◯ャンプで例えると二部のジョジョと銀魂の天パ侍の駄目なところだけを足した様な性格。
要するに私が考えうる最も主人公らしくないキャラクターでございます(下手したらオリ主じゃなくてオリキャラに変更されるかもしれない程の)
一行は、冥界の入り口前に立ちはだかる3人の騒霊と相対する。
「悪いけど私達は急いでるの。だから此処を通させて貰うわ」
そう言って博麗一行の3人は各々戦闘体勢に入る。
「...あれ? そういえば零治の奴は?」
...3人が、戦闘体勢に入る。つまりは1人足りない。一行はもしやと思い括り付けていた箒に目線を移したが、縄は解かれ書き置きの手紙が代わりに取り付けられている。
『なんか3対3で丁度良いし、俺は先に冥界行ってるわ〜。結界程度ぶち破れるし』
「「「...いや何してんだあの駄神主ぃぃぃぃぃぃ!?」」」
これには3人もそう叫ばざるを得ない。というか、手足を縛られている上に時止め、結界を用いる能力者がそれぞれこの場にいたのに逃げおおせたのは別の意味で凄い。流石は駄神主。
「「「(何か良くわからないけど、苦労してるんだなぁ)」」」
そんな一行の様子を見て、騒霊たちは同情や憐れみに近い視線を向けていたのだった。
場面は変わり、こちらは冥界。先が見えない程長い階段の前にて駄神主は大きな欠伸を一つ漏らしていた。
「ダリィ...本当だったら博麗神社まで逃げてぇ所だったが、駄メイド+霊夢がいるから無理だし、俺は無駄な戦闘は避けるスタンスだしな。仕方ない」
さも当然の様に自分が悪く無いという事を言い出す駄神主。気怠そうに口から発せられたそれは少なくとも主人公が言っていいようなセリフではなかった。
そもそも、逃げおおせることになったのも、あんな面倒くさい目にあったのも他ならぬこの駄神主の自業自得ではあるのだがそんな事お構いなしである。
「しかし長ぇな階段。せめてエスカレーターにしろよ面倒くせぇ...あれか? 健康の為に長い階段にしてんのか? どうせこんな所に来んのは死人だしそんなのいいだろうが!!」
毎度お馴染み理不尽な突っ込みを入れる駄神主。しかし、一々文句を言ってもこの状況が終わらないと言うことをわかっている彼は、後ろで戦っている3人に追い付かれて殺されたくないので全速力で飛んだ。
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「...あん? 誰かいやがるな...なんか幽霊っぽいのが一緒にいるし...」
飛ぶのも面倒くさくなって、懐に忍ばせていた1人用の陰陽玉に乗って上がっていく駄神主。ある程度登ったところで、前方に白髪の剣士と幽霊の様なものが立ちはだかって居るのが見えた。
「...まぁ良いや。面倒くせぇから」
そう言って、右手に熱エネルギーを集め出す駄神主。この作品を読んでいる皆様であればこの後この外道が何をやらかすのかお分かり頂ける筈だ。
「速攻くたばれやぁぁぁぁぁ!!」
「みょん!?」
まだ戦闘体勢に入っていない彼女に向かって、不意打ち気味にエネルギー弾を発射した。
あんまりに予想外な事に思わず変な声を上げてしまう剣士。その様を見て勝利を確信した外道の表情はクソ野郎そのものである。
「くっ、噂には聞いてたけどなんて卑怯な...はっ!!」
とはいえ、ただでやられる訳もなく剣士は腰に帯刀していた刀を抜きエネルギー弾を一刀両断した。
「甘ぇよバーカ!!」
だがしかし、それすらも読んでいた神主はエネルギー弾の真後ろから出現し、周囲の水蒸気を用いて即興の氷の剣を作り出して斬りかかる。
「甘いのは其方の方です!」
氷と金属がぶつかり合う音。一瞬の間に少女はもう1つの刀も抜いて神主の攻撃をいとも容易く受け止めたのだった。
「っち...二刀流か」
「同じ土俵で、私がそう易々と斬られるとでも思ったんですか?」
「くっ!?」
鍔迫り合いで剣に力が入る事により、脆い方である氷剣がひび割れ始める。それにすぐさま気付いた神主はすぐさま後ろへと飛び、距離を離した。
「仕方ねぇ...極少しだけ本気を出してやらぁ」
『氷結 リンク・オブ・フィールド』
そう言って、石で出来ている地面に手を当てて凍らせ始める神主。少女は最初、彼の意図がわからずに警戒しながら構えをとる。
「さて...来な」
眼に映る範囲全ての地面を凍らせた神主はだらけきった、相手を嘗める様な構えで挑発をし始める。
先程の不意打ちも相まって彼女はすぐさま斬りかかろうと間合いを詰めて移動しようとする。だが、それが神主の狙いだった。
「(なっ!? しまった! 凍った地面だから踏み込mガッ?!」
鳴り響いたのは骨が軋む音。思考を終えるよりも速く神主は低空で飛ぶ事で間合いを詰めて1発殴った。しかも顔面を容赦なく。流石は外道であった。
「テメェが剣士だってんなら対策はし易い。足か、武器を封じればこっちのもんだからな」
言ってる事は正しい。剣術というのは一部...ほんの極一部を除いて足による踏み込みが必要不可欠なのだ。故に神主はその足場を凍らせる事により相手の剣術を封じたのだ。
言ってる事は正しいのだ...一応
「ゲフッ...ゴフッ...」
「さぁどうする? 言っとくが空を飛んだ瞬間すぐさま撃ち落とすし、霊力辺りを込めた弾幕だったら俺には効かねぇぞ」
まるで悪役の様なセリフを吐く博麗の神主。その言葉を聞いて立ち上がった少女...魂魄妖夢の表情は、絶体絶命な状況とは裏腹に笑顔であった。
「何が可笑しい?」
「...今この瞬間を含めて、私は半人前です。足場一つでこうも良い様にやられる。ましてや貴方みたいな最低野郎に」
そう言いながら、妖夢は魂の迷いを断ち切る刀...白楼剣を鞘に納めて右手で居合の構えを取る。更に、もう片方の刀...幽霊10人分を殺せる斬れ味を持つ楼観剣を、左手で右肩の辺りまで振りかざした。
「だからこそ、礼を言わせ欲しいです」
『剣技 結跏趺斬』
一歩も動かず、左腕一本で振り回された斬撃は当然ながら空を切る。だが、
「!? ちぃっ」
すぐさま神主は避けた。勢い良く繰り出された風は、真空の空間を作り出し、時に飛ぶ斬撃として襲い掛かる事がある。それは鎌鼬と呼ばれる現象で、神主の頬を掠めて切り傷を作り出した。
『人符 現世斬』
しかも、それだけでは終わらない。なんと瞬間に間合いを詰めた妖夢、それに驚きどうしてこの状況でこんな芸当が出来たのか一瞬の間で考えて、先の地面に横たわっている幽霊の様なものを見てある結論に至った。
「まさか!?」
「ええ、半霊を足場にしました。そして...射程圏内です」
その勢いのまま腰に帯刀していた刀を抜きすれ違いざまに一閃、その速度は辛うじて作り出した自分の背丈ほどある氷の壁ごと神主を斬った。
「...どうやら少し浅かったみたいですね」
「ナイフやら針やら、刃物には慣れてんでな。太刀筋見て避ける事ぐらいは出来んだよ」
だが、わずかに場所を移動したことにより思った以上の深手を取る事はなかった。自分の技が破れてもなお、闘志を絶やさない剣士。
「まぁ良いです。いずれ斬って見せましょう。この楼観剣、白楼剣...我が二刀に斬れぬものなどあんまりない!」
まるで駄神主以上に主人公っぽい純粋な叫びを、魂魄妖夢という庭師は言ったのであった。
To be continued...
...あれ? これ妖夢が主人公じゃね?