「な、なんて熱量・・・!?」
「発生地周辺の海水が蒸発してる!?」
かなり離れている筈なのにあの炎の竜巻から発せられる熱気が此方まで届く事とそれから感じられる熱に畏怖する。
「それにあれだけの熱量に膨大な魔力を使用していない・・それだけでも驚愕だよ」
魔法の専門家として私に教えてくれているユーノくんの言葉に驚く。
「・・・私達じゃあの龍に立ち向かえないけど黒騎士なら」
「そうだね・・、でも黒騎士でも大丈夫なのかい?」
「私達が束になっても黒騎士にすら勝てないのに心配するのは変だよ。」
フェイトちゃんとアルフさんのやりとりを聞きながら戦闘をしている場所を見る。
「・・・ねぇ、ユーノくん。あの大きなドラゴンさんが遊ばれている様に見えるんだけど」
「なのは、見間違いじゃないよ。黒騎士が脚で蹴り飛ばしたり殴り倒しているんだよ・・。」
なのはが何度も目を擦りながらユーノに尋ねるがユーノは遠い目をしながらなのはに答えていた。
「・・・フェイト、心配するのがバカらしくなってきたよ。」
「アルフ、しっかりして!?」
現実逃避し始めるアルフに慌てるフェイト
所変わってアースラの中
「艦長、僕はあんな奴に喧嘩を売って生まれて初めて後悔してます。」
「奇遇ね、クロノ。わたしもよ。彼が敵になれば確実に危ないわね・・・。ロストロギアで変化したとはいえそれをあんな風に遊んでいる風にしか見えないもの・・。」
「クロノくん、艦長、現実逃避してないで監視しないといけないでしょ!」
黒騎士を除く面々は良い具合壊れていた。
「ったく、打たれ強いというかタフな龍擬きだな」
『擬きと言っても我とお前が相手では向こうが手も足も出ない状況だからといっても慢心をするな!』
「わかったわかった。そんなに説教するなって。」
「グァァァァァァ!!!!」
「会話している時もうるせぇな!」
龍が咆哮を上げてその大きな顎を黒騎士に向けるが簡単に避け、通り過ぎようとする龍の腕を掴み、海に向けて投げる。
「サッサと終わらせるか?」
『管理局の監視もあるからあまり派手な物は使うなよ?』
「分かってる。」
そう答えた黒騎士は海から飛び出し飛翔する龍に視線を合わしたまま手に持った自身のデバイスであるディムロスを高速で近付き、すれ違いざまに振り抜く。
「ギャアァァァァァ!?」
すると巨木の様な腕がたった一刀の下で寸断され、信じられないのかまたは激痛からか龍が悲鳴のような叫び声を上げる。
『今だ!』
「炎熱変換も付けてやる。恐怖と共に消えよ!極限の嵐!」
『フィアフルストーム』
先程と同じ魔法を使うが、発生したのは先程とは比較にもならない規模と熱量に灼かれ、龍は悲鳴を上げる事無く消滅した。
「missioncompleteってな。」
『最初からそうすればよかったのだ。なのに接近戦などしに行って・・・』
「悪かったって、ロストロギアで変化した物がどの程度やれるのか気になったのでな。」
『だからと言って・・・』
「お小言は良い、サッサと戻るぞ。」
消滅した周辺に浮かぶジュエルシードを回収しようとした所で金色と桃色の軌跡が黒騎士の横を通り過ぎ金色が三つを、そして桃色が四つのジュエルシードを手に入れる。
「っく!?」
「な、何とか手に入れれたけど・・・」
「フェイト・・・そして白の魔導師・・・」
『お前、分かっていて通したな?』
「さて、なんの事やら」
嘆息した様な声色で言うディムロスに黒騎士はしらばっくれる。その時
「魔力反応・・・」
『長距離転移砲撃・・』
暗雲に紫電が迸る。
「フェイト、避けろ!」
「え・・?」
動けないフェイトに舌打ちを撃ちたい気持ちを抑え咄嗟で動いた黒騎士にフェイトはその場から突き飛ばされる。
「ぐわあぁぁぁぁ!?」
『ぬぅ・・!』
「黒騎士ぃ!!」
「ア・・・ルフ、フェイトを・・・連れ・・て・・逃げろ」
「でも・・・」
「今は逃げろ!」
「あ・・・」
反対するフェイトを無視して黒騎士は無理やり術式を展開して転移方陣を発動してフェイト達をこの場から離脱させる。そして黒騎士は意識を失いそのまま海に墜ちる。