少年の異世界戦記~リリカルなのは編~   作:クロイツヴァルト

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砕け得ぬ闇編
異常事態発生!?


 

 

 「それで、話と言うのは?」

 

 「ギルが残した言葉にあった夜天の書の深部にある者達ってのはどういう事かって事を調べているんだが・・・」

 

 アースラにあるデバイスルームにてシャーリーとアインスの二人を助手にして戒翔は夜天の書に探査プログラムと精査プログラムを走らせていた。 開示されていく膨大な量のデータを流し読みしながらクロノの言葉に返す。

 

 「深部って、闇の書の闇がその深部にあたるんじゃないのか?」

 

 「そう思って元暴走体のコアを調べてみたがそれらしい痕跡は全くない。 で、夜天の書はどうかなって思って今、探査、精査の二つのプログラムを使って調べているんだが」

 

 「今の所はそんな物は見当たらないんだよね。」

 

 「私も長年の事、書の管制人格をしているがあの男が言うようなものは全く感知した事が無い。」

 

 「って事は、だ。 巧妙に隠されたシステムか何かがあるって事だよなっと。」

 

 《alart》

 

 戒翔が何かを見つけるのと同時にデバイスルーム内で異常が発生する。

 

 「な、なんだ?!」

 

 「っち、トラップか!」

 

 夜天の書が紫色のベルカ式の魔方陣を展開するのと同時に戒翔の中から何かが抜け、朱、蒼、紫、赤紫の四色の球体がデバイスルームから抜け出す。

 

 「くッ、バハムート! 追跡は」

 

 《始めている。 転移先は海鳴市洋上付近に巨大な魔力反応が一つに海鳴市市街地に三つの反応確認》

 

 「よーしよし、さて俺から魔力奪って実体化するとは・・・オシオキもとい調教が必要だな?」

 

 「普通は逆じゃないのか?」

 

 「んな事は関係ない。 兎に角、なのは達にも通信入れとけ。 夜天の書から正体不明の反応が四つ海鳴市に出現。 不測の事態に合わせて注意してくれ。ってな。 俺は先に出張る」

 

 「ならば私も」

 

 「リィンフォースは待機だ。 前回の戦いの時の損傷がまだ癒えて無いのに出て悪化されても困るからな。」

 

 そう言って戒翔はリィンフォースを開いているデバイス用の調整曹に放り投げて閉める。

 

 「戒翔!」

 

 「悪いな、俺はもう・・・失いたくないんだ。」

 

 叫ぶリィンフォースを置いて戒翔はデバイスルームから出て行く。

 

 ――――――――――――――

 

 「エイミィ、海鳴市の状況は?」

 

 『現在は結界魔導師で隔離して様子を見ている所だよ。』

 

 「そうか。 もしかしたらその四つの魔力反応が問題を起こす可能性を考慮して俺は出る。 俺の魔力の大半を一時的にとはいえ奪って逃走した事から生半可な魔導師を警戒にあたられると逆に負傷者を出しかねない事から監視に勤めて主力メンバー達が来るのを待つ様に指示しておいてくれ。」

 

 エイミィの言葉に戒翔は通路を歩き、転送ポートに向かう。

 

 「さて、ギルの言っていた者達は何者なのかきっちり教えてもらおうじゃないか。」

 

 そう言って戒翔はBJを展開しデバイスを展開する。 その時、戒翔は自身のデバイスに違和感を覚えるが微かな事なので頭の隅に追いやる。

 

 『戒翔、僕達も後から出るからそれまでは無茶な行動だけはしないでくれ。』

 

 「善処はするが、俺の魔力を奪っている時点で静観していたらヤバい事になりかねん。 悪いが、要望は叶わないかもしれん。」

 

 『それでも君なら勝手に突出して無理をしてでも今回の様な事態を収めようとするから此方としても心臓に悪いんだ。』

 

 エイミィの横にいるクロノが戒翔に注意をするが、険しい表情のまま戒翔は通路を歩きながらクロノの言葉に答える。

 

 『戒翔!』

 

 「スマナイな。 俺の魔力って事は一刻の猶予も無い。」

 

 転送ポートに辿り着いた戒翔はホロウィンドウを展開して座標軸の設定を手早く済ませ

 

 「転送ポート起動。 目標地点、海鳴市近郊」

 

 そして戒翔は転送魔法の光の中へと消える。 これが後に大変な事態になると誰も思いもしないのである。

 

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