「で、なぜこうなった…」
戒翔の目の前には三㍍を超える巨大な猫が後ろ足で自身の顔を掻いていた。それは数十分遡る…
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月村邸の青々とした木々が生える中庭に設けられたテラスで和気藹々としたお茶会の中で戒翔は
「…いい加減、俺の頭はお前の席ではないと言ってるだろう?」
1人木陰に座り頭の上に乗っかる者を胸の所で抱き直す。
「ニャ~?」
「絶対分かってない鳴き声だよな…?」
「「「「ニャァァァァ・・・・」」」」
「……なにっ!?」
複数の猫の鳴き声に反応した戒翔は木陰から素早く飛び出し、すぐさま背後を見ると…
「何故こんなに猫がいるのだ!?」
戒翔の目の前には一匹ではなく十数匹もの猫が戒翔の動向を探るように微動だにしないがいつでも飛び掛かれるように構えていた・・・。
「(どうする?腕の中には仲間がいるとはいえ猫は基本的に好奇心旺盛で懐っこい奴もいるがこの数は・・・)《パキッ》パキ」
思案していた戒翔だが、後ろに後退しようとした所で足元の木の枝を踏んでしまい、それを確認しようと猫たいから目を離した瞬間、戒翔の頭上が暗くなる。それの意味する事は
「「「「ニャァァァァァァァァァ!!!!!!」」」」
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」
戒翔は大量の猫が飛び掛かってくるという異様な光景に流石の戒翔ですら動けずに猫の津波に吞みこまれる。倒されたものの戒翔は上から圧し掛かってくる猫を一匹一匹を引き剥がして行くがその度にその場を埋める様に猫が殺到してくる。
「・・・・・・・だぁぁぁぁっ!鬱陶しい!!!!」
そう吼えながら立ち上がり戒翔は無理やり猫を引き剥がすが、その中の一匹が懲りもせずに戒翔に飛び掛かるがそれはある少女に止められる。
「こら。戒翔くんに迷惑かけちゃダメでしょ?」
腕の中に抱える様にキャッチしたすずかはその猫を注意する。そして、そんなすずかの登場にその場にいた猫たちは散り散りに逃げて行く。
「ったく、大変な目に遭ったな…。」
「ふふふ、戒翔くんって凄いね。この子達がここまで懐くなんて。一種の才能かもね?」
すずかの言葉に戒翔は心底ウンザリした様な表情をする。
「勘弁してくれ。あれはどんな奴でも軽いトラウマだぞ?視界を埋め尽くすほど飛び上がってくる猫とか・・・。確かに昔から動物には異様なまでに集ってくるから身体能力は自身があるけ「きゃっ!!!!」どなっと!」
すずかの腕に抱かれていた猫が急に腕から飛び抜ける。その際にすずかがバランスを崩すがすぐに戒翔がすずかの腕を引っ張り自身の体に引き寄せて抱き止める。そんな中でその猫は「ニャァ~!」と一鳴きすると生い茂る森の中へと走り去る。
「月村さん、大丈夫だった?」
「ひゃ、ひゃい!だいじょうふれす////」
戒翔の言葉にハッと我に返ったすずかだが頬を赤らめ、呂律が回らないのか言葉を噛み朱かった頬が更に赤身を帯びていた。
「さて…、ちょっと運動したからお茶菓子でも食べながらティーブレイクと行きますか。」
月村さんにそう声を掛け、いざバニングスさんと高町のいるテーブルに体を向けると本来いる筈の人物が1人消えていた。
「・・・・・・高町さんは?」
「良く分からないけど血相変えて慌てた様子で向こうにいったわよ?その前にはユーノが猫に追われて今、なのはが向かった先に逃げて行ったわ。」
「(なのはが血相を変え、慌てる。そして、ユーノとか言う奴は事前に打ち合わせをしたのか猫をダシに使い離れ、なのはは…彼女には演技は無理か…。兎に角、猫の後をつければば問題ないだろうな・・・だが、十中八九ジュエルシードだろうな。)悪い、なのはが心配だから一応様子を見に行ってみる。」
「早く戻ってこないとお菓子しなくなるかもよ?」
「ソッコーで終わらして来る・・・。」
アリサの言葉に戒翔は急ぐために全速力で出ていった。