『アカシック・ノヴァ、恐ろしい魔法だな。』
「塵もも残さずに消し飛ばす技ってか説明が難しいから簡単に言えば世界の理を弄ってその弄った場所に対象者を放り込むって事だな。」
『・・・かなり大雑把な説明だな。』
「まぁ、説明しようとしても理解し辛いぞ? 因果律にアカシックレコードなんて事を一から説明した所でヒトの身で扱える物では無い。 奴の残骸でも確認するか?」
ユニゾン中のリィンフォースと会話をしつつ戒翔は目前に魔法陣を展開し、門を作り対象であるギルガメッシュだったモノを取り出すが
「・・・おいおい、アレを喰らって生きてるとかマジでバケモンだな。」
「戯けが、我の財を甘く見るなよ? この世の全てをこの手に収めているのだ。 その我の財の内にある不死鳥の涙を服用して蘇ったまでの事。 流石に消滅一歩手前には肝を冷やしたがな。」
門から現れたギルガメッシュは鎧は上半身が吹き飛び、腰から下は辛うじて原型を留めているが言当たる所にひびが入った状態でギルガメッシュ本人も一命を取り留めているが不死鳥の涙を服用したからと言って因果律の上に確定していた結果を完全には覆す事叶わずに所々に怪我を残していた。 そんな状態でも腐っても人類最古の英雄王。 苦悶の表情を見せずに悠然と立っていた。
「まぁ、これ以上は我も戦えぬ。先の一撃が再生機能に甚大なるダメージを与えて動作不良を起こしているのでな。 闇の書の闇のコアとしては二度と動く事は無いだろう。 正真正銘トドメとなった訳だ。 喜べ御使い、我を負かした事を誇りに思え。 そしてそんな我に勝った褒美にこの闇は我が持っていく。」
「・・・そこまで大盤振る舞いして英雄王、お前に益はあるのか?」
「王たる我がこの様な聖杯に呼ばれる以外で至高の戦いが出来た事、全力に近い能力を使っての闘争が出来たと言う益がある。 それに神の代行者たる時の御子と戦えたのだ。 とても有意義な時間であった。 その礼だ。素直に受け取れ、」
「いつからお前は戦闘凶になった? 自称裁定者じゃ無かったのか?」
「我は今でも人類の裁定者よ。 その上で戦いも好きなだけよ。 様は暇つぶしが出来ればそれでよいのだ。」
「そんな性格だったかお前は?」
「我は昔から面白い事は兎に角楽しむ事にしている。 それが闘争だろうと、世界の滅亡だろうと関係ない。」
「うん、お前はお前だな。 世界は違えどそこは変わらないのな。」
ギルガメッシュの言葉に戒翔は苦笑する。
「む…そろそろ時間の様だな。」
微かにギルガメッシュの足下から光の粒子が流れ、その粒子に乗るようにしてギルガメッシュを構成している身体が崩壊を始める。
「もう会うことも無いだろうな。」
「そう寂しい事を言うな。 我の友としての忠告だ。 夜天の書の深部にいる者達を救え。 それが成さなければ世界が終わる。」
「待て、どういうことだ!」
「ではな。 写し身の我では無く本来の我は既にこの世界にいる。 理由は時が来れば自ずとわかるであろう。」
ギルガメッシュは言うだけ言って一気に身体の崩壊が進み、消えていく。
「いったい、どういう事だ?」
か戒翔はかギルガメッシュが残した言葉に言い知れぬ不安を抱くのであった。