今回は切りどころ悪くていつより短いです。
雄英の嘘の震災や事故ルーム施設、通称USJ に来た生徒達を迎えたのは圧倒的"悪"。ワープゲートから死柄木弔率いる駒と黒霧に、脳が出た怪人【脳無】、ヴィラン連合であった。
「一塊になって動くな!」
「相澤先生……?」
「あれはヴィランだ!」
相澤は瞬時に状況を把握し生徒達に呼びかける。生徒達はその声に身構える。
「先日頂いたカリキュラムにはここにオールマイトがいるはずでしたが……」
「……はぁ?……平和の象徴……オールマイトがいない……?」
死柄木は目を細め生徒達を見つめ、手を催したマスクの下で不気味な笑みを作る。
「子供を殺せばくるのかぁ?」
生徒達を守ろうとヴィランの集団に相澤が飛び込もうとすると、ワープデートからもう一人が出てくる。相澤は舌打ちをしそこから出てくる人影を睨み付ける。
場に緊張が走るなか現れた。
パジャマ姿の描禄が。
「あっ、死柄木殿!」
「はっ……?」
「寝坊してしまったである!ごめん!」
間抜けな声を出す死柄木に頭を押さえる黒霧。そしてその人物の場違いさに警戒する相澤。
「……なに……やってんだよ……。お前、タイミング悪すぎだろ!空気読めよ!」
「空気?今日の気温は暑くもなく寒くもなくお出掛け日和である、とニュースキャスターのお姉さんが言ってたぞ!まさに、絶好の襲撃日和であるな!」
「その情報要らねぇーよ!雰囲気崩壊するだろ!」
「なっんと……それは失礼した!ちょと待っててくれ、直ぐに戻る!」
「はっあ!?おい!」
再度ワープゲートとに戻る描禄に苛立つ死柄木。それを呆れたように傍観する黒霧。意味が分からず困惑する生徒、教授一同。
そして、再び着替えを終えた描禄が戻ってくるときにはその手にスピーカーを持っていた。それを床に置きタブレットを操作し、スピーカーから音楽が流れる。ゲートの時に戦闘中にかかるもののよえな、歌詞が入っておらず一定のテンポを繰り返すものだ。
「おいぃ!はっ?お前なにしってんの!?」
「いや、雰囲気を出そうとBGMをと……」
「い・ら・ね・えぇ!!」
首をかきむしる死柄木と、顎に手をおき何か他に策はないかと考えている描禄。そのユルユルになった空気を戻そうと黒霧が「そんなことよりも、先ずは"アレ"らを片付けるべきでは?」と言う。
「……そうだな、そうだよな。お前のせいで雰囲気ぶち壊しになったんだら、ちゃんと働けよ!描禄!」
「ん?ごめん、我輩戦闘は専門外である!手とか怪我したらヤバイし、痛いの嫌いだし!」
「……もう、お前本当何しに来たんだ……」
ツッコミ過ぎて死柄木が疲れたように項垂れる。目の前ではチンピラヴィランどもと相澤が戦っている。黒霧もいつの間にか生徒達の所に行っている。
死柄木はこことその他達の所での雰囲気の落差に頭が痛くなる。
「でっ、何食べてるんだ?」
「朝食の目玉焼きである!」
「なんでだよ!?てっか今昼だ!」
「死柄木殿は目玉焼きには何をかけるぞ?我輩は塩派である!」
「軽く俺の発言を無視するなよ……!普通に醤油だろ」
「んっ、そうであるな!醤油…………あっ、家に忘れてきた……」
「…………」
疲れてきたのか荒く息をする相澤は、その会話を聞き殺意が増幅する思いだった。何故こんな雑談を聞かさえなければいけないのか。どちらかというと描禄に寄るところが大きいが相澤からすると、それに付き合う死柄木も同罪だ。
いくらザコといえこの数を相手にするのは流石に厳しい。目が乾き個性を消せる時間も段々と短くなってきている。このままでは殺られる。
「死柄木殿……」
「持ってないから」
「ムッムム……まだ何も言ってなからう!」
「じゃあ、なんだよ」
「醤油持ってないか?」
「持っていると思うか?」
「いや?」
「じゃあ、聞くなよ……」
肩にかけた鞄から塩を取りだし振りかけ、目玉焼きを食べる描禄。死柄木はなんでこいつ来たんだ?と言うかなんで仲間にしたんだっけ?と怒りを通り越し逆に冷静に考えるのだった。
「しょぱっ!!かけすぎた……」
ペッペッと吐き袖で拭い、お茶を飲む描禄に死柄木は静かに呟く。
「もう、お前帰れよ」
次はもう少し長く書きたいものです。