"貴方に永遠の愛を"   作:ワーテル

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どうもみなさん!

さて、TOKYO!も残すとこ2回!今回は【お泊まり編】です!
最大文字数更新しました(⌒-⌒; )
長くダラダラとしているかもしれませんが、今回もお付き合いください

それでは張り切って参りましょう!
1,2の〜!サンシャイーン!!


TOKYO! 【お泊まり編】

 

 

 

 

 

明日への決意を込め御参りを済ませた後

今日の宿、つまり、俺の家に向かっていた

 

 

「りゅうく〜ん、まだ〜?」

「あともう少しだから、そこの角を曲がって…ほら」

 

 

2年ぶりに訪れる第二の我が家

あの頃と何の変化もないその家にどこか安心感のようなものを感じた

俺は別に特別この土地が嫌いってわけではない

住めば都とはよく言ったものだ

ただやっぱり1番は内浦なんだけどな

 

 

「結構大きいのね」

「まぁ、それなりにな」

「りゅうくん!早く入ろうよ〜」

「ちょっと待ってろ 今鍵開けるから」

 

ガチャリ!

 

「ほら、入っていいぞ」

『おじゃましまーす!』

 

中もあの時と何ら変わらない

ほぼ当時のまま

よく空き巣とかに入られなかったと感心するほどだ

まぁ、入られても特にめぼしい物は残ってないけどな

 

「わー!広〜い!」

「もう、千歌ちゃんあんまり騒ぐと迷惑だから」

「いいよ、梨子。

中の音は外に漏れにくくなってるから、あんまりうるさかったから俺が止まるから」

「龍騎くんがいいならいいけど」

ぎゅるるる〜

 

突然どこからか聞き慣れた音がする

 

「えへへ、マルお腹空いたズラ」

「もう、花丸ちゃんは食いしん坊なんだから」

 

丸ちゃんのお腹の虫の鳴き声だったようだ

デパートで買い出しをする必要があったから家に着く時間が少し遅れてしまった

ちなみに時刻は19時を回るかどうかというぐらい

 

「じゃあ、俺が夕飯作るからみんなその間にお風呂入っといで

1回に2,3人は入れると思うけど、そこはみんなに任せるよ」

「それじゃあ龍騎くんが大変じゃない?」

「いいよ、慣れてるし家のものは俺の方が扱いやすいだろ?」

「じゃあ、1年生3人から入ってきていいよー!」

「いいんですか?じゃあ行こ!花丸ちゃん、善子ちゃん」

「善子って言うなっ、フフフ、ゼウスに沈められしアトランティスの如くこのヨハネの身も大海原に沈められると…イタっ!」

「やめるズラ、あとお風呂は海じゃないズラ」

「ははは…じゃあ悪いけど、お湯はりはお願いするね」

『はーい!」

 

 

 

─────────────────────

 

 

 

「よし!じゃあ私達はりゅうくんの手伝いをするよ!」

「千歌は何か面倒起こしそうだからいい」

「え〜!それ酷くない?!」

「うそうそ、冗談。君達は明日大会なんだから、こういうことはマネージャーに任せておけばいいんだよ。」

「でも…」

「それにこんな機会滅多にないんだから3人で遊んでなよ、そっちの部屋に多少ゲームとかはあるからさ」

「んー、わかった!曜ちゃん、梨子ちゃん行こ!」

「ヨーソロー!了解であります!」

「じゃあ、キッチンにいるから何かあったら呼びにおいで」

 

俺は軽く手を振りキッチンに向かう

 

 

 

─────────────────────

 

 

 

「曜ちゃん」

「ん?どうしたの?梨子ちゃん」

「本当に龍騎くん1人でいいの?いくらできるって言っても大変じゃ…」

「龍は昔からああなったら食い下がらないからね。変なところで頑固だから」

「そっか」

「梨子ちゃん、せっかくりゅうくんが言ってくれたんだから私達は楽しもうよ!」

「そうね」

 

 

 

────────────────────

 

 

俺は買ってきたものをテーブルに広げる

ちなみに何を作るかは内緒にしてある

 

パンに挽き肉、サツマイモ、いちご、小豆、みかん、卵、それから野菜諸々

 

「さてと、やるか」

 

昔から母さんの手伝い+母さんが不在の時は自分で夕飯を作っていたおかげでおそらく同年代の中では料理はできる方だと思う

 

俺は慣れた手つきで食材の下ごしらえを終え、いよいよメインディッシュの調理を始めようとしたその時…

 

「りゅうくん」

「うわっ!びっくりした、千歌か。どうかしたか?」

「何か手伝うことない?」

「だからいいって、曜と梨子はどうしたんだよ?」

「それが、梨子ちゃんゲームで私と曜ちゃんに連戦連敗でムキになっちゃって…」

「それで千歌は逃げ出してきたと」

「そういうこと。ね、暇だから何か手伝わせて!」

「まあ、そういうことならしょうがないな。

じゃあ、そこのパンに具材挟んでもらっていいか?」

「うん、わかった」

 

パンの方は千歌に任せ、俺は調理を進める

すると、千歌が

 

「りゅうくんはさ、彼女とか作らないの?」

 

なんだこのデジャブ感は…

 

「千歌、なんでそんなこと訊くんだ?」

「だってさ、りゅうくんってなんでもできるじゃん?それに優しいし、モテそうなのに彼女の1人や2人いてもおかしくないんじゃないかなぁって」

「まぁ、出来なかったわけじゃないけど、続かなかったな」

「今はいないの?好きな人とか」

 

好きな人(千歌)は今目の前にいる

最初は幼馴染故の好きだと思っていた

でもいつしかそれは、男女であるが故の好きだと自覚するようになった

 

「・・・いないよ」

 

 

俺は嘘をついた、まただ

ただこう嘘をついてないと自分を保てなくなる気がして、決意が揺らいでしまいそうで恐かった。

 

「えー、りゅうくんは浦の星で唯一の男子だから選び放題なのに」

「そうやって俺を遠回しに()()()呼ばわりするのはやめてくれませんかね。そもそもたらしじゃないし。

それと千歌、さっきからつまみ食いしてるの知ってるからな」

「なんでわかったの!?」

「俺は背中に目がついてるからな」

「その目を見た者は石に…」

「俺はメドゥーサか!てか人のボケにボケで返してくるなよな」

 

服着てるじゃん!とかそういう感じのツッコミを期待したんだけどなぁ

俺はボケに向いてないんだな

いや、そもそも千歌がツッコミに向いてないのか、納得

 

「ごめんごめん、ねぇりゅうくん?」

「ん?今度はなんだ?」

「私はね、りゅうくんとずっと一緒にいたいと思ってるよ」

「あぁ、俺もそうだといいと思う」

「そういうことじゃないんだけどな〜」

「じゃあ、どういうことなんだ?」

「千歌ちゃ〜ん!お風呂行くよ!」

「は〜い!今行くよ!」

「ちょ、千歌!さっきのはどういう…って行っちゃったよ。」

 

結局どういう意味だったんだろう…

 

─────────────────────

 

 

「もう、千歌ちゃんどっか行かないでよ〜

梨子ちゃんムキになっちゃって大変だったんだから」

「曜ちゃん!その話は忘れて〜」

「あはは、ごめんね」

 

 

今日はちゃんと伝わらなかったけど、いつかきっと私の想いを、ちゃんとした言葉で、りゅうくんに伝えたいな

 

 

─────────────────────

 

 

 

「ふぅ、こんなもんか」

 

テーブルの上には所狭しと並ぶ料理

7人分の食事となると、この量になってしまうのは致し方ないだろう

俺は隣の部屋で遊び戯れているだろう彼女達を呼び出す

 

「おーい、ご飯できたよ」

『はーい!』

 

まるで小さな子どものような声が聞こえてきた

千歌によって勢いよく戸が開けられ、6人が一斉にダイニングルームへと入ってくる

彼女達は目の前のテーブルを見るや否や驚きを隠せない顔を浮かべていた

 

「これ、全部龍が作ったの?」

「すごい。あ、サンドウィッチがある」

「スイートポテトもある!」

「りゅうくん、これってもしかして」

「みんなの好きなものを作ったんだけど、どうかな?

丸ちゃんのあんこはどうしたらいいか浮かばなかったから、合わないけどおしるこになっちゃったけど」

「すごいズラ、ありがとう龍にぃ!」

「善子がイチゴが好きだとは意外だったけどな、好物は普通の女子高生だな」

 

ちょっと悪戯な笑みを浮かべて善子を見てやる

 

「ヨハネよ!い、いいじゃない!イチゴが好きだって…そのありがとう。」

「りゅうくん!ありがとう!」

「もういいから。ほら、冷めないうちに食べちゃおうぜ」

「うん、そうだね」

 

みんなが思い思いの席に着く

その後は日本文化や乗っ取って、『いただきます』と感謝を伝え食べ始める

 

「龍にぃ、おしるこお代わりあるズラ?」

「早!そんな慌てなくてもいっぱいあるから」

「もう、千歌ちゃん一気に食べすぎだよ」

「ゴホゴホ、えへへ…ごめんごめん。すごく美味しかったから」

 

作ってよかったと純粋に思った

今まで自分で夕飯を作ったり、手伝いをすることはあっても、いざ誰かに振る舞うということは意外にもまだ経験してなかった

こんな笑顔が見れるならまた作りたいものだ

 

俺の初めて振る舞う食事は非常に好評で誰も何も残すことなく完食した

鍋に作っておいたおしるこもいつの間にかなくなっていた

そんなに美味しかったのかな、丸ちゃん。

 

 

 

 

─────────────────────

 

 

 

 

 

食事を終え、千歌達が食器ぐらい洗わせてというのでお言葉に甘えてそこは彼女達に任せ、今は湯船に浸かっている

温かな湯に浸かりながら思うのはこの数ヶ月のこと

最近は1人になればずっとこのことを考えている

それぐらいこの数ヶ月は振り返っても振り返りきれないほど濃密な時間だった

もしあの時、内浦にも帰らず、ここでただ怠惰な生活を送っていたらどんなにつまらない人生だっただろう

時々、いや、ほぼ毎日面倒なことが起きるようになったのは偶に傷だが、17年間で1番充実してるかもしれない

 

「さてと、上がるか」

 

身体の水気を取り、部屋着に着替えて千歌達がいる部屋に向かう

そして、戸を開けると同時に異常な光景が目に飛び込んできた

 

まず、善子がテーブルの上で堕天の儀式を行っている

それを完全に無視する5人はバックトゥー・ザ!ぴよこ饅頭を食べながら談笑している

あぁ、まだあった。

曜のあれはキャビンアテンダントだろうか。

あれは今日買ったものだろうが、一体曜の家には制服がいくつあるのだろうか、今度見せてもらおうかな

 

と思ったが、着せ替え人形になる未来が見えたのでそれは口に出さず自分の心の中に留めておくことにした。

 

 

「あの、ヨハネさん?テーブルの上で儀式をやるのはやめてもらえませんかね?」

「ふふっ、何を言ってるのルシファー。我が堕天使ヨハネの儀式はここで実行するという魔王との契約が…「お・り・よ・う・ね?にこっ」は、はい…」

「あっ、そうだ!りゅうくん、ここから音ノ木坂って近い?」

「まぁ、遠くはないが、何かあるのか?」

「行ってみない?」

「今からか?」

「うん!私1回行ってみたかったんだっ μ'sが頑張って守った高校、μ'sが練習した学校を」

 

 

千歌の提案にみんな耳を傾ける

まだ寝るには早いし、夜だから色々物騒ではあるが俺がついていけばなんとかなるだろう

行ってみるのもいいか、みんな乗り気だし…いや、ただ1人を除いては

 

 

「ごめん、私はいい。先寝てるからみんなで行ってきて」

 

自分の過去の収集とはなかなかつかないものである。

彼女もいくら内浦に来て、スクールアイドルをやって変わったとはいえ、まだ過去が拭いきれないのは当然。

そんな状態で()()()()に連れて行くのは残酷な気もする

 

「やっぱりやめとこうか」

 

曜が切り出す

 

「そうだな、明日はライブだし、ちょっと早いけどもう寝ようか

布団持ってくるよ」

別に音ノ木坂がなくなるわけじゃない、東京だって行こうと思えば行けるんだ

梨子が全て受け入れられた時、またここに来ればいい

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「あれ?なんで6枚しかないの?」

 

布団を敷き終えたのを確認し、部屋を出ようとすると千歌がそんなことを言う

 

「なんでって、ここには6人しかいないだろ?」

「りゅうくんは?」

「いや、俺は自分の部屋で寝るから」

「えー!せっかく泊まってるんだから一緒に寝ようよ〜!」

「ばかか、少しは警戒心を持ってくれないかな?俺が何しだすかわからないぞ?それに千歌がよくてもみんなが…」

「私は別にいいよ?」

「私も」

「ルビィも」

「マルも」

「ふふ、この堕天使ヨハネと共に漆黒に染められし闇の世界へ誘なわれることに感謝しなさい」

 

えぇ…何でみんな肯定するの…

1人ぐらい否定してよ…ていうか、男として見られてないのかな…

あ、なんか悲しくなってきた

 

「りゅうくんがそんなことしない人だって知ってるもん!それにりゅうくんだったら別に…

「何か言ったか?」

「何にもないよ!それともりゅうくんは私達となるのが嫌なの?」

 

千歌が綺麗な紅色の目を潤ませながら上目遣いで見つめてくる

何これ、こんなの見せられて「No」と言える人がいるなら俺はその人の奴隷になってもいい。

 

「わかったから、布団持ってくるからちょっと待ってろ」

「やったー!」

 

結局一緒に寝るハメになったが、まぁたまにはこんなのもいいかな

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

みんなが寝静まった頃

 

俺はある所に向かっていた

それは母さんがこの家を建設してもらう際に俺のために作ってくれた部屋

 

「久しぶりだな」

 

ドアを開けるとそこには、俺の記憶と一致する空間が広がっていた

もちろん、父さんからもらったギターもそこにあった

俺はそれを手に取り、6弦から1弦まで軽く弾いてみる

 

「だいぶ弦が錆びてるな、音もズレてるし」

 

新品の弦を取り出し張り替えから始める

2年前の感覚を思い出しながら作業を進める

とても楽しかった、まだ弾いてすらいないのに、ただ弦を張り替えているだけで喜びを感じる

当時、あんなことがなければ今も毎日のように()()()に触れていただろう

 

 

「よし、これくらいでいいだろう。早速弾いてみるか」

 

整備を終え、ピックを手に取る

2年のブランクが故弾ける曲は限られているが俺が昔から聴いている曲。

母さんが昔俺に教えてくれたこの曲はコード、テンポ、全てを身体が覚えていた

 

 

 

人に優しくすること

友達を大事にすること

大切な人を守れる強い人になること

 

 

 

この曲を通して俺はたくさんのことを教えられた

そんな思い出深い曲、忘れるはずもなかった

 

気づけば5分41秒、全て弾き切っていた

 

 

パチパチパチパチ

 

ん?拍手?

 

 

「りゅうくんのギター久しぶりに聴いたけど、やっぱ上手だね!歌も相変わらずだし」

「千歌!?いつからそこに?」

「んー、りゅうくんが弦いじってる時からかな」

 

 

そんな前からいたのかよ

俺どれだけ夢中だったんだ…

 

「あと、歌ってなんだ?」

「え?今歌ってたじゃん?なんて曲?」

 

マジか…

自分が歌ってることも気づかないなんて

 

「俺の好きな曲、『compass』っていうんだ」

「いい曲だね、覚えとく!」

「あぁ。そういえば千歌はなんで来たんだ?」

「梨子ちゃんと話してて、その後りゅうくんがいないことに気がついて、家中探したらここの電気が漏れてたから」

「梨子とって、音ノ木坂のことか?」

「うん、悪いことしちゃったかなって」

「そんなことないさ、ただ、今はまだ時間がいる。

1度刻まれた傷ってのは簡単に癒えるものじゃないからな、千歌は気にすることないさ。」

「相変わらず優しいね」

「それしか取り柄がないからな」

「そんなことないよ、りゅうくんのいい所いっぱいあるよ!

優しいとことか、料理が上手なとことか、歌が上手なとことか、それから…」

「それを全部聞いてると朝になりそうだ

明日も早いんだ、もう寝るぞ」

「むぅー!でもライブに支障が出たらいけないし…よし!じゃあ寝るぞー!」

「おいおい、寝る前に気合い入れてどうすんだよ」

「えへへ、そっか」

「まったく…」

 

 

ギターをケースの中に入れる

久しぶりだからか、左手の指先が少し痛い

だが、俺にはその痛みも少々心地よかった

 

 

 

「千歌」

zzzZ」

「寝てるし」

 

俺が片付けを終えた時、千歌は壁に寄りかかって座ったまま寝てしまっていた

 

「ったく、しょうがないな」

 

起こそうかと迷ったが、彼女の寝顔を見た瞬間なんだか起こすのは悪く思えたので、彼女をおぶさることにする

 

俺はこの子に何度救われただろう

もし、このみかん色のアホ毛の女の子がいなかったら俺にはこの日常も指の痛みも味わえなかったのかもしれない

 

 

 

「ありがとな」

 

 

 

自然と言葉が出ていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今なら言える気がした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「好きだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少しずるいとは思うが、今はまだこれでいい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たとえ資格がないとしても、いつかこの想いは

 

 

 

ちゃんとしたカタチで伝えるから

 

 

 





いかがでしたでしょうか?
やっと『ヒロイン千歌』らしい内容が書けたかな〜

次回はライブを経てTOKYO最終回の予定です
(内浦に帰るところまで行けるかな…)

お気に入り登録してくれた方ありがとうございます!
感想などもいただけてモチベーション爆上がり中でございます笑
また次回もよろしくお願いします


渡辺 曜
浦の星女学院 2年
千歌と龍騎とは幼馴染でスクールアイドル部と水泳部を掛け持ちしている
高飛び込みの指定選手に選ばれるほどの実力者
ただ、本人は自分が要領がいいと思われていることに多少のコンプレックスを感じてる
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