"貴方に永遠の愛を"   作:ワーテル

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どうもみなさん、ワーテルです

今回は前回の下巻です

え?もう2期の2話が終わったぞって?
…気にしないでいきましょう…

それでは本編スタート!


答えを探して(下)

インターホンを鳴らす

すると、ずっと開かずの扉だったそれが開き、中から2ヶ月ぶりに見る親友の顔が見られた。

髪の毛は無造作に伸びていて、目の当たりは腫れぼったい感じがしていた。

俺はそんな彼に招き入れられ、久しぶりに彼の部屋に入った。

 

 

「久しぶりだな」

「そうだな、病院以来だ」

 

 

気まずい空気が部屋中に流れる

なにを話したらいいんだ…

癌のことか?学校のことか?それともくだらないジョークか?

俺はまた何も言い出せなかった、目の前で苦しむ親友にまた何もできずに…

 

 

「やめてくれよ」

「え?」

「やめてくれってんだ、それを」

 

 

俺は意味がわからなかった。

やめてくれ?何を?それってなんだ?今俺は何かしてるのか?

彼の言葉の今を汲み取れずにいると、また彼が口を開く。

 

 

「いつも通りに接してくれよ。お前がまでそんな苦しそうな顔すんなや」

「で、でもよ…」

「俺さ、嬉しかったんだ」

「は?」

「本当はすごく嬉しかったんだ、お前が毎日毎日朝も夕方も家に来てくれて。怖かったんだ、こんな境遇に立った奴とまだ友達でいてくれるのかなって。だから学校にも行かなかった。」

「龍騎…」

「でも、俺決めたよ。2年だかなんだか知らないけど、俺は俺のやりたいように正真正銘死ぬまで走り続けてやる」

 

 

そう言ってそいつは、俺の親友は屈託のない笑顔をこっちに向けてきた。

その笑顔見たとき、どうしてもこいつが俺よりも先にこの世から居なくなるなんて信じられなかった。

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

「これが僕の知る全てです」

 

 

何一つ包み隠さず話した、嘘偽りなく

部屋は沈黙で満ちていた

それも当然のことだろう

つい最近まで一緒にいた、友達、幼馴染がもう長くはいられないなんて大変信じ難い出来事である

 

 

「どうして…」

 

 

小さく弱々しい声が静寂を破る

 

 

「どうして、どうして、りゅうくんなの…りゅうくんじゃなくて他の誰かが…」

「千歌さん!!」

「!」

 

 

次にどんな言葉を発するか、それがわかった途端僕は思わず怒号に近い声を出していた

 

 

「すいません、でも、千歌さんはそんなこと言わないでください。そんなこと思うのは僕だけでいいんです。龍(・)騎(・)じ(・)ゃ(・)な(・)く(・)他(・)の(・)誰(・)か(・)な(・)ら(・)良(・)か(・)っ(・)た(・)の(・)に(・)なんて…」

「満生君…」

「まぁ、そうやって龍騎に言ったら思いっきり引っ叩かれましたけどね…『何言ってんだバカ』って」

 

 

再び沈黙が訪れる

そこである提案をする

 

 

「みなさん、音ノ木坂に行ってみませんか?」

『え?』

「いや、以前こっちに来た時のことを龍騎から聞きましてね、もちろん、梨子さんが良ければですが…」

 

 

一斉に梨子さんに視線が集まる

 

 

「私は今回ピアノも弾けたし、寧ろ機会があるなら行ってみたいけど…」

 

梨子さんは千歌さんの方へ視線を向ける

 

「千歌ちゃん、どうする?」

 

曜さんがその視線に気づいたのか、千歌さんに問う

 

 

「……行こう、行ってみよう、音ノ木坂に」

 

 

少しの間はあったが、千歌さんが返した

 

 

「では、準備してください。僕もすぐ支度しますので」

 

 

奥の部屋に入り身支度を済ませ、音ノ木坂へ向かう

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

満生君の家を出て私達は見知らぬ道を通ってμ'sの母校音ノ木坂学院に向かってる

私は未だに数分前の出来事を拭いきれずにいた

それは他のみんなも同じだと思う

頭の中が整理しきれない

ずっと一緒にいたりゅうくんが癌で、医者の宣告通りならもう長くはいられないなんて信じられない

でも、事実なんだ…

まだ受け入れられない、いや、受け入れたくないだけなのかもしれない

 

 

「着きましたよ」

 

 

そんなことを考えてると、いつのまにか大きな階段の前に立っていた

 

 

「ここを登ると音ノ木坂学院です」

 

 

聳え立つ大きく、少し長めの階段

ここを登れば音ノ木坂、その言葉を聞いた瞬間私は一段目へと足を掛け、そして、走り出していた

躊躇いはなかった。ただこのとき私はこの先に何かあるような気がした。

ただひたすらにそのひどく抽象的なものを求めて駆け上がった

 

最後の一段を乗り越え、上がった息を整えてから顔を上げる

すると、そこには…

 

 

「ここがμ'sの母校…」

 

 

私の憧れる、そして目標でもあるμ'sの母校

私はそれを目の前にしてただ呆然と立ち尽くしていた

それから次々と階段を登り終えたみんながやってきた

いつのまにか満性君もわたしのよこにいた

 

 

「μ'sはラブライブで優勝し、アメリカでライブをやって、スクールアイドルを全国へと広めた。もちろん、その功績を語るものもたくさんあります。だけど、μ'sはその全てを残していかなかったらしいです」

「どうしてなんですか?」

「彼女達の目標も最初はこの学院の廃校阻止でした。そのために努力した結果、μ'sは飛躍を遂げた。これはこれからも形あるもの通じて語られるべき出来事です。しかし、彼女達は『物なんてなくても心は繋がってるからって。それでいいんだよ』とだけ言ったようです」

 

 

私はどこかμ'sらしさというものを感じた

"らしさ"って何だろう…

 

 

「龍騎がよく言ってたんです。内浦に帰る時、『最後に千歌さんや曜さんのために何かやりたい』って。そして、aqoursのマネージャーになって、それからほぼ毎日連絡をくれたんです。あんなに嬉しそうな彼の声は久しぶりでしたよ。千歌さんや曜さん、aqoursの皆さんそれぞれが個性豊かで、こんなにも似ても似つかないメンバーが集まるものかと。これならa(・)q(・)o(・)u(・)r(・)s(・)に(・)し(・)か(・)作(・)れ(・)な(・)い(・)も(・)の(・)が作れそうだって」

 

 

aqoursにしか作れないもの、私達にしか出来ないこと

その言葉が私の中で蠢いていた

 

 

「最後に僕からお願いです。これから何が起こっても、どんなに辛いことがあっても、龍騎が大事にしていたa(・)q(・)o(・)u(・)r(・)s(・)ら(・)し(・)さ(・)でaqoursにしかできないことを成し遂げてください」

 

 

満生君の言葉を聞き、音ノ木坂学院に一礼をして私達は東京を後にした。

 

 

 

 

 

▼

 

 

 

もうすっかり日は傾いて空はみかん色とは言い難い夕焼け色に染色されていた

そんな中私達は沼津行きの電車に乗ってただ流れ行く景色を眺めていた

少しずつ都会の色は消えていき、私達の慣れ親しんだような景色が広がっている。

海だ…

私はこの時何を思ったんだろう…

 

「ねぇ、海見ていかない?」

 

そう言って私は思いっきり駆け出した

 

 

▼

 

 

 

 

小さなみかん色の毛の女の子と黒髪の男の子

2人は海で出会った

ある小さな旅館の前に広がる大きな海

 

 

『ねぇ、何してるの?』

『別になんだっていいだろ』

『むぅ、それだよ、何してたの?』

『はぁ、ギターだよ』

『ギター?』

『ギターも知らないの?』

『うん』

『はぁ、これはね、こうやって…』

 

 

この海は場所は違っても昔からちっとも変わらない

私と君はこんなにも変わったのに…

 

一度深く深呼吸をする

 

 

「私ね、満生君が言ってたことまだ信じられない、ううん、信じたくないだけなのかもしれない」

「千歌ちゃん…」

「だって、少し前までみんなで練習して、遊んで、笑って、ずっと一緒に居たのに、急にそれが無くなるなんて…」

 

みんな黙ったままだった

 

「でもね、だからこそ思った。やっぱりりゅうくんと一緒にステージに立ちたいって、りゅうくんと私達1(・)0(・)人(・)でaqoursなんだって」

「龍は辛い時も私達のことを支えてくれた。今度は私達が支えてあげる番」

「龍騎がいなかったら多分私は今ここにいないと思う」

「私達をもう一度繋げてくれてのは龍騎さん」

「私もリュウともう一度ステージに立ちたい」

「私も龍騎君と」

「マルも!」「ルビィも!」

「クックック、ルシファーはどうなろうとこの堕天使ヨハネとは切り離されることはないのよ」

「みんな…!」

 

 

誰も異論は唱えなかった

寧ろみんな同じ気持ちだった

りゅうくんがどんな境遇に立たされていても彼がいて、私達がいて、それで"aqours"なんだ

 

 

「りゅうくんと一緒に私はaqoursだから出来ること、私達だから出来ることがしたい!何も囚われずに自由に!」

「何かを真似するとか」

「何かを追いかけるとかじゃなくて」

「私達の思うように」

「自由に」

「でも、みんなが自由にやったらバラバラになっちゃわない?」

「どこに向かうの?」

「私は0を1にしたい、あの時のままで終わりたくない!」

「千歌ちゃん」

「私も!みんなも、きっと」

「これでやっと1つにまとまれそうだね」

「遅すぎですわ」

「へへっ」

 

 

そして私達は手を合わせる

 

 

「ちょっと待って?指こうしない?」

 

 

曜ちゃんが親指と人差し指を立てて、手の形を見せる

 

 

「これをこうやって繋げて、0から、1へ!」

「それいい!」

「でしょ?」

「よし、もう一回やろう!」

 

 

人差し指と親指を繋いで0の文字を作る

 

 

「さぁ行こう!今全力で輝こう!aqours!」

 

『サンシャイン‼︎』

 

 

"0から1へ"

 

仲間だけを見て、目の前の景色を見て、真っ直ぐに走る

 

みんなと一緒に、自分の景色を探しに行く

 

 

 

いつかその景色を1(・)0(・)人(・)で見る

 

はずだった…

 

 

 

〜〜〜♪

 

 

私のスマホが鳴る

相手はお母さんだった

 

 

「もしもしお母さん?どうしたの?」

「千歌ちゃん、落ち着いて聞いてね…?」

「う、うん…」

「龍騎君がね、倒れて病院に運ばれたの」

「えっ…」

 

 

カタン…

 

 

受け入れたくなかった、でも、受け入れないといけなかった

でも、こんなに早くなんて…

 

 

 

 

 





2期はまだ観ないと言った私ですが、OPだけ聴いてしまいました…(^_^;)
しかしまだ暑いですね…
もう涼しくなるだろうと思ってたのにOP聴いてるだけで汗が出てくる出てくる(主に目から)
前回も言いましたが、2期はこの作品を書き終えたらゆっくり観ます


さて、この作品もあと少しで完結です
今までご覧になってくださった方々本当にありがとうございます。
残りあともう少しだけお付き合いください


それでは今回もありがとうございました
評価感想等ございましたらまたよろしくお願いします
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