「ハァァァァ!」
「やぁぁぁぁ!」
2人が衝突し、デバイスを交錯させる。
そして、その瞬間、途轍もない衝撃と共に眩い閃光が交錯した2人の少女の間から起きる。
「クッ!」
そして閃光が収まり視力が回復して目にしたのはボロボロのデバイスを持つ2人の少女で金の少女は空を飛びながら自身のデバイスに目を落としその痛々しい状態に悲しみの色を宿らせる。
「ゴメンね、バルディッシュ・・・戻ってて。」
左手の甲に付いている金色に輝く三角形のアクセサリーにバルディッシュが光の球になりながら収納される。そして地に足を突けたフェイトは己の手を一度見て俯けた顔を上げた瞬間、ジュエルシードに向かって疾駆する。
「フェイト!」
「止まれ止まれ止まれ止まれ止まれ・・・お願い、止まって!」
封印状態から小規模の次元振を起こし起動したジュエルシードをデバイスの補助無しの素手で自身の魔力で覆う様にして封印を実行するが一向に止まる気配はおろかその勢いを抑える事が出来ずに手がその膨大な魔力に宛てられ裂傷を起こし鮮血が噴出し流れ落ちる。
「くぅッ!お願い・・・」
「まったく、魔法使いとはこうも無茶をする生き物なのか?」
「く・・ろ・・・きし?」
「もう少しの辛抱だ。わたしの魔力で覆う。君は封印術式の展開だけに意識を集中しろ。」
「わか・・った。」
戒翔の言葉と共に彼女の肩に手を置き、治癒力を高める魔術を使用しつつフェイトの手を伝う様にして戒翔自身の魔力で包む。そして・・・ジュエルシードの反応が徐々に弱まり再度封印状態となりフェイトの手に収まった。
「あっ・・・」
そして極度の魔力消耗により倒れそうになるフェイトだが彼女の使い魔が人型に戻りつつ駆け寄り、彼女の近くにいた黒騎士もまた同じように彼女を庇い、抱える様にして彼女の使い魔を待つ。
「フェイト、フェイトォ・・・!」
「アルフ、私は大丈夫だから・・・。」
「心配ばかりさせるな。君は私の思っている以上に頑固者のようだな・・・。取り敢えずここは退くぞ。」
「く、黒騎士!ま、待ちやがれ!」
「・・・下郎、貴様の相手はまた今度してやる。それまでその頸預けて置く。行くぞ」
なんとか意識を回復させた竜崎が黒騎士の姿の戒翔に震えつつも立ち上がったがそれを一瞥しただけでフェイトを抱えたまま歩き出す。そしてアルフもまた黒騎士の後を追う様にして慌てながらもなのは達の方を憎悪の視線で射抜きつつも黒騎士と共にランダム転移でその場から消える。
なのはの心境に変化が現れ始めたのと同時に竜崎の雰囲気も変わる。そして、もっとも変化があったのは・・・
「戒翔の奴、今日も来てないわね。」
「ちょっと心配だね・・。」
「うん・・・。戒翔くん、どこ行っちゃったのかな・・・?」
なのは達の視線の先にあるのは窓側の席で彼の席。しかしそこには彼の姿は無い。あの一件から数日が経つのだがその一件以降から彼の姿を見なくなったなのは達。彼は一体どこに消えてしまったのか・・・?