異世界で剣術修行してみた件   作:A i

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今回の話はエマちゃんと晋介に急展開です!
なので楽しんで読んでください。
感想、評価お願いします。


メリークリスマス!

ペナ、ギルとの戦闘を終えた俺たちだったが困っていることがあった。

それは

 

「この二人、どうすんの?」

 

この一言に尽きるだろう。

 

俺は黒髪の美女ペナとの死闘の末、途中死にそうになりながらも勝利を収めることができた。

エマちゃんはというと、俺が店内で戦い始めてたころに外で白髪の美女ギルとの戦闘になったらしい。

エマちゃんはその子にかなり手の内がばれていたらしく、あらかじめ転移魔法による瞬間移動は結界により封じられ、敵の実力も相当高かったようなので苦戦したそうだ。

しかし、エマちゃんも結果的には白髪の美女ギルになんとか勝利を収めたのだった。

 

ここまではよかった。

命を狙う暗殺者二人を見事撃退することができたのだから。

 

倒された美女二人は地面に横たえてある。

だがしかし、今もなお昏睡状態の二人をこのままおいていっても良いのだろうか。

もし、ジャバウォックの手先である彼女らが目覚め、ここの場所をリークされれば、俺たちはあの城を後にすることは避けられないだろう。

かといって、俺にはこの二人を口止めのために殺す、なんて言うことはやりたくないしできない。

 

何かいい手は無いだろうか・・・。

 

無い頭をいくらひねってもないものはない。

だから、エマちゃんに相談しているのだった。

 

「この二人どうすんの?」

 

するとエマちゃんは先ほどまで泣きじゃくっていたせいで赤くなった目をこちらに向ける。

 

「晋介君が言いたいことはだいたい分かってるわ。殺したくないんでしょ?」

 

なぜか、呆れ気味に俺の考えを言い当てるエマちゃん。

言葉に出さずとも伝わるなんて・・・以心伝心だぜっ!

これは結婚するしか無いっ!

そんなあほなことを考えつつ、二人の処遇について自らの考えをのべた。

 

「ああ、できれば殺したくは無い。かといって野放しにするのもな・・・。」

 

そう言うと、ジト目で見つめてくるエマちゃん。

あれなんか怒ってる?

 

「この子達がかわいいからそんなこと言ってるんじゃないよね・・・?」

 

怖い!エマちゃん怖い!

普段はキャピルンッ☆みたいなかわいい声してるのにどこからそんな冷たい声が出せるんだ・・・。

女の子って恐ろしい!

 

「違うよ、そんなわけ無いじゃ無いか。」

 

そう答えるがエマちゃんは相変わらずジトーとした目つきだ。

 

「ホントにー?」

 

「ほんと、ほんと。マジもマジの大マジだよ!」

 

「むー、なんか怪しいなあ・・・。まあ、そういうことにしといてあげる。」

 

なんとか納得してくれたみたいだ。

あぶねー、美少女だからっていうのあながち否定しきれねーからこれ以上疑われたら白状しちゃいそうだったぞ。

美少女を殺すなんてあり得ないぜ!って。

でもそんな俺でもこれだけはいえる。

どんな美少女でもエマちゃん以外は好きにならねー、と。

この三ヶ月ほどの異世界生活ではほぼ毎日生活を共にしてきたし、困難も乗り越えてきたんだから。

ポッと出の美少女キャラでは俺たちの絆には割り込めねーのさ!

ひとりそんなことを納得しているとエマちゃんはなにやら思案顔で

 

「でも、この二人なにか妙なのよね。二人とも魔女は魔女なんだけど魔力の保有量が少なすぎるような気がするのよ・・・。」

 

そうか?ペナはばんばん魔法使ってたぞ・・・?。

まあでもエマちゃんみたいに大火力の遠距離魔法とか、転移魔法は使ってなかったはなかったか・・・。

 

「でも、そういう魔女もいるんじゃ無いの?」

 

「うん、そういうこともあるんだけど、それよりも妙なのは彼女たちの魔力の色なの。魔力の色は人間でいうところの指紋とおんなじで魔女によって異なるの。でも、今の二人組の魔力は全く同じだった・・・。そして、私はあの魔力の色を見たことがある。」

 

そういっておびえたように自分の体をかき抱くエマちゃん。

なにか恐ろしい考えに至ってしまったようだ。

 

「どうした?エマちゃん?」

 

「まさか・・・!あり得ない・・・。あの子達は、元人間・・・?」

 

なっ!どういうことだ?

魔女しか魔力を体内に保持できないんじゃないのか?

 

「どういうことだ?」

 

そうエマちゃんに問うと、彼女はおびえきった様子で

 

「だから、あの子達は作られた魔女だって言うことよ!そうじゃないと説明が付かない!あの最強最悪の魔女ミカエルの魔力とおんなじ色だなんて!」

 

ミカエル。

その名は前に少し師匠から聞いていた。

神聖剣帝の契約魔女にして最強の魔女。

彼女の持つ魔力はエマちゃんの持つ魔力に量では見劣りするものの、質においてはこの世界で比肩するものは無いという。

神聖剣帝の相棒ではあるが別に助け合う、などという考えは持ち合わせてはいないようで、ミカエルは真理の探究のために神聖剣帝を利用し、神聖剣帝は彼女を力を引き出す道具としか見ていない。

だからこそ、二年前のあの戦いではかろうじて逃げ切ることができたのだそう。

もし、ミカエルが本気でエマちゃんの邪魔をしていたら確実に捕まっていたのだ。

 

そんなミカエルの魔力を持つ魔女が何人もいるはずが無いことは俺にだって分かる。

 

「でもどうやって魔女を作るんだ?」

 

そう聞くとエマちゃんはさらに深刻な顔になった。

 

「生後間もない胎児に魔女自らの魔力を注ぎ込むの・・・。でもそんな自然に反したことおいそれと成功するはず無い!成功確率なんてそれこそ何千、何万分の一かそれ以下よ!どれだけの未来ある子供達の命をもてあそんだら気が済むの・・・?」

 

悪魔の所行とはまさにこのことであろう。

人の命をまるで使い捨ての道具や実験動物と同じように扱う。

とても同じ人の血が通っているとは思いがたい。

 

「だから、あの子達もどこかおかしかったのかもしれないな・・・。」

 

殺人をまるでゲームのように楽しむあの姿は一生忘れることのできない狂気の沙汰だった。

おそらく、魔女となった彼女たちは日々過酷な訓練を受け続け、とうとう精神の均衡が崩れてしまったのだ。

日々向き合う人の死に心が耐えきれずに・・・。

なんたるむごさ!なんたる非道!

こんなことが許されて良いのか!

 

そんなもやもやとした行き場の無い憤りに苦しんでいると

 

「でもこれなら私の魔法で元の人間に戻してあげられるかも・・・。」

 

そう言って彼女たち二人の元に近づいていくエマちゃん。

元に戻せるのか・・・?

エマちゃんの方を見る。

するとエマちゃんは両手を前に出し、呪文を唱え出す。

聞いたことも無い言葉だ・・・。

詠唱が終わると彼女たち二人の胸がまばゆく光り出す。

そして、詠唱が終わると同時にその光が飛び出した。

ふわふわと漂っている。

綺麗な紫色の光である。

エマちゃんの差し出した両手に吸い込まれ跡形も無く消え去ってしまった。

 

「ふー、これで完了。なんとかミカエルの魔力を取り出すことができたわ。」

 

「これで、彼女たちは魔女では無く、人間に戻れたんだな?」

 

「ええ。これですべて元通り。あとはこの子達が目を覚ますのを待つだけね。」

 

しかし魔女で無くなっても心がジャバウォックのものとなっていてはおとなしく連れて行かせてはくれないだろう。

それをエマちゃんに伝えると

 

「それも大丈夫。ミカエルの魔力には強い催眠作用があってこの子達はそれによって洗脳されていたの。だから魔力さえ取り除けば問題無いはずよ。」

 

そう言って笑いかけてくるエマちゃん。

いや、君すごすぎでしょ・・・神だ。

でもよかった。この子達がこれから先普通に生きていけるかもしれないんだから。

普通の美少女らしい生活を送ってほしいものだ。

 

そんな願いが通じたのかいざ知らず、黒髪美女のペナが目を覚ましそれに続いてギルも目を覚ました。

二人とも状況がうまく飲み込めておらず混乱している様だ。

このまま放っておくのはさすがにまずい。

なので、二人には落ち着くまで城に来てもらうことになった。

城には師匠もいるので追っ手が来てもなんとか二人ぐらいなら守り切れるという計算の上だ。

道中二人は終始無言だったが、城の近くまで来るとようやく会話できるぐらいまでは落ち着いてきたみたいだ。

 

「大きなお城ですね?これは晋介さんのものなんですか?」

 

そう言って丁寧な口調で聞いてくるギル。

俺も自然、少し丁寧な口調になる。

 

「いや、残念ながらこれは師匠のもので俺のものでは無いんだよ。」

 

あ、そうなんですか。うん、そうなんだよ。

などと他愛も無いことを話していると無事、城までたどり着くことができた。

ふー、とてつもなく長い長い濃密な一日だった・・・。

城にたどり着いた安心感で眠気が襲ってくる。

やばいやばい。

さすがに二人を案内してからにしないと。

そう思っていると師匠が出てきた。

 

「二人ともなにやらお疲れだな。話は聞いた、よく頑張ったな・・・。で、そちらの美少女が噂の二人だな?まあ何も無いところだがゆっくりしてくれ。あと、エマと晋介君の二人はもう休んで良いぞ。後は私がやっとくから。」

 

そういってウィンクしてくる師匠。

ありがてー。

もう疲労もピークで一刻も早く休みたくて仕方が無い俺はありがたくその厚意を受け取った。

 

「では先に休ませてもらいます。お休みなさい。」

 

エマちゃんも同じようなことをいいお互い部屋へと戻るとすぐに布団に倒れ込み、眠りへと誘われてしまうのだった・・・。

 

 

 

 

 

 

 

次の日

 

起きると目の前に俺の身長ほどあるプレゼント箱があった。

綺麗にラッピングもしてある。

なんだこれ?でかすぎだろ?

クリスマスプレゼントっていうのは分かるんだが・・・。

まさか!エマちゃんがこの中に入っていて「プレゼントは・・・わ・た・し♡」とか言うんじゃ!?

そう思い急いでラッピングをはがしプレゼントを開けると

 

「「「「メリークリスマス!」」」」

 

「うわ!びっくりしたー・・・」

 

驚きながらベッドの上に腰を抜かす。

未だ状況を把握できていないでいると

 

「大成功だね!」

 

「これほどうまくいくとはな」

 

「よかったです、成功して。」

 

「そうだな!ホントサイコー!」

 

などと口々に歓びを表している。

なんなんだこれは・・・。

エマ、師匠だけで無くなぜかギルとペナの二人までもサンタコスに身を包んでいる。

まあ、めちゃくちゃ全員似合ってるんだけどよ。

エマちゃんは言わずもがな、師匠はそのスタイルの良さがさらに際立っているし、ギルとペナに至っては元からの美少女ぶりがさらに高められこの世のものとは思えない・・・。

えらいこっちゃあ・・・。

ここは天国どすかあ?

あまりにも現実離れした光景でなんかよだれでてきたわ!

気が動転してなぜかキレているとギルとペナが二人して不安げに見つめてくる。

 

「「どうですか、似合ってますか?」」

 

やばい・・・。惚れそう・・・。

はっ!いかんいかん。俺はエマちゃん一筋エマちゃん一筋・・・。

ふー、なんとか耐えたぞ。

 

「ああ、とても似合ってるぞ。二人ともすげーかわいいから安心しな。」

 

そう答えるとギルもペナも顔を押さえ真っ赤になる。

ダメだ・・・。かわいすぎる。

やはり知らず知らずのうちににやけていたらしい。

エマちゃんが顔を赤くして

 

「晋介君!なに鼻の下伸ばしてるのよ!」

 

 

「いや、伸ばしてなんか無いぞ・・・。」

 

そう反駁するが

 

「うそ!思いっきり伸ばしてたもん!だらしない顔してた!」

 

そう言って唇をとがらせてそっぽを向くエマちゃん。

おー、怒ってるなーエマちゃん。

どうしたら機嫌直してくれるかな・・・。

うーむ。

あ、あれならどうだ。

思いついたことを実践するべくベッドから立ち上がり近づいていく。

未だそっぽを向くエマちゃんを優しくぎゅっと後ろから抱きしめてやった。

エマちゃんはびくっとしたがされるがままになる。

そして俺は耳元に口を近づけ

 

「大好きだよ・・・エマ。」

 

そう囁きながら優しく頭をなでてあげた。

 

反応やいかに・・・。

 

そう思い、ちらっと伺うとエマちゃんは耳まで真っ赤にして「な、な、な」と謎言語を話している。

 

うーむ、すこしやり過ぎたかな・・・。

 

落ち着くまでなでてあげよう。

 

ナデナデ ナデナデ

 

すると、だいぶ落ち着いてきたのか相変わらず顔は真っ赤だが、目を細め、くすぐったげに身をよじる。

よかった・・・気持ちよさそうにしてる・・・。

 

これで大丈夫かな?そう思い

 

「エマ、さっきの許してくれる?」

 

そう囁くとうん、と首を縦に振ってくれた。よかったー。

うれしさのあまり、エマのほっぺに俺の頬をすりすりしてしまう。

いやがるかな・・・と思ったがエマもまんざらでもないようだ。

俺がスリスリ、とするとエマもスリスリ、と優しく返してくれる。

 

なんかめっちゃ幸せだ・・・。

 

スリスリ スリスリ

 

と自分たちの世界に没入していると

 

 

「「「いつまでやってんだ!!!!!」」」

 

 

というするどい突っ込みが入った。

 

三人とも顔が真っ赤である。

まあそりゃそうだわな。こんなの見たらな・・・。

やばい、暴走してしまった自分が今頃になって超恥ずかしい・・・。

 

でも、エマは未だに腕の中にいて、もぞもぞ動いて俺の懐の感触を楽しんでいる。

向こうを向いていたのを腕の中でうまく反転して、おでこを俺の胸にぐりぐり押し当てたりほっぺをスリスリしたり・・・。

いや・・・、エマさん?聞いてます?

 

「おい、エマ・・・?状況分かってる・・・?」

 

そう聞くと、エマちゃんはトロンとした目で

 

「うん、分かってるよ・・・。告白してくれたんだよね・・・私に。ありがとう。ホントに・・・うれしい・・・。」

 

そう言って見つめてくるエマ。

目は潤み、今にも泣き出しそうだ。

ダメだ・・・。これは我慢できん・・・。

晋介の顔がエマにゆっくりと引き寄せられる。

ぱっちりとした目は潤み、唇はぷるんと柔らかそう。

ほっぺはもちもちで突っつきたくなる。

そんな魅力的な顔で、そんな表情されたら・・・もう・・・。

 

 

チュッ

 

エマと俺の唇が合わさる。

軽くふれあうようなキスだ。でも、たったそれだけでなんと満たされるのだろう。

もっとしたい。でも、これだけで今は満足しよう。

唇をゆっくりと離すとエマが穏やかにほほえみながら見つめてくる。吐息が少しくすぐったい・・・。

エマはまたゆっくりと目を閉じて

 

「晋介・・・だいすき・・・。」

 

そう言ってもう一度口づけをしたのだった・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたか?
晋介とエマちゃんの急展開楽しんでいただけましたかね。
胸がときめいてくれてたらうれしいです。
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