博麗の(やる気の無い)神主   作:執筆使い

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※時間の進み方は大体年表通りと考えてください。要するに紅魔館騒動から一年位経っています。







春雪異変
また異変だと? 面倒くせぇ


 

 紅い霧の騒動が終わり、いつも通りの敵味方関係なしの宴会を博麗神社ですませて暫く経った頃。

 

 つまりは四月...のどかな春真っ盛りの季節。陽気に包まれ花が咲き乱れ、ポカポカと暖かい空気が自然を癒していくそんな季節...

 

 

 

 

「「寒い!!」」

 

 

 なんて事はなかった。寧ろ花ではなく雪に包まれていて冷たい空気が外に突き刺さっている。

 

 

「いやぁ〜、やっぱ冬はこたつで丸くなるのが一番だな」

 

 

「それは私も同意ね」

 

 

 春真っ盛りの時期の筈なのに外は冬まっしぐら...異変の類であるだろう状況だが、それを解決する役目である2人の博麗はこたつでのんびりとしていた。

 

 

「ま〜、そもそも態々こたつに頼らなくてもあんたの能力を使えば1発なんだけど...Zzz」

 

 

「やだよ、面倒くせぇ...Zzz」

 

 

 駄目巫女と駄神主。博麗駄目コンビはそのまま覚めることのない眠りにつくのだった。

 

 

 

 

 

 

 博麗の(やる気の無い)神主〜完〜

 

 

 

 

 

 

 

『彗星 ブレイジングスター』

 

 

「って、何勝手に終わらせてるんだぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

 轟音と共に突っ込んできたのは箒にまたがった1人の少女。勢いを付けたそれは襖ごとこたつを吹き飛ばした。

 

 

「「こ、こたつがぁぁぁぁぁぁぁ!?」」

 

 

 先程のだらけっぷりから一転、まるでこの世の終わりを迎えた様な表情で叫ぶ2人。

 

 

「お前ら! さっさと異変解決に行くぞ!! 時間は待ってくれないんだぜ!!」

 

 

「こたつが...シエスタタイムが...」

 

 

「どうしてこんな目に...」

 

 

 だが、魔法使いの叫びも虚しく2人は動くどころか立ち上がることすらしない。生きる気力を失った屍の如く、その場に跪いている。

 

 

「(駄目だこいつら、早くなんとかしないと)」

 

 

 故に、そんなことを考えた魔理沙は呆れと共に2人を無理矢理叩き起こすのだった。

 

 

 ..................................

 

 ....................

 

 ..........

 

 

 異変が起こってるから解決に向かわなければならない。それが博麗の巫女と神主の役目である。故にいつもの3人+たまたま訪れてたメイド1人が異変解決に向かう事となったのであった。

 

 

「はぁー、これのどこが異変なんだよ。ただ単に雪が積もってるだけじゃねえか」

 

 

「あのなぁ。今は4月なんだぞ。それなのに雪が降ってるなんて明らかに異常だと思うぜ...」

 

 

 どうしても異変を認めようとしない駄神主はこたつを壊された事もあってか文句を言う。それに対して呆れながら魔理沙はツッコミを入れた。

 

 

「それにな...」

 

 

 駄神主は銀髪のメイド...十六夜咲夜に目を向ける。その視線はまるで不審なものを見るそれに近いものだった。

 

 

「私の顔に何かついてますか?」

 

 

「なんでお前が居るって事だ...さてはテメェが犯人じゃねぇだろうなぁ? 駄メイド」

 

 

 そう言って神主は自分的に怪しいと思われる咲夜にいちゃもんをつけて...あわよくばここで倒して異変解決した事にしようとしてる。相変わらずこの駄目人間は平常運転である。

 

 

「まず...私が態々博麗神社まで来たのは、どこかの誰かさんが妹様に入れ知恵したおかげでお嬢様が未だに再起不能に陥っているのでいい加減落とし前をつけさせようと思ったからです。それに、あなたは知ってると思いますが、私にそんな能力はありません」

 

 

 そう言いながらナイフを構えて臨戦態勢に入るメイド。初対面の時からこの二人は馬が合わなかった。だらけきったもの、几帳面なもの...両者が相容れる事などあるはずもなく、犬猿の仲に近いものであったのだ。

 

 

「入れ知恵もなにも...俺は真実を教えてやっただけだ。それにな...吸血鬼関連、時を止める、ナイフを用いている...つまり駄メイド!! テメェはすでに人間をやめていて、気化冷凍法でも使ってこんな異変を起こした!! 違うか?」

 

 

「全然違います...というかその理論でいけば一番怪しいのは貴方だと思いますが? 駄神主」

 

 

「もういい加減にしろよお前ら!? なんで会う度に喧嘩に発展するんだよ?!」

 

 

 異変も始まったばかりでとんでもなく険悪な雰囲気になっていたこの状況に耐え切れずに魔法使いは叫んだ。哀れ魔理沙、彼女は最早ツッコミという呪縛からは逃れられない運命となったのだ。

 

 そんな一行に近づいてくる一つの影...前回と変わらない姿と自信満々なオーラを漂わせながら出現したのは一人の氷精であった。

 

 

「あたいと勝負しろ!!」

 

 

 前回の時に駄神主に吹き飛ばされたチルノである。復活した際に頭が弱い故に記憶が飛んでしまったために、懲りずに彼女は一行に挑もうと立ち塞がってきた。

 

 

「おいメイド。お前が行け。あの野郎の相手は面倒くさいし」

 

 

「嫌ですね。あの様な馬鹿の相手は、同じ馬鹿である貴方様がやって下さい」

 

 

 それでも喧嘩をやめない二人。それを見て、もういいやと悟った魔理沙はふと先ほどから一言も喋っていない霊夢の方を見た。

 

 

「こたつが...」

 

 

「お前はお前でいつまで落ち込んでいるんだよ!?」

 

 

 もうチームワークとか連携とかそれどころの問題ではないほどにカオスな光景であった。だが、頭が⑨な氷精はその光景を見ても一切の違和感を抱かず、寧ろ自分に怯んでこうなっているんだと自己完結して口を開いた。

 

 

「流石はあたい! たたかう前から勝つのは...最強であるしょうこだ!!」

 

 

 胸を張りながら言った言葉...それは4人の逆鱗に少なからず触れてしまう。

 

 

「「「「少し黙ってろ⑨!!!」」」」

 

 

「あたい!?」

 

 

 轟音。4人が放った弾幕は氷精を完全消滅させるに至った。だが、自然そのものが破壊されたわけではないので彼女はまた復活するだろう。そして、同じ過ちを繰り返すだろう。それがチルノという馬鹿であるから。

 

 

 ..................................

 

 ....................

 

 ...........

 

 

 立ちはだかる氷精を明らかにオーバキルであろう弾幕で消滅させた一行。先を進んで暫くして、魔理沙は最初からずっと疑問に思ってたことを口に出す。

 

 

「...そういえばお前ら2人はよくその格好で居られるな」

 

 

 そう言って巫女と神主を指す魔理沙。自分とメイドはマフラーとコートを上に羽織るなどある程度の防寒対策をしている。だが、対照的に二人の博麗の服装はいつも着ている巫女服に一般的な神主が着る様な服とどちらも寒さには滅法弱い様な服装だ。

 

 それに対して二人はさも当然のように答える。

 

 

「俺は能力があるから寒さなんか効かねぇのさ」

 

 

「私も霊力で寒さを防いでるから大丈夫なの」

 

 

「「(じゃあなんでこたつにこだわるんだろう)」」

 

 

 寒さをものとしない2人に対して魔法使いとメイドは素朴な疑問が浮かんでいったのだった。

 

 

 異変解決はまだ始まったばかり...それなのに前途は多難...凸凹な組み合わせ(主に駄神主のせい)は果たして、無事に黒幕までたどり着けるのだろうか?

 

 

「くろまく~」

 

 

 ...答えは悪魔のみぞ知る。

 

 

 

 

 

 To be continued...

 

 

 

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