「ねむーーい!」
「まぁな、昨日の帰り時間が遅かったしな」
「なんであんなに遅く帰ってきたの!?」
「そりゃあ、仕方ないだろう。楽しかったんだから」
実際楽しかったし、その代償にしてはこの眠さはいいんじゃないかな。
「まあ、そうだよね・・・楽しかったし・・・」
眠そうにあくびをする。今僕達は、図書館にいる。
理由は簡単だ、動物について調べるためだ。うーん、正確的に言うなら動物と人間の構造の違いとか?を調べるため(?)かな。
「さーて!読も・・・」
「にしてもこんなに早く来なくったって良かったでしょ・・・。寝ちゃそうだよ・・・」
「仕方ないだろ・・・?夜は色々と用があるんだから」
「う・・・」
唸りながら仕方なく莉音は短編の小説を持ってくると読み出す。さっきの眠気とやらはどこに行ったんだ?
「俺も読み始めるかな・・・」
◆
「とこに行くの?今日は!」
「図書館だよ、調べ事がしたくてね」
して、この2人も図書館に向かうのであった。
図書館の中は暑苦しい外とは比べてクーラーもガンガン聞いておりとてもいもちが良い。
「羽織〜。涼しいね」
「そうだね、気持ちがいいね」
感想をお互い言い合い席をみつようとする。
すると、2人のカップル(?)らしき人達を見つける。
その人達は、普通のカップルと全く違う点がある。
それは、彼女の方が『毛耳動物人間細胞障』だという事だ。因みに、僕の彼女もそうなので仲良くできたらいいな。
そういうこともあってか、向かいの席に座らせてもらった。結は人をあまり好まないが同じい人間の人がいれば少しは気が楽になるだろう。
「こんにちは」
本に夢中になる彼に話をかけてみる。
「あ、えーっと・・・こんちわ」
いきなり挨拶したからか戸惑い挨拶が一瞬戸惑う。
この人は人間と動物の本ばかり読んでいる。もしかして、この人は彼女の病気を治すために色々調べてたりするのか?
「そちらは、君の彼女さん?」
「そうですが?何か?」
彼の「何か?」には、力を感じた。
と言うか、睨まれてしまった。恐い・・・。特に、彼女を馬鹿にするという訳では無いんだけど・・・。
「ーーその僕の彼女もさ一緒だからさ、君の考えていることと僕の考えていること一緒かなって?思っちゃってね?」
「ああ、そうだったんですか・・・。申し訳ないです、勘違いしてました。そうですね、多分俺と貴方が考えること一緒だと思いますよ」
すると、しっかりと弁解するように言ってくれた。
悪い人ではなさそうだ。
「達哉・・・?」
ふと、あちらさんの彼女は椅子を近ずけ服に隠れるかのように顔を隠した。
結はなにを聞いたんだろうか?
「ど、どうした?この人達は少なくても俺達を理解してくれる人だと思うぞ」
「そうだとは思うけどさ…やっぱり・・・恐い・・・」
今にも泣きそうだ。結よりか弱い子はいたんだなと思う。
「あ、そうだ僕羽織って言います。こっちは結」
「あ、ああ。俺は達哉、こっちでうずくまってるのは莉音・・・普段はこんな風じゃないんだけどな」
そう言うと達哉君は莉音ちゃんの頭をさすりよしよしとするかのように頭をさする。
「所で羽織さんは・・・失礼に当たるとは思っているんですが・・・どうして結さんと?」
「さんだなんて・・・羽織でいいよ。そうだね、結とは一目惚れだったんだよね。まあ、あとは事情があってね」
「そうなんですか・・・お互い様ですね・・・」
達哉君はそう言うと莉音ちゃんを説得し始めた。
悪い人ではなさそうなのがホッした。
こうして僕達の出会いが後後重要な事に繋がっていった。