「・・・これは」
いつまで待っても何の衝撃も無い事に不審に思ったリィンフォースは目を開ける。 そして、その目に飛び込んで来た景色に言葉を無くした。
「貴様、我の財に何をした!」
「・・・別に、ただ破壊しただけだ。 概念武装が殆どだったが完全消滅させるには至らなかったがそれでも修復にはかなりの時間を費やす事になるだろうな。」
「破壊しただと・・・? 貴様、名はなんという」
「黒逸戒翔だ。」
「そうか。 この我が名を覚えてやる光栄に思うが良い! そして、我の財に傷を付けた事、死を持って償うが良い!」
「またあの攻撃か!?」
「リィンフォース、俺の後ろから出るなよ?」
抱き寄せていたリィンフォースを自身の後ろに立たせると戒翔は一振りの野太刀を手にして、ギルガメッシュを見据える。
「な、何をしている! 私は所詮はプログラム体だ! 何故、身を挺して守ろうとする!」
「なにを言っている? はやての家族を護るのは俺の仕事であり義務だ。 お前には人の心があるのだし、こうやって触れて話せる。 どこがプログラム何だ?」
「黒騎士・・・」
「俺には黒逸戒翔って名前があるんだ。 出来ればそっちで好きなように呼んでくれ。」
「死ねぇ!」
呆けるリィンフォースを尻目にギルガメッシュの声に応じて背後に待機していた剣群が一斉に戒翔とリィンフォースに向けて放たれる。
「我流神明流奥義【無烈桜花斬】!」
腰溜めに野太刀を構え放った神速から放たれた無数の斬撃が迫る剣群を迎え撃つ。 剣戟の音と共に物が破壊される音が連続して鳴り響く。
「一度ならず二度までも我の財を壊してくれたな! もう容赦はせん・・・起きろ【
激昂しながら手元に波紋を発生させながらとある武器を手に取る。
「・・・とうとう出してきたか。」
「アレは剣・・・なのか?」
ギルガメッシュの出した歪な剣を見て戒翔は冷や汗を流し、リィンフォースはその異形の剣を見て訝しむ。
「世界を分かつ剣の一撃、受ける事の褒美を与えよう!」
「ッ!? なんだあの魔力は!?」
「絶対に俺から離れるなよ? あの宝具は世界を分断したと逸話にあるギルガメッシュの真の宝具だ。 宝具のランクはEからEXと格付けされていて、奴の持つ宝具はEXランク。 そして属性は対人、対軍、対城、対界宝具と更に細かい分類付けがされ、奴の物はその対界宝具とされ、その威力は推して図るべしだ。」
中腰で構えるのと同時にその異形としか形容できない円柱の剣は上下で別々の方向に回転を始めて魔力を急速に高めていく。
「疾く消えよ!
ギルガメッシュが更に身を引く。 その様は弓を引き絞るように突きの態勢でその荒れ狂う魔力を解き放つ為に更に圧縮していく。
「戒翔!」
「バハムート! 最大防御! 四点結界! 多重防御陣!」
《OK》
叫ぶリィンフォースを気にしつつも戒翔は英雄王の最高にして最強の一撃を受け切る為に幾重にも防御魔法を目の前に展開していく。
「小細工を弄してもこの剣の前には無に帰すのみぞ!
そして解き放たれた莫大な魔力を内包した砲撃の様な攻撃が辺りの空間を食い潰しながら戒翔達に迫る。
「オォォォオォォォオオォォッ!!!! 【最大魔力解放】」
対する戒翔は今の現状で出しうる
「潔くこの世から消え去れェェェェ!!!!」
「負けて堪るか! 英雄王、お前を倒し俺達は明日へと向かう! 絶望を経て漸く明日と言う希望を得たこいつ等を俺が護ってみせる!」
「ならば耐えて見せよ! それが我の最大の試練よ!」
直後、戒翔の張った障壁にギルガメッシュの宝具の一撃が接触し、一気に紙の様に幾つもの障壁を突き破る。
「戒翔!」
「くそ、やはり・・・人の身のままではこれが限界なのか! だが」
そう悔しげに言った戒翔の表情は苦悶の色を濃く写し、汗だくになりながら障壁に回している魔力の制御に集中していた。 その為にこの後に起きる事態を予想することが出来なかった。
「もう良い、お前は良くやってくれた。 だからお前が死ぬ事は・・・無い!」
「ッ!? リィンフォース何を」
「ありがとう、だがこんな私の為に命を捨てるな」
戒翔の後ろにいたリィンフォースが戒翔を真横に思い切り突き飛ばし、急な事に一瞬、動きが止まり戒翔はその光景を見る事になる。
「我が主の事を頼む」
「リィンフォースゥゥゥッ!!!!」
そうリィンフォースは告げて乖離剣の光に吞み込まれ巨大な爆発を起こしたのである。 その光景を見て戒翔は喉が裂けんばかりに主思いの優しい魔導書の名を叫ぶ。
勢いに任せて書いてしまったが、これはリィンフォースは生きているのかとても不安ですが、読者からはどんな反応があるのか怖い所ですが、次の次でA'S編は最終回を予定しています。 読んで楽しんでくれれば幸いです。 また、ご意見御感想をお待ちしておりますm(__)m