俺の/僕の/ 彼女は猫耳/犬耳!!   作:ヨーグルト先生

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5話 『彼女の苦手なものがまた増えましたぁー!』

俺は今困っている。

何故ならーー

 

「遊園地連れてってーー! 行こ行こ行こーー!」

 

駄々(だだ)をこねて、床でその言葉を連呼する。

もういい歳なんだから、我慢位しろ! ったく今日俺は学校で出された、レポートを書き上げなくては行けないのに、今日は日曜日そう、明日は学校、レポート提出は明日しなければならない。俺は机の上のノートパソコンを見つめながら、ため息を一つ。因みに莉音はレポートが終わっている。学校では頭がそこそこいい、それにる事も早いのである。

 

「俺はレポートおわってねぇんだよぉぉぉ!」

 

「私は終わった、だから行こ?」

 

顔を横に傾け、俺にうったいかけてける。

うっ.....しょうがないか...レポートは帰ってきてからすればいい。

 

「分かった、分かったよ行くよ.....」

 

「やったー、達哉大好きー! すぐ準備するね!」

 

時刻は、朝8時行くには、遅くないか。

言ったら、聞かないんだから、

 

「達也? 何笑ってるの?」

 

準備してきたという、莉音の姿は、正直可愛かった。

そう言う俺は特に着替えない。

 

「いや、何でもねーよ! さぁ、行くぞ!」

 

「了解ー!」

 

俺達2人はバスに乗り、近くの駅で降りた。

バスの中では、莉音は大人しく、俺の横に静かに座っていた。莉音は俺の前では甘えるが、人の前ではきちっとしている。家にいる時と別物だ。そうこうしている間に、駅のホームで待っていた俺達の前に、『ギュオオオオ』と言うキーブレーキの音をたてながら、電車は止まった。

 

「来たねー!」

 

「おう、そうだな」

 

電車の中に入ると、ずっと待っていて暑かったせいか、車内のクーラーが凄く気持ち良かった。

 

「す、涼しい!!」

 

「プッ...」

 

「笑ったぁ! 達哉なんで笑ったのぉぉ!?」

 

「いや、余りにも馬鹿みたいな顔で言うもんだからさ」

 

俺は手で口を抑えて笑った。莉音も膨らませていた頰っぺを笑顔に変え、笑ってくれた。やっぱり、莉音と居ると、嫌な事も忘れられる。

 

「さーてと」

 

「??」

 

俺はバックからノートパソコンを取り出し、膝の上に置き、レポートの続きを書き始める。莉音は「暇だよー!」と小声で俺の耳元で呟くが、無視し書き続ける。

莉音も珍しく諦め、横で大人しくしていた。

よしよし、いい子だ。と思いながら、カタカタと手を動かす。

 

 

「ふぅ~、一通り終わった」

 

駅は終点に着こうとしていた。

 

「おい、起きろ、莉音」

 

「っひ? はぁぁ~」

 

大きなあくびをし、目をパチバチとさせる。

起きたようだ。

 

「もう、着くぞ?」

 

「...........」

 

どうしたのだろうか?.......そう言えば、寝起きは気分が悪いんだっけ.....

 

「莉音?」

 

「何?」

 

反応が冷たい、ここまで人は冷たくなれるのか.....

ううっ.....ここからどうしようか?

 

「遊園地着いたらどうする? 飯食べるか? 」

 

数秒立ち、莉音は口を開いた。

 

「ジェットコースター乗りたい!!」

 

良かった。機嫌は直ったみたいだ。いや、最初から機嫌は損ねてなかったのかもしれないな。

 

「そうか、莉音はジェットコースターとか乗れるんだな」

 

「え? 乗ったこと無いよ? そもそも、遊園地行ったことないか」

 

! ? その言葉を聞き少し驚いていた。そして、すぐに切り替えた。

 

「じゃあ、今日は沢山遊ぼう、思い出とかもさ」

 

「うん!」

 

電車を降りて、専用バスに乗って30分経った頃。

 

「やっと、着いたね!」

 

「そうだな」

 

俺達は、パスを買い大きい門をくぐり抜け、一つ目の乗り物ジェットコースターを目指して歩き始めた。

 

「うわぁ~色々な乗り物があるよ!」

 

「そうだな」

 

無邪気だな、それにしても周囲の人達の目線を浴びている気がする。いや、正確に言うと莉音に視線が。あ、そうか、莉音の病院の事をすっかり忘れていた。

俺は被っていた、黒い帽子を莉音に被らせ耳を隠した。

奇跡的に尻尾は、アクセサリーか何かと思ってるようだ。

 

「あ、ありがとう」

 

「あ、おう、」

 

 

 

「うわ~、ジェットコースター! 凄い! 凄いよ達哉!」

 

「そうだな」

 

正直言って、俺はジェットコースターが苦手だ。

だって、あれ気持ち悪くなる

 

「じゃあ、行こうか! 達哉」

 

狂気しか感じられない。

 

「俺はいいよ、莉音1人で行ってこいって」

 

「達哉も一緒じゃないとやだー」

 

と俺の腕を引っ張って無理やり連れていく。

 

「何名で?」

 

「え、いや、俺は...」

 

「2人でお願いします!」

 

「はいッ!」

 

俺達は一番前の席に乗った。恐い、恐い、恐い。

 

「楽しみだね! 達哉!」

 

「そう...だな」

 

楽しまいないと、こうゆう時だからこそ、それに笑顔なんだから、答えてあげないと...

 

「では、出発しまーす!」

 

係の人の声と同時に発車した。ただいま、登っています。

数分もすればーー

 

「落ちる」

 

落ちるってぇぇぇぇーー

 

「ふん、ふんふん」

 

今すぐ逃げ出したい。俺は逃げようと踠く。

 

「な、何してるの? 達哉?」

 

「いや.....」

 

俺は半分泣いていた。

 

「落ちるよ! 達哉!!」

 

そして.....

 

「キャーーーーーー」

 

他の人や莉音は声を出し、楽しんでいた。

俺はと言うと.....

 

 

終わるまで気絶していました。

係の人に起こされ、俺は恥を書きながらジェットコースターを降りたのであった。

 

「いや~楽しかったね! 達哉! また、乗ろうね! 最後にでも」

 

「勘弁してくれぇ~」

 

俺は、丁度あった、ベンチに座り少し休憩をする。

太陽は体力を削るかのように、暑かった。

 

「えー! 休まないでよっ! 次行こう! 次!」

 

凄く元気だ。こんな、元気なの久しぶりに見たかも知れない。

 

「分かったよ、で? 次はなに乗るんだ?」

 

「あれ!」

 

と指さしたのは、メリーゴーランドだった。

これなら、いいだろ。俺でも乗れるし、何よりコストの低い乗り物だ。

 

係のお姉さんのところまで行き。

 

「では、どうぞ~」

 

莉音は、すぐに乗り、シートベルトをした。俺も莉音の隣に乗り、アトラクションがスタートするのを待った。

 

「間もなく、始まります」

 

「始まるって」

 

「そうだな」

 

やっと、落ち着けそうだ。

ガタンと音を立て、動き出す。

 

「どうだ? 莉音?」

 

「.......」

 

「莉音?」

 

もしかして、これだけだからつまらないのかな? ジェットコースターの後だからな。

この後もアトラクションが終わるまで、一言も喋らなかった。メリーゴーランドを降り、莉音に話しかける。

 

「りお.....」

 

「恐かったよ.....達哉」

 

と泣いていた。おいおい、どうした。

 

「どうしたんだ? 何か悪い事でもあったか?」

 

俺は、そっとベンチに座らせる。

 

「めりー...ひっく...ごぉらんど...うっ...こわかった」

 

えーー、何でそうなった。

 

「上下に動いてて、何回も同じい所回ってて」

 

俺は取り合いずそっと抱きしめ、よしよしとする。

莉音の恐いツボはよく分からないが、また一苦手なもの? 怖いものが増えた。

 

 

 


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