世紀末戦記   作:溶けない氷

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ロリコンホイホイ

 

ターニャちゃん

スペック

Strength 1(ゴキブリ以下)Perception 6(用心深い)Enduarance 1(ひ弱)

Charisma6(店の看板娘)Intelligence6(なかなか) Agility3(すっとろい)Luck 1(不運)

 

 

Perk 祈れ、さすれば救われん

Luck Perk発生率が少し上昇

 

お荷物コンパ

 

 

 

拝啓、日本の読者の皆様。

お元気でしょうか?私、ターニャ・デグチャレフはまたもや人生の大ピンチです。

死にたい、やっぱ死にたくない。

「このチビ人間はとても痩せてる!不味そう!だから高いところから投げてどれくらい弾むかストロングと比べて遊ぶ!」

畜生・・・・私とレックス・グッドマンと名乗るくそウゼェ馬鹿

「おお、弱きもの!汝の名は女なり!」

シェークスピアを延々と垂れ流すへぼ役者、そして・・・

「ストロングは腹が減ってきた!チビ人間、お前は人間の優しさのミルクを知ってるか?

ミルクがあればストロングは強くなる!強くなってこんな檻も簡単に壊せる!

そして弱いフィストを殺してサイキョーのスーパーミュータントになる!」

・・・・・ストロングと名乗る滅茶馬鹿なスーパーミュータント。

この3人で仲良くトリニティタワーの最上層部に捕まっております。

人間の優しさのミルク(笑

かれこれ3日ほど前のこと、私は廃墟のビルの中で餌を漁っておりました。

「おっ、ソールズベリーステーキ(210年ものの)あるじゃん!ラッキー!」

崩壊したスーパーマーケットの倉庫を漁っていた私は幸運にも食べ物を手にいれた。

あの糞ったれの存在Xに祈りはしないがな。

この世界で信じられるものはキャップ、食い物に綺麗な水、そして銃だけだ。

チラと周りに金目の目ぼしいものがないかさっと視線を走らせる。

「チッ、やっぱろくなもんねぇな」

日本のそれよりも遥かに巨大なアメリカンスタイルの大型スーパーの倉庫だというのに目ぼしい収穫は隅っこの僅かな保存食品だけ。

保存調味料ましましのカロリー爆発のこってり味だが慢性的飢餓が普通のこのご時世では戦前の食品は貴重なエネルギー源としてなかなかに高価で取引される。

そう私、ターニャには夢がある。それは・・・

「絶対に・・・絶対に金持ちになって、ダイアモンドシティに住んでやるんだ・・・・」

ダイアモンドシティ、連邦となったこのマサチューセッツ州で人間が辛うじて人間らしく暮らせる残り少ない居住地。

フェンウェイ・パークの中に設けられた水も電気もある生活・・・

はっきし言おう、20世紀のテレビでよくみる難民キャンプとどっこいの環境だがそれでもそこに住めるというのはかなり恵まれている。

だが、そこに住むにも金がいる。

世の中世知辛い、保護者のいない私がまともな生活を送るには金が必要だ。

『実に嘆かわしいな、罪深き者よ 欲望に囚われ信仰の欠けらも見えぬ』

背後から突然忌々しいクソ野郎の声が聞こえ、びくりと振り返ると・・・

そこには青いVaultスーツに身をまとい、実に腹の立つ笑顔でサムズアップするVaultボーイと呼ばれる戦前の企業のマスコット人形が喋っていた。

「そ・・・存在X!なんだその姿は!」

即座に銃口を向けるが、くそったれなサムズアップは変わらない。

『本来であるならば、これほどまでに過酷な環境ならば我を讃え天上までそびえ立つほどの信仰を捧げて当然だというのに・・・

お前たち、人間からは全く信心が感じられない!」

・・・・・

「あ・・・・アホかー!信心以前に文明が滅んで神も仏もいない状態だろうがー!」

思わず叫び出す

『神なら目の前にいるではないか』

どこをどうすればそういう解釈が出てくる!?

この!周りの状況をよく見ろ!どこもかしこもクソだらけだろうが!

『この世界の住人もお前同様物欲に囚われておった。

ゆえに物欲の元を絶ってやったというのに・・・』

ピクピク・・・えーとつまり?200年前の資源戦争の原因は・・・・

『うむ、お主の知識通り物欲の元を絶ってやったらこの通りだ

祈る代わりにお互いを滅ぼし合うとはつくづく救えんな』

うん、やっぱこいつ悪魔だ 殺そう

誰に憚ることなく銃口をVault-Boyに向けてぶっ放す。

だが、くそったれな存在Xの宿ったVault-Boyは弾丸を跳ね返しビクともしない。

「くそ!これもお前の仕業か?」

『いや、単にこのボブルヘッドが丈夫なだけだ』

どんだけ頑丈に作ってんだコラ!Vault-Tecの製造責任者出てこい!

『転生したのはお前だけではないというのに誰も信仰を持たん』

ヒクヒク・・嫌な予感

『お前の周りの連中はどいつもこいつも似たような者だから死んだら片っ端からこの世界に転生させたというのに・・・・なぜ誰一人我を敬い崇めないのか・・・』

お前!それ本気で言ってんのか!?どう見ても地獄だろ!

死んだら幼児になって生き地獄に転生させるとか、どう考えてもお前のポジションは閻魔大王だろ!

日本人は死んだらFallout世界に転生するようです。

『なるほど、幼児のうちでは過酷すぎるか。ならば成長したのなら良いだろう』

んんんんん!?もしもーし、人の思考を斜め上方向に解釈するのはやめてくれませんかね。

『(カチカチカチ)ふむ、異世界転移は高校生がよくあるらしい。

案ずるな、これからは日本人コーコーセーはこの世界に移転してくる』

うおぉぉぉぉい!すまない!日本の青少年少女諸君、本当にすまない!

君達の世紀末青春を楽しんでくれ!

『過酷な世界なら真の信仰に目覚めるものも2、3人はいるだろう』

「やめろ、世紀末の犠牲者を無意味に増やすんじゃない」

 

だめだ!これ以上頭がおかしいこいつと話してたら

私まで、マトモでいられるなんて運がいいぜ!You Tough Girl 状態になってしまう!

 

『それと、どうあっても祈らんお前が真の信仰に目覚めるように、奇跡を用意してやった』

 

ターニャはロザリオを手にいれた!両手に愛を持って包み込み祈りを詠唱するとLuck Perkが発動する!

「いや、待て。どう考えても戦闘中に両手を銃から放せっておかしいだろ」

『お前の信仰への目覚めを期待しているぞ』

するか!畜生!これでどうしろっていうんだ!

 

くそったれなボブルヘッドの前で頭を抱え込んでウーウー言っていると、途端ドスンという音が聞こえてきた。

ま・・・まさか・・・・

ギギギと油の切れた扉のように首を後ろに向けるとそこには・・・

 

『ニンゲン!見つけた!2匹目!』

スーパーミュータントが現れた!右手にはなぜか男が捕まっている・・・

 

・・・・そういうわけで私、ターニャ・デグチャレフはこうやってトリニティタワーの上の牢屋の中に馬鹿とアホと一緒に囚われの身になっているわけです。

『ちびメス、食いでない。人間と武器交換する』

「まま、待って!ほら、こうすれば他の人間がもっと来るわ」

私が提案したのは幼女のロリボイスで人間を集め、それをスーパーミュータントが狩るというもの。

え?外道?この世紀末で騙される奴が悪い。

『ちびメスニンゲン、助け呼ぶ。でかニンゲンもっと来る、うまい餌たくさん。

俺頭いい』

くそったれなSMが私とレックスの助けを呼ぶ放送を録音させて放っておいたのはそういうわけだったのだ。

提案したのは私だろ!このあほ!

 

『あのね、私ターニャ。今、トリニティタワーの上で悪い奴らに捕まってるの!

お願い、私を助けて!い、いや!やめてぇ、ターニャのそんなとこにそんなことしちゃらめぇぇぇぇ』

クソッ!こんな恥ずすぎるセリフを電波に乗せるとか、どんな羞恥プレイだ!

 

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