「・・・どうやら元の空間に戻ってきたようだな。」
《その様ですね。 それと以前まであった障壁の様な物は既に無いようです。》
「そうか。 なら後ははやてを見つけるだけだな。」
そう言って戒翔は暗闇の中を歩いて行く。
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「あなたのマスターは今は私や・・・マスターの言う事は、ちゃんと気かなアカンよ?」
暗闇の空間の中、車椅子に座ったまま管制人格の顔を正面から見つめるはやては慈愛の表情と言葉で管制人格の顔に触れる。 そしてその状態ではやてと管制人格の足下に暗闇を照らす様に光る魔法陣が展開される。 光に照らされながらはやては管制人格の顔を優しく包み込む様に両手を頬にそえる。
「名前をあげる・・・もう闇の書だとか呪いの魔導書なんて言わせへん、私が呼ばせへん!」
管制人格ははやての言葉を聞きながら瞳にから止めどなく涙が溢れ流す。 そんな管制人格に対してはやてはまるで子供を慈しむ様に微笑んでいた。
「私は管理者や・・・それが出来る・・・」
はやての言葉に管制人格悲しげな表情で頭を横に振る。
「無理です・・・自動防衛プログラムが止まりません。 外で彼女達が戦ってはくれていますが、それも何時まで保つかどうか」
「そんな事は関係無い。 お前は1人じゃない・・・勝手に絶望されちゃ困るな?」
「戒翔君!?」
「黒騎士、何故ここに!? ここは主以外は入れない深層区画の筈」
「俺には秘密兵器があるからな・・・この程度の事は簡単だ。」
驚く二人を尻目に戒翔は片手に白い背表紙の夜天の書と同等の大きさの本を手にしていた。
「さぁ、はやて。 さっさとここから出るぞ!」
「うん! 夜天の主の名において、汝に新たな名を送る・・・」
はやてと管制人格の足下の魔方陣の光が強くなる
「強く支える者・・・幸運を呼ぶ者・・・祝福の風・・・【リィンフォース】」
その時、はやて達のいる空間が白に染まる。
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「動きが・・・止まった?」
「どうしたんだろう?」
《外にいる人、聞こえますか?》
戦闘中に動きが止まった闇の書になのはとフェイトは訝しむと闇の書から聞こえた声に驚きの表情をする。
「はやて!?」
「はやてちゃん!?」
《なのはちゃんに、フェイトちゃんもそこのおるの!? ごめんなんやけど中からこの子を止めておくので精一杯なんよ。 うち等はこっから出れへんけど、外からの攻撃で一定のダメージを与えれれば後は自力でこっから出られるから》
《なのは、フェイト・・・俺だ。 さっきも言ったがお前達の魔力攻撃をしろ・・・全力全開でだ。 絶対に手加減なんて考えるなよ!》
「戒翔君・・・分かったの!」
「なのは!」
「H&N長距離砲撃コンビネーション!」
2人が背を合わせる様にし杖を構え、足元に魔法陣を展開する。 そして周囲にはなのはとフェイトの魔力光で出来た魔力スフィアが無数に生成され、なのはの杖の先端に魔力砲撃の為の魔力が充填されていき、フェイトの担ぐ様にしているザンバーは帯電を始め、魔力刃に紫電が走り始める。
「行くよ、なのは!」
「うん! ブラストォ・・・」
「カラミティ!」
「「シュートぉッ!!!!」」
無数の魔力スフィアから幾条もの光が走り、桃色と金色からなる二条の魔力砲撃は混じりうねりを上げながら闇の書に迫る。
「うわぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!????」
その最中、闇の書は雄叫びの様な悲鳴を上げながら障壁を展開するが、奔流と呼ぶに等しい二人の砲撃の雨に対しては無力に等しく薄紙を破くが如く。 意図も容易く突き破られその奔流に吞まれていく。 そして、左腕に巻き付いていた防御プログラム体【ナハトヴァール】が消し飛び、闇の書を縛る物がいなくなる。
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「はやて、出るぞ!」
「うん!」
中で戒翔はベルカ式とミッド式を発動し、その自身の上に月と太陽の文様の入った魔法陣を展開し、はやてとアインスの手を取る。
「彼女達の新たな門出の時・・・行くぞアル! アカシックノヴァ・・・!!!!」
《fire》
戒翔の目の前に収束するが膨大な魔力が収束し、発射されるのと同時にガラスが砕ける様な音を立てて暗闇の空間が砕け散る。