血塗られた戦車道   作:多治見国繁

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第29話 最後通牒の回におけるみほ陣営側のエピソードです。


第31話 使者の来訪

最後通牒を生徒会の元へ持って行った優花里が拠点に戻ってきた。

 

「優花里さん。どうだった?」

 

「はい。かなり困惑してました。特に河嶋殿はこんな要求は無理だとかなり怒ってました。まあ、受け取ってはくれましたが、このまま降伏ってわけにはいかないでしょう。」

 

「そっか。やっぱり。いい感じだね。あとひと押しで戦争が始まりそうなんだけど。何かきっかけが欲しいかな。」

 

みほと優花里が話していると、外が騒然とし始めた。

 

「捕虜にしろ!」

 

「裁け!憎い生徒会に学校を売った反逆者め!鉄槌を下せ!」

 

みほと優花里が何事かと様子を見にいくと手紙を持った1人の女子生徒がもみくちゃにされていた。

 

「お願いです!西住みほさんに会わせてください!お願いします!あの、西住みほさんはいらっしゃいますか?角谷杏会長からの親書をお持ちしました!西住みほさん!」

 

女子生徒は他の生徒にもみくちゃにされながらも必死に叫んでいる。

 

「私です。私が西住みほです。」

 

みほは、手紙を受け取った。そして、優花里に拘束を指示した。

 

「優花里さん。この娘を拘束して。」

 

「了解です!」

 

優花里は、縄を持ってきて縛りあげた。何をされるかわからず、プルプル震えている。使者にみほは優しく語りかける。

 

「貴女、名前はなんて言うの?」

 

「大橋です…大橋夏菜子です…1年生です…」

 

「夏菜子ちゃんか。西住みほです。改めてよろしくね。私の質問に正直に答えてくれたら、すぐに解放して無事に帰してあげるからね。」

 

「わかりました…」

 

みほは、満足そうに頷いた。そして、尋問は始まった。

 

「生徒会は、私たちに対して何が不満か聞く準備があるって言ってたけど、本当かな?」

 

「はい。本当です。来てくれたらすぐ対応するとのことでした。」

 

「そこで騙し討ちのように拘束するなんてことは無いよね?」

 

「はい。絶対にありません。身の安全は保証します。」

 

「なるほどね。」

 

長い沈黙が続く。そして、みほは思い出したように夏菜子に問う。

 

「ねえ、夏菜子ちゃん。私の本当の目的知りたい?」

 

「え…ええ、まあ私の役目は生徒会と西住さんの使者ですからなぜ蜂起したのかは知りたいです。」

 

「そっか。」

 

そう言うとみほはニヤリと怪しげに笑う。

 

「じゃあ、まず私のこの親書に対する答えを教えてあげる。私の答えはね…こうだよ。」

 

みほがサッと手をあげると優花里と梓が夏菜子に襲いかかり、押し倒した。そして、ナイフで制服を切り裂き始めた。

 

「え…?」

 

夏菜子は何が起こったのかわからないといった状況だった。みほは楽しそうに笑いながら夏菜子を見下ろしている。

 

「夏菜子ちゃん。無事に帰れると思った?うふふ。無事に帰してあげるなんて嘘だよ。帰せるわけないでしょ?夏菜子ちゃんは大事な捕虜なんだから。それに夏菜子ちゃん、ダメだよ。こんなノコノコと敵の陣営に一人で入ってきちゃったら。これじゃあ、飛んで火に入る夏の虫だよ。えへへ。私は夏菜子ちゃんを色々いじめて楽しめるから嬉しいけどね。」

 

みほはしゃがみながら顔を近づける。

 

「優花里さん。ちょっとそのナイフ貸して。」

 

そう言うとみほは夏菜子の頭の先から足の先までをナイフの背で撫で始めた。震える夏菜子を見てみほはますます嬉しそうになった。

 

「夏菜子ちゃん可愛い。ほらほらもっと怖がって。私、女の子が恐怖に震える姿を見るの大好きなの。」

 

みほはすぅっとナイフの背で夏菜子の喉元を撫でる。

 

「夏菜子ちゃん。生徒会側の使者ってことは生徒会側についてるってことだよね。だったら殺しちゃおうかなあ。」

 

「やめてください…殺さないで…お願いします…」

 

みほは夏菜子の喉元にナイフを突きつけた。今にも力を入れて夏菜子の喉を掻っ切りそうだった。優花里は思わず目を瞑っていた。周りからは殺せ殺せと声が上がる。皆、興奮していた。

 

「あ、もっと可愛い顔になった!えへへ。嘘だよ。夏菜子ちゃんは殺さない。でもその代わりに別の形で役に立ってもらおうかな。」

 

みほは夏菜子を怖がらせるためにわざとこんな行動をとったのであった。

 

「優花里さん、梓ちゃん。鞭打ち台に夏菜子ちゃんを裸で縛り付けて。」

 

「わかりました。」

 

「了解です!」

 

そう言うと梓と優花里は夏菜子を鞭打ち台を持ってきて縛りつける。

 

「夏菜子ちゃん、肌綺麗だね。」

 

みほはそういうと夏菜子の身体を撫で回した。みほはいやらしく笑いながら皆に夏菜子の裸を晒した。

 

「夏菜子ちゃん。胸ぺったんこじゃん。可愛い。」

 

クスクスと嘲笑う声が聞こえてくる。夏菜子は屈辱で泣いていた。

 

「うぅ…」

 

「夏菜子ちゃんの綺麗な身体を傷つけるのなんか勿体無いな。でもしょうがないか。それじゃあ、ちょっと痛いけど覚悟してね。」

 

みほは、楽しそうに何度も鞭を打ち付ける。その度にみほを慕う者からは大きな歓声が上がる。中には嘲笑う声も聞こえる。一方、夏菜子は苦痛の声をあげた。

 

「うぅ…うぁぁ…辞めてください…お願いします…」

 

みほはさらに苦痛を与えた。鞭により切れた肌にみほは塩を揉み込む。

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

夏菜子はさらに顔を歪ませる。

みほは、竹刀を持ってきて夏菜子の脚に何度も叩きつけ、さらに石抱きをさせた。重い石が何枚も夏菜子の脚に載るそれを踏みつけながらみほは笑う。

 

「どう?夏菜子ちゃん。楽しい?あっ!そうだ!私の目的を教えてあげなきゃね。」

 

そういうとみほは夏菜子の耳元で囁く。

 

「私の目的は恐怖による支配。私はただこの学校が欲しいの。」

 

悪魔のように笑うとみほはさらに石を載せその上に座った。夏菜子は断末魔の叫びをあげて、何も言わなくなった。

夏菜子は廃人のようになってしまった。

それを見たみほは満足げに、眺め優花里に指示を出した。

 

「優花里さん。夏菜子ちゃんを生徒会室の前に捨ててきて。物音を立ててわかりやすく捨ててきてね。それじゃあよろしく。」

 

「わかりました!行ってきます!」

 

優花里は敬礼をした。みほも満足そうに答礼する。優花里が出て行った後、みほは悪魔のように笑いながら呟いた。

 

「これできっと戦争することができる。あのバカな生徒会の連中にこれで話し合うつもりはないという意思を示すことができる。そしてあの生徒会長のことだ。きっと正義感に駆られて戦争を選択するはず。さあ、楽しい戦争の時間ももうすぐだ。これで恐怖に震える生徒会長の可愛い顔が見られる。」

 

事態は全てみほの計画通りに動いていた。




オリジナルキャラ紹介

氏名 大橋夏菜子
年齢 15歳
学年 1年
生徒会関係者で生徒会の使者としてみほの元に向かうが、みほに捕まり拷問を受けて廃人のようになってしまう。
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