血塗られた戦車道   作:多治見国繁

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お待たせしました。遅れてすみません。
みほ陣営のお話です。
今日か明日かわかりませんが、次回は登場人物紹介の回を設けます。もともと、活動報告でやろうと思っていましたが、もしかして気がつかずに見逃される方がいらっしゃるかもしれないので本文でやります。
よろしくお願いします。


第79話 人身売買計画

冷泉麻子の日常はみほに誘拐され、協力を余儀なくされた日からガラリと変わった。彼女の日常は常に生物化学兵器研究の毎日である。最初こそ麻子は生物化学兵器の研究など心の底からやりたくなかった。初めて開発した化学兵器、マスタードガスとルイサイトの人体実験の時は必死に感情を押し殺し、犠牲になる被験者たちに感情移入をしないようになんとか耐えていた。しかし、麻子の考えは次の研究である、サリンとVXガスの研究が終了した時から徐々に変化していった。今まで、研究している時には感じたことがなかった感情が身体を駆け巡った。嬉しかったのだ。いくら強制されて嫌々やっていたものであったとはいえ、自分が携わった研究が成功するということはやはり嬉しいことである。麻子はこの生物化学兵器研究に誇りと意義を感じていた。麻子は研究成果が出てみほに評価される、このサイクルに今まで感じたことがなかった快感を覚えた。そして、その誇りと快感はいつの間にか麻子の研究理念に恐ろしい考えを宿し、恐ろしい行動に突き動かすきっかけになった。麻子は科学の発展に犠牲はつきものだという典型的なマッドサイエンティストになったのである。そして、彼らと同じような考えを基に自らの主導のもと、非人道的人体実験を積極的に繰り返し開催するようになっていた。そして、彼女は被験者たちを人間として扱うというよりは実験動物のように扱い、「モルモット」と呼称していた。麻子を突き動かしていたのは知的好奇心だった。麻子は好奇心で人の命を弄んでいたのだ。そして、いつの間にか麻子はみほに並ぶ残虐なブレーンとして人々に認識されることになった。さて、麻子には他の反乱軍の幹部にはない特権が認められていた。それは、戦闘への参加拒否権だ。みほにとって麻子は生物化学兵器開発を担う重要な人物だ。もし、麻子が敵の捕虜になったり、ましてや戦死するなんてことがあったら大変なことである。この研究はこの学園艦内には麻子しかできない。つまり、もし麻子が捕虜になったり戦死したりしたら、みほの強大な軍事力は維持できず崩壊して反乱を鎮圧され、生徒会の捕虜にされるかもしれない。それだけは絶対に避けるべきことだし、それはみほにとって何より屈辱的なことだった。だから、麻子は戦車の操縦が必要な時は別として、戦闘時にその参加を拒否し研究に専念できるという特権を持っていた。しかし、その特権と引き換えに麻子はある義務を課されていた。それが、みほに身体を差し出す義務だ。この義務はみほらしい義務である。みほは、人を屈辱的な目に合わせることが大好きだった。それに、みほにとって、麻子の身体を弄ぶことは楽しいことだったし、十分な慰安になった。そうしたみほの趣味的な面でもみほはこの身体を差し出すという義務を利用したが本当の思惑は別にあった。本当の思惑は、麻子の監視と支配だった。みほは麻子を完全に信用していたわけではなかった。麻子は、みほに誘拐されて協力を要求された時、一度みほに反抗したことがある。みほは、麻子を警戒していた。だから、毎日麻子の様子を伺い、反逆の兆候を見逃さないようにしていたのである。そして、もう1つの狙いは麻子の身体をみほが思うままやりたい放題に弄ぶことで、麻子の心をズタズタに切り裂き、もはや冷泉麻子という存在は西住みほの所有物になったということを麻子に理解させて、操り人形にするという思惑だった。それが功を奏したのだろうか。先ほども述べたように、麻子は日をおうごとにみほのように残虐な実験を進んで行うようになったのだ。そして、その日もまた夜が来た。麻子は、生物化学兵器の開発のためO157とチフス菌の培養を行なっていた。すると、ノックの音が聞こえてきた。

 

「はい。どうぞ。」

 

麻子はぶっきらぼうに扉の向こうに向かって声をかける。この時間に訪ねてくる人は1人しかいない。扉が開くとそこにはみほが立っていた。

 

「麻子さん。こんばんは。研究はどう?進んでる?」

 

「ああ。今はO157とチフス菌の培養を行なっている。いずれはもっと致死性の高いペストとかの細菌も培養したいと思っている。」

 

するとみほは満足そうに微笑みながら、椅子に腰掛けている麻子の背後に回り込んで抱きしめて、麻子の頰を撫でる。

 

「そっか。麻子さんは本当に優秀だね。ねえ、今日はそのくらいにしておいて…ね?ふふ…」

 

麻子はみほが何が言いたいかよくわかっている。今日はもう研究を終わりにして早く私に身体を差し出せと言っているのだ。麻子は頷きながら立ち上がる。

 

「今日もなのか…毎日なんだな…わかった。シャワー浴びてくるから少し待っててくれ。」

 

「うん!あ、そうだ!麻子さん今日はこれ着てよ!」

 

みほが差し出したのはボコの着ぐるみパジャマだった。ボコはみほが大好きなキャラクターである。みほは特にボコが絶対に勝てない戦いに挑みボコボコにされるところを見ているとゾクゾクしてくるという。みほの感性は理解に苦しむ感性だった。麻子はパジャマをみほから受け取りブルリと震え上がった。

 

(まさか西住さんは、今日私のことをボコボコにする気じゃないだろうな…そんな風にされたらたまったものではない…ただでさえ…)

 

すると、その様子を見ていたみほはクスクス笑う。全てを理解したようだった。

 

「うふふふ。麻子さん。大丈夫だよ。麻子さんをボコにはしないよ…優しくしてあげる。だから早くシャワー浴びておいでよ。私はもう浴びておいたから。」

 

麻子はその言葉を聞きホッと安堵のため息をついた。

 

「そうか。それなら良かった。ところで、どうせ裸になるのに、なぜいつもシャワー浴びた後パジャマを着せるんだ?」

 

「うふふふ。それはね、私は一枚ずつ女の子の服を剥いでいくのが好きだからだよ。それに強姦してるみたいで楽しいじゃない…私はね、辱めを受けている女の子を見るのが大好きなんだ…恥ずかしそうに顔を真っ赤にして涙を流す女の子の顔を見てると胸が高ぶるんだ。えへへへ。」

 

麻子はゾッとした。みほの歪んだ心が怖くて仕方なかった。しかし、この気持ちをみほに悟られるわけにはいかない。麻子は無表情のままそうかと一言呟くと風呂場に消えて行った。みほは風呂場の方を眺めてクスリと笑いながら呟く。

 

「でも…心はボコにしちゃうかも…うふふふ…」

 

しばらくすると麻子は風呂から上がった。そして、ボコの着ぐるみパジャマを着て、髪を乾かす。そして、みほの前に現れた。みほはワクワクしながら待っていたが、麻子の姿を見て嬉しそうに手を叩きながら感嘆の声をあげる。

 

「うわあ!可愛い!麻子さん!よく似合ってるよ!」

 

みほは、可愛らしい年相応の女の子の顔に戻っていた。

 

「そうか?ありがとう。」

 

ずっとこんな優しい顔をしていてくれればいいのにと麻子は思った。みほは無邪気にはしゃいでいた。手にはスマホが握られている。

 

「麻子さん!写真撮っていい?」

 

「うん。いいよ。」

 

「やった!ありがとう!」

 

みほは嬉しそうに写真を撮り始めた。みほは麻子に様々なポーズを要求した。麻子は素直にみほの要求に従った。その時は決して恥ずかしいポーズではなく、女の子がパジャマ会などで撮るような普通の写真である。一通り写真を撮り終わるとみほは麻子を抱きしめて麻子の耳を口に含んで舌を這わせた。麻子は思わず声をあげてしまった。

 

「ひやっ!」

 

みほはニヤリと笑い麻子の頭を撫でながら耳元で囁く。

 

「麻子さん。可愛い声…そろそろ…ね?」

 

麻子はちらりとみほの顔を見る。みほは悪魔の顔に戻っていた。麻子がこくりと頷くとみほは麻子を軽々と抱き上げた。麻子は突然のことで最初何が起きたのかわからなかった。麻子は顔を真っ赤に染めて、手足をジタバタさせて抵抗する。

 

「やめてくれ…自分で歩ける…恥ずかしい…」

 

「うふふふ。麻子さん可愛いね。ほら、抵抗しないで…ね?」

 

みほは麻子を下ろす気などさらさらなかった。麻子は諦めて抵抗するのをやめた。みほはニッコリと微笑むとお姫様抱っこをしてベッドに連れていく。そして麻子をベッドに寝かせると麻子の手と足を鎖で繋いだ。いつものことであるが、屈辱的である。これではまるで奴隷じゃないか。麻子はそう感じていた。しかし、今日は今まで以上に屈辱的な思いをすることになると麻子はまだ知らなかった。みほは、唇を噛む麻子を見てニヤリと笑うとポケットからあるものを取り出した。それは犬用の首輪だった。

 

「麻子さん。今日はこれをつけて欲しいんだ。」

 

みほは麻子に首輪を見せる。麻子は下を向いてますます悔しそうな表情になった。みほは麻子の首筋をそっとなぞるように撫でると首輪を装着する。そして、満足そうに頷くと麻子を嘲笑った。

 

「あはっ!あははは!麻子さん!よく似合ってるよ!どう?麻子さん。悔しい?あははは!でも、麻子さんは私に抵抗することはできない。貴女の命は私のもの。生かすも殺すも私次第だもんね。あははは!」

 

麻子は悔しそうに唇を噛み締めるとみほに懇願した。とにかくこの辱めから早く逃れたかったし、これ以上の辱めを受けたくはなかったのだ。

 

「西住さん…もうやめてくれ…」

 

しかし、みほは非情だった。みほにはやめる気などさらさらなかった。みほは麻子の頰を撫でながら微笑む。

 

「それはできないよ。麻子さんもあの時はバカなことしちゃったね。私が麻子さんに協力を要請した時、素直に聞いておけばこんな辱めを受けることにならなかったのに。うふふふ。それじゃあそろそろ始めようか。今夜も私を楽しませてね。」

 

みほは麻子の頭に手を持っていくと麻子の髪を手に絡ませて、頭を撫でる。みほはさらさらな麻子の綺麗な髪を鼻先に持っていくと思い切り深呼吸した。

 

「麻子さんの髪、さらさらしててとっても綺麗な黒髪だね。それにいい匂い。それじゃあ…いいよね…?」

 

みほは麻子を押し倒すといやらしい手つきで麻子のパジャマのボタンを1つずつゆっくりと外していった。麻子は諦めたかのように手と足の力を抜く。やがて、麻子のパジャマのボタンが全て外された。みほはパジャマの前開きの部分をそっと慎重にはだけさせた。麻子の素肌があらわになる。

 

「うぅ…」

 

麻子の顔はいつものこととはいえ、真っ赤になってしまった。麻子は恥ずかしそうに呻く。みほはその声を聞くと麻子の胸に手を置いて麻子の小ぶりな胸を揉んだ。

 

「うふふふ。可愛い。麻子さん。まだまだ全然育ってないね。今日も変化なしだね。えへへへ。」

 

「やめてくれ…そんなところ…触らないで…」

 

みほは麻子の言葉を聞くとますます行動をエスカレートさせた。麻子のパジャマを麻子の身体から剥ぎ取り、ショーツも脱がせ全裸にしてしまった。あとはいつも通りである。身体を撫で回し、全身くまなく舐めた。特に一番恥ずかしい部分は念入りに触って舐めた。みほは麻子に辱めを与え続けた。ゾクゾクとした感覚と恥ずかしさが身体中に走る。

 

「いつも言ってるけど、麻子さんの肌、真っ白で本当に綺麗だね。そしてスベスベでふわふわでお餅みたいにもちもちしてて…ふふ…柔らかい。華奢で襲いかかったら簡単に折れちゃいそう。それに甘くて美味しいよ。うふふふ。幸せ。」

 

みほはいたずらっ子のような手つきで麻子の身体を撫で続けて舌を這わせる。麻子の身体にみほの手と舌の感覚が駆け巡る。麻子はみほの魔の手から逃れようと身体をくねらせるが手と足を鎖で拘束され、さらには首輪までされてベットの柵につながれていては逃れることは容易ではない。みほは麻子を嘲笑うかのように麻子の身体をがっしりと掴み、情事を楽しんでいる。みほはまだ足りないと言わんばかりに麻子の身体を何度も弄びまくった。みほの手と舌はスルスルと蠢き、麻子の恥部を何度も弄んだ。

 

「うぅ…西住さん…そんなところを触らないでくれ…恥ずかしいし…第一そんなところ舐めたら汚いぞ…元々尿を排出する部分なんだからな…」

 

するとみほは相変わらず麻子の恥部を愛おしそうに撫でながら意地悪く笑って麻子の耳元で囁く。

 

「うふふふ。私から逃げられると思ってるの?麻子さんの身体、とっても綺麗だよ。それに言葉ではそんなこと言ったって、身体は正直だと思うけどな。」

 

麻子は顔を真っ赤に染めながら必死に否定した。そんな訳あってたまるものか。そう思っていた。しかし、やはり否定できないのだ。麻子はみほが行なった一連の行為に快楽を感じてしまっていたのだ。すると、突然みほは行為をやめてしまった。

 

「え…?」

 

唐突に終わりを告げた情事に麻子が戸惑っているとみほはいたずらっ子のような笑みを浮かべる。

 

「麻子さん。やめて欲しいんだよね?やめてあげるよ。ほら。うふふふ。」

 

麻子の身体はみほに続きをしてもらうことを求めていた。理性と欲望が麻子の脳内で戦っていた。しかし、やはり欲望には勝てない。麻子はみほにお願いしてしまった。

 

「頼む。続けてくれ。」

 

「うふふふ。やっぱり身体は正直だね。素直な子は大好きだよ。わかった。もっとやってあげる。麻子さんは私のもの。私の操り人形だよ。うふふふ。本当に可愛い私だけのお人形さんだ。あははは!」

 

みほは麻子身体を一通り弄び、この夜を楽しんだ。夜は更け、みほは裸の麻子の頰を撫でながら唐突に思い出したかのような声を出す。

 

「そういえば、麻子さんに聞こうと思ってたことがあるんだった。」

 

「な、なんだ?」

 

麻子は緊張のあまり声が裏返ってしまった。何を言われるかわからない得体の知れない恐怖に身体を硬直させて思わず構えてしまう。するとみほは笑いながら裸の麻子を愛おしそうに抱いて耳元で囁いた。

 

「うふふふ。大丈夫だよ。何もとって食ってしまおうってわけじゃないから。実は、ちょっと悩んでてね…」

 

「悩んでる?西住さんがか?ちょっと意外だな。」

 

悪魔にも悩みがあるらしい。一見悩みなど全くなさそうだが一体どんな悩みだろうか。みほにも年相応の女の子のような一面があるのかと麻子は少しだけ安心していた。しかし、みほの悩みというのは普通の悩みではなかった。

 

「うん。私も悩み事はいくらでもあるよ。あのね…お金が足りないんだ。戦争には武器がどうしてもいるよね?それの購入費が足りないんだ…どうしよう…」

 

みほは少し寂しそうな顔をした。麻子はまさかそんな話を自分にされるとは思ってもみなかった。どうしたものかと考える。そして独り言のつもりで小さな声で呟いた。

 

「臓器を売るとか…?」

 

「え?どういうこと?詳しく説明してくれる?」

 

みほは目の色を変えて俄然興味を示し、詳しく説明するようにと麻子を急かした。

 

「臓器を闇市場で売ればいい値段になると聞く。どうせ処刑してしまうならそっちの方が効率的じゃないか?それに西住さんは裏社会とかその辺のこと詳しいだろ?知り合いも多そうだしな。」

 

みほはニヤリと笑いながら麻子の意見を聞いていた。そして、決心したようにパンと手を叩く。

 

「うん!じゃあそうしようか。それじゃあ、この仕事麻子さんに任せるね。」

 

「え?私がか?そんなの無理だ。裏社会のことなんてよくわからない。」

 

麻子は何かしら理由をつけてなんとか断ろうとした。裏社会の人間となんて付き合いたくなかったし、研究に関すること以外の汚れ仕事などしたくなかったのだ。しかし、みほはそれを許さなかった。

 

「うふふふ。大丈夫だよ。私もついてるから。それとも麻子さんはまたしても私に逆らうのかな?えへへへ。あんまりしのごの言ってると今日よりもっと酷い目にあわせちゃおうかな。私としてはそれもやぶさかではないけどね。」

 

みほはいやらしい手つきで麻子の身体を頭の先から足の先まですうっと撫で回した。

 

「うぅ…わかった…やる…やるから…」

 

麻子は泣きそうになりながら答える。みほは満足そうに頷くと、再び麻子を抱きしめて麻子の身体で遊んだ。麻子はみほのおもちゃになっていた。壊すも生かすもみほ次第だ。この戦闘を忌避できる生活があるのも全てみほのおかげだ。だから麻子はみほに決して逆らえなかったのである。

 

「それじゃあ、梓ちゃんと2人でなるべく新しく収容所に入った子たちを選定してくれるかな?それでせっかく臓器を売るなら高く売りたいからなるべく健康そうな子たちを30人くらい選んで。さっき調べてみたんだけど人間丸ごと売ると1人で31億円くらいになるみたい。これはおいしいよね…30人も売れば…930億円…これだけあればだいぶ戦力増強できる!戦車もたっぷり買えるし、重機関銃もロケットランチャーも…もしかしたら第二次世界大戦期って言う限定がついちゃうけど戦闘機だって買えちゃうかも…それでもお釣りがくらいかな…まさに格好の金儲け方法!あはっ!あははは!そうだ!捕虜の処分方法に困ってたけど、処刑するくらいならこうして役に立ってもらおう!それにこの前、武器商人が私にコンタクトをとってきた…もしかしたら最新兵器だって売ってくれるかも…これでこの戦争は私が勝ったも同然。惨めな会長達の泣きじゃくって命乞いをする顔が目に浮かぶ…ふふふ…あっはははは!そしていつかはこの強大な軍事力と人身売買ビジネスで得た莫大な財源を背景に私は全学園艦を統べる…道は見えた…」

 

「西住さん…悪どいな…捕虜の処刑方法で新しいビジネスを思いつくなんて…さらに全学園艦の統治?そんなことまで考えていたのか…」

 

「うふふ…もともと、麻子さんのアイディアだからね。麻子さんは人のこと言えないよ…あれ?麻子さんには話していなかったっけ?ああそうか。誰にも話してなかったね。また話すから楽しみにしてて。さあ麻子さん。裏社会の人たちとのコンタクトは私がとっておくね。命令書は後で渡すから速やかにこの極秘計画の遂行の準備をして。決して露呈しないように気をつけてね。うふふふ。」

 

今まで夢物語に過ぎないと思われていた西住みほが抱いた野望が突然現実めいたものになってきた。金さえあれば武器を大量に購入して、軍事力と巨万の富を背景に全学園艦を統べるだけの力を持つことは容易になる。少なくともこの1回目の人身売買でみほが手に入れる予定の金は大洗町の予算を大きく超える。みほはこの恐ろしい計画を1つのビジネスモデルとして確立し、全学園艦の中における絶対的な経済的優位を確立しようとしていた。そうすれば、全学園艦でトップの経済力を持つサンダースを凌ぐ経済力をみほは1人で手にすることになるのだ。強大な軍事力を手に入れた上に日本・アメリカ・中国・ロシア各国政府の秘密を握り、さらに莫大な経済力まで手に入れる。みほはまさに順風満帆完璧な道を歩んでいた。みほの勢いは飛ぶ鳥を落とす勢いであった。みほの頭の中には既に「最終計画」までの具体的プランが形作られつつあった。

 

つづく

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