博麗の(やる気の無い)神主   作:執筆使い

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人形館か...面倒くせぇ

 

「ゲフッ...ゴフッ...大丈夫かテメェら?」

 

 

「「その言葉そっくり返すわ!!」」

 

 

 猫に囲まれて血塗れで倒れ込んでいる駄神主を見て、霊夢と魔理沙が叫んだ。

 

 駄神主といえど生物である。傷付き、疲労することはあるのだ。(最も、疲労に関しては日常茶飯事であるが)多分ギャグシーンでなければ死んでいただろう...そう呼べるほどの重体であった。

 

 

「...というわけで俺は帰らせてもらうぜ。黒幕はぶっ飛ばしたし良いだろ?」

 

 

「...そう言いたいんだが、外をチラとだけ見て未だに吹雪いているからな...私の勘だとまだ異変は終わってないと睨むぜ!!」

 

 

 駄神主のセリフを魔理沙が否定する。さり気に彼が主人公らしからぬ負のオーラを出しながら舌打ちしたのは多分気の所為だろう。

 

 

「それで...吹雪が強くて多分私の霊力じゃ防ぎ切れないし」

 

 

「私の防寒着も多分無理だし」

 

 

「私に至ってはマフラーと少しばかりの上着だけですので」

 

 

「「「誰か暖を取ってくれる親切な人は居ないかしら/かな/でしょうか?」」」

 

 

 3人は実に息のあったハモリ具合でその誰かさんにお願いを通そうとしている。これが普通の男であればイチコロかもしれないが、相手は外道な駄目人間だ。

 

 

「んじゃ俺帰りますわ〜」

 

 

 逃げる駄神主。猫と猫耳少女が纏わり付いているが御構い無しである。

 

 

『幻世 ザ・ワールド』

 

『神技 八方鬼縛陣』

 

 

 だがしかし、時を止められ場所を移動させられた上に強力な結界に阻まれて彼の逃走は失敗した。

 

 

「Noooooooo!?」

 

 

 やたら発音の良い英語を叫びながら、なす術も無く駄神主は予備の箒に縛り付けられて連行される。

 

 その際、猫達と猫耳少女...橙が名残惜しそうに見つめて居たが、霊夢のまるで恋敵を見るかのような冷たい表情に恐れおののき退いた。猫は良くも悪くも危険に敏感な生き物である。

 

 

 ..................................

 

 ....................

 

 ..........

 

 

 一行は、魔理沙の心当たりを頼りに魔法の森へ到着した。その際に見えた光景は...

 

 

「だ、誰がこんな事を...」

 

 

 見事に大地ごと森が抉れて居るという地獄絵図である。しかも、周辺の雪が多少溶けていることから熱エネルギーの爆発によるものであろう。

 

 

「...あれか」 「あれだな」 「あれですね」

 

 

 そう、強大な熱エネルギーの爆発...そんなことをしでかした人物。勘のいい人ならお解りだろう。先程駄神主らが戦闘していた場所は奇しくも魔法の森の近くだったのである。

 

 

「...辛うじてアリスの家は無事みたいだな。パッと見だけど」

 

 

 そう言いながら、口と両手を縛られている駄神主に目線を向ける魔理沙。

 

 

「むー!? むー!(俺は悪くねぇ!? だから離せ!)」

 

 

「駄目だ。やれ」

 

 

 今まで碌な目に合わなかった魔理沙。漸く出来た仕返しの場での冷酷な一言は、それはそれは清々しい表情であった。

 

 

 

 

 

 

「えー、こほん。ノックしてもしもお〜〜し。先程貴女様がお住まいの魔法の森をぶっ飛ばした博麗の神主でございまーす。本日は友人の魔理沙めがそちらに用があるとの事なので、遥々此処までやって来た次第です」

 

 

 最初はアレだが、駄神主は礼儀正しくドアの前での挨拶を行なった。さしもの彼も自重の一つはする...何せ命が掛かってるから。

 

 

「...入って」

 

 

 暫くして出て来たのは金髪の物静かな少女。その様子からして、どうやら駄神主は文字通りの骨に成らずに済んだみたいだ。

 

 言われるがまま、一行は魔理沙の友人の魔法使い...アリス・マーガトロイドの家へと入るのだった。

 

 

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 ..........

 

 

 そこには大小様々な人形があり、中には1人でに動いている物も。取り敢えず3人が家の中の人形を見ている間、魔理沙がアリスと話していた。

 

 

「...それで、私に何の用かしら? 魔理沙」

 

 

<ナニカシラコノドクロ? トリアエズオシテミマショ

 

<.....コッチヲミロォ

 

<オィィィィ!? ナニオシチャッテンノ!?

 

 

「今回の異変についてなんだが...実は少々行き詰まってな...わかってる事でも良いから教えて欲しいんだ!」

 

 

<イマノバクハツハニンゲンジャネェ...

 

<ナンカコッチキタ?! ネラウナラメイドヲネラエェェェェ!?

 

<コウナッタラワタシノノウリョクデ...ック、ナンテガンジョウサ!? コレデハナイフデキレナイ?!

 

 

「...はぁ。全く、親友に頭を下げられちゃ断るものも断れないわね」

 

 

「本当か!? ありがとうだぜ! アリス!!」

 

 

 

 

 2人がそんな他愛の無い会話をしている傍らで、3人は髑髏の顔が前方に取り付けられていた小型のラジコンらしきものに追いかけられていた。

 

 

「...コッチヲミロォ」

 

 

「骸骨っぽい顔! ラジコンっぽい全身! なんか片言の日本語! いつから此処は杜王町になったんだぁぁぁぁ!?」

 

 

 逃げる駄神主。彼の能力上その爆弾に優先的に狙われてしまう。

 

 

「東方繋がりか!? 東方繋がりだっていうのか?! だったら2つ文句言わせろゴラァ!!」

 

 

 駄神主は右手に冷気を集める。

 

 

「まず、主人公の技じゃねぇし...」

 

 

「コッチヲミ」

 

 

 そして近付いた瞬間何重にも貼り付けられた氷で包み込み動きを止めた。

 

 

「そもそも名前の読みが違ぇんだよ!! そんなんだからとうほうって勘違いするにわかが出てくんだ馬鹿野郎!! 2度と出てくんじゃねぇ!!!」

 

 

 側から見れば割と良く分からないツッコミを叫びながら、氷で更に厳重に封印する神主。まるでこの場に居ない誰かに対して怒りをぶつけている様にも見える。

 

 

「...随分と変わった友人ね」

 

 

「ただの腐れ縁だぜ...」

 

 

 そんな様子を見て、2人の魔法使いはそんな会話をするのであった。

 

 

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 .........

 

 

「成る程...冥界ねー...」

 

 

 結論を聞いた霊夢は何処か気の抜けたセリフを吐く。そもそも、今回の異変に関してあまり乗り気ではなかった彼女なので、このリアクションはある意味当然なのかもしれない。

 

 

「そりゃまた随分と面倒くせぇ様な場所だな〜」

 

 

 駄神主も同様なリアクションを取る。こうやって見ると、ある意味似た者同士の2人である。その場にいた全員が思わずそんな感想を心でコメントするのだった。

 

 

「...それでは、そこに行けば今回の異変は全て解決するのですね?」

 

 

「良し! 場所が解ればこっちのもんだ!!」

 

 

 故に、本来であれば異変解決では部外者に近い立場の筈である魔理沙と咲夜の方が、何故か率先して行動している様に見えるのは気のせいではない。

 

 

「私は人形達のことがあるから外に出れないけど、もし何かあったら言いなさいよ」

 

 

 最後に一行にそんな言葉を投げ掛けるアリス。彼らはその言葉を聞き届け、その場を後にするのだった。

 

 

To be continued...

 

 

 

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