"貴方に永遠の愛を"   作:ワーテル

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どうも〜ワーテルです

遅くなりましたが、善子ちゃん誕生日おめでとう!

今回は少し詰め込んだので長めになってしまいましたが、どうぞ読んでいってください

それでは、堕天降臨!


ありのままで -6人目-

 

 

 

千歌の思いつきで堕天使アイドルをやることになり、衣装合わせのため十千万にお邪魔していた

もちろん、善子も一緒に

 

その衣装というのがゴスロリのような感じでまさに堕天使を再現しており完璧な出来

ただ、梨子はスカートが短いことにかなり不満なようだ

おい千歌、いくらズボンを履いてるからってスカートをめくるな

 

 

「りゅうくんどう?似合ってる?」

 

千歌にそう訊かれて6人の姿を見渡す

確かにみんな可愛いと思うし、以前のものと比べてもだいぶギャップがあって悪くはないと思う。

だけど、良くもない気がする。

確かに堕天使アイドルとして売り出すのも、このスクールアイドル戦争を生き残っていくための1つの手だろう

でも、本当に『aqours』がそれをすべきだろうか

人にはそれぞれ個性というものがある

善子の堕天使ヨハネの姿だっていわば個性だ

各々が持っている個性を1つのもので塗り潰してしまうのはどうなんだろうか、それで見ている人は魅了されるのだろうか

 

 

「あぁ、いいんじゃないか?」

 

 

俺はそんな生半可な返事しかできなかった

自分の考えに確証が持てなかったし、何よりなんとかしてみんなに知ってもらおうと千歌考えた案を俺1人の意見で切り捨ててしまうのもどうかと思うし、そしてもし否定してしまえば善子が傷つくかもしれない

 

 

「やった!調べたら堕天使アイドルっていないし、これはもしかしたらもしかするといけるかも!」

 

 

千歌が張り切る反面、ルビィと丸ちゃんはどうやら落ち着かない様子

初めて着る衣装だし梨子もそうだったからいずれ慣れるだろう

 

 

「ねぇ?本当にこれ着て踊って大丈夫なの?」

 

 

梨子が千歌に問う

その言葉は1stライブの時のような恥ずかしさから出るような言葉ではなく、何か心配しているように聞こえる

もしかしたら梨子も俺と同じことを危惧しているのかもしれない…

 

 

「かわいいね〜!!」

 

 

そんなことに気づきもせずただ堕天使アイドルに夢中で相変わらずな猪突猛進っぷりを見せるうちのリーダー

まぁでも、今回は思い過ごしだろうから何も突っ込まなくていいか…

 

 

この時ここにいた全員が『aqours』にとって最も重要なことを見失っていた

 

 

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

 

 

『「みんなで一緒に堕天しない?」

「「「「「しない?」」」」」』

 

「やってしまった…」

 

 

屋上でヨハネを先導に堕天使アイドルとして堕天の儀式(カオス…)を行なったわけだが、梨子はどうやら大切なものを失ったらしい…

 

その代わりに一応得たものもあったが

 

「嘘!こんなに?」

 

千歌がパソコンで順位を確認すると、この前まで4000番後半だったが、今はついに1000を切っていた

6人の顔を見ると、順位が上がったからかすごく嬉しそうな顔をしていた

さっきまで項垂れていた梨子までがそうしていた

コメントにもルビィへのメッセージが多く寄せられていて確かに効果があったように見える

だけど、俺はこの状況を素直に喜べなかった

やっぱり何か違うと思った

これが『aqours』なのか?と…

 

 

「千歌…」

「ふぇ?」

「本当にこんなんで…」

 

 

キーンコンカーンコーン

 

 

「スクールアイドル部の皆さんは至急生徒会室に来てください。繰り返します、ス…」

 

俺の言葉を遮るように放送が入る

俺にはこの後何が起こるかは容易に予想がついた

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「こういうのは破廉恥というのですわ!」

 

 

案の定俺達はダイヤちゃんからお叱りを受けることになった

そりゃあそうだ、そもそもダイヤちゃんがルビィがスクールアイドルをやるのを許したのだってルビィが自分で誠意を持ってやりたいと言ったからだ

それをこんな裏切るような形になってしまったのだから

 

 

「キャラが立ってないとか、個性がないから人気が出ないという理由でこんなことするのはいただけませんわ」

 

 

おそらくダイヤちゃんが言いたいのはこっちの方だ

確かに本当にキャラがなかったらアイドルとして致命的かもしれない

でもそれを無理に作り上げる必要があるのだろうか

本来の姿から改造して生まれたアイドルを応援したいという人が果たしているのだろうか

 

 

「でも、一応順位は上がったし…」

「そんなの一瞬に決まってますわ!試しに見てみなさい」

 

 

ダイヤちゃんから乱暴に渡されたパソコンで今の順位を見る

 

『1526位』

 

確かに上がったさ、最初に比べれば

だけど、こんなに落ちなかった

 

 

「本気で目指すのならどうするべきかもう一度考えるのですね!」

 

 

俺もこの子たちも何も言うことはできなかった

 

 

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6人は夕陽が射す堤防に座り込んでいる

ダイヤちゃんから言われたことが相当堪えたのだろう

 

 

俺はその中に入らず少し離れた場所に立って、今は橙赤色に染まった海を眺めていた

 

 

今思えば俺はこうなることをわかっていたのかもしれない

堕天使アイドルだって別に悪いわけじゃない

だけど、()()a()q()o()u()r()s()が本来のaqoursを殺してしまってるような気がした

彼女達から輝きを奪っているように見えた

 

 

再び彼女達に視線を移す

距離があるため何を話しているのかは聞こえないが、善子が自分を責めているのだけはなんとなくわかった

あんなキャラだけど、妙に責任感はある子

彼女なりに思うところがあるのだろう

 

 

彼女は立ち上がり千歌達に軽い会釈をすると俺のいる方向へ歩みを進める

 

 

「善子!」

 

そのまま過ぎようとする彼女を呼び止める

 

 

「お前本当にこれでいいのか?」

 

 

この結果から彼女が取る行動は手に取るようにわかる

別にダイヤちゃんもそれであることを否定したわけではないのに…

 

 

「いいのよ、堕天使なんているわけない

この歳にもなってこんなのおかしいもの」

 

 

「スクールアイドルは?」

 

「やめとくわ、またみんなに迷惑かけちゃうかもしれないし」

 

「ありがとね、ルシ…漆原さん」

 

 

言葉に詰まってしまった

彼女から()()()()と呼ばれるのは初めてだったから

 

 

話し終えると彼女はまた歩み始めた

 

 

海には先ほどまでなかった黒い羽が浮かんでいた

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

あの後結局解散ということになったが家に戻ってきてなおaqoursのこと、主に善子のことが気がかりでしょうがなかった

 

 

〜♪

 

 

スマホに着信が入る

 

相手は…

 

「りゅうくん」

 

千歌だった

 

 

「どうしたんだ?」

「あのね、私どうしたらいいかわからなくなっちゃった。人気にならないと!って思ってどうにかしてキャラを立てようと思ったけど、結局うまくいかなかった。

ダイヤさんにもあんなこと言われちゃったし…

善子ちゃんも傷つけちゃった…」

 

あの普段元気な千歌からは想像もできないほど弱々しい声だった

 

 

「無理にキャラ作りしなくたって今のままでいいんじゃないか?」

「えっ?」

「aqoursはaqoursのままでいいんだって。お前は地味だ地味だって言うけど、曜だって、梨子だって、ルビィ、丸ちゃん、それから千歌だって・・・俺には輝いて見える。俺はそんな()()()()()()振る舞うお前らに魅了されたんだ。

それぞれの持つ個性があって、それでこそのaqours。無理に合わせないからこそ輝ける。

千歌、お前が1番わかってたんじゃないか?」

 

 

今度は全部言った。

あの時言えなかった俺の想いを

俺のありのままの気持ちを

 

「りゅうくん・・・

やっぱりゅうくんには敵わないや」

 

千歌が続けて言う

 

「私ね、ずっと普通だなって思ってた

言い出したのは私だから私が引っ張っていかないとって思ってた

でも、自信がなかった

それでも、みんなと話して少しずつみんなのこと知って、りゅうくんの言う通りみんなそれぞれ特徴があって、素敵だなって思った」

 

 

千歌がこんなにも悩んでたなんて全然知らなかった

普段は明るく振舞ってもこうして自分の気持ちをひた隠しにしてたんだ

 

 

その気持ちになんでもっと早く気づかなかったのか

そんな自分を恨んだ

 

 

「それでなんとかしてみんなを輝かせたいなって思ってた

でも、これでよかったんだね!

今の私達自身がaqoursなんだね!」

 

 

どうやら俺の想いは千歌に届いたようだ

 

 

「あぁ、無理にキャラ作りしなくてもaqours全員それぞれいいものを持ってる。それを見せつけてやればいいさ」

 

 

「うん!ありがとう、りゅうくん!」

 

 

やっといつもの元気な千歌に戻ったみたい

 

 

「そういえば善子ちゃん…」

「それも大丈夫、俺に考えがあるから

もう夜も遅いから早く寝ろよ」

「うん、わかった。おやすみ」

 

 

彼がおやすみと言うのを聞いて私はスマホをベットに放り投げた

 

 

りゅうくんは昔から本当になんでもできて、優しくて

 

いつも千歌の欲しい言葉をくれる

 

彼といる時、話してる時、いつも胸がキュッと締めつけられる

 

私の初恋の人

 

いつかこの想いを伝えられたらな・・・

 

 

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翌日

 

俺は今善子の家の付近にいる

昔行ったことがあったから場所はわかったけど

 

「千歌には考えがあるとか言ったけど、こんなの完全にストーカーだよな…」

 

俺の考えとはこうだ

 

まず善子は堕天使と決別するために今まで集めた儀式道具一式を捨てるはず、ということは善子のマンションから1番近いゴミ捨て場で待ち伏せていれば必ず会える

 

そして俺が説得する

 

我ながら完璧な作戦だ、犯罪者のように見えること以外は…

 

 

 

見張り始めてからそれほど待たずに善子がやってきた

案の定手には少し大きめの段ボール

その段ボールを名残惜しそうに見つめた後、家に帰ろうとしたところで声をかける

 

 

「堕天使ヨハネさん」

「ルシ、漆原さん?!」

 

同じ失敗は2度としない、俺は言いたいことをそのまま彼女に伝える

 

 

「本当にこれで終わりでいいのか?お前の堕天使への想いはこんなものか?」

 

 

俺は捨てた段ボールを指差す

 

 

「何度も言わせないで、堕天使なんていないの。

それに昨日生徒会長に言われて逆に吹っ切れた。

堕天使はもう…」

 

「好きじゃないのか?」

「え?」

 

「なんで好きなものをやめる必要があるんだ?

誰にそれを阻止する権利がある、善子は自分の好きなことをやればいいんだよ!」

 

「私は…」んっ!

「おい!」

 

俺は急に走り出した善子を追いかける

 

「りゅうくん!」

「あっ?千歌、なんでここに…ってなんでまたその格好」

「話は後、龍騎くん!津島さんを追いかけて!」

 

いや、呼び止めたのそっちだよね

こっちは追いかけるつもり満々だったんだよ?

 

そんなこと気にしていても拉致があかないので、今はひたすら前を走っている善子を追いかける

 

 

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はぁはぁ・・・

 

どれくらい走っただろう

もう善子のマンションなんか当然見えないし、俺もよく知らない場所まで追いかけてきていた

 

 

「しつこいわよ、あなた達」はぁはぁ…

「善子もなかなか体力あるな」

 

俺は千歌に視線を向ける

俺はもうお役御免だ、後はあいつらの仕事

 

「堕天使ヨハネちゃん!aqoursに入ってください!」

 

「昨日生徒会長にも言われたでしょ、堕天使はもう…」

 

「あれは私たちがいけなかったんだよ、善子ちゃんはそのままでいいんだよ!私ね、どうしてμ'sが伝説を作れたのか、どうしてスクールアイドルがここまで繋がっているのか、考えてみてわかったんだよ」

 

千歌の言葉に迷いはない

この言葉はこれからのaqoursが善子がどうあるべきかを示していた

 

「ステージの上で、自分の好きを迷わずに魅せることなんだよっ

お客さんにどう思われるとか、人気がどうとかじゃない。

自分が1番好きな姿を輝いてる姿を魅せることなんだよっ

だから善子ちゃんは捨てちゃダメなんだよ!

堕天使が好きな限り」

 

自分の好きなものをありのままに見せること

それで人は魅せられる

 

「いいの?変なこと言うわよ?」

「いいよ」

「時々儀式とかするかも」

「それくらい我慢するわ」

「リトルデーモンになれって言うかも!」

「それは……でも!嫌だった嫌って言う」

「善子、もう迷うなよ」

 

俺は彼女に昨日海に浮かんでいた黒い羽を手渡す

彼女のアイデンティティだからな

 

「ルシファー…」

 

変な呼ばれ方だけど、やっぱこっちの方が落ち着くな

 

「善子ちゃん!改めてaqoursに入ってください!」

 

少しの沈黙が流れる

それから善子は笑顔で

 

「よろしくお願いします」

「やったー!!!」

 

千歌が大喜びしている

千歌ほどでもないが他の4人も嬉しそうだ

特に丸ちゃんは自分の幼馴染を助けられて安堵しているようにも見えた

 

「なぁ、善子」

「善子言うな!私は堕天使ヨハネ!どうしたの、堕天使の長ルシファー」

「いや、さっきお前堕天使グッズだと思うけど捨てとったやん?

そろそろ回収に来る頃じゃないかな?」

「・・・・あー!!!!ダメー!!!」

 

慌ててさっき俺たちから逃げていた以上のスピードで走り去った

 

とんだ騒がしいのがまた1人増えたな…

 

 

こうしてaqoursはさらに輝きの色を強め進んでいく

 

 

 

しかしこの時、浦の星史上最大の危機が訪れていることを彼女達はまだしらない

 

 

 

 

 

 




今回で善子が加入しました
今後はアニメに沿っては行きますが、オリ話の方もどんどん入れていこうと思います

それから○人目について不思議に思ってる方もいるかもしれませんが間違いではありませんので大丈夫です
わかる方はわかるかもしれませんが、某有名漫画を参考にしてます笑

それからお気に入り登録してくれた方ありがとうございます
これからも頑張って書いていきますのでよろしくお願いします

それではまた感想、評価お願いします
また次回お楽しみに〜
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