは一体何なんだ?」

 

海上を飛んでいた飛行機でさえも

 

「おい、なんだあれ!」

「何?」 「鳥じゃないの?」 「UFOとかw」

「……こっちに来てるぞ!」

 

  そのひし形の飛行物体は旅客機に近づき、後方を通り過ぎたかに見えた。が、機が大きく揺れ乗客はパニックに陥る。

 

「どうした!」

「くそっ! 尾翼が動きません!」

 コックピットに警報が鳴り響く。操縦士達は冷静に機をコントロールしようとするも上手くいかない。

 

「海に不時着するぞ! 乗客に安全姿勢をとるように伝えろ! それに最寄りの管制塔に連絡!」

「はい!」

 

  しかし、その努力も文字通り水の泡となる。反転してきたひし形の飛行物体が旅客機に再度銃撃し、主翼をもぎ取り、胴体が分断され、最後に空中爆発を起こし、海に浮かぶ異形の存在に看取られながらその残骸を海に沈めることになったからだ。

 

 

  財団は発生から30分でこれらをSCP-████として指定し確保に動きだす。しかし、その時点で連絡が取れなくなった船舶や航空機は50を越え海底ケーブルもいくつか切断されたことから事態の完全な秘匿は不可能と判断しExplained(異常性が現代の科学で完全に解明されたものや、一般に浸透してしまったSCPに付けられる分類)に指定して、世界中に情報の提供を始めた。

 

そんななか、恐れていたことが発生する。

 

 財団が海で収容しているSCP-███-1を監視、保護していた機動部隊ガンマ-6から通信が入った。

 

「こちら機動部隊ガンマ-6。現在、敵性体に攻撃を受けている! 対象に通常兵器では有効な損傷を与えることができない! 繰り返す、対象に通常兵器では有効な損傷を与えることができない! 撤退の許可を!」

「こちら司令部。……撤退を許可する。撤退完了後は速やかに自爆用水爆を起爆せよ」

「了解。起爆装置を15分後にセット。これよりてっーーー」

 

「………………通信、途絶しました。同時に機動部隊員のバイタルがすべて検出できなくなりました」

「研究員は脱出したか?」

「はい、脱出を確認済みです」

「SCP-███-1は?」

「センサーによると現在、隔壁を7割ほど破壊済み、あと5分ほどで収容違反すると思われます」

「わかった。自爆プロトコルをこちらで起動。残り1分で起爆させる。爆発範囲内にいるSCP-████の数は?」

「およそ150体です」

「何体道連れにできるか……」

 

 

「起爆します ……5.4.3.2.1.0 。起爆確認」

「SCP-███-1は?」

「お待ちください……反応の完全な消滅を確認しました」

「致し方ない……SCP-████はどうだ?」

「!!! 爆発範囲内において大規模なヒューム値の変動を確認!」

「なに!?」

「目標数、起爆前と変わらず。侵攻速度がわずかに落ちたくらいです」

「現実を改変させて自らだけ水爆を無効化したのか……。とすると、通常兵器が効かなかったのもおそらくそれが原因だな……。財団本部に報告、急げ!」

 

 

 財団本部の情報統合センターは混乱の極みにあった。

「SCP-███-1の水爆による消滅確認、ただし、周辺海域にいたSCP-████全個体は現実改変能力を使用し無傷とのことです」

「GOCからの応援要請が入ってきています」

「海洋性オブジェクト収容サイトからの人員撤退確認は現在40%ほどです」

「各国政府からも応援、救援要請が」

「ブライト博士がSCP-████に女性型がいるとの報告を受け港に向かいました」

「SCP-1264が移動し、財団の管理下から離れたとの報告が」

 

「くそったれ! 次から次へと…… 特にブライト博士を連れ戻せ! 今すぐにだ!」

「各部隊にはとにかく時間を稼ぐよう命令しなさい! それと非常勤にも非常呼集を! これから忙しくなりますよ……!」

 

 

 

 

  発生からわずか2週間で世界の海と海上の航空路は閉ざされ、未だその混乱は収まるところを知らない。幸いにもSCP-████は積極的に陸地に近づこうとせず、陸地から約15㎞圏内には侵入しようとしなかった。しかし、極一部が上陸し基地のようなものを建設していることが報告で上がってきている。

 

  財団はこの事態に世界中の国や地域に非常事態宣言を出すように通告、また要注意団体にも出来うる限り協力してほしいと要請した。特に世界オカルト連合(GOC)に対しては可能ならば極一部を残してSCP-████を殲滅しても構わないと通達した。返事は「そんな当たり前のことは言われなくてもできたらやっている」だったが。

 

  一般人に対してはカバーストーリー「未知の深海棲息生物の急激な進化及び凶暴化」を適用し、砲撃などの攻撃はパニックによる幻覚と説明した。(なお、実際に襲われながらも僅かながら生き残った人達にはクラスA記憶処理を施している。)

 避難民の保護も一部のサイトを解放するなどして対応している。

 

 

 

 

  わずか、わずか2週間で制海権を奪われたほか、[データ削除済み]人以上が犠牲となり恐らく今後も増え続けるのだろう。SCP-████が人工衛星に興味を示さず、世界各国で連絡を取り合うことができるのは不幸中の幸いだろうか。

  しかし、それでも今後島国は衰退していくのが目に見えている。何より、確認できるだけで財団が海で収容していたオブジェクトの██%が収容違反したのが恐ろしい。SCP-███-1の例以外に自爆用核兵器を使用していない。非常に不本意であったが、何よりも大切な人員を失うわけにはいかないし、さすがにすべてを起爆させたらいろいろな意味で地球が終わってしまう。……最後の手段は本当の最後まで取っておきたいものだ。

  今財団は持ちうるリソースの20%を使ってSCP-████の研究をしている。結果はそう遠くない内に出ると思うが、果たして奴らを駆逐する手段があるのか私は疑問に思う。……それこそ救世主でも現れないだろうか。

ー██博士

 

 




一応書いておきますがSCP-████は深海棲艦のことです。後ほど名前は出します。

SCP-███-1は水爆を爆発させるためだけに登場させたオリジナルSCPです。特にモデルもなければ、今後登場する予定もありませんw

最初の部分はO5(オーファイブ)という、財団で最も偉い評議会の人達のことです。全員で13人おり、世界中の財団の指針を定め、財団のありとあらゆる情報にアクセスできる権限を持っています。安全と機密維持のため、O5は異常存在に直接接触することはできず、氏名を含め全員の個人情報は機密となっています。個人は識別番号でのみ言及されます。(O5-1からO5-13)

ヒュームとは・・・ある範囲における現実性の強度や量を測定する方法で、ヒューム値はその数値を表します。1ヒュームが基準となっており、低いほど現実性が薄くなり不可思議なことがさも当然のように起こります。逆に高いほどその場所や現象が現実として揺るぎないものになります。現実改変能力を持っている動物や物体は基本的にはその周囲が低く、それ自体が高くなります。
ヒュームを一定に保つ方法はありますが、また後ほど……
 
説明はSCP財団日本支部公式サイトより一部引用


登場したオブジェクト、関係者

SCP-173 ー The Sculpture - The Original
(彫刻-オリジナル)
作成:Moto42様
http://www.scp-wiki.net/scp-173(本家 英語)
http://ja.scp-wiki.net/scp-173(翻訳)

SCP-682 ー Hard-to-Destroy Reptile
(不死身の爬虫類)
作成:Dr Gears様
http://www.scp-wiki.net/scp-682(本家 英語)
http://ja.scp-wiki.net/scp-682(翻訳)

SCP-504 ー Critical Tomatoes (批判的なトマト)
作成:BlastYoBoots様
http://www.scp-wiki.net/scp-504(本家 英語)
http://ja.scp-wiki.net/scp-504(翻訳)

SCP-073 ー "Cain" ("カイン")
作成:Kain Pathos Crow様
http://www.scp-wiki.net/scp-073(本家 英語)
http://ja.scp-wiki.net/scp-073(翻訳)

SCP-076 ー "Able"("アベル")
作成:Kain Pathos Crow様
http://www.scp-wiki.net/scp-076(本家 英語)
http://ja.scp-wiki.net/scp-076(翻訳)

SCP-1000 ー Bigfoot (ビッグフット)
作成:thedeadlymoose様
http://www.scp-wiki.net/scp-1000(本家 英語)
http://ja.scp-wiki.net/scp-1000(翻訳)

SCP-1264 ー Resurrected Wreckage
(よみがえった残骸)
作成:LurkD様
http://www.scp-wiki.net/scp-1264(本家 英語)
http://ja.scp-wiki.net/scp-1264(翻訳)

ブライト博士の人事ファイル
作成:TheDuckman様
http://www.scp-wiki.net/dr-bright-s-personnel-file
(本家 英語)
http://ja.scp-wiki.net/dr-bright-s-personnel-file
(翻訳)
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