時は5年前A.M.0:00
100%
「コピー完了。」
機械から無機質な声が発せられる。
「ふぅ 最後まであと一つね。ここまでホントっ長かったわ。」
機械しかない薄暗い部屋の中には一人の少女のみ。機械にさしていたメモリーを抜いた。
「よし、後はコピーしたのを解析すれば…」
バンッ 銃声が部屋の中に響いた。銃弾は少女の腹を抉って血を流す。
「グフッ!もう来たか くそ研究者!」
そう少女が言葉を発した時には10人以上の武装した兵士たちに取り囲まれていた。
「抵抗せずにそのメモリーを渡せ。渡せば 殺さないでやる。」
リーダーと思しき男が少女に要求する。男は平静さを失っているようだった。
「何を言ってんの?渡すわけないじゃん あんたら バッカじゃないの!」
「殺れ」
その刹那、少女は銃弾に体が撃ち抜かれるはずだった。しかし少女はもうそこにはいない。すでに兵士の包囲網を抜け、部屋の外に飛び出していた。
「チッ
「主任!あれはまだ実験段階です。危険すぎます。もし誤作動を起こしたら我々が…」
「そんことを言ってる場合か!あのメモリーの中には我々の命より遥かに重いものが入っているんだぞ!早くキャパシティダウンをここの施設の全てのスピーカーに接続しろ!」
「はっ、はい。了解しました。…キャパシティダウン、SP端子に接続完了。出力はどのぐらいに?」
「相手はlevel4の大能力者だ。出力は最大にしろ。」
「りょっ了解。波の出力を最大に。起動準備完了。」
「起動しろ。」
突如スピーカーから音声が流れ出る。男は不敵な笑みを浮かべながら、こう言った。
「ふふっ これであいつは走ることはできない。ジ・エンドだ。」
ブーン 通路にあるスピーカーからも音が流れる。その音は通路を走っていた少女にも聞こえた。突如少女の走るスピードが遅くなる。
「何?この音は?頭が痛いわ。一体なに?」
「この音はな。キャパシティダウンっていうによるもんだ。」
「なっ、もう追いつかれた! …ぐっ、能力がうまく… 」
「当たり前だ。キャパシティダウンは対能力者用の兵器だからな。まだ実験段階だが、妨害効果は効果できそうだな。」
「くっ!」
「残念だったな 目標が達成できなくて。 ハハハッ」
不気味な笑い声をあげながら武装集団のリーダーが暗闇から姿を現した。
「ここまでだ。一条神奈。潔くそのメモリーを渡せ。」
ドンッ 遠くの方で爆発音が聞こえた。ドンッ もう一度鳴った。 ドンッ またもう一度鳴った。その爆発音はどんどん近づいていた。
「何だ? この音は?……んっ? キャパシティダウンの音が消えているぞ? どういうことだ?」
「大変です、主任!機械が熱暴走して、正常に働いていません!この熱暴走のせいで、第1級危険物の保管機もダウン、あちらこちらで爆発が起こっています!」
「残念だったわね 」
今度は少女が不敵な笑いを見せる。しかし、少女の顔には余裕がない。
「あぁ、たしかに残念だ。キャパシティダウンの実験は失敗したからな。しかし、今はそんなことどうでもいい。お前は見る限り、歩くこともままならない状態だ。能力も後使用できて一度か二度。お前は俺たちの包囲網から逃れることはできないさ。」
「さて、どうかしらね?あなた達甘すぎよ。それよりあなたたち爆発のことはいいのかしら?あなた達爆発に巻き込まれて死んじゃうわよ」
「別にいいさ。俺はどのみちすぐ死ぬ運命。どこでしんでも変わらない。しかも、今回の目標はそのメモリーを奪い取って壊す。そして一条神奈お前を殺すことだ。それさえできれば、後はどうでもいい。」
ドンッすぐ近くで爆発音がなった。火はもう隣の部屋なのだろうか?
「お前はもう逃げることはできない。部屋の外も火の海。残念だったな。」
「さっき言ったでしょ。あんた達は甘すぎるって。」
少女は服のポケットから一つの塊を取り出して、床へ投げた。突如白煙が一面を覆う。
「悪あがきはよせ。お前は逃れることはできない。」
そう男が言い終えた瞬間、その部屋でも爆発が起こった。
「はぁ はぁ 能力を使用しすぎた。爆発と白煙利用してあいつらは片付けたけど…私はしばらく無理ね。この身体じゃね。」
少女は能力で脱出して、他の部屋に移っていた。しかし、左手は腕から無く、全身は大火傷。頭は右手で覆ったのか無事なようだが、いつしんでもおかしくない状態だった。
爆発音はまだ続いている。少女が今いる部屋にももうすぐ火の手がやってくるだろう。
「あとは申し訳ないけどあいつに…任せるしかないはね。…どこだあれは? よし、えーと……これでOKか。最後に自分の弟に頼ることになるとはなぁ。あいつを巻き込みたくなかったなぁ。」
明朝、第10学区の一つの研究所が崩れ落ちた。
どうでしたか,駄文でおもしろくないと思いますが…
ぜひとも次もよろしくお願いします。