俺の/僕の/ 彼女は猫耳/犬耳!!   作:なにか。

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2章 夏が廻る前に
1話 序章


 暑い夏も後半に差し掛かった。

最初のほうの暑さとは打って変わって、空気が変わった。

風の涼しさも心なしか……。

 

「達哉、暑いね、うえーーー」

 

 下を出しながら、仰向けに寝そべる、利音に対して。

 

「これでも、気温は下がったんじゃにゃいか」

「なにその、喋り方、もしかして私を馬鹿にしてる?」

「いやいや、そんな事ないにゃ」

「ぷぅーーー」

 

馬鹿にしているわけではないけど、こうもいじってあげると、少し、いたずら心が芽生える。

 

「あ、そうだ!達哉、これみて!」

「ん?」

 

 そう、莉音に言われ、パッと出されたスマホの画面を見てみると、電子メール型のアプリに表示された一文『新規追加:友達追加のお知らせ』と言う、一文だった。その、友達追加された、名前を見てみると。

 

「星海 結…」

「そう!!最近、一緒に、お出かけしたときに、追加してもらったの!!」

「……そうか、よかったな」

 

 あの、結さんの話を聞いた後、話を持ち帰り家に帰った。

莉音には、結さんに聞いた話をそのまま話すのではなく、話に少し嘘を混ぜたり、少し極端な話し方をした。なるべく、結さんが悪くならないように。

 

 莉音がどう捉えたかは分からないが、結さんの事は理解してくれたらしく、自分の誤解だと、間違っていた自分を責めていた。

正直なところ、自分の意見だけを言うなら、皆、『被害者』なのだろう、と若干、卑屈なっている部分もある。

 

 そう、誰が『悪い』なんて、ないだろ、事の発端は、この病気のせいだろう

だから、俺が……。

 

「達哉ー?どうしたの?」

「あぁ、なんでもない…よ」

 

 とりあえずこの話は、おしまい

 

「でね、でね!!結ちゃんと一緒に夏祭りにいくこになったの!」

「--え?」

 

◆◇

 

「そーいえば、莉音ちゃんと夏祭りに行くんだって?」

「なに? 羽織も行きたいの?」

「あぁ、いやそーいう訳じゃないんだけどさ」

 

 いや、行きたいよ、凄く、何ならめちゃくちゃ、と言うかこういうのって第一優先、って僕なんじゃ…ー。

 

「そう、じゃぁ、達哉さんと結と三人で行ってくるね?」

「…え?達也君居るの?」

「? 居ちゃ駄目なの?現に、今、羽織行きたくないって」

「そそそそそそ、そうは言ってないじゃないかー、いや、僕も!勿論!行くよ!」

 

 まままま、そうだよね、莉音ちゃんが来るのに、達也君が来ない分けないよね、ハハッッ

 

「でー、因みに、夏祭りはいつなんだい?」

 

◇◆

 

「今日!!?」

「そうだよ?今が午後3だから、あと、1時間後くらいには家出るかなー?」

「だいぶ、急だな」

「言ってたと思ってた」

 

 多分、だけど羽織さんも、今日知らされて、俺と同じような反応しているのが、浮かぶな。

 そもそも、今日、夏祭りなんてあったんだな、多分だけど準備とかもしてるから、近場だし、準備の音が聞こえてもいいと思ったんだ毛どんな。それとも。これからなのかな…。

 そういえば、兄さんも夏祭り好きだったけな。

 

「じゃ、準備しよっか!」

「そうだな」

 

◇◆◇

 

 日もだいぶ落ち、辺りは、祭りに行く人たちで溢れていた。俺たちも、その一部だろう。

 一般的に違う、とは言いたくないけれど、変わった点としては、彼女の容姿くらいなのだろう、世間一般から見れば、あまり理解はしがたいものだろう、勿論、全員が全員そうでないと言うこ事も知っているが…。

 

「ほら、莉音、帽子曲がってるぞ」

「や、やっぱり、浴衣に帽子は似合わないよ……」

「で、でもな…」

「あっ! 結ちゃんたち来たよ!」

 

 莉音が指を指す方向には、結さんと羽織さんが向かってきた。

服装も大体一緒で、結さんは浴衣を着ているが羽織さんに関しては、いつもの私服、まぁ、こんなもんよね。

 

「こんばんわ、達哉君」

「ど、どうも」

 

 軽く、挨拶を済ませる、あの時以来、少し、気のせいかもしれないが壁を感じてたから、気のせいなのかとも思う。

 

「あ、結ちゃんの浴衣、凄く可愛いね!!」

「…そ、そうかな、ありがとう…莉音も似合ってるよ」

「えへへ、ありがとう」

 

 こう見ると、莉音から結さんへの誤解が嘘だったんじゃないかという位、自然に見える。

 

「…達哉君、ありがとね」

「?なにがですか?」

「いや、結もさ、だいぶ、莉音ちゃんの事で悩んでいたからさ、解決っていうのかな?正してくれたさ」

「いや、それはこちらこそですよ、お互い様でいいんじゃないんですか?」

「それも。そうかもね、よし!今日はめちゃくちゃ楽しもう!!」

「そうですね」

 

 実際、俺は、利音がなにに悩んでいて、何が怖くてなんて、一切知らなかった。

俺は、ただ知った気になっていたのかもしれない。

そんな自分を、俺はひどく責め立てる。

 

「俺が、歩いた道は、また間違いだったのかもな」

 

 

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