戒翔と守護騎士の面々は八神家から転移して、とある世界に来ていた
「ここは」
「無人の星のひとつで鍛錬などに適した静かな惑星だ。 ここならどれだけ暴れようとも誰の迷惑になる事も無い。」
到着一番にシグナムが聞くと戒翔は何気なく答える。
「成程・・・気兼ねなく戦える訳だ。」
「それじゃ、誰から行きます? 勿論私は後方支援ですから除外でお願いしますね?」
「何を言っている? 全員纏めて掛かって来い。 後方支援なら後方支援の役割をして戦ってみろ。」
「・・・我等ベルカの騎士に徒党を組んで貴様と戦えと言うのか!?」
「・・・勘違いするなよ? 多対一で俺が貴様等に後れを取ると? 自惚れるな!!!!」
「「「「ッ!?」」」」
シグナムの言葉に戒翔は言葉を紡ぐのと同時に暴力的なまでの魔力を周囲に撒き散らす。
「な、先程までの魔力は」
「意図的に抑えていたに決まっている。 だだ洩れにしておいて面倒に巻き込まれるのは御免こうむるが身内の事ならその範疇では無い。」
「・・・成程、これほどの魔力なら我等総出で挑まなければならないな」
「・・・シグナム」
「ヴィータは私と、ザフィーラは念のためにシャマルの護衛だ。 主はやてと同じ歳と思って油断していれば痛い目を見るのは我等かも知れん。」
「そのようだね、シャマル。 貴女は私が護るからサポートに徹して・・・楯の守護獣の名に賭けて護り通して見せるわ。」
そう言って守護騎士達はデバイスを起動する。
「・・・では名乗りを上げるとするか。 時の御子御坂戒翔、我が相棒バハムート・・・推して参る!」
相対する戒翔はデバイスを起動してBJを展開する。
「烈火の将シグナム、そして我が魂レヴァンティン!」
「鉄槌の騎士ヴィータと鐵の伯爵グラーフ・アイゼン!」
「湖の騎士シャマルとクラールヴィント!」
「盾の守護獣ザフィーラ!」
「「「いざ尋常に」」」
「「「「勝負!!!!」」」」
そう言って先ずヴィータが仕掛けて来る。
「これでも喰らえ!」
『Raketenform!』
「ラケーテン・・・ハンマァーッ!!!!」
長柄のゲートボールに使うような小ぶりな鈍器と思われるハンマーの先端部が上下に動き薬莢の様な物を排出したと思った時には先端部分が変形しており左右の形状が変わっていた。 打ち込むべき場所は鋭利に尖り、反対側は三つのジェットノズルに姿を変え、その三つから成るジェットノズルから炎を噴出させヴィータ本人はそれを真横にして物理法則と慣性を使って横に高速回転しながら戒翔に向けて凶悪なまでの威力を孕んだ一撃を見舞う。
「それは痛そうだな・・・」
『protection』
迫るヴィータに対して戒翔は涼しげな表情を崩さずに正面に障壁を張りヴィータの一撃を受ける。
「んなもんで止められるかよ!」
「確かに・・・普通に受け止めたらな?」
その言葉と同時に展開していた障壁の角度が変わりヴィータは滑る様に戒翔の目の前で勢いを殺せずに膝をつく。
「なっ!?」
「魔法の射手光の一矢」
戒翔はヴィータに向けて手を翳した状態でそう呟くのと同時に文字通り光る矢がヴィータの眼前に迫る
『pantsar Geist』
しかし、寸での所で彼女の愛機であるアイゼンが自己判断で防御魔法を発動しなんとか事なきを得、騎士としてそして、戦士として生きてきたヴィータはすぐさま戒翔から距離を取る。
「てめぇ、今何しやがった!」
「まともに受ければ俺も只では済まないからな・・・普通に張るのではなく角度を付けて攻撃を受け流したに過ぎん。」
「あの勢いの中で障壁に角度を付けたのか・・・やっぱ油断できねェな。 シグナム、一人ずつじゃ確実に対処されちまうから一気にいくぞ」
「確かに多対一で悪い氣はしていたが、先程の動きを見ればそう考えるな。 シャマル、ザフィーラは私とヴィータの補佐に回ってくれ。 わたし達は二人であの者に仕掛ける。 生半可な攻撃では簡単に処理されてしまうからな・・・全力で行かせてもらう! レヴァンティン、ロードカードリッジ」
『explosion』
「紫電・・・一閃!!!!」
「テートリヒ・・・シュラァークッ!!!!」
上からヴィータが、正面からはシグナムが迫る。
「テエオォォォォッ!!!!」
後ろに退こうとすると背後からはザフィーラが逃げ場を抑える。
「シグナム達だけじゃありませんよ!」
そう言ったシャマルの言葉と同時に戒翔の周囲にはクラールヴィントから発せられた魔力で練られた糸が張り巡らされていた。
「これで!」
「どうだ!」
そして逃げ場の無い戒翔に向けて振るわれた強力無比の攻撃が命中し、爆発する。
「・・・通ったと思うか?」
「わかんねェな。 アイゼンの一撃を受けた瞬間にいなしたりする奴が簡単にくたばるとは思えねェからな」
爆発地点から少し離れた場所の空を飛びながらシグナムとヴィータは様子を見、シャマルはその中を注意深く観察しそんなシャマルの横にザフィーラが周囲を警戒しながら立っていた。
「そんなッ!? シグナム、ヴィータちゃん! 彼、無傷よ!」
「はあッ!? 無傷!?」
「なに!? 我等の攻撃は直撃した筈・・・何故だ?」
クラールヴィントを使用した魔法【旅の鏡】で様子を見ていたシャマルの叫びに近い言葉にヴィータは訳が分からないという風に驚き、シグナムは驚愕こそすれど冷静に疑問を持つ。
「・・・中々にいい攻撃だったが、俺には一切届いていないがな。 まぁ、次はこっちの番だな・・・ミッド式でやるのも良いが俺としてはやはり此方の方が使いやすいんだよな」
煙が晴れた場所にはシグナムとヴィータの攻撃の所為なのか十数メートルにわたるクレータが出来ておりその中心に立つ戒翔にはかすり傷はおろか着ていたBJに焦げ跡すら見当たらないのである。 そして戒翔はおもむろに片手をシグナムに向ける。
「穿て」
そう呟くのを確かにシグナムは聞いた。
「ッ!? レヴァンティン!」
『pantsar Geist』
「ぐうぅうッ!?」
急ぎ愛機に呼びかけ防御魔法を発動するのと同時に途轍もない衝撃がシグナムを襲う。 幸い間に合った防御魔法の御蔭か傷は無いが勢いは殺せず自身のいる場所からかなり離れた場所まで飛ばされてしまう。
「シグナム!?」
「・・・余所見とは随分と余裕だな?」
「なッ!?」
「お前も吹き飛べ」
「ああああぁぁぁぁッ!!!!」
戒翔が行動に移す前でヴィータはその場で自身を軸にして回転してアイゼンを振り抜くが
「う・・・嘘だろ」
「・・・ブースター無しではこの位か」
目の前の現実・・・ヴィータの振り抜いたアイゼンを戒翔は
「くッ! この離せ!」
ヴィータは持ち手を変えて戒翔の懐に飛び込みながら蹴りを放つが、戒翔はそれをアイゼンを持っていた手を離すのと同時に後退する事により回避する。
「シグナムとヴィータだけでは無いぞ!」
「ん?」
叫び向かってくるザフィーラに胡乱気な表情で見ている戒翔は構えもせずに立ち尽くしていた。 そしてそのままザフィーラの拳が戒翔に突き刺さるかと思われたが
「なにッ!?」
「これでも多種多様な種族の能力を持ち合わせていてな・・・
「ぐううぅッ!?」
そう言って戒翔が軽く腕を振るうとザフィーラは爆風の様な風に吹き飛ばされる。
「ザフィーラッ!?」
「サポート役たる君は封じさせて貰う【魔法の射手 戒めの風矢】」
「きゃぁッ!?」
一瞬にして四人に対して行動し後方支援であるシャマルを捕らえた戒翔は体勢を立て直したザフィーラを一瞥し
「お前の力はまだ見ていなかったな・・・どれ、これならどう対処するかな?」
『fire shot』
「この程度の攻撃、盾の守護獣たる俺には通用せん!」
迫りくる炎の弾丸をザフィーラは前方に障壁を展開して対処しながらなおも前進する。
「・・・成程、お前は防御に秀でているのか。 分かった。 お前達の能力、実力ともに理解した。」
「な、なにを」
戒翔の隣に束縛された状態で立つシャマルが戸惑いがちに質問するが次の瞬間
「俺の力の一端だ・・・上手く避けろよ?」
『world destroyer』
その戒翔の呟いた言葉と同時にデバイスから電子音声で紡がれた言葉と同時に世界は色を失う。 次の瞬間にはヴィータ、シグナム、ザフィーラは地に伏していた
「シグナム! ザフィーラ! ヴィータちゃん!」
「・・・初見で躱せと言うのは酷だったか?」
「い、いったい何をしたんですか!?」
「理解できないのも無理はないが、これが俺の力の一端だ。 心配せずとも気絶しているだけだから直に気が付く。」
そう言って戒翔はシャマルの動きを封じている魔法を解除する。
「分かったか・・・これが俺の実力の一部だ」
戒翔はシャマルにそれだけ言って倒れている三人の回収に向かったのであった。
えー、一月ぶりに投稿したのですが長々と書いた割にグダグダな感じに・・・(・_・;)
取り敢えずこんな感じの再開でしたが感想などをお待ちしております。