【ゼロの使い魔】×【Bloodborne】助言者ゲールマンの転生記 作:古い底の王
あれから、きちんと部屋に送り届けたのに少女はかなり怒っている。どうやら加速しすぎたらしいが、あまり遅いと走っているだけなので落ちてしまう。
そのことを説明すると、渋々だが納得したらしい。
取り敢えず名前と、ここはどこかを聞くと、彼女の名は【ルイズ・ヴァリエール】といって、貴族の三女らしい。
貴族だというときに胸を張っていたが、別に彼女の功績ではないしな。
と言うよりカインハーストの血族達しか貴族なぞ知らんので、むしろ若干の嫌悪感がある。
そして、ここはやはりヤーナムではないらしい。
詳しくはわからんが、彼女の召喚で私は呼ばれたようだ。なので、暫くは使い魔とやらとして働いてみようかと思う。
「それで、あの空を飛ぶ魔法はどうやったのよ。」
機嫌がおさまったらしいな。まぁ、怒っているだけならかわいいものだ。
メロのやつならガトリング砲で蜂の巣にされるところだ。そう考えると危なかったな。
「先程話した通りだが?」
そういうと、しっかりと考え込むのは良いことだ。どうやら信じていないらしいな。
だがまぁ、考えることは生きることに繋がる。些細なことでも考え、最善の行動を模索するべきだ。
「……たしかに、魔法は唱えていなかった。それに、止めると落ちると言ってたわね。……本当に走ったの?」
ふむ、理解したようだな。頭は悪くないようだが、人は空を走らないという先入観に邪魔されたようだ。
どれ、答えを教えてやろうか。
「私は【加速】と言う秘術を使えるのだよ。私はこの術に馴れているのでな。かなりの加速速度、効果時間を得ている。さらに、これを使うときに私は自らの力だけで行うよう訓練したため、無制限に使える。」
「……つまり?」
「自分の足を加速して、空を走ったのだよ。」
「………はぁ?」
「足を加速し、さらにその状態で、足に力を入れると空気の壁を蹴ることができるのだよ。先程は空気を蹴って走っていたのだよ。」
というと、彼女は頭がいたくなったようだ。どうやらあまりにも常識外だったらしいな。
「……どこまで速くなれるの?」
ふむ、そうさなぁ………おぉちょうどいいものがあったな。
「これを見たまえ。」
そういって見せたのは【獣狩りの短銃】、水銀弾はかなり持っている。
「…どこから出したのよ。……はぁいいわ、続けて。」
という訳で、弾丸を窓に向けて撃つ。音がなり、弾丸が飛ぶが、即座に加速を使い、全身を加速して、追い抜き、キャッチする。
ふむ、まずまずだな。
「…え?いや、なにがどうなったの?」
見えなかったようだな。まぁ致し方ない。
記憶や経験があるまま、最盛期の体に戻れたのならば、これくらいは朝飯前だとも。
「……頭がいたいわ。」
刺激が強すぎたようだな。だが、あの町の私と同期のやつらが全盛期の体に戻ったならばだいたい皆このくらいの強さにはなるだろうな。
ルドウィークやら、ローレンスなんかの古狩人達なら恐らく宇宙の力やら、聖職者の力でより、甚大な被害を出すだろうな。
………呼ばれたのが私でよかったよ。
「それで、それがあなたの武器なの?」
「いや、これは私はほとんど使わないな。私が使うのは…」
ドンッ!
「もっぱらこちらだな。」
取り出したのは妖しくも美しき断罪の鎌。悪夢に捕らわれしものを解放することができる唯一の武器、【葬送の刃】である。
ルイズ嬢はこの鎌が恐ろしいらしく、少し引いている。何十人もの狩人の首をはね、数千の獣の首を落としたのだ。少し覇気が出ているようにも見える。
どうやら、この鎌も万全の状態になっているらしいな。
「どんな魔境に住んでたのよ…。まぁいいわ、強い使い魔ならそれで。今日はもう終わりよ。寝ましょう。また明日色々と教えるわ」
という事で今日はお開きと言うことになった。空を見ると綺麗な金色の月が二つあった。
……一瞬二体の月の魔物を想像して寒気がした。
もう寝るとしよう。
葬送の刃は+10で、血晶付きです。わかる人はわかると思いますが結晶は涙石と赤いブローチです。
狩人のプレゼントというかたちでゲールマンの鎌についています。