自由奔放な常識人は迷惑   作:八又ノ大蛇

3 / 3

 今回は切りどころ悪くていつより短いです。


三噺~目玉焼きはソース派?醤油派?それとも塩派?~

 

 雄英の嘘の震災や事故ルーム施設、通称USJ に来た生徒達を迎えたのは圧倒的"悪"。ワープゲートから死柄木弔率いる駒と黒霧に、脳が出た怪人【脳無】、ヴィラン連合であった。

 

「一塊になって動くな!」

「相澤先生……?」

「あれはヴィランだ!」

 

 相澤は瞬時に状況を把握し生徒達に呼びかける。生徒達はその声に身構える。

 

「先日頂いたカリキュラムにはここにオールマイトがいるはずでしたが……」

「……はぁ?……平和の象徴……オールマイトがいない……?」

 

 死柄木は目を細め生徒達を見つめ、手を催したマスクの下で不気味な笑みを作る。

 

「子供を殺せばくるのかぁ?」

 

 生徒達を守ろうとヴィランの集団に相澤が飛び込もうとすると、ワープデートからもう一人が出てくる。相澤は舌打ちをしそこから出てくる人影を睨み付ける。

 場に緊張が走るなか現れた。

 

 パジャマ姿の描禄が。

 

「あっ、死柄木殿!」

「はっ……?」

「寝坊してしまったである!ごめん!」

 

 間抜けな声を出す死柄木に頭を押さえる黒霧。そしてその人物の場違いさに警戒する相澤。

 

「……なに……やってんだよ……。お前、タイミング悪すぎだろ!空気読めよ!」

「空気?今日の気温は暑くもなく寒くもなくお出掛け日和である、とニュースキャスターのお姉さんが言ってたぞ!まさに、絶好の襲撃日和であるな!」

「その情報要らねぇーよ!雰囲気崩壊するだろ!」

「なっんと……それは失礼した!ちょと待っててくれ、直ぐに戻る!」

「はっあ!?おい!」

 

 再度ワープゲートとに戻る描禄に苛立つ死柄木。それを呆れたように傍観する黒霧。意味が分からず困惑する生徒、教授一同。

 そして、再び着替えを終えた描禄が戻ってくるときにはその手にスピーカーを持っていた。それを床に置きタブレットを操作し、スピーカーから音楽が流れる。ゲートの時に戦闘中にかかるもののよえな、歌詞が入っておらず一定のテンポを繰り返すものだ。

 

「おいぃ!はっ?お前なにしってんの!?」

「いや、雰囲気を出そうとBGMをと……」

「い・ら・ね・えぇ!!」

 

 首をかきむしる死柄木と、顎に手をおき何か他に策はないかと考えている描禄。そのユルユルになった空気を戻そうと黒霧が「そんなことよりも、先ずは"アレ"らを片付けるべきでは?」と言う。

 

「……そうだな、そうだよな。お前のせいで雰囲気ぶち壊しになったんだら、ちゃんと働けよ!描禄!」

「ん?ごめん、我輩戦闘は専門外である!手とか怪我したらヤバイし、痛いの嫌いだし!」

「……もう、お前本当何しに来たんだ……」

 

 ツッコミ過ぎて死柄木が疲れたように項垂れる。目の前ではチンピラヴィランどもと相澤が戦っている。黒霧もいつの間にか生徒達の所に行っている。

 死柄木はこことその他達の所での雰囲気の落差に頭が痛くなる。

 

「でっ、何食べてるんだ?」

「朝食の目玉焼きである!」

「なんでだよ!?てっか今昼だ!」

「死柄木殿は目玉焼きには何をかけるぞ?我輩は塩派である!」

「軽く俺の発言を無視するなよ……!普通に醤油だろ」

「んっ、そうであるな!醤油…………あっ、家に忘れてきた……」

「…………」

 

 疲れてきたのか荒く息をする相澤は、その会話を聞き殺意が増幅する思いだった。何故こんな雑談を聞かさえなければいけないのか。どちらかというと描禄に寄るところが大きいが相澤からすると、それに付き合う死柄木も同罪だ。

 

 いくらザコといえこの数を相手にするのは流石に厳しい。目が乾き個性を消せる時間も段々と短くなってきている。このままでは殺られる。

 

「死柄木殿……」

「持ってないから」

「ムッムム……まだ何も言ってなからう!」

「じゃあ、なんだよ」

「醤油持ってないか?」

「持っていると思うか?」

「いや?」

「じゃあ、聞くなよ……」

 

 肩にかけた鞄から塩を取りだし振りかけ、目玉焼きを食べる描禄。死柄木はなんでこいつ来たんだ?と言うかなんで仲間にしたんだっけ?と怒りを通り越し逆に冷静に考えるのだった。

 

「しょぱっ!!かけすぎた……」

 

 ペッペッと吐き袖で拭い、お茶を飲む描禄に死柄木は静かに呟く。

 

「もう、お前帰れよ」

 

 

 

 





 次はもう少し長く書きたいものです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。