"貴方に永遠の愛を"   作:ワーテル

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感想、お気に入り登録など本当に皆さんありがとうございます

少しずつ完成させていきますので、お付き合いください

あと、「お騒がせ理事長マリー」の回で龍騎を学校を辞めさせるというところに『東京に戻ってもらう』という文言が抜けていたのでごめんなさい、修正させてください

それでは今回もよろしくお願いします
本編スタート


はじまりのとき

 

「まさかグループ名決めてないなんて…」

「梨子ちゃんも忘れてたでしょ〜!」

「とにかく早く決めないと」

 

チラシを配り終えた後、いつものように砂浜で練習をしていた

 

でもまさか、ルビィに「グループ名はなんていうんですか?」って言われるまでこんな重要なことに気がつかないとはな…

 

「やっぱ学校の名前が入ってた方がいいよね、浦の星スクールガールズとか」

「んー、なんか普通」

「むぅ、じゃあ梨子ちゃん考えてよ〜ほら、東京の最先端の言葉とか!」

「じゃあ、3人海で知り合ったからスリーマーメイド…とか?」

「「1,2,3,4・・・」」

「ちょっと待って!今のなし!」

 

スリーマーメイドかそんな悪くないと思うけどな

 

「そんなに悪くないんじゃないか?スリーマーメイド」

「うっ!」

 

あれ?梨子今明らかにやばい音したぞ?大丈夫か?

 

「りゅうくん、今の梨子ちゃんには逆効果だよ…」

「はぁ?どういうことだ?」

「はぁ・・・」

 

なんで千歌にため息つかれなくちゃいけないんだ、そしてなんだこの屈辱は…

 

「曜ちゃんはなんかない?」

「制服少女隊!とか?」

「ないね」「ないわね」

「えっ!なんで!?」

グループ名ひとつ決めるのもなかなか大変だな

 

「りゅうくんは?なんかないの?」

「いや、だから俺はスリーマーメイドがいいと」バタッ!

「えっ?おい!梨子!?」

 

梨子がその場に倒れこんでしまった

 

「りゅう、もうわかってやってるとしか思えないよね」

「りゅうくん、梨子ちゃんがかわいそうだよ」

「なんで?俺なんかした?てか、梨子も海に飛び込もうとするな!死ぬぞ!」

 

俺が何をしたっていうんだ、千歌や曜からは責められるし、梨子は行動が謎だし、もうイミワカンナイこの子達…

 

 

それから俺たちは思いついた限りの言葉を砂浜に書いていった

 

ただ、なんだこのみかんとか壁とか海鮮とか…

ヨーソローまであるし、これに関しては完全に掛け声だろ…

 

「やっぱこういうのは言い出しっぺが決めるべきじゃない?」

「さんせーい!!」

「私か〜」

 

なかなか決まらず再び千歌に回ってきたみたい

 

「ん?なんだろう、あれ」

 

千歌が何か見つけたようで少し離れた波打ち際まで駆けていく

それに続いて曜、梨子、そして俺も千歌を追うようにその場所に向かう

 

 

「エーキューours?」

「それもしかしてアクアって読むんじゃない?」

「水ってこと?」

 

俺たちの向かった先には『aqours』と刻まれていた

でもおかしい、俺たちが着いた時にはここには誰もいなかったし、もし俺たちが来る前から書かれていたのなら既に打ち寄せる波によって消されているはず

ってことは俺たちが来た後に誰かが書いたってことか?

一体誰が…

 

俺は辺りを見回していたが人影はなく、足跡すら残っていなかった

 

「aqoursか・・・なんかよくない?グールプ名に」

「こんな誰が書いたのかもわからないのに?」

「だからだよ」「えっ?」

「名前を決めようとしてる時にこの名前に出会った」

 

そして千歌は水平線上に照り映える夕陽(みらい)に向かって飛び出す

 

俺はそんな千歌を見て自然と笑みを浮かべていた

昔とは身体や声に変化はあるものの()() ()()()という根本は俺と出会った日から何ひとつ変わっていない

騒がしくて危なかっしくて、中途半端が嫌いで一生懸命で、笑顔が誰よりも眩しくて()()()()している

彼女が「できる!」と言ったら何の説得力もないのにできてしまう気さえした

そんな不思議な子

だから俺は…

 

 

「今日から私たちは!」

 

 

 

 

 

 

これ以上はやめておこう・・・

 

 

 

 

 

 

 

俺なんかが望んでいい未来じゃない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私たちは浦の星女学院スクールアイドルせーの

「「「aqoursです!!!」」」

 

無事グループ名が決まった俺たちは少しでも多くの人に知ってもらえるよう町内放送で呼びかけることにしたのだが…

 

「私たちは今度の土曜日 14時より 浦の星女学院でライブを…」

「ちょっと待って?まだ正式に承認されてないんじゃ…」

「あっ、じゃあ、浦の星女学院非公認スクールアイドル?」

「非公認ってのもなんか…」

じゃあどうすればいいのー!!

 

このグダグダ感である

おまけに最後の千歌のせいで耳がめっちゃ痛い…

みなさんお願いします、観にきてください…

 

 

その後も練習、沼田でチラシ配りを繰り返す

チラシ配りの時、日に日に曜に集まる人が増えてきたのは気のせいだということにしておこう…

 

 

「ここでステップするより、こう動いた方が…」

「ここももっとこうした方が…」

 

練習が終わった後も録画した動画をチェックしては自分たちの動きに微調整を重ね本番に備える

 

 

 

 

 

・・・・そして本番前日・・・・

 

俺たちは歌、ダンスの最終チェックを終えた

出来は、文句なしだろう

確かに動きにまだぎこちなさがあることは歪まないが、とても一ヶ月足らずで作り上げたものとは思えない

きっと大丈夫だろう

 

「いよいよ明日だね」

「どうした?千歌が急にそんなこと言うなんて」

「楽しみでしょうがないんだよ〜!」

 

いつも通りの千歌だ

 

「私はちょっと緊張するかな」

「大丈夫だよ、梨子 自信を持ってやりなよ」

「うん!」

 

月並みな言葉しかかけてあげられなかったが彼女には十分伝わってくれたようだ

 

「あっ!もうこんな時間終バス終わっちゃったよ」

「曜、よければ自転車乗ってくか?」

「えっ?いいの?」

「曜がよければな」

「うん、じゃあお願いします」

「よし!じゃありゅうくん!明日に向けて抱負を!」

「そういうのって普通リーダーがやるもんじゃないかな…まぁ、いいや

えっと、君たちは本当にうまくなった

これならきっとみんなを笑顔にすることができる

明日は自信を持って自分の精一杯をやり遂げておいで

そして、()()()()()()!」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

俺は千歌と梨子に今日は早く寝るようにとだけ伝えて十千万を後にした

自転車の荷台には曜が乗ってる

落ちないように俺の腰に手を回してるが、側から見たら曜が俺に抱きついてるとしか見えないな

 

 

「ねぇ、りゅう」

「なんだ?」

 

いつもの曜に比べると想像もつかない弱々しい声

そして俺に回されたその腕は少し震えていた

 

「明日うまくいくかな…?」

「さっきも言っただろ?絶対うまくいくって、お前らもかなり…「そうじゃなくて!」ん?」

 

俺の背中で声を荒げる彼女

自分でも少しびっくりしているようで、すぐにいつも通りの口調に戻す

 

「ごめん、あのさ、明日人集まってくれるかな?」

「なんでそんなこと心配するんだ?やれるだけのことはやったんだ、それだけで十分だろ?」

 

「ダメだよ!明日体育館満員にしないと私たちスクールアイドルできないんだよ?やっと千歌ちゃんとりゅうと、そして梨子ちゃんと一緒にできるのに・・・それにりゅう学校やめないといけないんだよ?」

 

「だから俺のことは心配しなくてもなんとかするから」

 

「なんとかするって?またどこか行っちゃうんでしょ?今みたいに一緒に居られるわけじゃないでしょ?」

「まぁ、それは…」

 

「りゅうは知らないと思うけど、東京に行っちゃった後千歌ちゃんと2人でずっと泣いてたんだよ?」

「・・・!」

 

「あの時はりゅうに心配かけないようにって2人で話して、別れる時までずっとりゅうを笑顔で見送ってたけど、やっぱりすごく寂しかったよ、ずっと一緒だった、大好きだった幼馴染(りゅう)が急にいなくなって、寂し、かったん、だよ……?」

 

俺の背中越しに曜が泣いてるのがわかる

辛い想いをさせてしまったことに俺自身不甲斐なさを感じる

 

「千歌ちゃんなんてずっとりゅうのこと話してた、今何してるかなとか最初は笑いながら話してたけど、段々声が弱々しくなってきて『また会えるかな』って…

まま千歌ちゃんを悲しませるの?りゅうは気づいてないかもしれないけど、千歌ちゃんは本当にりゅうのことが・・・「曜!」・・・!」

 

曜が何を言おうとしてるのかがわかった

流石に俺もそこまで察しが悪くない

ただ、最後まで聞いてしまったら俺は過ちを犯してしまう

 

俺は自転車を止め曜の手を握り

 

「大丈夫、必ず人は集まる、俺もずっとここにいる」

「なんで?どうしてそんなことが言えるの?」

 

曜も不安で不安で仕方がなかったんだろう

俺のことをここまで気遣ってくれて本当に俺は人に恵まれたな

 

「なんでだろうな、この街の人は温かいからかな、それに俺はお前らを信じてるから」

「俺より3年も長くここに住んでる曜ならわかるだろ?」

 

 

私は彼の言葉にハッとさせられた

確かに腑に落ちないこともあるけど、この街の人はいつでも私たちを助けてくれた、いつも守ってくれた

そして何より、りゅうに信じてると言われたことが嬉しかった

 

「うん、そうだね!」

 

私は涙を拭い、とびきりの笑顔でりゅうにそう言った

 

 

その後特に会話もなく、気づけば曜の家に着いていた

 

俺が彼女に別れの挨拶を交わすと

 

「りゅうー!」

 

彼女の呼ぶ声が聞こえたので振り向く

 

「本当にもう私たちの前からいなくなったりしない?」

「ずっと一緒にいてくれる?」

 

俺は少し間を空け

 

「あぁ」と短く答えた

 

曜は俺にむかって手を振っている

 

俺はその曜を背に帰路につく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ずっと一緒にいてくれる?」

 

 

 

曜の言葉を思い出す

 

 

 

俺の目から雫が落ちてアスファルトに染み込んでいく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「できるなら俺だってそうしたかったよ」

 

 

 

翌日それには暗雲がたちこめていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





今回で3話を終わらせる予定でしたが、長くなりそうだったのでここで切らしていただきます

次回でちゃんとファーストライブまでいきます

また感想等お願いします

では次回をお楽しみに
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